日曜日, 2月 22, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み  日本政府「ホワイト・ハッカー」を二十五人、とりあえず採用

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)2月23日(月曜日)
    通巻第4476号
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 ハッカー対策、やっと本腰。公募やハッカー・マニア優秀者を
  日本政府「ホワイト・ハッカー」を二十五人、とりあえず採用
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 「ホワイト・ハッカー」とは「正義のハッカー」であり、政府のハッカー攻撃予防専門チームに配属される。
高度なコンピュータ技術が必要で、米国でもハッカー・マニア、ハッカー・ボーイから探し出して、専門職につけている。

 日本政府は公募と大会優勝者などをスカウトし、サイバーテロ対策を総括する内閣府サイバー・セキュリティ・センターの職員、研究員とする。

 サイバー・セキュリティ・センターには現在80名の職員しかおらず、来年度にようやく50%増員の120名態勢となる。
ハッカー技術に長けた若者は、往時の将棋やチェスコンテスト同様に、技術自慢が多い。欧米は大学に奨学金をだして、ホワイト・ハッカーを補充している。

 これは米国でおきた天才少年ケビン・ミトニックがなんとFBIのコンピュータ・システムに侵入したり、捜査官に大胆に挑戦状をおくったり、しかも二年間捜査網から逃げおうせていた。
このためケビン・ミトニックは伝説上のハッカーとなり、伝記ばかりか映画にもなったほど。中国軍人等がかいた『超限戦』にも名前がでてくる。
その後、ケビンはFBIに協力しホワイト・ハッカー側になったのである。

 日本のハッカーによるHP改竄などの被害は2013年度だけでも500万件を越えており、対策が後手後手にまわってきたが、イスラム国の跳梁、東京五輪をひかえ、もはや悠長に構えてはおられなくなった。
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1205回】          
   ――「右顧左眄頭ヲ垂レ糞ヲ尋ヌ糞山溺海・・・」(曾根4)
曾根俊虎『北支那紀行』(出版所不詳 明治八・九年)
 
  △
 なぜ「支那人ノ此ノ關ヲ通過スル時ハ門吏呵シテ其名姓、住居、年齡ヲ問フ此時行人必ズ答ルニ滿州語ヲ以テセザレハ過ル?ヲ許ルサ」ないことが「即チ山海關ノ定則」となったのか。ここで、極く大雑把に満州と漢族の関係を振り返っておくことも必要だと思う。
 
 清朝は、17世紀半ばに北京に都を定めた直後、荒地開墾を希望する漢族の山海関からの満州入りを許可した。すると満州に新天地を求めた漢族が、農業植民を目的に続々と満州入りする。ここで注目しておきたいのが、満州に隣接する内モンゴル東部でも牧野の農地化、つまり農業が遊牧を侵し始めたこと。すでにこの時期、漢族による遊牧文化侵食、いいかえるならモンゴル遊牧民の悲劇が始まっていたということだ。
 
 漢族は主に同郷者が集団で満州に向かった。彼らは窩棚と呼ばれる掘っ立て小屋を建て定住に向け土地の開墾に着手する。コウリャン、アワ、ソバなどが栽培されるようなると、やがて故郷を同じくする同姓者を呼び寄せて集団居住する村落が生まれる。海外の華僑社会でそうだったように、満州でも生き抜くための拠り所は同郷・同姓の縁だった。ここで注目すべきは、満州入りした漢族は農民だけではなかった、ということ。簡単いうなら、中国社会の仕組みそのものを満州に持ち込んだのである。農業移民の成功に誘われ手工業やら商業機関が持ち込まれ、都市生活も始まる。満州の漢化、つまり漢族社会のネットワークが知らず覚らずのうちに満州にまで広がっていたわけだ。
 
 かくて1740年代になると、清朝は封禁政策に着手し、山海関での漢族移民の出入りを取り締まることになる。だが、これが徹底されない。一度手に入れた土地(=財産)をおいそれと手放すわけがない。だから満州から出ていかない。加えて豊かに暮らせることを知ったなら、不法侵入は当たり前となる。凶作時の超法規的処置として一時移住・滞在が許可されるや、居座ったうえに家族・親族・友人までも呼び寄せる。まったくもって油断も隙もあったものではない。
 
よくよく考えるまでも内が、この現象は1978年末に開放政策に踏み切って以降の中国人の海外移住と同じだろう。漢族は中国本土以外に飛び出せる機会があるなら、違法・合法の別はない。いつだって飛び出す。やがて異邦に家族・親族・友人までも招き寄せ、周囲の迷惑を顧みず自分たちの生活方式・習慣を貫こうとする。摩擦が起きても平気の平左。郷に入っても郷に従わない。1949年の建国を機に、毛沢東は対外閉鎖を断行し、こういった厄介な人々を国の中に閉じ込めておいてくれた。だが、?小平は1978年に開放政策に踏み切り、彼らを海外に向けて解き放った。さらにさらに2002年、江沢民は「走出去」を獅子吼し、海の外に飛び出せと中国人と企業の尻を引っ叩いた。毛沢東、?小平、江沢民と並べたら、いま再評価すべき指導者は誰であるか、もはや論を待たないだろう。
 
さて満州に戻るが、満州近接省を含む中国全土の人口爆発、漢族の経済活動の活発化、満州と中国本土の政治・行政上の一体化などが重なり、嘉慶年間(1796年~1820年)を過ぎる頃には、漢族は満州に新天地を求め奔流となって雪崩れ込むようになった。『ワイルドマオ・スワン』『マオ』、最近では『西太后』で知られるユン・チアンの曾祖父もまた、この時機、好機を求めて故郷を離れ長城を越えて満州に渡った1人なのだ。ユン・チアン一族は、後に北京に移り、四川共産党幹部に就いた父親に従って四川に移る。現在、長女は中国に残り、彼女と3人の弟はそれぞれがイギリスとフランスに住む。1世紀半程を経て、一族は中国⇒満州⇒中国(北京⇒四川)⇒イギリス・フランスと移り住む。これが漢族の生き方(=文化)の一端であることを、改めて注視する必要があるはずだ。
 
曾根が山海関で目にした光景こそ、漢族化される満州の歴史の一齣なのだ。
《QED》
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌 2月20日付けにおける鍛冶俊樹氏(軍事評論家)の書評について、これは専門家の書評だが、素人の印象としては少々検討不足の書評のように思う。
「一人っ子だから戦えないというのは短絡な議論であろう」
とあり、原本では「一人っ子政策が生んだ親の過保護が田舎にも伝播している事から優秀な士官をスカウトできないから解放軍はそう怖い軍隊ではない」という趣旨のことが書いてある。
要するに兵隊は徴兵できても優秀な士官がいなければ戦にならないと言うことであろう。ロシアの例を挙げ同じ一人っ子でもロシアは強いと言うが、ロシアの場合は果たして勇敢だから強いのか火力が圧倒的に優位だから強いのか軍事専門家の評者はどのように考えたのか知りたい。
結果だけを見て評価していないだろうか。秀吉の薩摩征伐は秀吉軍が勇敢だったから島津が負けたのではなく圧倒的な火力の相違で島津があっさり負けたのであるが、そこまで検討して評価されているのだろうか。
「自衛隊の場合も、確かに支那事変の時の様に大陸に大量の陸上兵力を派遣するというのであれば、任務を拒否する自衛官は出るであろうが、尖閣諸島の争奪戦に投入されるのは少数精鋭の特殊部隊であって、三分の一以上の自衛官が逃亡する事は考えにくい」。
逃亡するとは書いておらず、単に自衛隊を去ると書いてある。
戦闘状態に入った場合、世の中は平和ぼけでのんびりと尖閣の戦闘を眺めているのに自衛隊員だけが命の危険にさらされなければならない理由はなかろうから確かに自衛隊を去る者はいよう。
しかし依願退職と逃亡では結果は大違いである。確かに支那との戦闘当初は依願退職する者は少ないかも知れない。
しかし、「有事の際、犠牲になった自衛官の家族や関係者にメディアが接触して大々的に報道すれば日本中が戦意喪失となって嫌戦ムード一色に被われるのは目に見えている」とも書かれておりこれは自衛隊OBの意見であるとのことである。
「双方の軍隊が腰抜けだから戦争にならないなどというのは平和ボケであろう」
双方の軍隊が腰抜けだからとは著書に書かれておらず、書籍では書評者も書かれているように「自衛官の三分の一以上は自衛隊を去るはずで、自衛隊は機能しなくなる恐れがある」と書いてある。確かに機能しなくなれば日本は戦闘を継続できないであろう。しかし、支那は兵役の義務があると思われるし、何せ数が多いから後から後から押し寄せればあっというまに日本が占領されるのではなかろうか。
実際の戦いはやってみなければ分からないが、一番の問題は原本に書かれているように「日本は有事を想定した法律が整備されていない。他国では軍人にそんな真似ができぬように縛りがかけられているけど自衛隊にはそれがない」と言うことであろう。縛りがないなら除隊しても腰抜けではなかろう。その問題を無視して「自衛官が三分の一も逃亡することは考えにくい」とはどういう根拠によるものだろうか。評者は自衛官の除隊を単に逃亡と考えるから書評のような意見になるのではなかろうか。
(まもなく後期高齢者に達するぼけ老人)


(宮崎正弘のコメント)貴重なご意見を承りました。有り難う御座いました。



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(読者の声2)宮崎先生の著作は危機管理本として拝読させていただいております。中国としても、崩壊を避けるために色々な手を打っている訳で、期限を切って示すのは難しいでしょう。
現在、日本の金融機関の中国向融資(中国進出日系中小企業新規借入)はほとんど停止されている状態でしょうか。他方、ベトナムや他の東南アジア向けの同様の融資はサクセスストーリを描けば、銀行融資が決済される状態と聞きます。
国策なのか、金融機関の自主規制なのかわかりませんが。ただ東南アジアに出てていっても、材料から何から一式持って行かなければなりませんから、大幅なコストダウンにはならないのですがね。
人件費で比較するなら、今は新潟県の法定賃金と中国の課長クラスの給与が同じだったと思います。日本のバブル崩壊は、一般庶民の住宅ローンまで貸しはがしにあった訳ですから、そう簡単には消費は回復しませんよ。
日本のバブル崩壊は特異な現象。特攻みたいなもんです。
まあ、中国バブルが崩壊すると最悪、核拡散、武器拡散が懸念されますので、管理されている状態で維持するということが欧米の考え方だと思います。かかる費用は一番近い日本が出すことになるでしょうね。ところで春節で中国人旅行者がどのくらい来日するんだかわかりませんが、彼らの持っている携帯電話はメールの同報通信ができますので、中国政府が指示いっせいに発することもできるのです。
通常は、中国外務省名で、「あなたが日本旅行中であることを喜びます。日本の法律にしたがって行動してください。日本では人は右側、自動車は左側を通行します。日本では地震があります。地震の時には次の番号に連絡し、情報を得てください」
こんな内容だったと思います。
ちなみに、私の電話は中国の街角で購入した携帯電話とSIMカードです。ローミングかと思いますが、市外局番から入力すれば中国携帯は日本国内でも使用できます。
(一読者)



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(読者の声3)「次世代の党を応援する大集会 ―頑張れ次世代の党! 私たちが応援している」
 昨年末の衆議院選挙は、大方の予想通り、自民党の圧勝に終わり、安倍政権の長期安定に道筋を開く結果となりました。しかし一方で野党で唯一自民党と「自主憲法制定」という党是を共有する次世代の党は、先般の選挙に置いて「一人負け」とも言える壊滅的な敗北に終わりました。
安倍政権が「日本を取り戻す」ためには、その取組みを後押しする健全野党が存在しない事は大きな問題です。特に、最大の課題と言える憲法改正において、国会で3分の2近い議席を与党で有しているとはいえ、現在の与党体制では改正への道が容易ではない事は明らかです。次世代の党には何としてでも党勢を立て直し、安倍政権の憲法改正をしっかりと後押しのできる勢力として再び国会で活躍していただかねばなりません。
我々は、次世代の党の再起を期待し、統一地方選挙立候補予定者、そして衆議院選挙において惜しくも落選した前議員の皆様を激励するべく、下記の通り集会を開催します。
記
日時  平成27年3月18日(木)17時30分開会(17時開場)
場所  東京・憲政記念会館  東京都千代田区永田町1-1-1
    「国会議事堂前駅」2番出口・徒歩7分。永田町駅2番出口・徒歩5分
参加費  1000円
主催   次世代の党を応援する大集会実行委員会
TeL:090-4730-3368(東郷) 090-2389-1932(越後)
メール:jisedai0318@gmail.com
集会呼びかけ人 加瀬英明 一色正春 岡野俊昭 小山和伸 鍵山秀三郎 菅家一比古 
        倉山満 櫻井よしこ 石平 高山正之 中西輝政 宮?正弘 山際澄夫


(宮崎正弘のコメント)是非とも「次世代の党」には頑張って欲しいと想います。小生も呼びかけ人のひとりです。ただし当日は地方講演旅行のため出席できませんが。。。。
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<宮崎正弘の対談シリーズ>
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宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 川口・マーン・惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石 平『2015年 中国の真実―中国は習近平に潰される』(ワック)
宮崎正弘 v 西部 遇『日米安保五十年』(海竜社)
宮崎正弘 v 佐藤 優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社)
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(休刊予告)小誌、2月28日より3月9日まで海外取材のため休刊となります
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社宮崎正弘事務所 2015 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
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