日曜日, 5月 22, 2011
Mathematica8.0がようやく比較的廉価で提供されるようになり、カード(VisaかMasterのみ)を再発行してもらい、先日ダウンロードした。私はVer.3.0からのアップグレードだったが、この価格なら、2.2から3.0への当時のアップグレード価格と大差ない。当時の正確な価格は忘れてしまったが、ほぼ同じだったと(7万円程度!?)思う。
ただ、個人使用に限る、という条件付きである。家庭での使用を主目的とするようであり、教育や研究(科研!?)などでは使用できないことになる。それ以外は、機能の中味は通常の製品と同様だそうだが、子供の宿題での利用などが上げられているものの、果たしてどれだけのユーザー開拓が可能なのか、ちょっと見当がつかない。立場はまったく違うが、退職した大学教授などが、晩年の書斎の友として使うなどには、最適なのかもしれない。
私は20年以上のMacユーザーであり、当時発表直後のMathematicaが使えるパソコンはMacしかなかった。しかも値段は高く、両方はとても一度には揃わなかった。いまではWin版やLinux版が揃っているし、当然ながらWin版なら、バージョンが低くてもそのまま現行のOSで使い続けられるわけであるが、Mac版は中味がUnixとなったOSXと旧システムのOS9とでは、動作環境が異なり、互換性がなくしかもアップルは両OSヂュアルブートを途中で廃止してくれたので、いわゆるクラシック環境下でのアプリは皆使用できなくなってしまった。
仕方なく、Mac愛好家達の発表したフリーのemulatorである、Basilisk IIや、パワーPC(これも最近聞かなくなったが)用のSHEEPSHAVERで旧環境を再現して使用していた。最初のうちは、マニアがつくったフリーソフトであるから仕方がないか、と思える突然のダウンなどがまま起こったりしたが、OSXのバージョンが上がる毎に、親和性が向上したらしく最近は全くと言っていいほど、不具合は生じない傾向にある。したがって、旧アプリはすべて動かせる状態にある。ただ、旧アプリの大半はフロッピーベースで供給されていたので、今では手に入らない卒付け3.5インチFDD装置などが必要であろうし、Macの場合実機から取り出したROMも必要になる、などの手間もかかる。ただ、OSXでは、とっくにWin環境も動くので、Linuxを除き、アプリの互換性は、Win環境からOSXに移行してもまたその逆でも、まず問題はなくなっている。ただ、初めてMacに触れた時の驚きと期待は、究極的には裏切られることがなかった、という点を強調しておきたい。
また、継続してバージョンアップなどのサポートが受けられる現行版は大変ありがたい。Wolfram社も、大変な英断をしたものだと、内心思っている。
さっそくインストールして使ってみた。使っているうちに忘れていた様々なことを思い出して来る。最初は、旧環境の文字列をコピーして、現環境のノートブックにペーストしようとしても受け付けないので、手で入力したが、結果はとうぜん一致する。虚数谷単位がIとしてあったのがiに変わったくらいかな、と思う。
最初は、この確認で精一杯であったが、旧環境で作った文書類を、現行のOfficeや、エディターに移すとき、テキストとしてコピーという項目を利用すると、すんなりと現行版にペーストできることを思い出した。それで試してみると、いっさい手入力を使用しないで可能となった。
演算速度も、エミュレーターとは比較にならないくらい向上しているし、グラフィックの色彩も幾分向上している。それで、他の機能も呼び出したりしてみた。
数式入力を支援するパレットも多様化しているようであるし、製品情報のところに、所属や所有者名が表示されない。ホームエディションたるゆえんであろう。いささか寂しい気もしないではないが、個人用としてなら、自宅以外に会社でも使用できる、という。
さらに、後から購入した付属ソフトもバージョンアップして無料でインストールできた。
時系列データ解析用に特化した一種の統計処理ソフトである。
1.1.0から、1.4.1へとアップしていた。マニュアルなどはPDFでダウンロードできた。紙のマニュアルよりは一割程度増量感があったが、まだ詳しくは見ていない。
それにしても、時間がなくて仕事ばかりという時期には、来ても無理だったことがどういうわけか時間が出来て来た頃合いを見計らったかのような時期に提供されて、少なからず驚いてもいる。買った以上は、使わないとかなり損な買い物となってしまう。どう使うのかって!?。
目下考慮中です。
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