本日は強風のため、アユ遡上調査の当番だったが、波が高く危険ということで、午前二時から仮眠を伴い待機したが、夕方までとうとう波、風が収まらず一日は結局一匹の調査も出来ずじまいだった。
おかげで、読書も出来たが、「仕事中」の読書も実に久しぶり。昔から用意はしていたが今一わからない本を開いた。
いつも引用する藤原正彦先生だったと思うが、大数学者がでない国をいくら国土が大きいとか、人口がすごいとかいうだけでは、私は絶対「大国」と認めない、ということをどこかで書いていた。その意味で、中国は「大国」ではないとも。そういえば、作家の三浦朱門氏も、中国は絶対に「大国」ではなく、その名のとおり、中国というくらいが適当だろう、という意味のことを書いていた。
その点ロシアは、大数学者を輩出しているとも、その中にコルモゴロフも上げられていた。コルモゴロフが統計学者とは知っていたが、今一業績は不明なままでいた。
今日読んだ本は、積分論だったが、注目すべき一文を見つけた。確率の数学的定義とルベーグ測度という小節であった。
確率を数学的に定義する方法として大きく分けて
1)頻度的定義
2)公理的定義(コルモゴロフ)
の二通りが考えられる、としてあった。ふむふむ。確率の頻度的定義はコルモゴロフがルベーグ測度をもちいて厳密に確率を公理的に定義するまでの便宜的手段だったとも。
公理とは、数学上の仮定だとも。う〜ん。
魚の調査も、誤差を含む確率的な法則を前提として、統計をだしているが、そこまでは考えなかった。
数日前、白衣の天使といわれたナイチンゲールが、実は統計学を研究する「数学者」であったことも読んでいた。その成果を用いて、英国陸軍病院での死亡率をわずか半年で40%から2%にまで低下させた極めて優秀な「応用数学者」であったという。
彼女は幼少の頃から、数学に極めて強い興味を持ち、ロイヤル・ソサエティの会員でもある数学者シルベスター氏に個人教授を受けていた。統計学に関しては、学会の権威であるベルギーのケトレ氏と学問的親交を持つことにより、それを深めていったという。
こうした背景を持つ彼女は、患者個人の看護から病院全体の改善へ、ひいては全人類の衛生問題へと視野を広げえた。彼女の学問的貢献は、看護婦(士)の余技の水準をはるかに超えた第一級のものである。
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彼女は、心からの称賛を込めて、「情熱の統計学者」と呼ばれている、という。その意味で、この点でも英国は、老いたりといえども、まぎれもない大国だったし、大国たりえるのだろう・・・。
金曜日, 5月 11, 2007
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