金曜日, 4月 07, 2017

宮崎正弘の国際ニュース・早読み  <猛追す る安哲秀が、優位だった文在寅との支持率を逆転


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成29年(2017)4月7日(金曜日)弐
      通算第5258号  
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 韓国大統領選、流れが変わっている
  猛追する安哲秀が、優位だった文在寅との支持率を逆転
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  やはり「何がおこっても不思議でない」韓国のことだから、新聞報道通りに事態は進まないと考えて、これまで韓国大統領選挙の予測は控えてきた。
 風向きは変わりつつある。絶対優位と見られた文在寅の勢いに衰えが見えてきたのだ。

 2017年3月31日、朴権恵前大統領が逮捕され、拘置所送りとなった。狭い拘置所は僅か3・2坪の独房で、ここに収監され、一日の食事は145円とか。
 これは文在寅・野党候補におおいに有利な「追い風」となった。
同日のギャロップ調査では文在寅が所属する「共に民主党」の政党支持率が45%で、第二野党や、保守党を圧倒していた。大統領候補の支持率でも文在寅が31%と、ほかの候補を大きく引き離していたことが分かった。

 文在寅は学生時代から左翼活動家としてならし、逮捕歴がある。卒業後、人権派弁護士として活躍し、釜山に盧武鉉元大統領と一緒に共同法律事務所を開設した関係もあり、盧武鉉時代は、大統領秘書長を歴任した。64歳、カトリック信者。12年の大統領選挙では僅差で朴権恵に敗れた。

 盧武鉉の自殺後、政界に復帰し韓国を「公正な国家」に変質させるには財政改革、メディア改革、検察改革などを掲げ、とくに財閥の改革が韓国経済には必要であり、財閥は非民主的などと底辺の国民の不満を吸収する作戦にでた。
 財閥の横暴を恨む庶民には受けるスローガンである。
 北朝鮮には甘く、太陽政策の二番煎じのような言辞を吐き、「金正恩と、いつでも対話をなし、核問題を解決する」とした。

 一方で、日本への姿勢は病的なほど厳しく、戦後の反日教育に洗脳されたままである。すでに両国間では解決している従軍慰安婦、補償などをまた持ち出し、日本の謝罪と賠償金を求めるという。THAAD配備は見直し、日韓合意は再交渉するなどと時代錯誤的な暴言を吐くあたり、発言は国際法を無視しているから、本当にこの人、弁護士かという声もある。

 ともかく朴大統領が逮捕されたことで野党への政権交代待望論がくっきりと世論にでた。保守系は分裂し、支持率は僅か4-5%台に低迷、はっきりと次の政権は野党へ移行する傾向がでた。
頼りなくなった保守党は「セヌリ党」から分裂した「自由韓国党」と「正しい政党」があるが、有力候補が不在、選挙対策としては第二野党の安哲秀候補への合流が想定された。


 ▼保守も野党も分裂している混沌状況のなかで

 4月3日、勢いに乗る野党「共に民主党」は大統領選の公認候補に文在寅を正式に選出した。
 選出後、文候補は「不公正や腐敗など、国民を失望させた旧弊を精算する」として、明確に「アンチ朴」を掲げ、調査会社リアルメーターの世論調査は支持率43%とでた。二位につける第二野党「国民の党」の安哲秀は23%と二位に付けていた。
 対決構図としては、安哲秀が保守系の票を合従連衡でまとめあげるか、どうかにかかっていた。

 とはいうものの北朝鮮の度重なるミサイル、核実験に関して、韓国民の鈍感さは、いったいどこから来るのだろうか?
「同族だから攻めてくるはずがない。核兵器を同胞に使うはずがない」というのは根拠のない未来論を説く新興宗教の信仰に近い。
通常なら北の軍事的脅威は与党有利となって、これを「北風現象」と譬喩したのだが、殆どの韓国国民が反応せず、保守党はどん底の人気に低迷している。

 4月4日、風向きがすこし変わった。
第二野党「国民の党」が正式候補で安哲秀を決めると、「もし二人が決戦となれば」という世論調査が行われ、トップを走る文在寅が41・7%に対して、安哲秀は39・3%、その差が僅差の2・7%でしかないことが判明したのだ(東亜日報の調査)
米国の大統領選挙でも顕在化したように2・7%の差は誤差の範囲内であり、逆転の可能性も否定できない状況がうまれた。
 安哲秀は、とくにTHAAD配備に関して「合意を護るべきである」と現実路線が鮮明である。国連事務総長だった播基文支援グループも、この安支持に回った。
 つまり4月4日の時点で「文在寅・一強論」が潰れたのである。


 ▼逆転の可能性が高まった

 4月6日、流れが勢いよく変わった。
文在寅と安哲秀の支持率が「逆転」したのである。まるで昨年のトランプvsヒラリーの熾烈な選挙戦のようだ。
 
同日の世論調査では「二人の対決なら」という設問で、中央日報は安哲秀が50・7%、文在寅が42・7%、YTNテレビのそれでも安哲秀が47・0%、文在寅が40・8%.両方ともに逆転である。

しかし安哲秀も、国防問題、外交ではリアリストだが、対日認識では反日姿勢が濃厚である。
安哲秀は時事通信(4月4日)のインタビューで「慰安婦問題をめぐる日韓政府間合意について、当事者たちが生存しており、当事者たちとの合意を基に直さなければならない」とし、「慰安婦を象徴する少女像が釜山の日本総領事館前に設置された問題」でも、「日本政府が撤去を要求し、移転を条件に大使の帰任を拒否してきたことは理解できない」などと妄言を吐いている。
これらは韓国のメディアが流していることの受け売りで、独自性がない。

安哲英は「日韓関係は歴史問題で国民感情が悪化している。歴史問題を解決しない状態で、安全保障問題などを分離し、アプローチするのは極めて難しいのが現実だ」とし、余白を残した発言に終始している。

 同時期、米韓合同演習は続き、また北朝鮮のミサイル発射が繰り返され、北朝鮮問題の解決は韓国を蚊帳の外において米中首脳会談で論議される。
 
ところが、韓国軍の内部ネットワークが北朝鮮にハッキングされ、米韓の軍事作戦の機密「5027」流出したらしいと韓国KBSテレビが伝えた。
しかもハッキングは2016年9月であり、発覚したのが同年12月、三ヶ月も機密漏洩が分からなかったのだ。

 この「5027」作戦は米韓軍が北朝鮮の進撃をとどめ、北上し、日本海と黄海には海兵隊を上陸させ、平壌を制圧するという軍事作戦の機密が多く含まれているとされ、国防部の必死の否定にも拘わらず、不安が拡がった。

 また済州島沖では、日米間の初めての対北朝鮮潜水艦訓練が実施された。
 日本の海上自衛隊からは護衛官「さわぎり」とP3C対戦哨戒機、ヘリが参加した。米軍はイージス駆逐艦、哨戒機が参加し、とりわけ北朝鮮の潜水艦発射ミサイルSLBMに対応する訓練だった。
 
そして4月6日、韓国軍も射程800キロのミサイル実験を胡なった。これで韓国南部から平壌を射程にいれることが出来るため、年内配備が急がれている。 

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1552回】        
――「彼等の體力は實に野生である、獸性である」――(高瀬12)
   高瀬敏?『北清見聞録』(金港堂書籍 明治37年)

    ▽
 やはり「支那官吏の出資その多き」ゆえに、「支那商人」が「商界に覇と振へる」ことになる。かくして「以て支那官吏が、如何に貪慾に、如何に蓄財に熱心なるかを見るべきなり」。だが考えてみれば、権力をテコにした不正蓄財のカラクリはそのまま現在の中国にも当てはまりそうだ。

  結局、共産党幹部となって昇進すればするほどに「賄賂忽ち飛んで彼等の懷中に入り、官金濳かに來りてその袖に隱る」。その資金が“越後屋”に回る。権力と財力が合体し、富が富を呼んで資産が膨れ上がる。なかには越後屋を兼任する幹部がいたとしても何ら不思議ではない。これが権貴体制のカラクリというものだろう。

  ?小平が掲げた改革開放政策の実態は、共産党独裁堅持を唯一無二の目的に、政治改革を棚上げしたうえで、共産党独裁に抵触しない範囲で国内経済に関する規制を大幅に緩和する。その一方、海外の豊富な資金と先進技術を積極的に導入し、これにタダ同然の労働力を提供した。つまりは毛沢東が目指した「自力更生」の4文字で象徴される経済の自給自足体制を放棄し、毛沢東が“粒々辛苦の末”に築きあげた貧困の共同体からの脱却を狙ったものだ。

 タダ同然の労働力を求めて海外から押し寄せた企業は有利な条件を求め、あるいは同業他社を出し抜くため可能な限り、いや限界を超えてでも“即応”したことは想像に難くない。毛沢東の時代では考えられなかったような莫大な賄賂が「忽ち飛んで彼等の懷中に入り」、経済成長によって膨らんだ「官金濳かに來りてその袖に隱る」ことになった。「彼等」こそ、一党独裁のウマミを知り尽くした幹部だ。

 おそらく毛沢東の時代であっても幹部はオイシイ汁を啜っていただろう。だが、なにせ当時は人口過多の超巨大貧困社会である。であればこそ精々が人民公社の配下の綺麗な娘、あるいは別嬪の女房を手籠めにするとか、食糧切符をチョロマカスとか。その程度の、およそチンケなものだったに違いない。だが改革開放以後、彼らが手にした賄賂や官金の額は天文学的に膨れあがったのである。一党独裁体制の下での規制緩和であればこそ、極論

なら上は北京の中央政府から下は地方の郷鎮政府まで、規制のバルブの開閉は彼ら幹部のサジ加減一つ。ならば外国企業がもたらす「賄賂忽ち飛んで彼等の懷中に入」ったとしても、なんらの不思議もない。

  いわば?小平が毛沢東の幻想的革命路線をボロ雑巾のように棄て去り、経済最優先政策を遮二無二推し進めたことで、「如何に貪慾に、如何に蓄財に熱心なる」「支那官吏」がゾンビのように復活したのである。どうやらゾンビは、毛沢東時代がどんなに苛烈であろうが絶滅させることは不可能だったようだ。天上界で不老不死の丸薬を呑んだ孫悟空のように、煮ても焼いても死なない。いや殺しても死ぬわけがない。孫悟空にとっての丸薬こそが、彼らにとっては莫大な不正蓄財に当るだろう。

 林語堂によれば「収賄汚職は人民にとっては罪悪であるが、家族にとっては美徳である」(『中国=文化と思想』講談社学術文庫 1999年)ということだから、家族を解体し、家族主義を根絶しない限り、「収賄汚職」は永遠に不滅ということになる。

 さて高瀬は、さらに「利」について論じ、「利を好み、?金を愛することの極みは、遂に人の物を盗むに至る。泥棒根性の支那人に盛なるは、また何ぞ怪む足らんや」と言い切る。さすがに「泥棒根性の支那人に盛なる」とまで口を極めることは憚られるが、確かに我が新幹線技術を例にみるまでもなく、「遂に人の物を盗むに至る」との一言は、不思議と説得力を秘めている。
やはり山塞(パクリ)文化は永遠に不滅ということになるのか。
《QED》
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(休刊のお知らせ)小誌、海外取材のため4月13日―17日が休刊となります 
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)時差の関係だと思いますが、トランプvs習近平のフロリダ州会談、アメリカの新聞はまだ報じていません(日本時間4月7日午前六時現在ですが)、しかも全体的な印象ですが、アメリカ人の関心はシリアに向かっています。
 やはり、日米メディアの温度差がでているのでは?
    (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)シリアで化学兵器が使用され、100人以上が殺害された悲劇ですが、アサド政権がおこなったと米国は断定し、シリアへの軍隊増強を検討するなどとトランプ政権は騒ぎ出した。
 ロシアはアサド政権ではなく、過激派が使った可能性があるとしています。
 つぎにウクライナ問題をめぐり、ティラーソン国務長官が11日のモスクワを訪問すると発表されました。ペンス副大統領の来日は18日です。
 こうした状況の変化のなか、トランプ大統領がどこまで強気で中国を説得できるか、北朝鮮は主要議題から外れる可能性がでてきましたね。

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