
sho様のCB1300SFの燃費がかなりいい。うらやましい限りだ。
http://www.geocities.jp/shonaka2001/
たしかに、CB1300SFは、CB1000SFに比べて、排気量は、アップしたものの、出力はさほど変えなかったので、燃費がいいことは、カタログ数値にも表れていて、60キロ走行時に、1000の値よりはリッターあたり2キロほど向上していた記憶がある。それで、タンク容量もCB1000SFの23リットルから、21リットルへと変更されたのだと思う。
リッター16キロの燃費だとして、23リットルでは368キロ走行できるが、18キロの燃費だと21リットルでも378キロ走行できるので、敢えて23リットルにこだわる理由はなかったはずだ。これは主として、ピストンのストロークアップによって達成された排気量変化で、ピストン直径は僅か1ミリの増加にとどめたため、ピストン重量がほとんど変化せず、ピストンの往復に拘わる力の変化を最小限に抑えたことも影響しているような気がする。
最初から、将来的には1300の商業版をだす心積もりは、設計陣にはあったはずだ。また、CB1000SFが世に出た頃、特にその設計を煮詰めていた時季はバブル崩壊前でギリギリの燃費向上への配慮も、今よりは希薄だっただろう。
ネットでCB1000SFの燃費を調べたら、リッター20キロ近い例から、最悪で12.1キロ、14キロ前後と16〜17キロ前後と大きく二手にわかれた報告があることに気付いた。私のCB1000SFは好くないほうの平均的な値に近い。マイクロロン処理をしてもホンダ車は変わらない、という報告もあるのだから、その効果云々をいまここで述べる気はしないが、二つの燃費グループの差は何に基づくのか、最近燃料代も高騰しているし、落ち着いて考えてみる気になった。
とくに夏以降、ツーリングに出かけても以前ほど好燃費はでず、15キロをわることも。とくに最近の通勤の燃費は13キロ台前半に集中してしまい、最初の頃の14キロ台前半はどうやっても出なかった。
運転方法も特に変えてもいないが、・・・・とずっと不満でもあり、どうやらバルブシート接触不良が原因かもしれないなどという仮説も、なかなか捨てきれなかった。また、4万キロを越えての、各部の摩耗も原因かもしれないと思ったりもした。しかし、ねぜか今一これといった燃費不良の原因が見えて来なかった。
半年近く考えていたが、sho様が、日の当たらない車庫に止めておられるせいもあるかもしれないが、出かける前に必ずある程度の暖機運転をされる、というのがずっと引っかかっていた。
買ってから、すぐマイクロロンを入れたせいもあり、ほとんど暖機なしで動くし、通勤で毎回暖機などしていれば燃費に響くのはあたりまえ、と妙なけち根性を発揮しつづけていたのだが、燃費不良の原因追求の最後の切り札として、ある程度の暖機運転を実行する、という風に変えてみた。まだ満タンから1回目の給油だが、寒くもなってきたし、毎日乗るわけでもなくなってきているので、タンクのガソリンがまだ暖かかった時季のガソリンでちょっと冷えると始動性も低下してしまっているので、暖機運転は丁度いい、ぐらいに思って励行した。
チョークを引いて暖めると、オイルの焼けるいい臭いが鼻をくすぐる。この臭いは、さあこれからビッグ1ではしりだすのだ、と言う合図みたいなもので、精神のどこかに緊張の糸を張るような気がする。マイクロロン処理はしてあるので、音は心配したほど大きくない。これなら、朝、家の前でも実行可能のようだ、と最初に思った。
時間にして2分前後くらいか。段々暖機運転が上手くなっていく気さえする。それから走り出すと、驚くほどスムーズで、エンストもほとんどない。今までは、ちょっとしたことで、シフトの途中でエンストしたりしたのだが、ある程度以上暖めてしまえば、けっこう低速でもトルクがあるな、と感じられた。
もちろん、トップで60キロもでればエンジンは二千回転強で、街路のまがりなどもゆっくり方向転換などすると回転は1000回転ぐらいまで落ちるが、比較的スムーズ。最初に重い車体を、冷えたピストンで、しかも荷重を掛けながら、走り出すよりも、ある程度通常の走行状態に近い状態まで、ピストン、シリンダ間のすき間を熱膨張で狭くしてから走りだしたほうが好いことは、理屈ではだれでもわかることだろう。
もう、こうなった以上、燃費が少々悪くなっても、エンジンのためにいいことをしようとして、それで燃費が悪くならなければもうけものとして始めてみたが、今日スタンドで、自分で店員からノズルを奪い取り、給油してみて、ガソリンのメーターに眼をやると、普段より入りがすくないのが直感的に分かった。それで何かピンと来た。
このところどうやっても、通勤燃費はリッター13キロ前半、最初の頃の14キロ前半はどうやってもでなかったのが、今日は、14.29キロともとに戻っている。暖機運転を毎回励行しているのにだ。暖機運転を励行するようになってから、トップなどで定速走行していると、ほとんどアクセルを開けないでも走っているなと感じていたので、もしかしたら、このことが、暖機でのロスを上回れば、燃費向上につながるわけだと考えたりもしていたのだが、予想は、今回は当たってくれた。
いずれまた報告したいと思っている。たった、リッター1キロの向上と笑うなかれ。これで、1回の給油で会社1往復を稼ぎ出すのである。この前のsho様のレポートのように、まんまツーリングでの燃費と、そうでない燃費とでは、リッター4キロ近い差がでているではないか。私はこの数値を前にして、ツーリング経験から、ピストンを走行状態にして走り出し、走ることを給油まで続ければ、ぜったい燃費は好くなる、という仮説を確信したのだった。ヒントを与えていただいた、sho様に感謝しています。
この仮説が正しければ、この夏やっと暖機の必要がなくなったと勘違いして、暖かいからエンストもしないしと、気楽に冷えたエンジンでアクセルを比較的低回転でも開けぎみにしていたのは、最悪であるという結論に・・・。夏以降燃費が落ちてきたのだった。ピストン温度を考慮すれば、今どきと夏との気温差20度Cなどという差は、意味がないことになる。夏でも最低でも1分半ぐらいはしたほうが良かったのだと・・・。
しかし、燃費が戻ったとなると、摩耗による低下説は怪しくなる。これがマイクロロンの効果なのかもしれない。経験から、最低一年は、そのバイクと付き合ってみないと特性はわからない、というのがこれまでの経験から言えると思う。