金曜日, 8月 21, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み  (バンコク爆破テロの犯行グループは中国からやってきた)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)8月21日(金曜日)
  通算第4634号  
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 バンコク爆破事件の犯行グループは中国からやってきた
  ウィグル人109人を北京へ強制送還した報復か? ――中国は否定
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 バンコクの観光名所「エラワン廟」で起きた爆破テロは世界を震撼させた。
 犯人の一人は写真を公開され、また前方にいた二人の不審な男達の存在があって「容疑者」とされた。

 犠牲となったのは20名で、このうち11名が外国人。しかも7名が中国人だった。5名が中国大陸から、ふたりは香港からの観光客だった。ほかに日本人を含む120名余が重軽傷を負った。

 このため、さきにタイから北京へ強制送還されたウィグル人109人に対する「報復」説が急浮上し、犯行グループは中国からやってきたイスラム原理主義過激派のテロリストであり、一ヶ月前から準備していた等と分析された。

 タイ当局は「犯行グループは十名と考えられるが、写真を公開した三人のうち、一人はすでに国外へ出国した」とし、主犯格はまだタイに潜伏しているとした。 
 駐タイ中国大使館はこれらの説を否定し、「何の証拠もない、かような憶測はとんでもない無責任な言動」とした(『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』、8月21日)。
 
 しかしタイ軍情報部スポークスマンは「国際テロ組織の犯行とは断定できず、タイ南部にいるイスラム過激派のテロという線で捜査している」と国内のテロリストの可能性を強く主張している。
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(休刊のお知らせ) 小誌は取材旅行のため8月22日―25日が休刊となります。 
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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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 中国の軍人からセックスと取り上げたら暴動が起きるゾ
  売春ではなく、拉致、誘拐、強姦、そして軍の性奴隷に

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鳴霞『中国 驚愕の性奴隷』(青林堂)
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 副題は「人民解放軍こそ、女性を食い物にした最悪の軍隊」となっている。
 これで内容の梗概がわかるが、具体的なレポートは本書のなかで縷々説明されていて、驚くことばかり、性奴隷は累計で800万人、まだ中国全体には2500万の売春婦に溢れ、海外へ出稼ぎにでている実態も明らかにされる。
日本でも派手にセックスビジネスに励み、表面の身分は「留学生」と嘯いている。この現象、世界中でおきていて中国は顰蹙を買っているが、これも誤魔化すために『日本軍が性奴隷』などと出鱈目な政治宣伝を繰り返してきた。
 筆者は思い出したことがある。
 黒竜江省の孫呉は、かつて関東軍参謀部が置かれた。その将校倶楽部のような兵舎が市内に残っているので見学したことがある。二階に「慰安婦部屋」という看板があるので、ガイドに言った。
『日本の兵隊は隊内に売春婦をいれることは絶対にない』。
現地ガイドはきょとんとして訊いていた。つまり、中国では兵舎にも売春婦が出入りしているのである。
 1920年代の上海のフランス租界では、一流ホテルがラブホテルと化け、43年十月の営業許可統計では、「フランス租界だけで娼婦が2667人もいた」記録があるという。『中共成立以前の上海の外国租界』では、売春宿だけで394軒あったそうな。
 こうして本書は、これまで明るみに出なかった、中国の恥部ともいえるセックス産業の実態、また軍隊でいかなる性奴隷が蔓延していたかをあますところなく暴露している。
 同時に、現在の中国の共産党高官等の色魔ぶりは毛沢東以来であり、精力絶倫の男女、またテレビの美人アナウンサー等が、共産党幹部の愛人となることで、番組出演のチャンスをつかみ、幹部が失脚すると行方不明となった芸能人、歌手、アナウンサー等の実態を、相手幹部の名前を含めて「情報公開」されている。
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(休刊のお知らせ) 小誌は取材旅行のため8月22日―25日が休刊となります。 
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1283回】    
    ――「市店雜踏、穢臭衝鼻、覺頭痛??」(岡24)
     岡千仞『觀光紀游』(岡千仞 明治二十五年)
 
   ▽
北京に向けて旅立つ半月前のことだが、岡は岸田吟香の経営する楽善堂を訪ね夕食を共にしている。その折、岡が「中土」の城市(まち)は狭苦しく汚いと語ると、岸田は、「『中土』では遠い昔から盗賊が跳梁跋扈し、人民の苦しみが止むことはなく、被害は尋常ではなかった。そこで古の聖王は先ず城壁を築き人民を護った。盗賊の被害に苦しむ人民は、先を争って城壁の内側の安全な場所に住むようになった。だから、どうしたって城壁の内側は人口過剰で狭苦しいのだ」と自らの考えを披歴した。

 すると岡は、「古の歴史書の『左伝』や儒教の聖典である『毛詩』などには、街や道路は広々としていると記されているが、あなたの考えでは周の時代には既に現在と同じように街は隘陋(せまくる)しかったということか」と反問する。

 かくて「吟香、微笑(ほほえ)みて曰く、子(あなた)も亦、六經の毒に醉える者なり。覺えずして噴飯す」と。おそらく岸田はニヤリと笑いながら、貴公も「六經の毒」にイカレてますなァ、と応えたはず。次の瞬間、2人は口の中の食べ物をプッと吹き出し、次いで呵呵大笑したことだろう。

 中国衰退の大きな要因は文人・知識人が六経の毒に淫しているからだと力説していた岡にして、やはり中国古代の聖典の記述を疑っていない。盲信している。かりに聖典の説くところがウソ(とまでいわないまでも古代人の悲願)であったなら、孔子が理想社会として熱く語っている周の文公の時代にしても、実態は孔子が語るほどには素晴らしい治世だったとは言い難いことになる。それは、天国と見紛うほどに喧伝された毛沢東時代の社会が、じつは生き地獄としかいいようのないほどに悲惨極まるものであったことと同じだ。

  イワシの頭も信心からとはいうものの、やはり儒教の聖典は頭から信じるのではなく、先ずは疑ってかかるべきだ。「ミイラ取りがミイラになる」の譬えではないが、「六經の毒」を糾弾する岡にしても、やはり漢学者である。儒教古典が説く美辞麗句に翻弄され、知らず覚らずのうちに「六經の毒」に侵されていたというわけだ。ところが「市店雜踏、穢臭衝鼻覺頭痛??」の現地社会で老百姓(じんみん)と斬った張ったの日々を生きる岸田には“抗体”が出来ていた。だから「六經の毒」に感染することもなかったわけだ。

ところで北京に向けた船旅に同道した小室だが、彼もまた「清國ニテ人物ト云フベキハ李鴻章一人ノミ」であり、「兎ニモ角ニモ當世ノ時務ヲ知ル人ニシテ目下十八省中第一級ノ人物」であり、「清人四億万人一モ恐ルヽニ足ラズ只畏ルベキハ李氏一人ナリ」と、李鴻章を高く評価する。それというのも、清国上層に在って李鴻章だけが「外國ト戰ヘバ必ズ敗ル?ヲ知」っているからである。
 
続けて「支那滿廷ノ百官擧ゲテ彼是ノ強弱ナルヲ知ラズ内外ノ國勢ニ通ズルモノ」がいない。だから戦争しようにも勝敗の予測すら立てられない。だが「内外彼我強弱ノ差ヲ知ル故ニ勝敗」を予想できるから、事前の準備・心構えができる。そこで「敵ニ臨ンデ能ク懼レ謀ヲ好ンデ能ク爲ス故ニ大敗アル?ナシ」と、小室は李鴻章評価の所以を示す。

 小室による以上の李鴻章評価は『第一游清記』(自由燈出版局 明治十八年 19、20頁)に記されているが、岡は1882年の朝鮮の壬午事変における果断な対応は李鴻章であればこそ可能であったとして、李鴻章の才覚を大いに認め讃えている。
 ここから当時の日本における李鴻章評価の高さが伺えそうだ。なにはともあれ船中、岡と小室の両人は李鴻章論を喧々諤々と語り合ったことだろう。

 武昌号の同乗者は100余名。一行が利用した中級船室には地位の高い中国人客も。それというのも中国人は上級船室利用の「歐人」と船旅を共にしたくないから、である。
《QED》
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)中国政府が私の助言を聞くとは思えませんが、現在の株安、輸出不振、経済成長率低下を解決する方法は、以下のとおりにすることです。
1.上場企業に発行株数の2割程度の自社株購入を義務つける。
株安の根本原因は時価総額が高すぎることであり、株安にせずに膨らみ過ぎた時価総額を減らす方法はこれ以外にない。
2.1を行うには上場企業は多額の資金を必要とするが、それを超低金利で中央銀行がメインバンク経由で貸し付ける。
3.2をおこなえば、通常なら銀行の不良債権比率が急速に上がる。しかし、ここで、外国為替取引を自由化する。
これで、おそらく人民元の対ドルレートは3割くらい下がる。その結果、
(1)輸出増大により企業収益増大→不良債権が減る
(2)雇用拡大→国内需要増大
(3)上記1.と2.により国内通貨供給量が急増する。→国内需要増大
(4)インフレが進む。→国内需要増大
(5)インフレにより、金融機関が持つ不良債権の実質的な量が激減する。
これで、GDPの50%を輸出が占めるといういびつな経済から内需主導の経済に移行できる。「めでたし、めでたし」です。
  (ST生、千葉)



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(読者の声2)三島研究会より八月の公開講座のお知らせです。阿羅健一氏を迎えての「公開講座」です。近現代史家の阿羅健一氏による大東亜戦争終戦70周年記念にふさわしい講演になります。ご期待ください。
      記
とき   8月31日(月)18時半開演(18時開場)
ところ  アルカディア市ヶ谷(私学会館)会議室
     http://www.arcadia-jp.org/access.htm
講師   阿羅健一(評論家・近現代史研究家)
演題   「大東亜戦争はアジア解放の戦いだった~インドネシアで戦った日本人たち」
      講師略歴 昭和19年仙台市出身。東北大学文学部卒。南京事件、大東亜戦争、戦後史に関する著書多数。
会場分担金 お一人二千円(会員は千円)
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宮崎正弘の新刊  宮崎正弘の新刊  宮崎正弘の新刊  宮崎正弘の新刊 
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宮崎正弘『アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路』(PHP研究所、999円)
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 ――AIIBはうまく行くはずがない
 ――共産党が運転する?「このバスには乗らない方が良い」
 ――中国の在庫一掃処分のはけ口に利用される懼れ大
 ――英国はじめ独仏が加盟申請したのは打算と思惑がある
 ――ロシアは本気で参加しているのではない。中国の風下に立つだろうか?
 ――アジア外交の攪乱が目的の「銀行もどき」は政治工作の武器なのだ
 ――日米カナダの不参加は見識である
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宮崎正弘 v 室谷克実『日本に惨敗し ついに終わる中国と韓国』(徳間書店)
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――戦後70年を迎え「歴緯線」の日本攻撃の総仕上げに動く中国と韓国。反日式典が目白押しで「旅順大虐殺」「関東大虐殺」など新たな日本攻撃を用意する両国だが、実態経済はボロボロで、中国が推し進めるアジアインフラ投資銀行(AIIB)は空中分解が必至、政治も混迷を極め崩壊寸前。
――中韓の共闘も完全に失敗し、中国は日本にすり寄り、韓国は完全に見捨てられる! 
今後の東アジア情勢の変化を両ウオッチャーが分析した決定版!
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宮崎正弘の新刊案内  http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
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宮崎正弘のロングセラー 
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『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社)
『中国、韓国は自滅し、アジアの時代がやってくる!』(海竜社、1080円)
『中国大破綻 ついに失われる20年に突入する』(PHP研究所、1404円)
『日本と世界を動かす悪の「孫子」』(ビジネス社。1188円)
『吉田松陰が復活する』(並木書房、定価1620円)
『中国・韓国を“本気で”見捨て始めた世界』(徳間書店 1080円)
 『台湾烈々  世界一の親日国家がヤバイ』(ビジネス社、1188円)
『「中国の時代」は終わった』(海竜社、定価1080円) 
『中国共産党、三年以内に崩壊する!?』(海竜社、1080円)
『中国バブル崩壊が始まった』(海竜社、1080円)
『中国 大嘘つき国家の犯罪』(文芸社文庫、713円)
 『中国の反日で日本は良くなる』(徳間文庫、680円)
 『世界から嫌われる中国と韓国。感謝される日本』(徳間書店、1026円)

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<宮崎正弘の対談シリーズ>
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 宮崎正弘 v 渡邊哲也『激動する世界経済!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円)
宮崎正弘 v 大竹慎一『中国崩壊で日本はこうなる』(1512円。徳間書店)
宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石平『2015年 中国の真実』(ワック、シリーズ第五弾)
宮崎正弘 v 西部遇『日米安保五十年』(海竜社)  
宮崎正弘 v 黄文雄『世界が知らない中国人の野蛮』(徳間書店)
宮崎正弘 v 佐藤優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社) 
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(休刊のお知らせ)小誌は取材旅行のため8月22日―25日が休刊です
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社宮崎正弘事務所 2015 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
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