土曜日, 2月 14, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(中国軍の綱紀粛正は可能なのか?)

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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)2月14日(土曜日)
    通巻第4466号 
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 反腐敗キャンペーン、軍隊にも厳格に適用すると習近平
  副業禁止の代わりにサラリーを60%増やすというが、その財源は?
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 中国人民解放軍の汚職は凄まじい。
 そのうえ、これは中国人の体質であり、数千年もかわらない習俗でもあり、一朝一夕に是正される筈がないのである。

とくに総装備部と総後勤部は利権の巣窟、賄賂が飛び交う伏魔殿と言われ、高級軍人等は「腐敗館」と呼ばれる豪邸に住んでいる。
制服、制帽、軍靴の業者からのリベート、装備品は員数のごまかしからミサイルは囮と称してセメントで誤魔化し、予算をちょろまかす。新兵の親からは賄賂、契約している売春屈経営者からも賄賂。あげくに死刑囚の臓器売買!

 すでに徐才厚(前軍事委副主任)、谷俊山、王守業らは悪事を暴かれて失脚したが、いまも16名の高級軍人が拘束、取り調べを受けている。

 1月17日に習近平は軍幹部を集めた会合で「軍人(武装人民警察を含める)の副業は厳格に禁止する」と通達した。
また飲酒、宴会の禁止、幹部を迎える赤絨毯の廃止、贅沢な会合の禁止、そして会議でも無内容な発言を慎め等とした。

それほど窮屈な軍隊となれば、多くの軍人はむしろ不満をたかめるだろう。午後五時から宴会場となり、マオタイ酒が飲み放題だった。それが楽しみだった軍人から享楽を奪って、かれらは共産党に忠誠心を維持し、命じられるがままに戦争に行けるのか?

代わりに提示されたのは給与の62%アップ、しかも現職ばかりか、退役軍人を主体とする民兵の手当、軍人恩給も60%上げるという。
民兵だけでも3900万人もいるのに?

昨年だけでも共産党内部で汚職容疑で失脚もしくは左遷、停職処分をうけた党員が232000人にのぼった。
例年の三倍の数字である。

しかし軍系列のホテル、貿易会社、関連企業など多くの軍関連ビジネスについて、或るいはデベロッパーと組んでの軍用地転売や鉄道輸送の権利売買など、巨大な利権をそのまま放置するとは考えにくいうえ、財政的にも給与アップの財源をいかに確保するのか代替案は不透明である。
アメリカの研究機関の多くは、この軍綱紀粛正、汚職追放の効果に懐疑的である。

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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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 アベノミクスへの期待と警告「米国が日本を見捨てる日がくるかも知れない」
  歴史に学び、時流を読み、未来をひらく

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渡部昇一『日本興国への道』(到知出版社)
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 副題には「歴史に学び、時流を読み、未来をひらく」と謳われ、従軍慰安婦問題で国を貶めた朝日新聞批判から本書は開始される。
「この国に生まれてよかったと思える日本を取りもどしたい」という思いに本書は一貫している。
 朝日新聞などが反対した原発も、特定秘密保護法も、日本が真の独立を果たすには必要であり、こうした基本のことを平明な文章で淡々と説かれる。
 通読して、評者(宮崎)が「おやっ」と思った箇所が二、三カ所ある。
 まず渡部先生は北朝鮮の崩壊が間近に迫っていることを予測されている。理由は習近平が瀋陽軍管区を抑えたこと。
 「北朝鮮が自壊するのは時間の問題です。それほどまでに事態は緊迫してきました。金政権が崩壊すれば韓国には百万人単位の難民が流れ込むことになります。(中略)韓国は国中が想像を絶するほどの大混乱に陥ることは間違いありません。北朝鮮は言わずと知れたテロ国家です。その国民が地続きの韓国になだれ込むわけです。至る所で殺人やテロが頻発し、その被害は韓国人だけでなく在韓米軍の兵士たちにも及ぶ」
 だから韓国は日本叩きなどに狂奔しているわけにはいかなくなったのだ、という。論理的で説得力のあるロジックである。
 また日英同盟は、露西亜の南下を食い止めさせるために日本を梃子に利用したのが英国であり、この背景を英国の史家らがまじめに論じないという奇妙な現実を指摘される。
 そして、本署の白眉と思われるのは、米国がいずれ日本を見捨てるというシナリオである。
かつて米国は蒋介石を利用し、日本と闘わせつつ、日本が敗戦にいたるや、突如支援を打ち切って蒋介石を見捨てた。
ついで南ベトナムも捨てた。
 「日米同盟の強化には力をつくさなければなりませんが、同時に、状況によってはアメリカが日本を見捨てることがあるという発想を忘れてはならない」のであり、そのために日本が何をなすべきかは自ずから判然となることである。
 
          □◎
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号「三匹猫」さんの投稿に、シーラ某が、「歴史修正主義」なる言葉を使っている情報が出ていますが、そもそもこの言葉を使う人たちは、この言葉を恣意的に自分に都合よく使っており、この言葉を使うかどうかが、一種のリトマス試験紙として反日度を測れるものとなっていることを認識すべきです。
大体、歴史は勝者の都合で作られることはよく知られており、アメリカは日本を占領するとすぐ、ウォーギルトインフォーメーションの名前で、この作戦を開始して東京裁判を、その一環として使いました。
これら歴史捏造作戦の全貌を描いたブックレットを3月上旬に発行する予定です。
(杉並の噛みつき亀)


(宮崎正弘のコメント)当該ブックレット、期待しております。



  ♪
(読者の声2)御新著、小川榮太郎さんとの対談(『保守の原点』、海竜社)を早速買い求め、読み進めています。なにしろ貴誌の前宣伝でどうしても読もうとは思っていたのですが、読売新聞の大きな広告をみて、すぐに書店に行きました。また今朝(14日)の産経新聞の書評も拝読しました。
これ、いいですねえ!
 でも分からない点も多多ありますものの、「日本の財界が、保守の精神を失った」という指摘は、違った意味で感じます。
国のことよりお金という考えが、世の中を支配しています。国が弱くなったら、好きなことを言っていられないというのが、皆、なぜわからないのかと思います。
宮崎さんの周りには、おそらく保守の人が多いので、保守が強くなってきたと感じられるのかもしれませんけど、私の周りは今の豊かさがどこから来たかということなど全然考えない人たちばかりなので、将来の危うさを感じます。
東京オリンピックまで日本という国家は持たないんじゃないかと心配しています。
 (MK子)



(宮崎正弘のコメント)古典の引用箇所などは現代文の所だけお読み下さい。巻末資料もあるいはお読みいただかなくても構いません。あくまで資料ですので。
 大事なポイントをくみ取っていただいて有り難う御座います。



   ♪
(読者の声3)昨年、麻生財務大臣が日韓通貨スワップ協定は、日本側からは延長を提案しないといっていました。
この協定は、日本には何らメリットがなく、韓国は通貨の暴落とそれに伴う金利暴騰・海外資金の引き上げを防ぐための武器となってきました。実際に使わなくても、この協定があるというだけで、禿鷹ファンドの投機を抑制できます。ただし、韓国のエコノミスト達はその結果韓国の通貨の為替レートがあがり、輸出が難しくなった。日本の陰謀だと責め立てていました。
これでやっと廃止になると思っていたところ、日刊(韓)で延長の交渉が行われているとのことです。
官僚が勝手に交渉しているのか、誰かわいろをもらっているのか、と疑ってしまいます。自国に有利な面は黙って享受し、止む無く発生するマイナスは声高く言い募る。
しかも感謝なし。こういった状況が変わるまで、こういった協定は結びべきではないと考えます。残念なことです。
  (ST生、千葉)

 
(宮?正弘のコメント)しかも、二階俊博自民党政調会長を団長とする訪韓団は、なんと1400名です。二階さんは朴権惠大統領と面会しました。韓国の対日路線、すこし変化の兆しがみえてきました。



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(読者の声4)「士気の集い」145回講演会は、日本近現代史研究家、田中秀雄先生をお招きします。
下記のとおり、開催いたしますので、是非、お越し下さい。
記
田中秀雄先生 講演会「満洲事変への道 日露戦争編Part4 21か条の要求」
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とき  2月28日(土) 14時00分~16時30分
懇親会17時~19時頃
 ところ 文京区アカデミー音羽 3階 学習室 A 
交通:有楽町線「護国寺駅」徒歩3分
 地図(https://goo.gl/maps/iZMdI)
申し込み2月26日(木) 23 時までに下記申込フォームに登録してください。
   http://goo.gl/forms/PU88yJtZNJ
事前申込の無い方の入場は講演5分前とさせて頂きます
講演会料金(当日受付時にお支払いください)
一般事前申込:1500円、学生事前申込:1000円、高校生以下無料
当日申込:2000円
懇親会料金(当日受付時にお支払いください) ○一般事前申込3500円、学生事前申込3000円 ○一般当日申込4000円、学生当日申込3500円

(詳細)国益を掛けてロシアと戦った日露戦争から110年、日本にとって日露戦争の意味とは何だったのか?日本近現代史研究家の田中秀雄先生が日露戦争を振り返り、その分析を通じて、歴史への理解を深めていきます。※プロジェクターを使用して、貴重な映像もご覧頂きます。
(たなかひでお先生は日本近現代史研究家、映画評論家)
(プロフィール)1952年福岡県生まれ。慶應義塾大学文学部卒。日本近現代史研究家。著書は「日本はいかにして中国との戦争に引きずり込まれたか」「石原莞爾の時代 時代精神の体現者たち」「石原莞爾と小澤開作 民族協和を求めて」「もうひとつの南京事件-日本人遭難者の記録」「暗黒大陸中国の真実」(ラルフ・タウンゼント著)「朝鮮で聖者と呼ばれた日本人 重松?修物語」「映画に見る東アジアの近代」等多数 (共著、訳を含む)
趣味:妻。好きな言葉:倦まず弛まず(うまずたゆまず)尊敬する人 : 福澤諭吉先生
主催 士気の集い・青年部
http://blog.goo.ne.jp/morale_meeting
  
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 宮崎正弘の新刊  宮崎正弘の新刊    宮崎正弘の新刊  宮崎正弘の新刊   
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宮崎正弘 vs 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円)
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 保守論壇の新星=小川榮太郎氏と宮崎正弘の徹底討論が一冊にまとまりました!


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大好評発売 重版出来!
――本日の「読売新聞」(東京版二面)の全五段広告ご参照下さい
 宮崎正弘『中国崩壊で日本はこうなる』(大竹慎一氏との対談 1512円。徳間書店)
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宮崎正弘『中国大破綻 ついに失われる20年に突入する』(PHP研究所、1404円)
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  ――重版18日出来!
――中国経済がクラッシュするのは時間の問題ですが、従来型の恐慌ではなく、どのような金融災禍が、どの市場に待ち受けているのか? 米国債を世界最大に保有する中国が、手元資金をうめるためにこの債権を市場で売却したら世界経済にいったい何が起きるか。日本はどれほどの被害を受けるか? 中国とビジネスのつながりが深い日本企業は?
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宮崎正弘の新刊案内  http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
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宮崎正弘のロングセラー 
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『日本と世界を動かす悪の「孫子」』(ビジネス社。1188円)
『吉田松陰が復活する』(並木書房、定価1620円)
『中国・韓国を“本気で”見捨て始めた世界』(徳間書店 1080円)
 『台湾烈々  世界一の親日国家がヤバイ』(ビジネス社、1188円)
『「中国の時代」は終わった』(海竜社、定価1080円) 
『中国共産党、三年以内に崩壊する!?』(海竜社、1080円)
『中国バブル崩壊が始まった』(海竜社、1080円)
『中国 大嘘つき国家の犯罪』(文芸社文庫、713円)
 『中国の反日で日本は良くなる』(徳間文庫、680円)
 『世界から嫌われる中国と韓国。感謝される日本』(徳間書店、1026円)
☆☆☆

<宮崎正弘の対談シリーズ>
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宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 川口・マーン・惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石 平『2015年 中国の真実―中国は習近平に潰される』(ワック)
宮崎正弘 v 西部 遇『日米安保五十年』(海竜社)
宮崎正弘 v 佐藤 優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社)
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社宮崎正弘事務所 2015 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
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