木曜日, 5月 26, 2011
新聞でこの春班目春樹氏のことが報じられたとき、アッと驚いた。そうか、もう東大定年の時期となったのかと、思った。若い頃(私の場合、通常よりは若くはないのだが、遅れて来たため、病むをえない。)氏の著作に啓発され、自分の専門分野に多いに役立ったからである。
http://ja.wikipedia.org/wiki/班目春樹
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110526/dst11052618550027-n1.htm
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110526/k10013131831000.html
国民新党の亀井議員のように、デタラメ〜などと罷免要求などを出された方も一部にはいたが、誤解に基づくものと私は一蹴に付していた。そしたら、今日の報道である。国民に不信を抱かせる今回の原発事故の各当事者たちの一連の右往左往ぶりではあるが、東大の定年が60歳
(一部教授は65歳)で辞めていなかったら、このように振り回されることもなかったろうに、と思う。
パソコンが普及し出し、複雑な計算なども自宅で可能となる時代が到来し始めた頃、班目博士によって出された書物で、当時2000円だった。(コロナ社、初版は1979年、私が求めたものは1984年で4刷版)購入は1986年2月7日となっている。
この時期にはすでにパソコンを購入しており、いよいよデータ解析に進もうと思っていた頃であり、まだ未就職だったので、時間はたっぷりあった。それで、まだパソコン用ソフトなどはほとんどなく、パソコン雑誌などの付録などのBASICプログラムなどを参考に、データ処理やグラフ表示などもすべて自分で打ち込んで動かしてみる、というところから始めざるを得なかった。それから、ロータスや今はないアシストカルクなどが普及し出しようやく弾みがつきだしたが、パソコンの性能が低くて10000行(千ではない)ほどデータを入れると重くて満足に動かなかった。こういう時代だったので、32ビットパソコンのMacで、唯一Mathematicaが動くというアドバンテージは、高価なことを考慮にいれても大変な驚きだった。当時の最高値のMacは
本体だけで130万円ほどもしていた。それでも欲しかった。
http://www.fujimoriworld.com/zakki/contents/2003/zakki20030220.html
今日みつけた上記サイトには、 『 次の思い出のソフトは「Excel(エクセル)」です。今でこそWindowsビジネス市場で圧倒的人気を誇っているマイクロソフトのExcelですが、多分知らない人が多いと思いますがExcelはもともとMac用に開発されたソフトでもあったのです。
当時9万8千円もしたのを良く覚えています。まだバージョンが2.2の頃で、プログラムもフロッピーに1枚か2枚のシンプルなものでした。』
などという一節があった。私がMacのSE/30を買ったときより一年後にユーザとなられた方らしいけれど、当時のエクセルは高くて買えず、別の安い表計算ソフトを使ったりしていたが、行に制限があって、何個かにファイルを分割して使用したりしていた。
私がいろいろ本を探している事を知った上司が紹介してくれた書店で、売れずに残っていた一冊。25/Oct./’91と記録がある。発行が広川書店で、この本屋は某医大からそう遠くないことから、医学書、化学書も多くそのせいで一冊まぎれこんだのだと思う。
班目教科書で学んだ方法と.その後の関連書籍および梶原教授による数学的素養をその最低レベルながら体験し、自前のデータ解析のごく一部を教授のはからいで海外発表へなんとかこぎ着けた。この頃は何もわからない素人の独学の域をようやく脱し、数式処理ソフトという強い味方もあって、楽しい勉強時期となった。最初の学会論文発表(英文)も、その直後の事だった。伝熱学と電気回路とは直接関係ないようであるが、柱体の熱伝導もケーブルの電気伝導も
どちらもベッセル関数が関係し、その方程式の解にはどちらも温度の周期的変化や、交流の周期変化と共通し、振動現象は複素数が出て来ることでほとんど解析面では共通である。
海外発表前に要点整理のために読んだ書物。発表原稿は数学関連なのでLatex原稿が前提とされていたが、この書物も活字を見るとあきらかにTEXによる原稿だった。
各章の始めの扉にこのような研究者たちの紹介があって、新鮮に感じられた。1995年初版。
第二章以降、フーリエ、ビオ、ラプラス、ヤコブ、ガウス、レイノルズ、プラントルとヌッセルト、レイリーとグラスホフ、ボルツマン(自殺)最後にステファンとオーストリー勢二名で終わっている。班目教科書の後釜版だけに内容は豊富で改めて今回手にしてみて新発見におどろいた。税無し価格は3200円。著者は、班目氏より5歳上の世代の方である。当時は班目氏より若いと誤解していた。
冒頭の章を飾るのは、イタリアの神学者、哲学者トーマス•アキーナス(1225-1274)の言葉として、勉学するときの態度として参考になる、と添え書きがある。
そういえば、ラッセル教授の西洋哲学史でもトーマス•アキーナスが第一章に登場する。
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