木曜日, 8月 27, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み (天津大爆発の背景)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)8月28日(金曜日)弐
  通算第4638号    
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 天津大爆発に情報公開がないため「謀略論」が蔓延するのはなぜ?
  ロシア化学者の見解は「ミニ版チェルノブイリ級」
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天津大爆発で危険物取り扱い倉庫にはシアン化ナトリウム・硝酸アンモニウム・硝酸カリウム・炭化カルシウムなどが貯蔵されていた。
爆発の威力は地震計測指数でマグニチュード3とでたが、これはチェルノブイリ級だとロシアの科学者らが言う。

「ロシア化学者組合」のヴィクトル・イワノフ理事長は『プラウダ』の取材に対して、「これらの物質はプラスチックをつくる素材であり、それ自体では爆発することはない」
したがって「発表されていない何かほかの危険物質が混じって貯蔵されていたに違いない」と発言している(同紙英語版、8月18日)。

「また中国で抗議活動は厳密に規制されているのに、爆発直後から遺族等の抗議行動に警察は黙認したことも解せない。おそらく現地では高官の腐敗、権力と業者の癒着による人為的事故という見方が拡がっているのだろう」。

「しかし汚職、腐敗、権力との癒着、高官等のネポティズム(縁故主義)は中国伝統のものであり、常態ではないのか」

 と突き放しながら、他方でロシア専門家らは、
「多くの疑問に一切の回答がないために、謀略論が蔓延するのも事実だが、付近の河川が汚染され大量の魚介類が死んだ報告はあっても、まだ住民の集団避難がおきていない点をみると、この爆発は『チェルノブイリの小型版』といえる」とプラウダは報じた。 
 
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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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 戦後の自虐史観と「敗戦の呪縛」を克服しなければ 
  日本の生き残りの道は軍事常識を知ることから始まる

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田母神俊雄『戦争の常識、非常識』(ビジネス社)
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 副題に「戦争をしたがる文民、したくない軍人」とあって、逆説が底流に流れるテーマだと推測がついて読み始めると、これは最新軍事学のユーモア編といって良いかも知れないと思った。
 世界中、どの軍隊も戦争はしたくないのである。
 とくに中国人民解放軍という「強さ」を喧伝しつつ、じつは一番弱い軍隊に所属する人たちがそうだろう。
 ベトナムに負けたトロウマに悩まされ、あれほどの反中暴動で死者がでても、報復をしなかった。
フィリピンが不正漁業をしていた中国漁船を拿捕しても文句を言ったためしがない。しかし相手が弱いと見るや軍事力を誇示し、なめてかかるのだ。とくに日本の対しての誠意のかけらのない振る舞いを見よ。
 この本を読むと、中国が日本に戦争をしかける力量はないと断定調である。したがって「安保法制」をめぐって我が国ので国会で、おかしな、というより国際水準からいえば低レベルの非常識で揉めているのは奇観ということになる。
 田母神氏はいう。「世界の軍事の常識を知らないと私たちは生き残れない」と。
 日本が急ぐべきは武器輸出三原則の撤廃と核武装、自主的な兵器開発にあり、同時に戦争の準備を怠らないことが平和を守る手段である、と強調するポイントが本書の肯綮である。
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西村眞悟の時事通信 西村眞悟の時事通信
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中華人民共和国は日本が創った
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 中共の新華社は、 昭和天皇が戦争指揮を行ったので、今上陛下は中共に謝罪すべきだ、という記事を配信した。
 中共の政府は九月一日の「抗日戦勝記念行事」にあわせて、九月一日から五日まで、TVでの娯楽番組を禁止し、抗日戦争に関する映画やドキュメンタリーを放映し続ける通知を出した。
 北朝鮮の三代目から圧力を受けている南朝鮮(韓国)の大統領は、九月三日の抗日戦勝軍事パレードへ出席して参観する。北よりも南の方が、かつての宗主国様に覚えめでたいことを示そうとする伝統的事大主義に基づく行動である。事大主義とは何かと言えば、卑屈、ということである。
 朝鮮では、その卑屈の結果、保身だけに関心が集まり、自己統治ができなくなる。今、そうなりつつある。
 以上が、共産党内の権力闘争の熾烈化と市場の崩壊の渦中において、各所の原因不明の大爆発と都市部の地面陥落(手抜き工事の結果)と大気汚染に見舞われている中共から発信されているニュースである。
 もはや、中国共産党政権にとって、自らの政権誕生の正当性と、現在政権が存続している正当性を、共に基礎づける「口実」は、「抗日戦勝プロパガンダ」しかないのである。
 哀れな政権の断末魔ではないか。そこに擦り寄る南朝鮮の大統領も哀れなるかな。

 この支那と朝鮮の哀れさから、出てくる文明は「嘘をつくことは悪くない、嘘に騙される方が悪い」ということになり、歴史は現に、支那にとってはプロパガンダになり、朝鮮にとってはファンタジーとなっている。彼らは捏造した嘘によって、政権の正当性と栄光を基礎付けようとしている。
 しかし我ら、日本の文明は彼らと決定的に違う。
 我らは、「嘘をつくことは悪いことである」という文明に生きている。従って、歴史は、ファクト(事実)である。
 従って、彼らが彼らの文明によって生きるように、我らも我らの文明によって生きようではないか。我らはこの文明と伝統に忠実に生きた先祖の名誉にかけて、断じて、支那のように「恥知らず」であってはならず、朝鮮のように「卑屈」であってはならないのだ。
 よって、九月の三日にかけて、支那もそれを報道する我が国の「卑屈」なマスコミも五月蠅いので、うるさい蠅を一蹴するように事実を指摘しておきたい。

(1)中華自民共和国は、大日本帝国陸軍のお陰で誕生した。
 我が陸軍の武勲がなければ中国共産党は支那の政権を掌握できなかったのである。そして、これは彼ら共産党・コミンテルンの戦略を彼らが実現した結果であることを「痛恨の思いを以て」認める。
1.共産党・コミンテルンは、支那において、「内戦から戦争へ、敗戦から革命へ」即ち毛沢東の「政権は銃口から生まれる」という戦略によって支那に共産党政権を樹立しようとした。
 その為に、まず民衆と外国軍部隊との衝突を求め、その外国の標的を英米ではなく日本に定めた。それは一九二六年(大正十五年)から二十八年までの蒋介石軍による北伐の期間ではないかと思われる。その北伐の時、我が国は幣原協調外交によって北伐軍に対して英米との武力による共同防御の態勢をとらずに無抵抗を貫いたので、共産主義者は日本こそリスクなく攻撃できる絶好の外国であることを発見したのである。

2.この北伐後に中国国民党と中国共産党は「内乱」状態に入り、国民党軍を率いた蒋介石は、ほぼ共産党軍を駆逐して中国のメインランド(中原)を制圧する。他方、装備の劣悪な共産党軍は僻地の延安に逃げ込んで逼塞する。そして蒋介石は、ドイツから卓越したフォン・ゼークト将軍を中心とする軍事顧問団を招いて、ドイツ製武器を装備した近代的軍隊の建設に乗り出す。
 このようにして、蒋介石は昭和十二年の日華事変前には、上海を中心に二百万を超える近代軍を有するに至っていた。

3.昭和十一年十二月、西安を視察に来ていた蒋介石を満州軍閥張作霖の息子である張学良が拘束して監禁する事件が起こるや、毛沢東と周恩来は直ちに西安に来て蒋介石を殺さず、反対に対日戦争開始を蒋介石と約束して第二次国共合作(国民党と共産党の合体)を成立させる。
 この結果、昭和十二年七月、北京郊外の蘆溝橋で共産党分子が夜間演習中の日本軍部隊に銃弾を撃ち込んで日華事変を勃発させ、翌月の八月、蒋介石は上海において邦人保護のために駐留する四千名の日本海軍陸戦隊に対して総攻撃をかける(第二次上海事件)。これが、以後、昭和二十年まで続く、日中全面衝突の発端である。即ち、これがコミンテルンの戦略の本格的発動となる。
 その全面衝突の間、中国の重慶には蒋介石の国民党政府があり僻地の延安には毛沢東の共産党政府ができる。そして日本軍は、重慶の国民党軍と戦っていたのである。延安の共産軍と戦っていたのではない。ただ、延安政府は、日本軍が蒋介石軍を駆逐したあとの農村に宣撫要員を送り込んで勢力圏を拡げていた。

4.昭和十九年四月、帝国陸軍は、とてつもない作戦を開始する。
 それは、五十一万人の大兵力を動かして北京から南の南寧までの二千五百キロの鉄道と沿線を制圧してインドシナ・タイと連結し、アメリカ軍のB29の航空基地を占領するという一号作戦(大陸打通作戦)である。
 この一号作戦の発動によって、まず五十万の国民政府軍は消滅し、日本軍が近づくにつれて五万人の国民党軍が農民に武装解除されたり、将軍が家財道具や財産を汽車に乗せて逃げ出し軍の組織が崩壊した。
 そして、日本軍は大陸打通作戦を完遂する。この時点で、つまり日本の敗戦の直前に中国共産党が決して勝つことができなかった最大の敵である中国国民党軍は、日本軍によって中国のメインランドで殲滅されていたのである。

5.昭和二十年八月十五日、大日本帝国天皇は、ポツダム宣言の受諾を国民に発表せられ、
 同時に大元帥として大陸命および大海令を発して、支那大陸と満州と南方に展開する四百万の陸海軍に直接作戦行動の停止を命令され、さらに同日、皇族を各部隊に派遣し、現場で停戦の「聖旨」を伝達される。

6.この結果、毛沢東や周恩来から観て、信じられない驚くべきことが起こった。彼らの目の前で、恐るべき最大の武力、即ち、一号作戦を完遂した無敵の精鋭部隊が天皇の命令に従って、部隊ごと逃亡することもなく、秩序を保って自主的に粛々と武装を解除したのだ。この時点で中国共産党は戦わずして中国の政権を掌中に入れた。
 彼らに残された道は、ソビエトの援助をもらい、日本軍の武装解除によって手に入った武器を以て、日本軍と戦って衰弱した国民党軍との内戦に臨み政権を樹立することであった。中国共産党は自らの前に厳然と存在した無敵の精鋭を一言で武装解除させた大日本帝国天皇の御稜威(みいつ、威徳のこと)に頭を垂れるべきである。

7.よって、本年の九月三日には、中国の主席習近平は、何を為すべきか。
 それは「抗日戦勝70周年記念軍事パレード」ではなく、「抗中国国民党戦勝70周年軍事パレード」と「大日本帝国陸海軍感謝70周年パレード」そして、「日本国天皇陛下万歳」である。

(2)次ぎに、のこのこ北京に行く韓国大統領に関してはコメントするのも面倒くさい。
  親父に聞いてなかったのか。親不孝者。親父は、日本国民として生まれた偉人であった。
 朝鮮が、支那の属国であった李氏朝鮮の疲弊を克服して近代化の基礎が建設されたのは 日本統治時代、つまり親父を始め朝鮮半島の人々が日本国民であった時代である。その三十六年間で、朝鮮半島の人口が二倍になっている事実がそれを雄弁に語っている。
 李氏朝鮮の疲弊のままだと人口低下はあっても増加はない。
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お問い合わせ:西村眞悟事務所
TEL:072-277-4140 E-mail:sakaioffice@n-shingo.com
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)8月26日付の光明日報に昭和天皇は中国への侵略戦争の責任があり、その後継者である今上陛下は謝罪すべしと主張する記事を掲載したとのことです。
 これで日本国民の中国に対する認識がより覚めたものとなる可能性があります。まさに僥倖と言って良いかもしれません。
  (ST生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)拙著に書いたように中国人には測隠の情がありません。それがいかなる概念かも経験がないらしくて分からない。中国人のDNAですかね。ですから平然と無神経な暴言を繰り出して反省も出来ないのでしょう。



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(読者の声2)上海株暴落、人民元切り下げは、ずっと早くから宮崎さんが主張してこられ、当時、多くの「エコノミスト」だとか「チャイナウォッチャー」とか自称する人等が、冷ややかに反応しておりましたね。
しかし宮?さんが早くから指摘してきたことが、ついに現実となり、いまこそ先生の著作が書店に並ぶべきと思うのですが、小さな書店の本棚には、もう置かれていません。「中国バブル崩壊が始まった」「中国の時代は終わった」(以上は海竜社)、そして「中国大破綻」(PHP)など新バージョンで緊急出版されてみたら如何でしょうか?
   (GN生、横浜)


(宮崎正弘のコメント)ご心配はありがたいのですが、再版とか、増補版とかは版元が判断することであり、小生としても期待することしかありませんね。
ともかく現在の業界は回転が速く、書店からも弐ヶ月で陳列棚から消えることが多いのです。

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宮崎正弘の新刊   宮崎正弘の新刊   宮崎正弘の新刊 
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宮崎正弘『アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路』(PHP研究所、999円)
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 ――AIIBはうまく行くはずがない
 ――共産党が運転する?「このバスには乗らない方が良い」
 ――中国の在庫一掃処分のはけ口に利用される懼れ大
 ――英国はじめ独仏が加盟申請したのは打算と思惑がある
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 ――アジア外交の攪乱が目的の「銀行もどき」は政治工作の武器なのだ
 ――日米カナダの不参加は見識である
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宮崎正弘 v 室谷克実『日本に惨敗し ついに終わる中国と韓国』(徳間書店)
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――戦後70年を迎え「歴緯線」の日本攻撃の総仕上げに動く中国と韓国。反日式典が目白押しで「旅順大虐殺」「関東大虐殺」など新たな日本攻撃を用意する両国だが、実態経済はボロボロで、中国が推し進めるアジアインフラ投資銀行(AIIB)は空中分解が必至、政治も混迷を極め崩壊寸前。
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宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石平『2015年 中国の真実』(ワック、シリーズ第五弾)
宮崎正弘 v 西部遭『日米安保五十年』(海竜社)  
宮崎正弘 v 黄文雄『世界が知らない中国人の野蛮』(徳間書店)
宮崎正弘 v 佐藤優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社) 

石平さんとの第六弾は、十月中旬発売予定です。ご期待下さい。

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