火曜日, 5月 26, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み   (南米でも中国のやり方に批判噴出)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)5月26日(火曜日)
   通算第4551号 
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 南米訪問中の李克強首相に現地メディアが酷評
  「約束したプロジェクトは未完成のままではないか」
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 ブラジル訪問で530億ドルもの天文学的経済支援という大風呂敷を広げてみせた中国国務院総理(首相)の李克強は、次の訪問先ペルーで現地メディアから酷評され、立ち往生した。

 「ブラジルから山岳を越えてペルーへ4400キロの鉄道を敷設し、中国への輸送ルートを短縮させる? 悪い冗談だろう。そんな無謀な計画が完成されるチャンスはありえない」とまで書かれた。

 「銅山開発にしても、完成どころが、多くの中国のプロジェクトは宙に浮いている。そもそも過去に約束された中国のプロジェクトは、どれもこれも実にいい加減であり、取り扱い注意である」と批判されている事実を香港の『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が伝えた(同紙、2015年5月25日)。

 じっさいにブラジルのメディアは99%がポルトガル語で英語媒体が不在のため、この香港メディアのみが上記事実をつたえている。
 ともかく各地で「調和の取れた共同作業」などと謳いながら中国企業の現地雇用は殆どなく、鉱山開発にしても、資源価格暴落以後は、プロジェクトそのものが中断され、この社会的責任を中国企業がとろうともしない。

 鉄道プロジェクトにしても、事前調査では長いトンネル工事が35カ所に必要であり、万が一、南米大陸横断鉄道が完成しても、船便ルートを短縮できる距離は僅か2000キロでしかない。

そもそも、このプロジェクトは政治的工作が目的であり、中国の提案はすべて警戒を要するのである、と南米メディアの批判に李克強首相は驚いたらしい。

 とくに鉄鉱石、銅、亜鉛などが南米諸国のおもな輸出品であり、ブラジルは2012年の対中貿易は200億ドルの黒字だったが、鉄鉱石需要が急減したため、13年は40億ドルの赤字となった。ペルーもアルゼンチンの似た境遇にある。

 かわって牛肉の輸入増大が中国から約束されたものの、いまだに注文がないと牧畜業者がぼやいているともいう。
まともに付き合うと必ずソンをするのが中国とのビジネスであることが、ようやくラテン・アメリカの陽気な国民にも分かってきたようである。
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)「望楼の決死隊」という映画を7月20日に上映します。この映画は連帯して匪賊と戦った日本人と朝鮮人を描いた作品です。
 興味のある方は是非。
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 (三浦生)



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(読者の声2)藤井厳喜先生を招いて講演会があります。題して「AIIBに日本が参加してはいけないこれだけの理由」
 増大する開発途上国におけるインフラ整備に応えることを目的として、中国が2013年に設立を提唱したアジアインフラ投資銀行(AIIB)。創設メンバー申請期限の2015年3月31日までに、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、ロシア、インド、韓国など57ヵ国が参加を表明しています。
 しかしアメリカも日本も、ガバナンスや出資に関して透明性に欠けるなどの理由で参加を表明しませんでした。
 世界銀行やアジア開発銀行からの融資を返済しておらず、国内インフラ整備さえまともにできていない中国がなぜ他の発展途上国のインフラ投資を積極的に行おうとしているのか。国際問題アナリストの藤井厳喜氏はすでにこの問題を詳しく分析し「AIIBは国際的振り込め詐欺のようなもの」「アメリカが参加しても、日本は参加すべきではない」と提唱されています。
そこで今回は「アジアインフラ投資銀行に日本が参加してはいけないこれだけの理由」と題してお話しいただきます。
 ご参加の方は、申し込みフォーム、メール、FAXにてお申し込み下さい。
                     記
日時:  5月30日(土) 午後6時30分~8時30分(6時開場)
会場:  男女平等センター 研修室B
     東京都文京区本郷4-8-3  TEL:03-3814-61591 *本郷小学校はす向かい
     【交通】地下鉄:丸ノ内線・大江戸線 本郷三丁目駅 徒歩5分
             都営三田線 春日駅 徒歩7分
     http://www.bunkyo-danjo.jp/access.aspx
演題  「アジアインフラ投資銀行に日本が参加してはいけないこれだけの理由」
講師   藤井厳喜氏(国際問題アナリスト、拓殖大学客員教授)
主な著書に『NHK捏造事件と無制限戦争の時代』『バカで野蛮なアメリカ経済』
『日本人が知らないアメリカの本音』『アングラマネー』など。
参加費: 1,500円(会員) 2,000円(一般) 1,000円(学生)
申込み: 申込フォーム、メール、FAXにて。 *5月29日(金) 締切
   申込みフォーム:https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/m85qxmzjhqch
    E-mail:info@ritouki.jp
    FAX:03-3868-2101
     なお閉会後、懇親会を講師を囲んで行います[参加費3,000円 学生:2,000]
主催  日本李登輝友の会
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<< 宮崎正弘の論文掲載予定 >>
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社宮崎正弘事務所 2015 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
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