読者の声5にあるもモンハン事件については、拙ブログなどでも取り上げたことがある。
http://yhsvtex.blogspot.jp/2008/10/blog-post_31.html
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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 樋泉克夫の知道中国シリーズ 樋泉克夫の知道中国シリーズ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ♪ 【知道中国 1319回】 ――「市店雜踏、穢臭衝鼻、覺頭痛??」(岡60) 岡千仞『觀光紀游』(岡千仞 明治二十五年) △ 1月11日、岡は香港に上陸する。道路は立派に補修され、水はけの便を考え中央部が盛り上がっている。さすがに植民地経営馴れしたイギリスだけあって、自分たちの生活を第一に考えたインフラ整備が進んでいる。下駄ではとても歩けそうにない急勾配の坂道を岡は領事館に向うが、そこでイギリスからやって来た4人から、「フランスは新たに大軍を派遣し、スリランカもシンガポールもフランスの軍艦が碇泊していない港はないほどだ。『中土』はいよいよ多事多難な情況を迎えることだろう」と最新情報を聞く。再び戦雲が立ち込め始めた。 翌(12)日、香港の街を散策。たまたま目にした兵営では三階建ての兵舎の周囲に花々が咲き乱れ、まるで「王侯の荘園」のようだ。紅色の「閑雅」な軍服に居ずまいを正し、イギリス兵は往来を颯爽と行き来している。山を背に海軍病院が、戦艦には陸軍病院が設けられ、海で病んだ者は陸で、陸で病んだ者は海で治療することで病気回復を早めるとの試みだ。なにもかもが整ったイギリス軍である。そこで岡は、 ――「洋人」は兵たることを楽しんでいる。これに対し「中人」は「游手(プータロ―)」を集めて兵とする。「頭會(かんぶ)」は勝手気ままに税を取り立て、人々を犬馬の如く扱う。これでは戦う前から勝敗は明らかだ。(1月12日)―― 確かに「游手」を強制的に駆り集めて仕上げた軍隊では、「戦う前から勝敗は明らかだ」ろうに。イギリスの香港領有がもたらした変化を、 ――当地をイギリスが開いてから僅かに42年に過ぎないが、各国は外交館を置き外交官を派遣し、地政学のうえから「東洋各國を控御(おさえ)」ている。これこそ、常日頃から唱えている『宇内(せかい)の大變局』というものだ。(1月12日)―― その夜、友人と酒を酌み交わしながら語った。 ――清仏戦争が始まって以来、香港は局外中立を宣言して来た。フランスの戦艦が糧食や燃料の石炭を求めると、東に向かう場合には台湾で、西に向かう場合にはサイゴンで調達すべしと伝えていた。だが前日に入港したフランスの戦艦を修理しているが、中立法を犯す行為といっていい。同盟というものは、戦時体制を布いたうえで局外中立を宣言すべきものだ。いま清仏両国は交戦中だが、中立を宣言する同盟国は現れない。やはり万国公法(こくさいほう)は東洋諸国では未だ行われていないということか。(1月12日)―― 15日、香港を発って珠江を遡る。零丁洋やら虎門やらアヘン戦争の激戦地を過ぎると、やがて船は広州の港へ到着し、「舌學(かんとんご)」を学んでいる広瀬二郎の出迎えを受けた。 翌々日、広瀬を訪ねる道すがら岡は大小無数の船が屯している情景に出くわすのだが、そこに数10隻を繋ぎ合わせ大邸宅のように設えた施設があった。通路が縦横に通じ、陸上と見紛うばかり。水上の歓楽街だった。以下、原文をそのまま書き写しておくが、漢字が醸し出す雰囲気から岡の目にした情景が感じられるはずだ。確かに漢字は感じ。 ――毎家貯妓。翠幄錦帳。宛然迷樓。皷板絲肉。喧無晝夜。嫖客蕩子。魂飛肉走。其連船隻。爲屋宅。豈恐其淫蕩傷風俗耶―― 客待ちする娼妓たちの艶姿は、店先に下がる色鮮やかな暖簾に隠れて見えない。暖簾をヒョイと跳ねあげた店内に入ると、そこは陶然たる雰囲気に満ちた別世界。男心を誘う調べがゆらぎ漂い、昼でも夜でも耳朶に聞こえるは嬌声と歓声。遊冶郎の魂は舞い踊り、放蕩者の肉欲は猛然と飛び跳ねる。船べりを連ねて作られた歓楽街の佇まいは、怪しくも脂粉の香に満ちて淫蕩(とろ)けるような・・・頽廃の世に堕ち行くこと必定だ。 《QED》 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ♪ (読者の声1)本当にびっくりしました。野田聖子自民党前総務会長の11月4日夜のBS日テレの番組での発言です。 中国が進める南シナ海の人工島造成について「直接日本には関係ない。南沙(諸島)で何かあっても、日本は独自路線で対中国の外交に徹するべきだ」 と述べたそうです。 後半の「日本は独自路線で対中国の外交に徹するべきだ」は独自路線が何かによりますが、前半の「直接日本には関係ない」は全く不見識極まりない発言です。新南群島(戦前日本領であった時の呼び名)が中国領となれば戦略核兵器を搭載した中国の潜水艦がその海域を自由に潜航できます。 ということはたとえ中国が日本を核攻撃したとしても米国が反撃できないということです。 反撃すれば新南群島の海域に潜航する中国の潜水艦から米国が核攻撃されるからです。 これは、日本を核の傘から外したがっている米国に最高の口実を与えます。昨年の2月に親中派の自民党議員をそそのかせて、安部政権を倒して親中派主体の自民党執行部と親中政権を創らせようとしたとき、自民党総裁候補として担がれそうになったのが野田聖子氏と聞いています。 野田氏が断って事なきを得たそうですが、良識から断ったのではなく、単に意気地がなかっただけのようです。 日本はサンフランシスコ条約で台湾を放棄しましたが、新南群島を放棄していません。日本人が発見した群島を国際法に則り日本領としたのです。現在でも国際法を厳密に解釈すれば日本領です。 この論点には一つ弱点があります。戦前新南群島は行政区分上、台湾省高雄市の一部でした。何故、沖縄県の一部としなかったのかと嘆いても仕方がありません。 ここは大死一番中国式に日本領と言い張りましょう。 台湾の新総統に共同統治を持ちかけるのも一つの可能性です。 (ST生、千葉) ♪ (読者の声2)貴誌718号<日本のメディアは「アセアン拡大国防相会議」と報じている。しかしこの会議の看板をみて驚くことがある。(中略)マレーシ アで開催された会議なのに、なぜか看板は中国語がトップ。それも「中国?東亜国防部長非 公式会語」となっている。弐番目に英語表記があって「CHINA?ASEAN DEFENSE MINISTER INFORMAL MEETING」とあるのだ。 まるで 主催者は中国である>(引用終) 驚きました。 米軍の南シナ海パトロールにの対抗措置と取れなくも無いです。 NHK9時ニュースでも中国の軍人の姿ばかり追っておりま した。日本国であるのに。NHKは韓国だけでなくシナ中国にも報道を制御されている。これで「受信料をくれ」とは厚かましい。国会議員はテレ ビを見る暇がないそうだが、洗脳を野放しにしているではありませんか。 (MOMO,岡山) ♪ (読者の声3)所謂「グローバル化世界」の実相について】 「正論2015年12月号国家観喪失者たちの虚妄を撃つ」で京都大学名誉教授佐伯啓思氏は「京大政治学の故高坂正堯教授は、国家を形成するもの、それは権力の体系と利益の体系、それから価値の体系だと指摘されました。 高坂さんが言いたかったのは権力の体系、それから利益の体系だけじゃなくて、やっぱり価値の体系が大事で、価値の体系がしっかりとしていないと、権力も利益もうまく機能しなくなるということだったと思うのです。私はもう一つルールの体系を加えて四つにしたいです」と述べておられます。 上記の国家形成の四つの体系、すなわち?権力?利益?価値?ルール、は何も国家にだけ当てはめるのではなく、世界の現状を俯瞰するためにも使えそうだと私は考えました。そこでこれらを世界の実相に重ねわせると、喧伝されてきたグローバル世界が『人・モノ・マネー・情報などが自由に行き交う世界』とはいかに別物であるかが鮮明に見えてきたように思います。 つまりグローバル化なるものは上記の四つの体系の一つに過ぎない「利益」、つまり経済なるものを世界各国が同床異夢的に追求しているに過ぎないことがわかるのです。たとえば 1)世界の権力の体系の実態は米国・中国・ロシアなどが軍事力をバックに覇権争いの真っ最中であり、それ以外の国々も自国の国益をかけて必死である。この動きは“グローバル世界だった”ローマ帝国化“とは真反対の動きです。統一されたかのようなEUも分裂騒動が続いています。又建前上経済案件であったAIIBやTPPも姿を変えた権力闘争・覇権争いと本質を露呈しだしました。 2)世界の価値観の実情と云えば・・・精神面では宗教紛争・民族自決・ナショナリズムがますます増幅の傾向にあり、文化・自然科学等の価値観の結晶である”知的財産権“の取り合いはサイバー戦争とあいまって、すさまじい様相を呈しています。 3)ルールに至っては、”統治者の下に(国内)法があるばかりか、国際法までもが統治者の下におこうとする“中国に代表される国々と、曲がりなりにも民主主義国と言われる”統治者の上に法が存在する“国々との対立はその激しさを増しているというのが現実の姿なのです。 こうしてみてくると、「グローバル化」という言葉(特に日本では経済界で今でも頻繁に使われている)が最早世界を説明できる力を失っていることは明らかでしょう (SSA生) ♪ (読者の声4)日本の財界人が大挙して訪中し、習近平、李克強ら要人と面会しました。 2000年の歴史を概観して、チャイナが強大になったときも決してその僕とはならなかった地域とまずわが国は同盟関係をつくらねばなりません。 チャイナは必死で巻き返しを図っているので、全てを決するのはわが国の決意次第です。 わが国の財界はぜんぜん駄目なので、チャイナ共産党打倒は中央の政府と、それを支える広範な国民の結集しかありません。 財界も、チャイナに肩入れすれば結局自分たちは最後は滅びるのだと知ってるでしょうに、サラリーマン社長たちはそんなことはどうでも良いのです。若者たちよ早く財を成し、新産業を興して、ふがいない財界を乗っ取るべし。 (TM生) ♪ (読者の声5)やや古い話ですが、昭和史の見直し作業が一方ですすみ、左翼史観とは無縁の研究所も書店にみかけるようになりました。 なかにノモンハンの研究がすすみ、最近ロシアが発表した歴史文書によれば、あのノモンハンは日本が勝っていたとされているそうです。 たしか、宮?さんの過去の作品にそのことを触れた本がありましたね。 (FG生、名古屋) (宮?正弘のコメント)小生、ノモンハンの現場には内蒙古のハイラルからタクシーをチャーターして行ったことがありますが、道に迷い、呆然としていると草原のなかに人民解放軍の兵舎があったので、そこで道を聞いたら、部隊長が直接案内して呉れました。 付近の村の中にあった記念館は兵士の軍服、水筒、帽子、鉄砲などの陳列品をバケツをひっくり返したように陳列してあり、しかも入場料が100元(十年前ですから、異様に高い)、文句を言ったものでした。 さてノモンハンですが、辻政信は「負けたとおもうたら負けや」とかの「迷言」を吐きましたが、ジューコフ元帥は戦後、アメリカの歴史学者の「どの闘いがもっとも苦戦したか」という問いに、ドイツ戦線ではなく「ノモンハンだった」と、日本軍の強さを逆証明しているのです。 実際の戦死者、破損された戦車などから総合判断して、日本が辛勝したようです。ただし、ソ連はこれに懲りて、ドイツ戦線に兵力と武器を集中するべく、ゾルゲをドイツ人に化けさせて日本にスパイとして送り込み、朝日記者だった尾崎らを駆使して近衛政権「昭和研究会」に近づき、みごと日本をして「南進政策」に転換させた。 スターリンは極東戦争を膠着状態のまま様子見とし、日本が不利と見るや、旧満州へ怒濤のように踏み込んできたのでした。 □○□◎▽□○ ▽□○□◎▽□○ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ワックからお知らせ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ♪ 11月12日発売 中村彰彦『三島事件 もう一人の主役――烈士と呼ばれた森田必勝』(ワック) @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ ながらく絶版となっていた『烈士と呼ばれる男』(文春文庫)が、このたび新データを含んだ決定版『三島事件 もう一人の主役』として刊行されます。 取材には月日をかけて、北海道から関西まで何回も関係者を訪ね歩き、『諸君!』に連載され、単行本、文庫となった名著に新資料をくわてての決定版です。 11月12日全国一斉発売 ●なお、三島研究会の会員、憂国忌賛助会員の皆様には本著は『三島研究会』より贈呈されますので、あらかじめご承知下さい。発売日直前にお手元に版元から直接配送されます。 ○○○□ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 宮崎正弘の新刊案内 http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ♪ 宮崎正弘の書き下ろし最新刊 三刷! 『「中国の終わり」にいよいよ備え始めた世界』 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ ――経済成長はついに7%を切り、米中首脳会談も完全に失敗に終わった。 ――新シルクロード構想やAIIBなども展望が開けず、泥沼化する権力闘争のなかで、追い詰められた習近平は国内統制と軍事覇権の追求にひた走っている。 ――各国を丹念に取材してきた著者が、衰退と暴走を繰り返す中国を、ついに切り捨て始めた世界の変化を明らかにし、「習近平Xデー」の可能性と中国の末路を分析する。 ――混乱と崩壊へと向かいつつある中国の実態と、今後の世界情勢がわかります。 -◎アマゾンからのご注文は下記です http://www.amazon.co.jp/dp/4198640335/ ♪♪ 宮崎正弘 vs 石平 三刷出来! 『私たちの予測した通り、いよいよ自壊する中国』(ワック、972円) @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ ――今頃になって日本のマスコミは中国経済の崩壊予測を流し始めているが、バブル崩壊から、人民元の切り下げ、上海株暴落はふたりが以前から予測したとおりで、次におこることは未曾有のシナリオになる、とする。 ――凄まじい権力闘争が中国国内で闘われている。日本のマスコミは、なぜ、その裏面をもっとつたえないのだろうか? ――中国論、必読の対話、封切り版。 ▽□○□◎▽□○ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ******** 宮崎正弘のロングセラー ***************** ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ♪♪ 宮崎正弘のロングセラー +++++++++++ 『アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路』(PHP研究所、999円) 『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社) 『中国、韓国は自滅し、アジアの時代がやってくる!』(海竜社、1080円) 『中国大破綻 ついに失われる20年に突入する』(PHP研究所、1404円) 『日本と世界を動かす悪の「孫子」』(ビジネス社。1188円) 『吉田松陰が復活する』(並木書房、定価1620円) 『中国・韓国を“本気で”見捨て始めた世界』(徳間書店 1080円) 『台湾烈々 世界一の親日国家がヤバイ』(ビジネス社、1188円) 『「中国の時代」は終わった』(海竜社、定価1080円) 『中国共産党、三年以内に崩壊する!?』(海竜社、1080円) 『中国バブル崩壊が始まった』(海竜社、1080円) 『中国 大嘘つき国家の犯罪』(文芸社文庫、713円) ♪ <宮崎正弘の対談シリーズ> ++++++++++++ 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