水曜日, 5月 17, 2017

宮崎正弘の国際ニュース・早読み <インドは中 国の「一帯一路」フォーラムを事実上ボイコット

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)5月17日(水曜日)
         通算第5293号 <前日発行>
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 インドは中国の「一帯一路」フォーラムを事実上ボイコット
  中国はパキスタンを経済植民地にしようとしてCPECを建設
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 中国が「一帯一路(シルクロード)」構想の重要なプロジェクトとして位置づけているのがパキスタンのグアダール港から新彊ウィグル自治区のカシュガルまでの「中国、パキスタン経済回廊」(CPEC)である。

 インドはこれを「パキスタンを植民地化しようとしている」と中国を激しく批判してきた。グアダールからハイウェイ、鉄道、光ファイバー網を建設すれば、まさにインドへの軍事的脅威となるからだ。

 ところが、現場のパロチスタン州の住民の大半も、このシルクロード建設に反対している。バロチスタン地方の人口は800万だが種族的には数種の部族が分散盤踞し、言葉と言えばバローチ語、パシュトーン語、ブラーフィ語、ペルシア語である。

 警備のパキスタン軍へのテロが繰り返され、北京の「一帯一路」フォーラム開催中にも、九名が殺害された。すでに中国人労働者への誘拐、殺人も数知れず、中国人は囲みで隔離された空間に暮らしている。
 工事現場を守備しているのはパキスタン軍15000名である。

 なぜ、こういう事態となっているか。それはバロチスタンがパキスタンに所属している歴史的背景に不満であり、いつでも分離独立のチャンスを窺っているからだ。
古代からみれば、この地方がパキスタンに編入されていること自体がおかしい。大英帝国がサイクスピコ条約のように、双方に独立を保証するという二枚舌外交の結果とも言われるが、人種も言語も違えば、風習もまったくことなり、パロチスタンの民は、パキスタンという人口国家を認めない立場の武装ゲリラが活躍している。
 
 隣のアフガニスタンに盤踞する武装ゲリラのヘクマチアル元首相も、この地を経てイランに潜伏したり、またパキスタンは、この人口過疎地で核実験を繰り返したため、地元民の恨みが強い。

 州都のクエッタは港ではなく山岳地帯、むしろアフガニスタンに近いため、ゲリラが頻繁に出入りしている。
 しかも、この地方の武装ゲリラに武器を支援してきたのが旧ソ連、じつに複雑に入り組んだ場所に中国は軍港を建設しているのだ。
 
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講師  番匠幸一郎(退役陸将、元西部方面総監)
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主催  国防問題研究会 (共催 三島由紀夫研究会)
会費  2千円(会員・学生は1千円)
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(読者の声2)危機到来です。若い世代の方が危機感が高いのは、ネットのせいでしょうか。以下は「頑張れ産経新聞 皇紀2677年 平成29年5月16日」から抜粋です。
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 日本には国防問題と憲法問題の2つの大きな危機がある。
「大衆が騒ぎ出した時は手遅れ」という。また「指導者無き群衆は無力」ともいう。安倍首相の強力な国民指導が求められる。
 ●北朝鮮の新型ロケットが二千キロもの高空から日本海にマッハ10で落下した。日本海に展開した米国の大型空母も一撃で撃沈されるだろう。まさに北朝鮮によるダモクレスの剣だ。金正恩のトランプに対する強力な威嚇だ。
●では何故北朝鮮が核ミサイルを進めるのか。米国に存在を認めさせるというが、すでに米国は認めているからウソだ。そうではなく日本占領を狙っているのだろう。米国を撤退させ日本政府と国民を核の威嚇で降服させる。後は日本の併合だ。小よく大を呑むという。
●北はいつも米韓を非難するが日本を非難しない。これは日本人が自分の危機に気づかないようにしているのだ。肉食獣が獲物に近づく行動を想起して欲しい。ふらふら寄ってきて突然攻撃する。オコジョが野兎を補食する時接近し飛び跳ねる。兎が気を取られていると突然襲いかかり食い殺す。獲物を油断させるのが猛獣の基本戦術だ。日本人は騙されてきた。
●日本の生存対応は、米国が身替わり核被爆をしない以上、日本が核報復力を持ち北
の攻撃力を相殺するしかない。日本列島は守り切れないので、大洋に展開する潜水艦の報復力を使って、北の攻撃を防止する。まさに専守防衛だ。日米安保は維持し米国のアジア政策に協力するが、米国に迷惑をかけないようにする。これは日米協力の新しい発想だ。
●憲法改正問題は、自衛隊を現憲法に加えるというが、それよりも日本の自衛権の確
認が先だ。自衛隊は自衛の道具に過ぎないからだ。
●現在の自衛隊は幾ら兵器を持っていても、制度的に警察予備隊であり軍隊ではない
から違憲ではない。
●軍隊には国際的な制度の定義がある。それは軍法、軍法会議、憲兵隊を持つことである。
自衛隊に軍法を与えれば軍隊になる。なければいくら憲法に規定しても軍隊ではない。戦時には機能しない。
●現憲法は国防だけで無く、リベラル憲法であることが問題だ。憲法の目的は本来生存だ。民主主義など特定の思想運動ではないのだ。
●占領憲法の前文は偽善的な主張であるが、想定する国際環境は世界平和状況だ。現在の危険な国際状況とは違っている。だとしたら、それまでは棚上げしてよい。フランス革命でも革命派は理想的な憲法を作ったが、適用は時期尚早として見合わせている。
●そこで日本も時期尚早として、占領憲法を棚上げする。そして自衛権を確認し、国防軍を持つ。これが日本国民の思考を現実化し、芋づる式に他の分野のリベラル条項を修正して行くだろう。憲法はあくまでも生存に仕える基本法でありリベラル運動ではないことを確認したい。
    (東海子)



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(読者の声3)天安門事件28周年記念集会のお知らせです
 6月2日、東京、文京区民センターで夜6時半から。民主運動家で天安門事件の際、戦車にひかれて足を失った方政氏が来日公演を行います
 ぜひご参加ください
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2017 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
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