水曜日, 4月 29, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み (長砂の世界一高層ビルも挫折)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月28日(火曜日)
   通算第4529号  
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 長沙に世界一の高層ビル(838メートル)は夢まぼろしに終わった
  とうとう「予定通り」遠大集団は宣伝効果あったとして、建築を中止
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 長沙の手前まで日本軍が進撃したとき蒋介石は長砂を焦土と化し、これを「日本軍がやったこと」と宣伝しながら重慶へ逃げた。長砂は焼け野原となった。
 嘘はすぐにばれた。その前にも花園堤防を切って「日本の空爆による」と逆宣伝したが、大洪水の救援をしたのが日本軍だったことはすぐに知られるところとなった。堤防の決壊による洪水で、下流域の農民など80万人から百万人が死んだ。

蒋介石の逃避行は上海から南京、武漢、長沙、そして重慶。もっとも毛沢東はもっと遠くに「遠征」し、早々と陝西省の延安までにげて三年間、洞窟に隠れ住んだ。
その共産党が、「抗日戦争勝利70年」とかの軍事パレートを行うというのは噴飯ものであり、おこがましいのである。図々しいにも程がある。

長砂は湖南省の省都。この地域からは毛沢東、劉少奇、秋勤、そして朱容基ら、暴れん坊で性格や大胆、野卑な人間を産む土地である。

さて、この長沙に世界一の高層ビル「ブルジュ・ハリファ」(ドバイに聳え、828メートル)を10メートル越える838メートルの「天空城」を造ろうと宣言したのは、遠大集団。CEOは張跳。総工費90億元(邦貨換算1800億円)。

複合ビルとし、中学、高校、託児所、老人ホームも入れて、四千世帯、三万人が暮らす空中都市とする。なかには有機栽培の農園もつくると言った。
「中国の夢」を語ったのだ。
しかも三年か、四年かかる工事を七ヶ月でやってのけると豪語した。

壮大な都市計画はマグニチュード9の地震にも耐えられ、風力も問題はなく、急速エレベータを工事する。安全に問題はない、と遠大集団は主張していたが、中国の建築専門家、天気予報士、地質学者らから疑問の声が渦巻いていた。


▼当局は、予想されたように計画に許可を与えなかった

「長沙当局は結局、安全性が保証されないとして建築許可を発行しないことを正式に決めた」(サウスチャイナ・モーニングポスト、4月27日)。

張跳はしょげもせず、替わりに遠大集団は「19日間に57階建ての小天城」を建築した。これはあらかじめ鉄筋を組み立てて、移動据え付け工事によるもので、ともかく最速記録を打ち立てた。

ボーアオ会議に張跳・社長が出席し、「まだあきらめたわけではない」と強気の姿勢を見せた。
しかし、この社長、中国で初めて自家用飛行機を所有したことでも知られる売名家で、もともとこの838メートルの高層ビルはアナウンス効果の売名を狙ってのではないかという観測もしきりである。
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(休刊のお知らせ)小誌、海外取材につき4月29日から5月6日まで休刊です
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 今晩、「春の憂国忌」こと「主権回復記念日 国民集会」です
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今晩です!
4月28日を国民の祝日に! 「主権回復記念日国民集会」
        記
とき   4月28日(火曜日)18時00分 
ところ  砂防会館別館「シェーンバッハサボー」
http://www.sabo.or.jp/map.htm
     千代田区平河町2-7-5 TEL 03-3261-8386
入場料  無料(カンパのご協力をお願いいたします)

<登壇者> 「代表世話人」=井尻千男(拓殖大学名誉教授)、小堀桂一郎(東京大学名誉教授)、入江隆則(明治大学名誉教授)
<登壇予定> 稲田朋美(衆議院議員・自民党政調会長)、片山さつき(参議院議員・参議院外交防衛委員長)、赤池誠章(参議院議員・文部科学大臣政務官)、宇都隆史(参議院議員・外務大臣政務官)、木原 稔(衆議院議員・元防衛大臣政務官)、山田賢司(衆議院議員)田沼たかし(前衆議院議員)
(引き続き)飯塚繁雄(「家族会」代表・田口八重子さんの兄)、増元照明(増元るみ子さんの弟)、西岡力(「救う会」会長・東京基督教大学教授)、竹本忠雄(筑波大学名誉教授)
馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使)、宮崎正弘(作家・評論家)、田中英道(東北大学名誉教授)、ペマ・ギャルポ(横浜桐蔭大学教授)、水間政憲(ジャーナリスト)
西村幸祐(評論家・ジャーナリスト)、三輪和雄(「日本世論の会」会長・「正論の会」代表)、
佐波優子(ジャーナリスト)、水島総(「日本文化チャンネル桜」代表・「頑張れ日本!全国行動委員会」幹事長)ほか国会議員・文化人多数

<主催>主権回復記念日国民集会実行委員会
<後援>日本文化チャンネル桜。頑張れ日本!全国行動委員会
<特記>発言者の先生方の著作、頒布会もあります
<お問合せ>「頑張れ日本!全国行動委員会」
TEL 03-5468-9222 FAX 03-6419-3826
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 読者の声、どくしゃのこえ READERS! OPINIONS
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(読者の声1)dhcシアターテレビからのお知らせです。
番組予告
5月7日、1630-1800 生番組です(ニコニコ動画バージョンもあり)
討論番組の出演は日下公人、堤堯、高山正之、志方俊之、馬渕睦夫、関岡英之、福島香織
ゲスト 宮?正弘
テーマ AIIBの中国の表の狙い、浦の野心(仮題)
dhcシアターは「スカパー!」ch。547
 お問い合わせ(0120)039-888



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(読者の声2)第147回士気の集いは、上橋 泉先生講演会「日本人の宗教観について」になります。
――日本社会の現下の諸問題の背景に、現代日本人の霊性の喪失を発見
――東日本大震災でも、日本人はこれに目覚めることはなかった
――この国は遠からず、ギリシャ・エジプト並みの長期に亘る混乱に陥るだろう
――混乱の中でも、心に絶対者をもつ者は、不安なき生活を送ることができる
――如何にすれば、絶対者を感得することができるのか?
      記
とき   5月16日(土)18時20分~20時30分(開場:18 時 10 分)
 ところ  文京シビックセンター3階区民会議室 A+B  
       (文京区春日1 丁目16 番21 号 03-5803-1170)
        交通:丸の内線・南北線「後楽園駅」徒歩1 分
三田線・大江戸線「春日駅」徒歩1 分
 講師   上橋泉(かみはしいずみ)先生(柏市議会議員、元外務省官僚)
<プロフィール>京都大学法学部卒 外務省から在米大使館付でダートマス大学へ留学、在イラン大使館、在ロサンゼルス総領事館勤務と連続6年間の海外生活。帰国後、亀井久興代議士(元国土庁長官:橋本内閣)秘書を務める。「東葛・生と死を考える会」の設立に参加。
「北朝鮮に拉致された日本人を救出する地方議員の会」の結成に参加。麗澤大学大学院を首席で卒業・経済学修士号を取得。新しい歴史教科書をつくる会初代千葉県支部長、地方自治経営学会 元理事『21世紀に生きる日本人のための浄土思想を求めて』を如月出版から出版。
 参加費   事前申込:1500円 (事前申込の学生:1000円、高校生以下無料)
      当日申込:2000円
【申込先】  5月14日(木) 23時までに下記申込フォームに登録してください。
         http://goo.gl/forms/WDKDtD06fU
        ★事前申込の無い方の入場は講演5分前とさせて頂きます
【懇親会】  21時~23時 参加費:事前申込3500円 (事前申込の学生3000円)
                   当日申込4000円
【主 催】  士気の集い・青年部 宛 
http://blog.goo.ne.jp/morale_meeting
 


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(読者の声3)初めてみる三島先生の動画が出てきましたので、びっくりしてメ-ルした次第です。お笑いください。「文化防衛論」の出版に繋がったと思える東大全共闘との遣り取りも出ています。
 下記、のウエブサイトをご高覧ください。
 三島由紀夫先生関係です。
https://www.youtube.com/watch?v=T28Qjre5IeE


(宮崎正弘のコメント)これは昭和43年、団さんの番組で、突然「軍艦行進曲のしきぼう簿を振っているところですね。珍しい映像、焼成も初めてみました。 



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(読者の声4)日本の軍事情報にはとても詳しい中国メディア、「日本の陸上自衛隊、盛大な観閲式を実施」との見出し。
そんな行事があったかと記事を読むと、陸上自衛隊第6師団は4月19日、神町駐屯地で創設53年を記念する観閲式を行なったとあります。調べたら山形県東根市神町で行われた自衛隊駐屯地祭りでした。日本では全国どこでも普通に行なわれている自衛隊と地元の交流・親睦をはかる催しの一つに過ぎません。
駐屯地祭り程度を「盛大な観閲式」という中国、国慶節の軍事パレード以外は大した行事がないのでしょう。
写真を見ると満開の桜を背景に戦車とヘリコプターという構図です。
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2015-04/22/content_35386985_12.htm
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2015-04/22/content_35386985_13.htm
 
 練度の高さとともに地域の住民に愛される自衛隊でもあるところは人民解放軍には真似できないところ。
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2015-04/22/content_35386985_14.htm
 四川大地震では日本の救援隊の礼儀正しさが話題になりました。
中国の抗日テーマパークではアトラクション(寸劇)の後の撮影会で日本兵役が一番人気だとか。抗日ドラマが嘘八百なのは中国ではお約束、お花見に目覚めた中国の要人に「お花見&自衛隊観戦ツアー」でも行えば、日本軍(自衛隊)の規律と練度の高さに驚き、尖閣侵攻など時期尚早として暫くの間はおとなしくなるかもしれません。
  (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)おりからネパールに於ける大地震、中国とインドがまっさきに救援隊を送り込み、救援合戦を展開中。日本のチームも、昨夜から加わっている筈ですが、さて、中国の救助隊が、いかなる「活躍」をするか、見物でもあります。
 ちょっとそれますが、こんどのネパールの災禍、写真をみていると、小生が行ったところばかり、昇った塔が崩れ落ち、古い仏教都市バクテパルも壊滅状態、あの仏塔の三階に喫茶店があり、紅茶を飲みました。崩れ落ちて跡形もなく、対面のお寺も三階に昇ると一眼レフをかかえた中国人の若者がいて、話し合ったことを思い出しました。あの寺も写真ではぺちゃんこです。チベット僧院もゴミの山と化けています。宿泊したホテルの周辺、煉瓦作りの土産屋、レストラン、安宿など、相当な被害の様子です。
        
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火曜日, 4月 28, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み (人民元はSDRに加われるか?)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月27日(月曜日)弐
   通算第4528号  
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 IMF,五月にSDR採用通貨に人民元を加えるか否かを決定
   在米中国語メディアは五分五分を予測
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 ウォールストリートジャーナルは書いている。
 為替が管理されて、レートが準固定制の通貨がSDR(特別引き出し権)を校正する通貨に撰ばれることがあるか、と。

 IMFは五年ごとにSDRを構成する主要通貨を見直し、選定し直す作業を行うが、五月には人民元が、このSDRに加わるか、どうかが決まる。

 中国人民銀行の周小川総裁は「人民元は世界貿易において枢要なポジションを得ているし、為替レートも落ち着いている。2015年には間違いなく人民元はSDR採用通貨となる」と自信たっぷり。

 中国の銀行筋は「資金流出が続いており、経済成長が鈍化している。これらの不安要素にくわえてIMFの投票権は米国、英国ならびに欧州勢が握っており、楽観的であるわけにはいかない」と懐疑的である。

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朝日新聞を糺す国民会議編『朝日を消せ!』(ビジネス社)
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 「言論テロ」の情報提供組織ともいえる朝日新聞を糺すため、立ち上がった人たちの記録である。
すでに25700名が裁判の原告となった。朝日新聞に貶められ、辱められた祖先と英霊の誇りと名誉を勝ち取る歴史戦争の一環である。ついに愛国者が立ち上がったのである。 
なぜ朝日新聞を消す必要があるのか、この一冊でわかる。
 実に多くの人が、この本に登場する。
 すこしだけ名前を挙げると、(順不同、敬称略)渡部昇一、水島総、中山成彬、小堀桂一郎、加瀬英明、佐藤守、藤岡信勝、室谷克実、馬渕睦夫、小川栄太郎、三橋貴明、西村幸祐ら合計五十名近くが熱情を籠めて語る朝日新聞打倒論だ。
  また巻頭の特別対談は『朝日新聞と戦った四十年』として渡部昇一氏と小堀桂一郎氏。
 つづいて特別寄稿は藤岡信勝、高山正之、西岡力、水間政憲の各氏の力作がならび、国民集会における各会代表の発言宗が整理されている。

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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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 中国には住みたくない、中国人でありたくない
  だから逃げる、海外へ移住する。出来れば『日本人』になりすます

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黄文雄『それでもなぜ、反日大国の中国人、韓国人は日本の憧れるのか?』(海竜社)
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  本誌の読者にはいまさら説明する必要もないと思えるが、なぜ、あれほどの反日を言いつのる中国人と韓国人が、かくも夥しく日本にやってくるのか? 奥地の鄙びた温泉にまで中国人、韓国人がいて驚かされることが多い。花見の上野公園は半分が外国人、秋葉原でも驚かされた。早朝から大きなスーツケースを引っ張りながら「爆買い」に没頭しているのは中国人と韓国人だ。
 「どこから来た?」と問うと三年前までは上海、広州、東北三省、福建省の順番だった。最近がらりと、これも様変わり、湖北省、四川省、雲南省などから夥しくやってくる。湖南省は荒くれ者が多いからすぐ分かる。河南省は田舎者が多いからこれも分かる。
 ついでに脱線していえば、居酒屋、コンビニでアルバイトしている中国人は圧倒的に福建省から東北三省出身。上海組は日本で企業に就職するとか、水商売、貿易関係がめだつようになった。
  さて、黄文雄氏は言う。
  なぜ反日の中国人と韓国人が本当は日本が好きで、できれば日本人になりたいと願望しているからだ。 
 「来生は中国人に生まれたくない」とする若者が三分の一もいて、これは韓国でも同じ比率という。「来生はブタでも良いから中国人為は生まれたくない」と回答する者もいる。反日教育も漢字の統一による中華教育もさっぱり効果がないということである。もちろん、中国当局は、これらの発言やアンケート結果をネットから削除している。

  まず中国と韓国は犯罪者、精神病患者が多い国である。原因は易姓革命の歴史であり、儒教国家ならではの社会原理が人間をむしろ蝕み、中華思想が思考の原点になるから他人のことは考えない。嘘をつき他人を陥れても自分だけは生き延びる、生存競争に勝つためには詐欺、詭弁が横行する。騙される方が馬鹿というのは「兵は詭道なり」と言った孫子いらい、中国の常識である。
  こうみてくると勇ましい対日批判やアメリカ何するものぞ、という虚言は、本音からはほど遠い、偽善と欺瞞の詐欺的叫びである。
  本書を通読して評者(宮崎)は総括する。
 中国人と韓国人にとって「戦争」とは「先走(せんそう)」であり、『戦闘』とは「先逃」(せんとう)の意味なのである。
  この本は恒例の黄文雄節が音色も高く吹かれる清涼剤的作品となった
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 読者の声、どくしゃのこえ READERS! OPINIONS
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(読者の声1)今回の安倍首相の訪米には危機感の高い日本国民の期待は大きい。ただし米国の軍事力の相対的な低下で今までの安保体制の確認だけではやって行けないのではないか、という心配がある。
というのは核拡散と軍事技術の発展で、どの国も自国を身代わり被爆してまで他国を守ることは出来なくなったからだ。すなわち日米安保条約は不可能であり無効になってきたのだ。
中共の専門家によれば北朝鮮の核弾頭は20発に達しているという。また北朝鮮はロシアからミサイル打ち上げ装置付の潜水艦を購入して着々と水中発射技術の開発を進めているという。
これに対して日本は通常兵器しか保有していない。核の前には全く無力だ。
米国の高官は、安倍首相の議会演説について、中韓を刺激しないで欲しいと希望している。
しかしマルクス・レーニン主義の闘争論理では、あらゆる和解の姿勢は弱さと混乱を意味するものと解釈される。だから米国が無原則で極東の平和を望むことは米国の弱さを示すだけとなり、中韓露の対日攻撃は一層激化するだろう。
 NPT会議には岸田外相が出席するが、世界の核の独占はすでに破られている。
そして米国の世界の核管理指導力は低下しているので、NPTの機能は核保有国の横暴を放任し、非核国家の自衛を妨害するだけになってきた。事実、プーチンは非核国に対する核の先制使用を明言している。
これに対してNPTは弱々しい抗議をするだけで非核国を守る実効性のある対応を何もとらない。また出来ないのだ。
  したがって日本は非常事態条項を使って核自衛の権利を確認すべきであろう。世界は大きく変わってきた。中ロの軍事力の強大化と対立姿勢で米国の一極支配の体制は過去のものとなった。今後世界は長い混乱期に入るのではないか。
  そこで日本は核自衛し、印度と中共を挟撃し、東欧とロシアを挟撃する平和維持体制を取ることを考えたい。世界的な扇の要(カナメ)作戦だ。これは米国にとっても太平洋に親米の前哨基地をもつことになり直接北朝鮮の核ミサイルに対峙しないですむから安心だろう。
  世界は大きく変わりつつある。もう元には戻らない。世界の平和維持における日本の役割が重大になってきた。
  (東海子)



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(読者の声2)岸4月24日(金曜日)の「やっぱり首相官邸襲撃のドローンは中国製だった」(引用止め)
ドローンではなく、正確にはマルチコプターと呼ばれますが、マルチコプターは中国製とフランス製が主流です。ですから中国製が使われたとしても不思議ではありません。また、搭載される基板も中国製とフランス製が主流です。
日本製は炭素繊維を使うなど高機能なものがありますが。手のひらサイズから、今回のマルチコプターまで、色々なマルチコプターがありますが、ほぼ、中国製のOEM製品です。
日本のメーカーは開発を止めており、中国製品のOEMを自社製品として流通させていることに問題があります。
  (一般人)


(宮?正弘のコメント)万全をはかるとすれば、全面禁止として、タバコが「喫煙区」でしか喫えないように、限定地域を設けるというアイディアもありますが。。。



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(読者の声3)アジア自由民主連帯協議会第16回講演会のお知らせです。
記
とき   5月30日 午後1時半
ところ  星陵会館 3A会議室
テーマ  「戦後70年 アジアの立場からパール判事判決を考える」
講師   プロビール・ビカシュ・シャーカー
(バングラデシュ、アジア自由民主連帯協議会理事)
ぜひ皆様方のご参加をよろしくお願いします
(三浦生) 
http://freeasia2011.org/japan/archives/3939
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日曜日, 4月 26, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み (日中首脳会談は中国側が呼びかけた)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月27日(月曜日)
   通算第4527号    <前日発行>  
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 ジャカルタの日中首脳会談は中国が呼びかけ、中国が席も用意した
  それなのに中国マスコミには「日本の要求に応じた」と報道させた
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 ジャカルタで開催されたバンドン会議60周年を記念する「アジアアフリカ首脳会議」で、習近平のよびかけに応じる形で安倍首相が、中国の用意した会見場へ足を運び、日中首脳会談は五ヶ月ぶりに開催された。中国が折れたのである。

 ところが中国のメディアは共産党の命令に従って「日本からの会見要求に応じてやった」ことにして報道した。
逆さまはかのくにの得意芸だから、あまり気にしなくても良いが、日本側は度重なる中国側の事前の打診に回答していなかったことも分かった。

 すっかり慌てたのが韓国で、突然韓国のマスコミの論調が「変調」している。
 安倍首相訪米と上下両院合同の連邦議会演説は、吉田、岸がどちらかで演説したことがあって三回目だが、合同議会での日本の首相の演説は初めて。

米国がそこまで日本を突如重視したのはAIIBがらみで、日本に気を使い始めている証拠である。

またこれで一気にTPP年内妥結への流れを作りだそうとワシントンは試みているのも明瞭である。
 
 これほど日本が有利な状況下にあり、安倍首相は正々堂々と過去の反省も謝罪も触れず、日本の国益をのべよ。

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 新しい歴史教科書がなぜ現代日本で求められるのか
  これ以上、日本が貶められることに私たちは耐えられない

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藤岡信勝『日本人が目覚めた国難の日本史』(ビジネス社)
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 未曾有の国難、それは日本が中国と韓国から執拗かつ狡猾に仕掛けられている歴史戦争である。
 ありもしなかった嘘を並べられて、無辜の日本と日本人がどん底にまで貶められ、精神の混迷と錯乱状態が続く限り、日本が元気になることはあり得ない。
 わかい日本人が過去の日本人が悪かったなどと劣等感をもっているために、覇気を失い、怯懦となり、位負けするのである。そして結婚に夢を描けず、将来性を明るい展望でみないから子どもも造らない。日本民族が生物学的に滅亡の危機を迎えたのも、潜在意識として、この歴史戦争に負けてきたからだ。

 一日も早く、この国難から脱却し健全な民族精神を回復しなければならないが、それにはどうするか。
 まず貶められた歴史解釈の言いがかりを、ひとつひとつ嘘を突き止め、真実を提示し、これを国民に知らせ、啓蒙しなければならない。
 「新しい歴史教科書」の闘いは、有識者や知識人の運動だけではおわるわけではなく、今後も若い世代へ継承していかなければならないのである。
 藤岡氏はその歴史戦争の最先頭にたって、一歩もひるまずに言論戦を展開して来られた。本書は、その過程で直面した難題、とくに説明に困難をともなった歴史的事件を、いくつか典型例として取り上げながら、闇に埋もれてきた真実に迫る。
 朝日新聞の吉田証言偽造、嘘報道への謝罪という「事件」が起こり、この結果、次の変化が起こったことを藤岡氏はまず六項目、列挙する。

 第一は河野談話を検証し直し、強制連行があったことは「当時の政府の認識ではなかった」、河野個人の「あやまった説明」だった。したがって、この河野談話は撤回されなければならないこと。
 第二に「性奴隷」を言った「国連のクラマスワミ報告は、吉田清治の著者が基本資料となってつくられ」た嘘の上塗りだから、国連委員会はただちにこれを撤回すること。
 第三にクラマスワミ報告を下になされた米国議会の非難決議を「ただちに取り消すべき」でカナダ、EU議会なども同様であること。
 第四に「韓国やアメリカに建てられた慰安婦像は根拠がなくなったのであるから、直ちに撤去すべき」こと。
 第五に以上の嘘をもとにアメリカの教科書が教えていることも問題であり「削除すべき」こと。
 第六が日本の「全教科書から「慰安婦」の記述を一掃するように、文科大臣は教科書の訂正を全教科書会社に求めるべき」ことである。

 この六つは朝日新聞の吉田証言の嘘を謝罪したことによって展望される次の目標だが、問題は、これだけではない。
 本書はそれ以外の歴史教科書の問題点をならべ、どこに誤謬があるかを次から次へと抉るだした力作である。
 とくに切支丹バテレン禁止から鎖国へ至るまでに諸政策の変更に半世紀以上を要した理由、秀吉の刀狩り以後の軍備の問題、明治憲法の制定過程などを洗い直した箇所など注目される。
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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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  台湾と日本がともに歩んでいた牧歌的でノスタルジアに満ちた、あの時代
   懐かしくも貴重な歴史的写真が1200枚並んだ壮観な台湾図鑑が完成した

  ♪
片倉佳史『写真が語る台湾 日本統治時代の五十年』(祥伝社)
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 これほど貴重な本はない。
 台湾研究家にとっては古典として残る本でもある。
 日本が台湾を統治した半世紀(1895-1945)は、台湾が未開の野蛮状態から文明国へ急激に発展した、めくるめく快進撃の半世紀でもあった。
その時代の歴史的遺物は、人々の生活、街の様子、開発過程の活況など、じつに1200枚ものセピア色の写真を蒐集して完成された。その片倉氏の汗の努力と、そのフットワークの成果とにまず脱帽したい。
 熱帯病が発生し、不衛生だった台湾が、日本の統治による開発で道路が造られ、蒸気機関車がとおり、電気が運ばれ、学校が開かれ、しっかりと文化が根付いた。用水路、灌漑設備、嘉南平野の開拓は農業を飛躍させた。ダムをつくり、台湾の貢献した八田與一の物語は映画にもなった。
 この時代に青春をおくった台湾人は恋愛のラブレターも日本語で書いた。哲学、詩作は日本語の世界から基本の思索と発想がなされた。
 空前の半世紀を夥しい写真で綴る手法も斬新で、ビジュアルで、しかも簡潔な解説文には著者の台湾への深い愛着が籠められている。
 編集は主として地区別になされているうえ、古い地図が比較検討の要石のように用いられ、日本が建てた建築、構造物、駅舎など『歴史』がそこに再現される。

 評者はところで、最後の項目である「新南諸島と東砂」に注目した。
 現在南シナ海の領有をめぐった中国海軍の侵略行為を前にフィリピン、ベトナムなどと中国は鋭角的な対立を続けているが、これらの島々は戦前、日本が統治した。
 そしていまも東砂諸島は、日本時代を引き衝いた中華民国が実効支配している。
 長島は、いま太平島と呼ばれる。
その昔、マグロ、鰹など漁業が栄え、島に入植した開洋興業の人々は社宅を建てて、神社も建立し、航海の安全を祈ったのだ。
 1939年、日本政府はフランスに対して、新南諸島(現在のスプラトリー諸島を含む)の領有を宣言し、フランスに通告した。長島では燐鉱石を採集した。
 パラセル諸島も一部を日本が管理し、珊瑚礁のところどころに日本の石碑が建っている。動かぬ証拠である。
むろん、日本はサンフランシスコ講話で正式にこれらの島々の領有を放棄し、多くがアメリカの信託統治、一部はフィリピン、ベトナムが中国と争う海域となった。東砂諸島だけは台湾が、依然として管理下に置いている。
 こうした歴史絵巻が、懐かしきセピア色の写真とともに網羅され、一種の台湾図鑑でもある。
 
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 読者の声、どくしゃのこえ READERS! OPINIONS
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(読者の声1)貴誌24日付けにあるように首相官邸へのドローン襲撃事件ですが、まさに「危機管理の手抜かり、政府中枢が、これほど外敵の攻撃に脆弱なことが図らずも曝されることとなった」(引用止め)。
 安倍政権をして軍事過剰の批判がいかに虚偽であるかを、今回の事件ほど明らかにした事例はないと思います。
  事件発覚後に、いつになったら危機管理の手抜かりが指摘されるか待っていましたら、やっと今朝の新聞で触れる有様。全く大丈夫ですかね?
安倍政権は!米国あたりは、内実は民主党政権時代と少しも変わっていないことを知った、と思います。
これは安倍政権の責任というより治安官僚群の腑抜けぶりを示しております。訪米する前に、官房長官は誰かに責任を取らせないと、ワシントンだけでなく北京から見透かされますよ。
 一体、だれが責任を取るのか見守りたい。誰も責任を取らされないとしたら、米駐韓大使への襲撃事件での韓国の現政権と似たり寄ったりか?
  (SJ生)


(宮?正弘のコメント)結局、犯人は福井県小浜市の「反原発カルト」でしたが、元自衛官ですね。中国は、この一連のドタバタ、日本の危機管理のアキレス腱をみて、ドローン機を軍事的に活用できる潜在能力を見いだしたと思います。



  ♪
(読者の声2) 中国はAA会議70周年を機会に習近平がすりよってきました。安倍総理が靖国神社の例大祭に真榊を奉納したことはほとんど報道されず、閣僚の参拝があったことも人民網日本語版では「外交部、日本の閣僚の靖国参拝に断固反対」という見出しとはうらはら、たった7行のベタ記事。
  対する日中首脳会談については「穏やかならずとも改善へと向かう中日関係」の見出しで、ぎこちない笑顔の習近平が安倍総理と握手する写真を大きく掲げ、2ページにわたり解説。日本の中国に対する親近感が急速に低下していることを認識してか、こんなことまで書いています。
「中日は相互信頼が足りず、本来なら歴史的な被害国である中国に日本に対して強い恨みや不満を抱くだけの理由が一層ある。だが実際には日本の方が中国に対して恨みや不満を抱いている。日本が歴史問題で挑発するのは、中国の急速な台頭への不快感の歪んだ発散だ。中国は日本の動きに対応せざるを得ない一方で、日本を超えて自らの視線を世界に向けている。」
http://j.people.com.cn/n/2015/0424/c94474-8883256.html

  記事全体から、なんとか日本を懐柔しようとする中国の必死さが伝わってきます。ページ右の人気写真ランキングには、日本の「美しすぎる」内親王、として秋篠宮佳子内親王(佳子さまではなく佳子内親王と表記)、リンク先には6ページの写真。
http://j.people.com.cn/n/2015/0406/c94475-8874132.html

  一方、中国網日本語版(チャイナネット)では、「皇室一の美女」佳子さまの成人記念写真集 980円で発売、と10ページにわたり朝日新聞出版発行の成人記念写真集を紹介。朝日新聞は皇室を貶めながら商売では皇室を利用する。
http://japanese.china.org.cn/culture/2015-04/22/content_35386821.htm

  中国は天安門事件での苦境を天皇陛下の訪中で脱しただけに、皇室についての批判は一切ありません。
副主席だった習近平が天皇陛下との会見で入室の際、天皇陛下に頭を下げる様子は入口のドアにしっかり影が映っていました。満洲国の溥儀は皇室の威光を利用しようとしたのか、天照大神を祭神とする建国神廟を創建しました。大統領が「日王は土下座して謝罪しろ」という韓国とは大違い。共産革命の末裔たる習近平も国内ではテロや暴動が頻発、易姓革命の中国の伝統にはさからえないのか、二千年以上の歴史を誇る皇室の権威にすがっているようさえ思えます。
   (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)天皇陛下に挨拶する蔡にお辞儀の角度など、こまかな指導をうけてきた筈ですし、写真は代表カメラでしょうから、映像の選択を誰がしたのか、も問題でしょう。
  それはともかく日中首脳会談で周章狼狽しているのは韓国のようですね。一斉に日本への再接近の声があがっています。



  ♪
(読者の声3) 長崎でも「主権回復」の日の丸行進を実施します。実施要領は下記の通りです。
   記
件名    「主権回復を祝日に!」
主宰    主権回復記念日国民集会長崎実行委員会
式典    長崎市公会堂前広場
式典開始  4月28日(火)1215~
日の丸行進 長崎市公会堂前広場→中通り商店街→浜の町アーケード街→築町商店街
→中央公園
解散    4月28日(火)1300 
長崎の愛読者の皆さん、是非ご参加下さい。



  ♪
(読者の声4) きたる5月23日(土)つくる会東京支部 「記念講演会」 のご案内です。
「新しい歴史教科書をつくる会」東京支部におきましては、支部総会(13:30~15:30)の後、下記の要領で記念講演会を開催いたします。
 東京支部会員に限らず、広範な皆様方のご来場を歓迎いたします。
記
とき    5月23日(土)15:40~17:00
ところ   戸塚地域センター 7階 多目的ホール (アクセス 別添 案内図 参照)
http://www.to1.bz-office.net/gaiyo.html
       新宿区高田馬場2-18-1 ? 03-3209-8001
       最寄駅:JR山手線「高田馬場」/東京メトロ 東西線「高田馬場」
講師    藤岡信勝先生(新しい歴史教科書をつくる会 理事 ・前会長)
演題    「つくる会」教科書が日本を救う-歴史戦の中の採択活動」
入場    無料
お申込:  ご聴講ご希望のお方は、メール 又は FAX でお申込み願います。
         (先着50名様まで受け付けます。)
         メール宛先: ogawa1123@kdr.biglobe.ne.jp  
         FAX 宛先: 03-6380-4547
その他:  お問い合わせ東京支部長 小川(090-4397-0908)
      (新しい歴史教科書をつくる会 ・ 東京支部)

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み (28日です。日付訂正)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月26日(日曜日)
   号外
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  4月28日「主権回復記念日」のイベントへのお誘い
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  4月28日を国民の祝日に! 「主権回復記念日国民集会」のご案内です。
        記
とき   平成27年4月28日(火曜日)18時00分 
ところ  砂防会館別館「シェーンバッハサボー」
http://www.sabo.or.jp/map.htm
千代田区平河町2-7-5 TEL 03-3261-8386
入場料  無料(カンパのご協力をお願いいたします)
<登壇者> 4月15日現在(順不同敬称略)「代表世話人」=井尻千男(拓殖大学名誉教授)、小堀桂一郎(東京大学名誉教授)、入江隆則(明治大学名誉教授)
登壇予定=稲田朋美(衆議院議員・自民党政調会長)、片山さつき(参議院議員・参議院外交防衛委員長)、赤池誠章(参議院議員・文部科学大臣政務官)、宇都隆史(参議院議員・外務大臣政務官)、木原 稔(衆議院議員・元防衛大臣政務官)、山田賢司(衆議院議員)
田沼たかし(前衆議院議員)
(引き続き)飯塚繁雄(「家族会」代表・田口八重子さんの兄)、増元照明(増元るみ子さんの弟)、西岡力(「救う会」会長・東京基督教大学教授)、竹本忠雄(筑波大学名誉教授)
馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使)、宮崎正弘(作家・評論家)、田中英道(東北大学名誉教授)、ペマ・ギャルポ(横浜桐蔭大学教授)、水間政憲(ジャーナリスト)
西村幸祐(評論家・ジャーナリスト)、三輪和雄(「日本世論の会」会長・「正論の会」代表)、佐波優子(ジャーナリスト)
水島 総(「日本文化チャンネル桜」代表・「頑張れ日本!全国行動委員会」幹事長)
ほか国会議員・文化人多数
 
<主催>主権回復記念日国民集会実行委員会
<後援>日本文化チャンネル桜。頑張れ日本!全国行動委員会
<お問合せ>「頑張れ日本!全国行動委員会」
TEL 03-5468-9222 FAX 03-6419-3826
info@ganbare-nippon.net                                
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土曜日, 4月 25, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み  (中国製ドローン、首相官邸を攻撃)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月24日(金曜日)参
   通算第4526号  
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 やっぱり首相官邸襲撃のドローンは中国製だった
  化学兵器を無人機に搭載して攻撃する軍事行動の予行演習ではないのか?
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 首相官邸の屋上に飛来した、セシウムを摘んだ無人機ドローンが中国製であることが判明した。危機管理の手抜かり、政府中枢が、これほど外敵の攻撃に脆弱なことが図らずも曝されることとなった。

 現段階では推測の域を出ないが、もし某国が日本攻撃をするシナリオを想定した場合、こうした無人機に化学兵器を積んで、いちどに何十機も飛ばしたらどうなるのか。中枢が麻痺し、日本は身動きが取れなくなる。米国のように地下壕が造られ中央司令部がただちに置かれる状況が、平和国家日本では想定もされていない。

 専守防衛を掲げるのであれば、皇居、首相官邸、国会、防衛省本部など、無人機の攻撃からいかに防御するかを真剣に考え、対策を講じなければなるまい。
 この奇貨をいかそう。
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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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 反原発をいちはやく推進したドイツでは何が起きたか
  電気代が急騰し、地球温暖化の元凶を刺戟して庶民は悲鳴を挙げた

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川口マーン惠美『ドイツの脱原発がよくわかる本』(草思社)
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 来日する度に川口さんは発電所の取材に出かけていた。ドイツでも原発問題が騒がれ、エネルギー問題に首をつっこまれていることは知っていたが、こうした大作に挑んでいたことは知らなかった。
 評者(宮崎)の関心はと言えば、日本で原発がいきなり全部止まって、原油輸入代金とガスの支払いが激増し、日本の貿易収支が赤字に転化したこと。それも消費税の値上げどころではない。日本が貿易赤字に苦しむ主因が、この原発停止にあることは誰もが知っているのに、反原発の世論を前にして誰も大きな声で言わないのは不思議だった。
 もう一つが地球温暖化による異常気象である。
 二酸化炭素の排出量が激増したため(火力発電により)、大気の変化が大雨、大雪、突然の雷、ヒョウ、落雷。。。。これも主因は原発停止ではないのか。

 そしてドイツは原発をやめると言った。
なにか日本のお手本のようにマスコミがはしゃいだ。しかしドイツでは面妖な事態が進んでいたのだ。
 とりわけ巨大な矛盾が露呈していた。エネルギー再利用と「クリーンエネルギーの罠」とでも言うべきだろう。
 川口さんの報告に拠ると「再エネ関連は、すでに一大産業に発展している。11年の再エネ関連の売上高は370億ユーロで、雇用が38万人。風力はそれぞれ43億ユーロで10万人、太陽光が160億で11万人といわれている」
 その結果、電力は余剰となったが、電気代があがった。
 「電気はあまっていても何の役にも立たない」どころか、「思わぬ不都合がたくさん起こる」のである。
 しかし「反原発を主張している人たちは、それを絶対に言わない。だから誤解を招く」のである。
 ドイツは17基の原発のうち、まだ9基は稼働している。日本は突然50基全部をとめてしまった。火力発電を増設した結果、二酸化炭素の輩出が激増し、「CO2の温室効果は地球温暖化の最大原因とみられることは、いまや小学生でも知っている」と川口さんは言う。
 そしてCO2は、海でも海水に溶けて、生態系を壊す。
 つまり、原発を止めて、地球温暖化は異常気象をもたらし、海の生態系を異様に破壊し、それでも情緒的な反原発運動はとまらない。
もし日本がドイツのように反原発政策を推進するとなれば、命取りになる、と川口さんは強く警告を発する。
「日本はドイツを真似てはいけない」と。 

     ○
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樋泉克夫のコラム樋泉克夫のコラム樋泉克夫のコラム樋泉克夫のコラム樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1234回】    
   ――「糞穢壘々トシテ大道ニ狼藉タリ」(小室11)
       『第一遊清記』(小室信介 明治十八年 自由燈出版局)

   △
 小室の筆は、次に「支那人ノ氣風」に及んでいる。
「支那人ハ一二憂國ノ人」もあり、「忠君ノ民モアルベシ」。だが、「概シテ之ヲ言ヘバ貪欲愛錢ノ小人ノミ廉耻モ知ラズ忠義モナキ只私利ヲ營ムコトニノミ營々汲々トシテ俛焉他ヲ顧ミザルモノナリ」。彼らは「貪欲愛錢ノ小人」であり、「廉耻モ知ラズ忠義モ」なく、「只私利ヲ營ムコトニノミ營々汲々トシテ」いるだけだ――そこまでいうか、である。

以下、全く以て身も蓋もないような、完膚なきまでの、小気味いい、気の毒になってしまいそうな、心から拍手喝采を送りたくなるような、総じていうなら痛快無比の徹底批判が続く。例によって原文引用を必要最少限に止め、小室の見解を要約しておきたい。
――孔孟は「仁義道徳」を説き「禮義廉耻」を教えたが、それは「古書」に書かれているだけで、現在では実行されていない。過去を振り返ってみると、孔孟の教えは「高尚」すぎて、「中人以下」の人民にはチンプンカンプンで生きていく上では全く役に立たない。

「今日ノ支那人ヲ見」ても判ることだが、彼らは「孔孟ノ門弟」などではない。「支那國ヲ以テ孔孟ノ?アルノ國」などとは到底信じられない。我が国の「漢學者ニハ氣ノ毒ナレドモ實ニ輕蔑スベキ國柄ト云フヨリ外ナシ」。

「總ジテ日本人ヨリ考」えると、国を近くし、「同文字ヲ用」い、「?史ノ感情ヲ同フスル」にもかかわらず、「支那人ノ心ノ庭」「支那人ノ擧動」に対しては「疑念ノ晴レガタキホドノ差異」がある。「要スルニ日本人ニハ出來ガタキ?ヲ爲シ得ルノ氣象風俗アルノ人民」であり、日本人は絶対に学ぶべきではない。万に一つ学べるとしても、「予ハ之ヲ學ブ?ヲ欲」しない。

 過般、北京で文廟(孔子廟)に参詣した。「文廟ハ上天子ヨリ下庶人ニ至ル迄崇敬スベキ所」であり、昔から「當國ノ腦部トモ稱スベキ程」であり、日本でいうなら「伊勢春日八幡ホドノ格式」に及ばずとも「北野天滿宮クラヰノ尊厳ハアルベシ」。だが参詣してみて驚いた。門を守る「乞食ノ如キ醜陋ナル男」の要求通りの金銭を払わないと、門を開けてもらえない。要求されるがままに金銭を渡して、やっと廟内に足を踏み入れることができた。確かに規模壮大だが、実際に目にすると、「門内ニ草茫々トシテ人ノ脛ヲ没シ人糞犬矢四邊ニ狼藉タリ」。屋根は雨漏りしたままで、修理の跡は全く見られない。 

廟の建物の内部に入ってみると、孔子や孟子、その弟子など聖人たちの名前が麗々しく記された位牌は埃まみれで、倒れたり傾いていたり。「當國ノ腦部トモ稱スベキ程」の文廟を「唯一個ノ乞食様ノ門番ニ一任シテ省ミザル」などとは、全く理解できないことだ。孔孟の教えを学ぶべく文廟に隣接された最高学府たる国子監にしても、五十歩百歩の惨状である。日本では祢宜や神主が神社をお守りしているから、こんなことは絶対にありえない。

  日本人にとっては想像を絶する情況だが、「支那人ノミ之ヲ怪マザルノミナラズ」、北京に長く滞在する日本人も「慣レテ不思議ト思ハ」はなくなっている。現地生活が長いと、ついつい日本人的感情も鈍麻してしまうのか。文廟だけが特例かと思ったら、寺院ですら僧侶や門番が「錢ヲ貪リテ醜態百出看ルニ忍ビズ」。「實ニ嘆息ノ外ナキモノナリ」。

  「總ジテ支那人ハ金錢上ノ事ニ係リテハ議論最モ激ニ口角沫ヲ生ジ動モスレバ鐵拳ヲ揮ハントスル状有リテ」、「殆ド畢生ノ力ヲ竭クスモノヽ如ク見ユルモノアリ」。やはり「支那人ハ錢サヘ得レバ如何ナル屈辱ニテモ忍ブ?ヲ得ルモノニテ面ニ唾セラレ頭ヲ打タルヽ?ハ錢ノ爲メナレバ頓着セザルモノナリ」。かくして「支那人ノ利ヲ見テハ耻ヲ知ラズ義ヲ忘ルヽハ古來ヨリ著シキ類例ノ?史ニアラハレ居ル?」である、と――
  次いで小室は「賣國ノ人多シ」と論を転ずるが、いやはや過激過ぎませんかね~ッ。
《QED》
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 読者の声、どくしゃのこえ READERS! OPINIONS
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(読者の声1)アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念首脳会議における安倍総理大臣スピーチ、なかなかよく練られていたと思います。
『古来、アジア・アフリカから、多くの思想や宗教が生まれ、世界へと伝播していった。多様性を認め合う、寛容の精神は、私たちが誇るべき共有財産であります、「侵略または侵略の脅威、武力行使によって、他国の領土保全や政治的独立を侵さない」、“国際紛争は平和的手段によって解決する”バンドンで確認されたこの原則を、日本は、先の大戦の深い反省とともに、いかなる時でも守り抜く国であろう、と誓いました』。
こんな演説を聞かされることに習近平は耐えられなかったのか。オバマやプーチンの前での態度を見ても肝がすわっていない、大人(たいじん)を気取る小心者にしか見えません。

安倍総理の演説は唯我独尊・覇権主義の中国を暗に指しているのは明らかですが、中国と国境を接する国にとっては心強いものがあったでしょう。
日本の貢献については、60年前のインド・スリランカへの農業支援に始まり、アジアからアフリカへ、ものづくりの精神を共有し、1993年には TICAD(アフリカ開発会議)をスタートした、という歴史を踏まえ、『アジア・アフリカはもはや、日本にとって「援助」の対象ではありません。
「成長のパートナー」であります。
来年のTICADは、初めて、躍動感あふれるアフリカの大地で開催する予定です。人材の育成も、インフラの整備も、すべては、未来への「投資」であります』と結ぶ。日本の支援によるアセアンやインドの急速な経済発展に裏打ちされているだけに説得力ある言葉だと思います。
今回の安倍総理の演説を批判しているのはAA会議の参加国ですらなかった韓国だけ。しかも大統領は外遊、首相は辞表提出で首脳会談すら行えない。日本はとっくに韓国を見捨てていますが、アジア・アフリカ諸国にとっても韓国の立ち位置がよくわかったことでしょう。

1955年の会議では高崎達之助経済審議庁長官を代表として出席した日本人十数名はアフリカからもアジアの各国からも大歓迎を受けたといいます。その後、会議を主催したスカルノのインドネシアは中国(中共)に急接近、アジア競技大会での中華民国(台湾)をめぐる問題などから1964年(昭和39年)の東京オリンピックは北朝鮮とともに前日に不参加決定。オリンピック参加96カ国が94カ国になったのはよくおぼえています。
東京オリンピックの最中に中国が核実験を行ったこと、閉会式では開会式の整然とした行進とはうってかわり、北ローデシアがザンビアとして独立したことも相まってお祭りムード。
高校の文化祭・学園祭などでの後夜祭の雰囲気でした。
外国人が語る日本の印象では、鉄道ダイヤの正確さとお花見や居酒屋の陽気な日本人のコントラストがよくでてきますが、国民性というのは変わらないものですね。
戦後70年をむかえるにあたっての首相談話、中韓がいくら騒ごうとも、今回の演説をふまえた未来志向のものになることでしょう。
  (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)そして、「安部談話」は是非、八月十五日に靖国神社で発表してほしいものです。



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(読者の声2) AIIBに「バスに乗り遅れるな」。
こんなセンスの悪い標語が「平気」で出回っている。これは戦後の日本人は使わない言葉である。それを持ち出して煽って いるのは中国共産党の走狗か工作員であります。それに“脅されて”いるのは歴史を顧みない好戦主義・歴史修正主義者であります。
シナ大陸で戦争に 巻き込まれていったのを忘れている。オバマ米国は「梯子(はしこ)をはずす」。
向こうから銭がでている。
「日出づる処の天子、書を日没する 処の天子に致す、恙なきや」。
AIIB不参加は、聖徳大子の心意気と同じであります。多国間でより二国間の関係を重視するべし。「算盤(そろばん)勘定占 い」では、不参加は「大吉」である。
安部首相は「奮励努力せよ!」。「短期政権をめざせ!」。第三次安部政権は有り得る。
   (桃太郎、岡山県)


(宮崎正弘のコメント)そうです。「このバスは中国共産党が運転です。だから乗らない」、という選択が賢明です。



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(読者の声3) いよいよ反転攻勢はじまる! 「南京裁判」第一審勝利報告集会のお知らせです。
 「南京で判決、東京で取り立て」という前代未聞理不尽極まりない訴えは、ついに「原告(夏淑琴)の請求を棄却する」という極めてまっとうな判決(東京地裁3月20日)が下され、被告側の全面勝訴となりました。ただし原告側は予想通り控訴(3月31日付)して来ました。戦場は高裁に移りますが、我が国は今まさに支那・朝鮮との「歴史決戦」の渦中にあります。わけても「南京事件」はその核心に位置するといっても過言ではありません。そこで勝訴のご報告とともに、我らの闘いの原点を再確認すべく下記要領にて決起集会を開催致します。万障お繰り合わせの上、ご参集下さい。
記
日時:5月10日(日)午後2時開会(開場1時半)
会場:靖国会館2階「偕行の間」
登壇者:荒木田修・稲田朋美・江崎道朗・尾崎幸廣・高池勝彦・武田正徳・西村眞悟・花田紀凱・藤岡信勝・藤本隆之・宮崎正弘ほか(敬称略)
入場無料
主催:「南京裁判」展転社を支援する会(会長・阿羅健一)
    〒154-0022 東京都世田谷区梅丘1-22-4-203
    電話/fax 03-3305-8470
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木曜日, 4月 23, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み (ジャカルタでみせた習近平の傲慢と無礼)

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◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月24日(金曜日)
   通算第4524号  <前日発行>
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 ジャカルタにおける習近平の非礼、安部演説前に席を立った
   反省を求められているのは日本ではなく、中国だ
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 ジャカルタで開催されたバンドン会議を記念する「アジア・アフリカ首脳会議」。
4月22日に習近平と安倍首相との会談は25分間だけ実現したが、日中関係は「改善されつつある」、「多少の進歩がある」などと無内容な修辞に終始して実質の上の成果はなかった。

日中首脳会談で中国は「AIIBは世界多数から賛同を得られた」などと自画自賛、安倍首相は「ガバナンスに問題がある」としたが、習近平は聞く耳を持たなかった。

 そして本会議で安倍首相の演説が始まる前に、習近平は傲然と席を立って、会場を跡にした。安倍首相の積極的平和主義に、この軍国主義のくにの指導者は背を向けたことを意味する。

 習近平は何を訊きたくなかったのか。
 それは安倍首相の演説に「強い者が弱い者を力で振り回すことはあってはならない。法の支配が大小に関係なく国家の尊厳を守る」
 そして「侵略または侵略の脅威、武力行使によって、他国の領土保全や政治的独立を冒さない。国際紛争は平和的手段によって解決される等としたバンドン会議の原則を、日本は先の大戦の深い反省とともに、如何なる時でも守りぬく国であろうと誓った」
 この日本の積極的平和路線を習近平は受け入れることができないのである。

 なおインドネシアで開催された、この「アジア・アフリカ首脳会議にインドのモディ首相と韓国の朴大統領は欠席した。

 (余談。この100ヶ国もの代表が集まる大会議はバンドンでは無理で、ジャカルタで開催された。会場となったコンベンションセンターはジャカルタ市内のど真ん中に位置し、大統領主催のパーティ会場、安倍首相の宿泊した豪華ホテル「ムリア」も近い。
 バンドンへは二年前に筆者もバスで行ったことがある。早朝にジャカルタをたって、昼過ぎにバンドンへ到着。静かな大学町、芸術の街、そしてグルメの街でもあり、バンドン会議を記念するホールは入場無料、スカルノの蝋人形がおいてあった。
帰路は繁華街から雑然とした駅前通をぬけ駅で列車の時刻表を確認して鉄道を利用した。途中の田園風景はノスタルジアを感じる。にわか雨になった午后7時頃、ジャカルタに着いた記憶が蘇った。筆者が宿泊したのは市内のやや南側のビジネスホテル、周囲は日本企業が多く、鉄板焼き、居酒屋、焼き鳥などが揃っていて目を丸くした)。

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  ♪
日本と米国がAIIBへ同時参加するシナリオもある


 (承前)
 さてAIIBへの日米参加だが、日本は四月初旬になって米国との綿密な連絡をもとに、もし参加した場合の条件を同時に模索しはじめている。
米国が厳しい条件付きで参加する可能性を示唆したからで、「透明性」と「審査方法の孝平」など、出資金は15億ドルと想定された。

要点をまとめると、日本の要求は
(1)融資審査能力への疑問がある
(2)公正なガバナンスへの不安が残る
(3)既存の国債機関との関係をどうするかが不透明である

米国が態度を軟化させたのは、想定外の西側諸国の参加というドミノ現象をまのあたりにして外交的失点と認識したからだ。ルー財務長官が急遽北京を訪問したのも、その変化の表れであり、つづけて来日した李婦近国務次官補も「AII場が高いレベルで運営されるにはAD美並びに世界銀行との共同プロジェクトに取り組むのも一案だ」とし、AII場の設立に米国は反対していない」ことを強調した。潜在的加盟申請国に圧力をかけていた米国が態度を豹変させているのである。

もっとも、これはシナリオの一つであり、4月28日の日米首脳会談、五月の日中韓三ヶ国の財務相・中央銀行総裁会議などを経て、五月下旬のドレスデンでのG7財務省・中郷銀行総裁会議、さらに六月の日中財務対話(北京)、引き続くG7首脳会議を経て、六月下旬の正式態度を表明する。

議論の中心は組織運営の透明性、審査基準などで、煎じ詰めて言えば「西側のルール」に従った、シティ発祥のグローバリズムに準拠するか、あるいは中国の言う「アジア独特のルール」(つまり華夷秩序的な金融ルール)の傾くのか、なのである。
AIIBに先に参加表明した欧州勢は設立協定の討議にすでに加わっているので、もし中国側が西側の要求とあまりにかけ離れたルールになる場合、米国も日本も議会が予算を承認しないことになる。
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)『月刊日本』の五月号に宮崎正弘先生のエッセイがあり、ミャンマーと雲南省の国境のことが書かれていました。ミャンマー側のミッチーナは、あの凄絶無比のインパール作戦で日本兵が敗北を喫し、夥しく戦死者がでた場所ですが、日本兵のお墓もあると聞いております。そのあたりには宮?さんは行かれたのでしょうか?
   (GJ生、京都)


(宮?正弘のコメント)ミャンマー側からはマンダレー経由の飛行機が出ているそうですが、現在、武装ゲリラの跳梁が激しく、不明です。ミッチーナは友人の森田勇造氏が行ったことがあり、墓参りもしたと言っていました。
           □□□
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<< 宮崎正弘の論文掲載誌と今後の予定 >>
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(1)「世界から嫌われる中国」(『will』6月号、22日発売)
(2)「中国主導AIIBは矛盾だらけ」(北風抄「北国新聞」4月20日付け)
(3)「世界の現場をゆく<新連載>ポーランド」(『エルネオス』、4月号)
(4)「ワールドナウ(アウシュビッツのいま」(『共同ウィーク―』、4月13日号)
(5)「雲南省とミャンマー国境の怪」(『月刊日本』5月号、発売中)
   
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宮崎正弘の国際ニュース・早読み (朱立倫が訪中、習近平と会談へ)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月23日(木曜日)
   通算第4523号  
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 朱立倫(国民党主席)が訪中、習近平と会談へ
  総統選挙へ国民党の巻き返し作戦の一環だが、成果はいかに?
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 朱立倫(新北市長、国民党主席)が5月2日に訪中し、上海で開かれる「両岸関係の円滑化を議論する台湾国民党と中国共産党との対話」に出席する。これは「両岸経済貿易文化論壇」と言われるフォーラムで、2005年頃から続いている。

 同論壇出席後、朱立倫は北京へむかい、5月4日に人民大会堂で習近平と会談する。これは「党首会談」という性格をもち、「92原則」に立脚していることを共通認識にした対話がなされると台湾各紙が伝えている(4月22日)。

 台湾の国内事情からいえば、人気投票で圧倒的なリードをつづける民進党の蔡英文・党首に対して国民党はまだ正式候補者が未定という失態ぶりがつづき、ここで朱立倫が訪中して習近平との会談が実現すれば、きわめて不利とされる選挙戦序盤を巻き返せると踏んでのことという。
 
 朱立倫が強調するのは(1)両岸関係の問題解決は国民党でしかなしえないという印象を造成し(2)民進党の欠点を明らかに露呈させ、(3)台湾社会に心理的安心感をあたえ、次期総統選挙を巻き返そう。
という政治的打算から企図された。
 しかし、はたして計算通りにいくか?
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)歴史戦、いよいよ反転攻勢はじまる! 
「南京裁判」第一審勝利報告集会
「南京で判決、東京で取り立て」という前代未聞理不尽極まりない訴えは、ついに「原告(夏淑琴)の請求を棄却する」という極めてまっとうな判決(東京地裁3月20日)が下され、被告側の全面勝訴となりました。ただし原告側は予想通り控訴(3月31日付)して来ました。戦場は高裁に移りますが、我が国は今まさに支那・朝鮮との「歴史決戦」の渦中にあります。わけても「南京事件」はその核心に位置するといっても過言ではありません。そこで勝訴のご報告とともに、我らの闘いの原点を再確認すべく下記要領にて決起集会を開催致します。万障お繰り合わせの上、ご参集下さい。
記
日時:平成27年5月10日(日)午後2時開会(開場1時半)
    (昇殿参拝を行います。希望者は12時半、靖国神社参集殿にお集まり下さい)
会場:靖国会館2階「偕行の間」
登壇者:荒木田修・稲田朋美・江崎道朗・尾崎幸廣・高池勝彦・武田正徳・西村眞悟
花田紀凱・藤岡信勝・藤本隆之・宮崎正弘ほか(敬称略)
入場無料
主催:「南京裁判」展転社を支援する会(会長・阿羅健一)
    電話/fax 03-3305-8470
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『中国バブル崩壊が始まった』(海竜社、1080円)
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 『中国の反日で日本は良くなる』(徳間文庫、680円)
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水曜日, 4月 22, 2015

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 「下関条約120周年 国民の集い」 に愛国者つどう

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月22日(水曜日)
   通算第4522号  
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 「下関条約120周年 国民の集い」 に愛国者つどう
   雨にもかかわらず超満員の会場は「歴夷戦」の熱気につつまれた
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「下関条約120周年 国民の集い」 に愛国者つどう
 四月十七日の「下関条約一二〇周年 日清戦争勝利 国民の集い」はあいにくの雨模様で出足が心配されたが、会場はほぼ満員となり、盛況でした。

会は国歌斉唱、加瀬英明さんの開会の辞に始まり、中村彰彦、渡邊惣樹両氏の記念講演、そのあと女性軍からは宮脇淳子、河添恵子さんらが駆けつけ、さらには遠方から梅原克彦(前仙台市長)と石平さん、つづいて高山正之、藤岡信勝、西村幸祐、黄文雄、室谷克実、水島総の各氏らが登壇しました。このほか所用のため、西村真吾さん、頭山興助さんが中座され、また小堀桂一郎先生は急用のため欠席でした。
時間切れとなって壇上に昇る時間が割愛となった先生方も大勢いらっしゃいました。
 (会の模様は下記サイトでスライドがあります)
http://www.jpmuseum.com/shimonoseki_120/ 

 第二弾は9月5日、ポーツマス条約110周年です
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 九月五日は歴史戦の第二弾「ポースマス条約 110周年、日露戦争を考える国民の集い」を開催します。
 概要は下記の通りです。
         記
 とき      9月5日(土曜日)午後二時(一時半開場)
 ところ     星陵会館 大ホール
 記念講演(敬称略、順不同)
 「日露戦争の歴史的意義を問う」      前防衛大学教授  平間洋一
   「歴史は英雄達がつくる」         拓殖大学客員教授 藤岡信勝
   「満州蒙古とは何だったのか」        近現代史研究家 宮脇淳子
 発言(登壇予定)「司馬遼太郎の虚説を衝く」(福井雄三)
「現代ロシアはどうなっているのか」(馬渕睦夫)
加瀬英明、水島総、高山正之ほか
             (スケジュールは予告なく変更されることがあります)

 (下関条約120周年国民のつどい事務局より)なお、支援金をおおくりいただいた皆様には冊子とともに決算報告を五月中旬までにお手元にお送りします。まだ精算がおわらないので、発送が遅れておりますが、五月15日ごろをメドにしております。

     □○ □▽ ◇○ ◇○  □▽○ ○○○
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 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1233回】    
   ――「糞穢壘々トシテ大道ニ狼藉タリ」(小室10)
『第一遊清記』(小室信介 明治十八年 自由燈出版局)
 
   △
「支那ノ國情ニ通ゼザルノ日本人」が撒き散らす弊害は、遠く小室の時代には止まらず、現在にまで延々と続いている。ここで始末に困るのが、「支那ノ國情ニ通ゼザル」にもかかわらず、その自覚すらなく我こそ「支那ノ國情ニ通」じていると自任する方々だろう。さしずめ、かつて肩で風切って歩いていた支那通などは、その悪しき一例といえる。もちろん、「支那ノ國情ニ通ゼザル」ことの弊害を後世にもたらした夥しい数の官民双方の専門家や支那学者、国策策定に与った高級官僚、兵站もままならず敵の背後を等閑視したままに確たる勝算もなく広い大陸での戦争に突き進んでいった帝国陸軍作戦中枢(必ずしも「勝算」がなかったわけではないだろうが、それは妄想に起因する願望に過ぎなかった)、さらには有象無象のメディアなど(その悪しき典型が戦前も戦後も「朝日新聞」だ)――
 
自ら思い込んでしまった“バーチャル中国”に、日本と日本人は何度煮え湯を飲まされたことか。いつになったら中国に対する幻想や陶酔から目覚め、等身大の中国とドライに真正面から、日本の立場で向き合うことができるようになるのか。
 
「支那ノ國勢ノ日ニ蹙レル?今更ニ言フ迄モナシ」とする小室は、そのダメさ加減を、内外政に分けて語る。
 
「内ニシテハ政令日ニ弊ヘ百官月ニ怠リ言路壅塞賄賂公行シテ人心離畔シ百姓怨ヲ積ム一朝事アラバ匪徒所在ニ蜂起シテ政令施ス所ナキニ至ラントスルノ勢有リ」
 
――国内をみれば、政治は荒廃するばかりで行われていない。官僚は政務を怠り、官民上下に意思疎通は見られない。賄賂は横行し、人民の怨嗟はいよいよ募る。不穏な情況が発生するや、直ちに匪賊が各地に蜂起し、政治は機能マヒに陥りかねない――
 
以上の国内情況に続き、清国を取り巻く国際環境に言及する。原文は長文でもあり、紙幅の関係で聊か整理し、適宜原文を引用して小室の主張を見ておくこととしたい。
 
――いまやフランスという敵を前に清国の敗北は必至であり、その「禍ノ及ブ所測リ知ル可カラズ」。次に控えているのがロシアだ。清仏戦争敗北によって「北京城陥リ邊防人ナキノ日ニ至ラバ其ノ利爪ハ知ラズ」。いずれ「幾百里」をものともせずに侵略してくるだろう。イギリスもドイツも「其ノ表面親睦ノ色ヲ現スモ」、真意は判ったものではない。しかもドイツとフランスは永遠の仇敵だが、目下のところは「隠善」として同一歩調を取っている。イギリスはフランスが宣戦布告前に発した台湾封鎖令を「承認シテ之ヲ拒ム?ナシ」。以上から、イギリスとドイツの真意は明かだろう。「支那國ノ形勢ハ目下恰モ俎上ノ肉ニシテ飢虎其ノ四邊ニ咆哮スルモノヽ如シ」。
 
これを要するに「佛人先ズ進ンデ調理割烹ノ任ニ當レルモノ」。次いで「飢虎」であるイギリス、ドイツ、ロシアが清国という「俎上ノ肉」をむしゃぶり尽くすことになる。フランス人が先ず木に攀じ登り、枝にたわわに実った果実を「打墜ス各國筐ヲ提ヘテ之ヲ拾ハントスルモノナリ」。
 
では、隣国がこのように亡国の瀬戸際に立たされている時、「日本人ハ何如ガ處シテ可ナルカ」と自問し、小室は「蓋シ未ダ明言シ能ハザルモノアル可シ英雄豪傑ノ士ニシテ始メテ能ク其ノ方ヲ知ルベキノミ」と結ぶ。結論的にいうなら、小室にも明確な方策は思い浮かばなかった――
 
小室の説く清国をめぐる内外情勢が現在の習近平政権下の中国にそのまま当て嵌るわけはないが、3月半ばのイギリスによるアジア投資銀行(AIIB)参加表明以後のフランスやドイツの素早い動きを見せつけられると、「飢虎」の伝統は21世紀初頭の現在にも受け継がれているようにも思える。日本の急務は、やはり「英雄豪傑ノ士」の鍛造だろうか。
《QED》
 
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)アジアインフラ投資銀行(AIIB)に関して、私見を述べさせてください。
 AIIBに参加するかしないかで巷でも喧しくなっていますが、参加するかしないかの判断はとっくに着いている、と私は思っています。
 希代の詐欺師で今世紀最大の殺人鬼、毛沢東の似顔絵を建国の父として、「中華人民共和国万歳」・「世界人民大団結」の標語に挟んで、堂々と天安門の門上に掲げている匪賊原理が働く国際法無視の畸形社会。どんなに危険な政権か推して知るべしでしょう。オリンピック開催後の政権崩壊まで後4年。支那は余程資金繰りに困ってきたのでしょうね。
 中華文化の優位性を示す下賜物的援助の財源が、経済の低迷、過剰援助や持ち逃げなど種々の要因が重なり底を着いてきたため、窮余の一策としてAIIBなるものを思いついたのではないかと勘繰っています。
 支那主導のAIIBは世界を誑かして「中華文化」の中に取り込み、巧みに金集めをするための窮余の一策ではないでしょうか。
 嘘と恫喝が国是のような、「匪賊原理」で動いている政権とは、まともに付き合わないほうが賢明だと思っています。先人が教えているように、深入りせず、警戒しながら付かず離れずで丁度よいと思っています。
 襤褸は着てても心は「錦」の日本人と、高価なス-ツは着ていても中身は未熟児で「禽獣」に等しい無宗教の支那人。この様な支那人とではどうしても反りが合いません。
 自己撞着的矛盾の社会で、人権など全く無視して浮利を追い、裏の裏で動く「匪賊文化」の社会。常に「笑面術」を使って周囲を誑かしている、非賊がスーツを着ているような畸形国家。この様な「面従腹背」の面妖な民族とは真ともに付き合わないのが利口だと思っています。
  「アメリカはAIIBに参加しないよう各国に強く働きかけてきたが、参加国は約40に達した。米国の呼掛けに唯々諾々と従ってきた日本が、21世紀的な金融秩序の形成から取り残される形となった。アメリカはその戦いに敗れつつある。」とまで高野猛が吠えていますが、気は確かかと怒鳴っています。高野猛に限らずこの種の同士は、江田憲司、福田康夫など等他にも沢山いますが。
 世界経済を「中華文化圏」の中へ取り込むため、経済的後進国に下賜物的投資を約則してきた「中華帝国」。財源が底を尽きはじめ慌てているのでしょう。
 支那特有の「整人術」がどこまで通用するか見ものです。中華の馬英九が戦勝70周年を祝う記念行事を催すとか。貴方は台湾人、それとも支那人ですかと尋ねたくなりますが、共産党の毛沢東も、国民党の蒋介石も、どちらも非賊の出。遺伝子は何百年経ってもそう簡単に変わるものではないようですね。
 
ところで中国人民銀行の周小川総裁が、「IMF」に人民元の採用を働きかけていると報道されていますが、冗談も程々にしてもらいたいと怒っています。
 紙くず同然となりつつある人民元を“ジャブビャブ”刷ってドルへ洗浄されたのではドルの価値が下がるだけでなく、世界経済が大混乱に陥ってしまうと思います。
 何百年懸かるかは分かりませんが、覇権妄想を止め、国際法を順守する、開かれた民主国家に成るまでは蚊帳の外扱いで充分だと思っています。「悪の孫子」国が仕掛ける、「整人術」の陥穽に努々嵌まらないよう細心の注意を払ってもらいたいものです。
 台湾が設立メンバ-に成れず、との報道がありますが、台湾人(内省人)にとっては幸いなことではないでしょうか。
  (北九州素浪人) 


(宮崎正弘のコメント)AIIBに関して、五月下旬に緊急出版をすることになりました。仮題ですが、『AIIBは必ず挫折する』、或いは「アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路」という題名になります。
詳しくは黄金週間明けに告示します。



   ♪
(読者の声2)宮崎先生。お元気で健筆をふるい、日本を正道に導かれていることに感謝もうしあげます。先生の御高書「中国、韓国は自滅し、アジアの時代がやってくる}をジャカルタで拝読しました。
読みやすい、良い本です。昨年、ミャンマーでの「ASEAN首脳会議」で、「航海の安全」「国際法により平和的解決」が明確にうたわれ、中国は慌てた、とありますが、全くそのとおりです。
インドネシアでも、中国は嫌われております。韓国人も嫌われていますね。ジャカルタに日本人は一万人駐在しているのに、韓国人は4万人もすんでいます。大した仕事もないのに、韓国以外の場所で仕事ができるということで、タコ部屋みたいなところに住んでいる連中が多く、僕が20年前に駐在していた頃とあまり変わりがありません。中には掃除人みたいなのもいて、現地から軽蔑と怒りをかっております。
昨日からアジア・アフリカ会議が始まり、安倍総理が到着しました。
(AK生、在インドネシア)


(宮?正弘のコメント)安倍首相は昨夜(日本時間本日未明)、ジャカルタに到着し、今日はバンドンに足を伸ばす筈ですね?
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火曜日, 4月 21, 2015

崎正弘の国際ニュース・早読み    (フィリピン、ベトナムと「戦略的パートナー」を締結へ)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月21日(火曜日)
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 「中国はフィリピンから出て行け」、マニラでも反中抗議行動
   アキノ大統領、ベトナムと中国に共同で対抗する条約締結を考慮
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 『サウスチャイナ・モーニングポスト』が報じた(4月20日)。
 ベトナムとフィリピンが「新しい戦略的パートナーシップ」を締結する準備にあると。

これはアキノ大統領がサウスチャイナ・モーニングポスト紙との独占インタビューの中で明確に語ったことで、同紙にアキノ大統領は嘗て『防衛力強化のために日本が憲法改正に踏み切ることに賛成である』とした。
 
 「中国が南シナ海で展開している海賊行為はヒトラーと同じでありながら、世界が等閑視しているのは危機がさらに深化していることを意味する」とアキノ比大統領はサウスチャイナ・モーニングポストのインタビューで真情を吐露した。

 マニラが「戦略的パートナー」としているのは米国と日本。ベトナムとは頻繁に南シナ海での中国の行為に関しての話し合いをもっているが、条約締結には至っていない。

 だが「フィリピンの国益を守るのが大統領の職務であり、民衆の声に耳を傾けるのが大統領のつとめである。米国とは昨年四月に新しい防衛条約に署名したが、どの条項にも明らかに敵対する対象を名指ししてはいない。ベトナムとの新協定も、いかにしてお互いが国益を守るかという点で、いかに協力できるかを検討するのが重要だろう」
この大統領会見は二時間にもおよび、ロザリオ外相が同席した。

 アキノ大統領は最後に付け加えた。
 「中国の行為について国際機関に提訴しているが、調停を依頼しているわけでもなければ、この機関にはそうした能力が備わっていないことくらいは認識している。しかし中国が国際機関への提訴を無視している事実は、ほかの諸国への悪い反応としてはねかえっている」。

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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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 中国のもっとも重要な伝統は科挙を産んだ宗族制度だった
  宗廟も廃墟となる懼れ、人々は本気で宗教心をすてた。ならば行き着く先は?

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石平『中国人はなぜ「お金」しか信じないのか』(KKベストセラーズ)
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 いきなり文化的本質論の議論となる。
 石平氏は本書のなかで、まずこう言う。
 「王朝の交代、血で血をあらう動乱を何度も繰り返してきた中国には、真の意味での『国家』は存在しなかった。そんな中国において数千年間、人々の思考、行動原理を支えてきたのが、『家族中心主義』であり、『宗族社会』だった」
 典型は中国版「平家物語」で落ち武者たちは福建省と広東省の境にある山奧へ流れ着き、地付きの人からは「客家」とよばれた。
楕円形の巨大な土楼を築き、中庭に田畑を耕し、山羊や豚を飼った。家族は宗族を単位にまとまって自給自足の暮らしを続けた。
 評者(宮崎)は、福州から夜汽車にのって龍岩というへんぴなところへ行き、タクシーを雇って土楼群を見に行ったことがあるが、いまやすっかり観光地(世界遺産)、入場料金が3000円ほど徴収される。
客家ほどではなくとも、一族が集団で暮らし、墓地を同じ場所とする。これが「宗廟」である。
宗族制度とは、一族の中に優秀な子どもがいれば、皆で金を出し合って学校へ送り出し、科挙の試験をうけさせ、一族の名誉とした。科挙選抜の原動力となり、科挙を引退すると「郷神」とよばれ、その土地の統治者でもあった。
こうした中国古来の伝統が崩れた。
 破壊したのは毛沢東の共産主義で「革命」と称して、農村へ行くと地主と郷神を人民裁判にかけて処刑した。これで農村に知識人は不在となった。
家族主義を壊したのは密告制度だった。
 改革開放以後は「お金」が宗教となる。ゾロアスター教は拝火教とも呼ばれ、ペルシア、アゼルバイジャン、インドの奥地にいまも残る。イランにはヤスドという街に、まだ火の消えない神殿がある。この土着的な宗教の上に、イスラム教が流れ込んで、イランはシーア派となり、インドも世俗イスラムとはやや趣がことなるイスラム、それは日本にしても土着の自然信仰の伝統が築かれたあとに仏教が入ってきた。オリジナルの仏教と日本のそれは大きく異なり、原理原点的な仏教は大英博物館にある。
 仏教発祥の地はインドだが、いまのインドには影も形も残っていない。
 釈迦のうまれたルンビニはネパールに残るが、イスラム教徒のメッカ巡礼のような、仏教徒が必ず訪れる場所とはなっていない。

 ▼道教はどこへ行ったのか?

 共産革命前まで、中国の伝統的な宗教は儒教ではなく道教である。道教が尊んだ価値は家族第一主義、よそ者は信じないが血縁で結ばれた、血の絆は固く、だからこそ宗族による宗族だけの宗家信仰が蔓延していた。この伝統が墓地の設計思想に受けつがれ、宗族がまとめて祀られる宗廟があちこちに出来る。
 広州市のど真ん中にある「陳家書院」は有名な観光地だが、あれは陳一族の宗廟である。この宗廟が常識とされ、華南ではどこにでもあった。
 広州の南、番寓にはいまも「留耕堂」という有名な宗廟があるが、タクシーを雇って行ってみると、建物だけのこり、清の時代の戦争の英雄だった韓氏(のちに何氏と改名)の宗廟としての機能は失われていた。ちょっと評者はショックを受け、そのことで石さんと話し合ったことがある。

雲南省の山奥、ミャンマーとの国境付近の集落にも十数もの宗廟があった。
 数年前、広州市郊外の開平市から江門市にかけての郊外(市内からバスで一時間)、赤土欠(チーカン)村を訪ねたことがある(「土」と「欠」で一文字、カンと発音)。
西洋の御殿のような白亜のお屋敷がごろごろと建った場所で異様な光景を観た。結婚式が洋装で、缶がガラガラ鳴らずリムジンで街を行進する。
この村には苦力貿易で米国へ渡り、成功した故郷に錦をかざった在米華僑が金にあかせて洋館をたてあい、それが文化遺産となって世界の観光客が絶えない所だが、ここでも宗廟をまつる習慣が失われていた。

 『宗族』は家族主義、親戚尊重という血のコネクションが希釈化し、『宗廟』への信仰心が薄れた、最大の理由が共産革命による伝導破壊、家族制度は密告のよって破壊され、つぎに宗廟への価値喪失は海外華僑の三世、四世、五世がアメリカ的価値観を身につけ、中国語をまったく喋ろうともせず、中国を汚いと観ていることにより宗族の絆が完全に壊されたからなのである。
 
そして宗族信仰がこわれ、何も文化的歴史的伝統が残らない中国で新しい宗教とは、他人も家族も信じない、強いて信仰の対象があるとすれば、カネになった。
銅銭の巨大なオブジェが中国の津々浦々の地方都市へ行くと歩行者天国に飾られ、シンガポールのチャイナタウンへ行くと世界最古の石銭が飾られている。世界どこでも、中国人の信仰の対象が何であるかをしることができる。
拝金主義の中国は人間がさもしくなり、その精神は枯れ、寂寥たる曠野となって、この行き着く先は世界の破壊であろうか。

 ともかく石平さんの新刊を読んで副次的に連想したのは、こうした拝金主義の中国がAIIBを設立するなどと言っても、銀行の基盤は「信用」であり、その見えない価値観をいかにして、かれらは作りだし、その信用のネットワークを構築し、銀行業務を拡大できるのだろうかという疑問に包まれた。
 いろいろと考えさせられる本である。

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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)どなたか下記疑問に対して、経済理論の切り口からの考え方を御教授いただければ幸いです。
1.日本の金融財政政策論のすべては、国債の発行が前提になっていると思います。
しかし、元ウクライナ大使の馬渕睦夫氏が書かれた「国難の正体」(ビジネス社)および「世界を操る支配者の正体」(講談社)では「アメリカでは、政府が国債を発行し中央銀行から通貨を受け取る方法では、公的債務が生じるので、政府が直接 法定通貨を発行することで公的債務を背負わないで済む方法が、リンカーン・ケネディー時代に採用されたことがある。そして両大統領は暗殺された。」と書かれています。今の日本は増え続ける巨額な公的債務が経済政策の最大の足かせになっていると思いますが、それではなぜ日本は法的通貨を政府が発行する形式をとらないのでしょうか?
2.日本政府が仮に複式簿記を導入しているとすると、国債を発行した場合、貸方は国債、借方は現金となりましょう。
一方法定通貨の場合は貸方は日本国の「資本金(国富?)」借方は現金となるのでしょうか?

3.しかし通貨を印刷することで、いきなり“資本金”が増えるのもおかしいような気がします。そこで私は通貨とは価値を持っているのではなく、単に価値を移動させる際にかならず必要な運搬道具、つまり価値を乗せる“お盆”のようなものだと考えてみました。
こう考えると簿記上は法定通貨を発行するときは、借方も貸方もゼロであり、強いて記載するとしたら、お盆をつかう際に支払いが必要なお盆の使用の為のリース料、換言すれば金利と、お盆の制作コストだとおもいますが、この考え方は正しいでしょうか?
  (千葉市在住 足立誠郎)



  ♪
(読者の声2)「中共の狙いと日本の対応」    
(1)中共の裏の狙い: 今、アジア開発銀行構想など中共の攻撃的な世界政策が続いている。しかし彼らは戦略に長けているので、表面的な事件だけに目を奪われず、裏で進行している政策にも注意することが必要だ。中共の軍師、孫子は二千年以上前に「戦争とは欺すことなり」と喝破している。
(2)中共の中南米政策:私が注目しているのは、中共の中南米政策だ。その狙いは何か。それは中南米を反米化し、米国の目をアジアから中南米にそらすことではないか。そして守るもののないアジアを侵略支配する。スターリンの朝鮮戦争の狙いは米国の目を欧州からアジアにそらすためであったという。これは見事に成功した。ただし黒幕スターリン自身が予想外の脳溢血で死んでしまったが。
 今回の米国のキューバとの国交開設の動機も実は中共の攻勢でキューバ危機の二の舞をおそれたことが本音ではないか。オバマには核戦争でソ連を威嚇したケネディーのまねは出来ない。核拡散と兵器の進歩で米国の相対的な武力は明らかに低下しているからだ。
(3)日米安保の限界; 日本のマスコミは日米同盟強化を主張している。しかし核拡散の時代、いくら日米友好でも米国は日本の代わりに核被爆を受けられない。という事は日米安保はすでに無効なのだ。これを知って北朝鮮は日本の子供を誘拐し、中共は尖閣を侵略している。ロシアは核の先制使用を公言し、広島市長の抗議を一蹴している。
(4)日本核自衛と効果: そこで日本の対応であるが米国に国防を依存できない以上核自衛以外にない。日本の核自衛は地政学的に、印度と中共を挟撃する。また欧州とロシアを挟撃する体制を作るので中露の乱暴な動きを牽制することができる。
米国は日本の核自衛により、アジアに対して前哨基地が出来るので、直接核大国と対峙しないで済むから安心だ。世界は激変している。アジアでは日本の非核が平和どころか地域のバランスを崩し不安定化を進めている。
核の持つ非対称性の威力は、中共やロシアのような古典的な大国を単なる普通の人口の多い貧しい国に変えてしまうから、日本の核自衛は欧州やアジアの国際関係を安定させるために大いに役立つだろう。そこで是非安倍首相には日本の核自衛を含め新しい世界安定化戦略をオバマら米国首脳に提案して欲しい。
(東海子)



   ♪
(読者の声3)来る28日に「主権回復国民のつどい」が開催されるとしりました。これは誰でも参加できるのでしょうか?
   (一愛読者)


(宮崎正弘のコメント)小誌でも告示しましたが、どなたでも参加出来ます。入場無料です。小生も登壇予定です。
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月曜日, 4月 20, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み  (中国のシルクロード、「一帯一路」の正体)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月20日(月曜日)弐
   通算第4520号  
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 中国のシルクロード「一帯一路」は鉄道、ハイウエイ建設による軍輸送が基軸
  曖昧だった「陸のシルクロード」は鉄道輸出プロジェクトが根幹に
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 21世紀のシルクロード構想、中国は400億ドルを「シルクロード財団」に投じ、あるいはAIIBを通じての融資によって、アジア各国との国境を越えて新幹線、ハイウエイ、そして海のシルクロートは港湾の建設プロジェクトが主眼とすることが分かった。

 米人学者によれば「これは徹頭徹尾、軍の戦略が基本にある」という。
軍の機関誌に発表された論文を読んでも「21世紀のシルクロード構想」はいかにして軍事力を迅速に効率的に輸送できるかに力点が置かれており、2007年と11年の中ロ共同軍事演習でも、ロシア兵、中国兵それぞれが鉄道によって如何に迅速に輸送できるかの作戦展開に重きを置いた。

 2014年末に中国は新幹線を(1)蘭州(甘粛省)からウルムチ(新彊ウィグル自治区)へ。(2)貴州省貴陽から広州へ、そして(3)広州から広西チワン自治区の南寧へ通した。いずれも中国版「新幹線」(中国語は「高速鉄道」)で、残りの予定工事区間は、まだ3000キロ(この三千キロだけでも日本の新幹線の全営業距離に匹敵)。

 そして国内ばかりではなく、この高速鉄道を(1)カザフスタン、ウズベキスタンなど中央アジアイスラム圏を通過させ、トルクメニスタンを通過してヨーロッパへ向かわせる。モスクワは従来のシベリア鉄道の競争力を奪われる危険性もあるが、モスクワがシルクロートのハブとして機能し、対欧輸出の拡大となれば、ロシアのメリットは大きいとして前向きになった。

 (2)トルコへはすでにイスタンブール → アンカラ間を中国が支援した高速道路が完成しており、これをトルコはさらに四本、東方へ連結する計画がある。

(3)アジアへも雲南省からラオス、カンボジア、ベトナムへ鉄道を拡充して結ぼうとしており、軍事戦略として勘案すれば、たしかに米人学者等の懸念が当たっている。

 米国の有力シンクタンク「ジェイムズタウン財団」のレポートによれば「中国国内の鉄道プロジェクトは明らかに中国人民解放軍の軍事戦略の下に発想されており、兵力、兵站、装備、戦車輸送などの基幹ルートでもある」(同財団CHINA BRIEF、4月16日)

欧州戦線への軍投入という事態は想定しにくいが軍人の論文には「ロシアがクリミア戦争で苦戦し、日露戦争が敗北におわったのも、鉄道建設が遅れたからである」としている点には注目しておくべきである。

とはいえ今世紀最大のプロジェクトともいわれる「一帯一路」は短時日で完成しない。
そもそも資金が続くのか、どうか。途中で挫折すれば、あとに残るのは索漠たる曠野であろう。

▼あちこちにプロジェクトの残骸はゴーストタウン、こんどの「一帯一路」のシルクロードも、アジアのあちこちに曠野を出現させるだけでおわるリスクが高い


中国自身が「おそらく何世代にもわたる」と言っているように、これは短時日のプロジェクトでないことも鮮明になった。そしてAIIBの融資先は、これらのプロジェクトへの融資が主力となる。
やはり、そうだった。AIIBは「中国の、中国により、中国のため」の銀行なのだ。

 習近平はことし初めての外遊先をパキスタンと、インドネシアに絞り込んだ。
パキスタンとは半世紀を超える軍事同盟でもあり、同国のイランとの国境グアイダールの港湾建設工事も十年前から中国主導で進んでいる。陸のルートも山道が開けているが、これを本格的なハイウエイとする。

 インドネシアは大々的な港湾設備に全力を注いでおり、中国の「21世紀の海のシルクロード」はマラッカ海峡を重要視している。シンガポールで分岐するもうひとつのシーレーンをインドネシアへ向かわせる。
 したがってジャカルタは中国からの資金導入に前向きとなる。

 
  ▼中国国内シンクタンクからは疑問の声も

とはいえ、構想はあまりにも壮大であり、本当に完成するのか、リスクはないのかと中国の国内シンクタンクからは疑問の声があがっている。

『サウスチャイナ・モーニングポスト』(4月19日)によれば、中国国際問題研究院の石澤らは、「トルクメニスタンからイスラム国へ入っているテロリストは360人、もし鉄道がかれらによって爆破されると、どうなるのかという脆弱性がある。鉄道沿線の長い距離を守れるのか、ましてカザフ、ウズベクなど指導者はすでに70歳代であり、次の後継者が未定(つまり親中派の指導者が続投できるのか、どうか)なのもリスクをともなうだろう」としている。

 「こうした諸問題を勘案すれば、中国の当該地域への投資はリスクが高い」。
また、国内ではGDP成長率が鈍化し、不況にさしかかっているタイミングでの海外投資には疑問がのこり、あまつさえ米国が協力しない金融機関の設立など、「歴史をひもといても中国がおこなった壮大なプロジェクトは多くが挫折しているではないか」と自省の声が聞こえてくるのである。

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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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 中国を取り巻く現代アジアの情勢を活写
  経済の実情は恐るべき惨状、それなのに軍は跳ね上がる

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宮?正弘『中国、韓国は自滅し、アジアの時代がやってくる!』(海竜社)
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評 菅谷誠一郎(三島由紀夫研究会会員)

著者渾身の一冊が上梓された。なんとも刺激的なタイトルだが、厳密に言うと著者の主要な関心は中国にある。現在のアジア各国で中国の影響力がどこまで及んでいるのか、中国や日本との関係はどのようなものか、その実情を歴史、文化、政治、経済などの側面から紹介したものである。

プロローグで著者は、「アジア・西太平洋における覇権を露骨に狙う中国と、その身勝手な行為を黙認できない日米連合があり、この日米同盟にインド、豪、そしてASEAN諸国の大半が団結しつつあるのが現況」と述べている。
20世紀後半の国際政治を規定したのは米ソ両国が対峙する冷戦構造であったが、現在、極東・アジア情勢は「日中新冷戦」、「米中新冷戦」という新しい段階に入っている。
今後の日本の国際的位置を考える上でも、日米関係という枠組みにとどまらず、新興アジア諸国との関係も視野に入れて、中国の台頭という事態に対処する必要がある。
本書では著者自身の取材をもとにして、アジア各国の姿、そして、中国の影響力と現地での反応を取り上げることで、今後の日本外交・日本経済の在り方を提言している。

構成を紹介すると、第1章では現在の中国における最新の政治・経済事情が要約されている。
著者によれば、習近平政権の実態は太子党と団派(胡錦濤政権系)の連立政権である。しかも両者の関係は決して良好ではなく、現在でも団派を排除するため、汚職撲滅に名を借りた権力闘争が繰り広げられている。また、江沢民ら上海派の影響力も無視できず、その意味で習近平政権の基盤は決して磐石なものではないという。
また中国経済は主要銀行が金融危機に瀕し、2015年以降はマイナス成長に転じると予測している。

第2章以降では台湾、インド、バングラディッシュ、ブータン、ネパール、スリランカ、ベトナム、ミャンマー、インドネシア、タイ、カンボジア、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、ラオス、ロシア、モンゴル、トルコの国民生活や経済の現況、地元紙の論調、政治・経済レベルにおける中国との関係がありのままに描かれている。

歴史的経緯から中国に強い警戒感や反発を抱く国、経済的には中国資本の進出を受け入れざるを得ない国など、その実情は様々である。その内容すべてを紹介することはできないが、今回、改めて気付いたことは著者が海外取材にあたって、明確な尺度をもって臨んでいることである。
紙幅の割き方に多少の違いはあれども、著者が各国で何を凝視してきたのか、その対象にブレはない。今後、各地を訪れる予定の読者、あるいは何らかの形で各国とかかわりのある読者は是非とも本書を手にとって欲しい。

なお本書で気付いた点を2点述べておきたい。
第一は現在の中国における政治と軍の関係である。周知のように、習近平政権は成立後に戦争準備を指令し、対外的には強硬路線を演出している。しかし著者によれば、この措置は宴会禁止などの綱紀粛正を伴って軍の反発を招き、また、江沢民系の排除に絡む軍上層部の大量失脚と左遷は士気の大幅な低下を招いたとする。
昨年11月の北京APEC開催期間中に見られた軍事的挑発行動や、昨年9月の習主席インド訪問当日における中国軍の中印国境地帯侵入は、いずれも習政権の体面を汚すための軍の反発と捉えている。
こうした中国における軍事の暴走、あるいは対外行動の分裂傾向は、今後の日本の対中国外交・安全保障政策を考える上で留意すべきであろう。

そもそも中華人民共和国の歴史は毛沢東の率いる共産党が国共内戦を経て中国本土を統一したことに遡る。
つまり政治権力より先に軍が建国基盤として存在し、今日に至るまで、軍が国内権力上、大きな影響力を誇示してきた。目下、習近平政権は「反腐敗キャンペーン」を展開しており、その中で巨大な権力集団である軍の掌握は重要課題になっている。

本書刊行後の4月10日、胡錦濤政権期に人民解放軍制服組のトップだった敦伯雄・元中央軍事委員会副主席が汚職容疑で身柄を拘束され、今後は親族や軍の元側近にまで捜査が拡大すると目されている(『産経新聞』2015年4月16日付)。前政権時代の有力者を摘発することで政権基盤強化につなげる試みはアジア地域の政治でよく見られる。すでに習近平政権の成立から2年が経過したが、この一連の出来事は軍の掌握が現時点でも途上にあることを示している。
今後、習近平政権に対する軍内部の動向を踏まえながら、その対外行動を注視する必要があるだろう。

第二はロシア情勢についてである。
昨年のクリミア危機によってロシアとNATOの緊張関係は高まり、「米ロ新冷戦」という表現まで生まれているが、日露関係の展望はいまだ見えない。著者は第5章でロシアを親日国の一つと規定し、北方領土問題についても、プーチン政権の下で新しい局面に入りつつあるのに、日本側がその好機を逸している、と解釈する。

著者は、「日本国内にはシベリア抑留への不当な扱いと、北方領土問題が心理的な重圧となって沈殿しており、なかなか対ロシア外交を国益に基づいた、リアリスティックな交渉へ転換できない弱点がある」(185頁)
「地政学の基本に立てば、日本にとって中国を背後から脅かすのはロシアであり、いつまでもこのロシアに背を向けていることは日本の安全を高める外交とはいえない」(204頁)と厳しく評価する。

目下、日本は米国や欧州諸国に歩調を合わせて対露制裁に加わっているが、著者の見立てによれば、それは日本の国益に即した「独自外交」とほど遠いものということになる。
今日、ロシアは中国と並んで国際政治の有力なプレーヤーである。インドやベトナムなど、中国と対立関係にある国々への武器輸出でも成果を示していることから、日本の外交・安全保障政策と無関係とは言えない。

プーチン大統領訪日と日露首脳会談実現に向けて調整が進められているが、そこで日本は著者の言う「独自外交」に向かって離陸できるだろうか。こ
の点については、ロシア側が対日関係の重要性と北方領土問題の取り扱いをめぐってどこまで歩み寄れるのか、議会やメディアなど、ロシア国内の動向を総合的に考慮する必要があるだろう。
また日本側としても対米関係と対露関係の双方を見据えながら、対アジア戦略の一環として日露関係を捉えていかなければ、外交上のバランスを失う結果になるだろう。本書を読み、これからの日本外交の課題に思いを寄せる形になった。この方面に関心ある読者に一読を薦めたい。 
http://www.amazon.co.jp/dp/4759314105/
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 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1232回】        
   ――「糞穢壘々トシテ大道ニ狼藉タリ」(小室9)
『第一遊清記』(小室信介 明治十八年 自由燈出版局) 

  △
日中戦争時の?介石麾下の国民政府軍の実態を調べていると、小室が指摘する清国軍の悪しき“軍規”を引き継いだ司令官や兵卒が数多く登場してくる。やはり「好鉄不当釘、好人不当兵」という漢民族古来の伝統は生きていたようだ。翻って世界第2位の経済大国を支える現在の人民解放軍では、この種の陋習は根絶されたと思いたいわけですが・・・。
 
 清国軍隊に関する興味深い指摘は、まだまだ続く。
 
 とどのつまり「支那ノ兵隊タランモノハ爭擾ノ際ニハ敵ニアレ味方ニアレ物質ヲ分捕リシテ隨意ニ逃亡スルヲ以テ利?ト爲スノ外ナキナリ」。つまり兵の本分は掠奪にあるわけだ。
 
 たとえば福建省の馬尾での戦闘に際し清国政府は「三十万兩」の戦費を調達したが、戦闘終了後に兵営に戻ってみれば「一兩モアラザリシ」。フランス兵が強奪したわけではなく、清国兵が「分取リテ」逃走しただけ。「陣亡セシ清兵ハ五千人以上ナリ」と伝えられたが、「其ノ死セシト思ヒシ兵卒ハ各散ジテ本國故郷ニ歸リタルモノ多」いのが実情とか。そこで「外國新聞之ヲ評して幽霊ノ歸國ト迄嘲」るのであった。この一例をみても、清国軍隊のブザマな姿が想像可能だろう。
 
 しかも戦場で負傷したところで彼ら傷痍軍人を手当てする病院も、医師も、薬も、宿も、家も、食もカネもない。「徒ラニ道路ニ哀號悲泣」する悲惨な様は「諸外國人ノ親シク目撃セシ所」である。
 
 かくして「腐敗シタル兵隊ノ下ニ組立テラレタル兵營」の惨憺たる姿は、容易に想像できるだろう。舶来の新式洋式銃は少なく、「其ノ十分ノ七八分ハ皆ナ舊式ノ火縄筒又ハ大刀、楯、刀、ノ如キモノ」が武器で、「夜間ハ毎人提灯ヲ持チ」、「雨中ニ兵卒各個ニ雨傘ヲサシテ進行スルガ如キ其他其ノ擧動ニ至リテハ抱腹絶倒ニ堪エザルモノ有ルナリ」。
 
 清国軍の時代遅れの「抱腹絶倒ニ堪エザル」姿を、30年前の嘉永年間にやってきたペリー艦隊に対しする江戸幕府の海防の姿に譬える。江戸幕府が続けた「篝火ヲ焼キ高張提灯ヲ立テ弓張提灯馬上提灯等ヲ.點」する夜間海防態勢を目にしたペリー艦隊は、日本「ノ兵ハ未ダ戰ヒヲ知ラズ與シ易キノ敵ナリト笑」ったとのことだ。
 
 小室は、「今彼ノ支那兵ガ〔中略〕夜間ニ提灯ヲ點シ或ハ夥シキ旗幟ヲ建テ列子(ね)ルガルガ如キハぺルリ氏ヲシテ評セシメバ之ヲ何トカ曰ン實ニ支那兵ハ實用ニ適セザルヲ見ルニ足ルベシ」と評す。時代遅れというのか、時代錯誤というのか。ともかくも「ぺルリ氏」でなくても、驚嘆しつつ抱腹絶倒せざるをえないほどに「實用ニ適セザル」のである。
 
 小室は上海のみならず天津でも兵士を目にし、練兵場を覗いてみたが、服装・装備・練度からして「支那十八省中ニテ兵ト稱スベキモノ」は李鴻章軍だけと断言する。
 
その李鴻章軍こそ、「一昨年朝鮮ニ出張ナシ居タリシ」清国軍だった。「一昨年」、つまり明治15(1882)年7月に李氏朝鮮で発生した壬午政変(壬午軍乱)に際し、李鴻章は隷下の軍隊を送り込み、政変に勝利し政権を掌握した閔妃(1851年~95年)に加担し朝鮮への影響力強化に努め、日本の前面い立ち塞がった。これが引き金となって、14年後には日清戦争へと繋がることになるが。
 
どうやら日本人が最初に目にした生身の清国兵が、「支那十八省中ニテ兵ト稱スベキモノ」である李鴻章軍だった。そこで「支那ノ國情ニ通ゼザルノ日本人」は清国軍全体が「改良セシ」と勝手に思い込み、李鴻章軍並の装備と練度を持っているとオメデタクも勝手に誤解してしまったことになる。だが現地で自ら詳らかに見聞すれば判ることだが、やはりどうしようもなくダメな軍隊だった。たとえば練兵場では旧式火縄筒を闇雲にぶっ放すだけ。これを笑うと、「銃砲ハ音サヘスレバ善シト曰ヒタリ」。
嗚呼、処置ナシです。
《QED》
        ○
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)国立国会図書館「近代デジタルライブラリー」から戦前の雰囲気を伝えるものを探していたら、菊池寛著「海外に雄飛した人々」が見つかりました。
昭和16年3月発行、新日本少年少女文庫の一冊で子供にもわかりやすく書かれています。内容は日本は古代から海洋民族であり、遣唐使・秀吉の朝鮮の役・遣欧少年使節・支倉常長・国性爺こと鄭成功・シャムの山田長政・間宮林蔵・高峰譲吉・南極探検の白瀬矗などなど、いかに日本人が世界に飛躍したか描かれます。「新日本」は今では共産党系の枕詞ですが、新日本少年少女文庫は新潮社発行です。
まず驚くのが序文。「現代の日本人として最も遺憾なことは、徳川幕府が鎖国政策を採っているうちに、蘭領印度(インドネシア)、フィリッピン、南洋諸島、豪州などが、ことごとく西洋人の植民地になってしまったことであります。鎖国当時、現在の泰国にさえ、八千余人の日本人が在留していたといわれるくらいですから、南洋一帯に散在した日本人の数は恐らく数万に達していたのではないでしょうか。
もし、当時の徳川幕府が海外発展の国是を決定し、各大名をしてこれ等の在外日本人を後援せしめるか、大名自身をして進んで海外に発展せしめたならば、台湾、仏印、フィリッピン、蘭印、満洲の全部、少なくともその大部分は、二三百年以前に、日本の領有に帰していたのではないでしょうか」、「我々の先祖が、いかに容易に三韓を往来したかを知るとき、いかに敢然として唐に渡ったかを知るとき、いかに八幡船が支那海の南北に活躍したかを知るとき、その遺憾は特に切なるものがあるのです」。
鎖国についての賛否はいろいろありますが、こういう見方が堂々と語られる時代だったのですね。
鎖国していなければペリーの黒船ために、夜も寝られなかったような意気地のない日本民族にはなっていなかった筈だ、しかしそれは政策の過失であって、民族としての素質上の欠陥ではないという。
序文の最後に、「現代及び現代の国民は、我々の祖先が示したような意気と努力とを以て、大東亜共栄圏はもちろん、世界の隅々までも、八紘一宇の精神を以て邁進すべきであろうと思います」と結んでいます。
昭和30年代に小学生だったのですが、当時の教科書には任那の日本府もあったし、戦争での東南アジアから南洋までの支配地域は赤で塗られ、少年漫画には日本軍の戦闘機から戦艦・空母まで詳細なデータが満載。子供心にも「連合国が善で日本が悪」ということはまったくありませんでした。編集者が戦前の教育を受けている以上、朝日がいくら左寄りでも自虐史観など入り込む余地はなかった。
学校がなにかおかしいと思うようになったのは昭和45年(1970年)ころから。中学の社会科の授業で自衛隊反対・天皇制反対を主張し、卒業式では君が代・仰げば尊し反対、という日教組の若い左翼教師が増えました。今から思えば60年安保闘争世代が教師になり、教育界の左傾化が一気に進んだのかもしれません。
話は戻りますが、「海外に雄飛した人々」を読んで、ネットの断片情報ではない、ネット上であっても、まるごと一冊の読書がいかに大切かがわかります。
今回は序文だけですが、個別には初めて知ることも多く、個別の内容もいずれ紹介したいと思います。
  (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)続編を期待します。



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(読者の声2)現ベトナム政府による出国禁止政策の実態を観てください(ベトナム革新党情報)
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月20日(月曜日)
   通算第4519号  
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 本号は、ニュース解説がありません。本日中に、もう一回出ます
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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ◎BOOKREVIEW◆ 
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 「カリフ制」と「西側文明との対決」で世界から兵士をリクルートした
   新型のテロリスト集団「イスラム国」の実態と近未来の対策を追求

  ♪
矢野義招『イスラム国 衝撃の近未来』(育鵬社)
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 「ISIL」、もしくは「IS」は『イスラム国』と訳されて、世界に衝撃を与え続けている。このような法律を無視した血で地を荒らすテロに、なぜ彼らは訴えるのか。日本人からみれば、およそ理解不能、悪魔の所業としかうつらない。そのうえ、彼らは日本人ジャーナリストも二人、残酷に殺害し、その諸兄場面をユーチューブに流した。戦慄、ふるえのあと、日本人の大半はイスラム国を憎悪するようになった。
 本書は防衛専門家でもある矢野氏が新しいデータをもとに、入念に背後関係を洗い直し、正確なテロリスト像を追求し、同時に日本はいかなる方法を用いて、このテロとの闘いに挑むべきかを説いている。
 そそもアラブ背系をこんにちのような分裂状況におとしいれたのは内的要因というより、英国が19世紀の支配時代から勝手に線引きしたサイクスピ・コ条約、サンレモ会議、パリ講和会議による。クエートとイラクを分岐し、イスラエルの独立を黙認し、ヨルダンの国境を策定した。
 「イギリスが第一次世界大戦中に、パレスチナをめぐって、いわゆる『三枚舌』を使った」。秘密裏の中東分割案は、ほぼ現在の国境線となり、汎アラブ世界のイスラム国歌実現は遠のいた。分裂させ、部族対立を煽り、支配者が被支配者の社会を分裂、内訌状態におくことは帝国主義支配の定石である。
 その後、アルカィーダが生まれ、サダム独裁が倒され、アラブの春が、西欧的民主化などと歌ったが悉く雅失敗し、イスラム国という過激はが登場した。
 しかし「その国家理想を含めて、過大に評価するのは誤りであろう」とする矢野氏は、「かれらがめざす領域を確保し、安定的に統治できる見通しは立っていない(中略)、時代錯誤の方法によっている。その意味では、近代的法治国家とは言えない。また国際社会からは新種のテロリスト組織とみられており、国家として承認される見通しもなく、疑似国家」のままである。
 指導者二十五人のうち、三分の一がサダム時代の軍人であり、イラク戦で捕虜となって米軍の刑務所にはいって知り合った。バース党コネクションが生きているのである。イスラム国は、このコネクションが基礎となって急速に勢力を増やした。
「カリフ制」の訴えと「西欧文明との対決」が新しい兵士リクルートの標語となってインターネットがフルに活用された。
 またこのようにこんがらがった状況のなかで、逞しくも鵺的行動をとる中国は1987年に中距離ミサイル『東風3』をサウジアラビアに売却していたが、ながらく秘匿されてきた。
2014年のサウジの軍事パレードに初めて登場した軍事的意味も、矢野氏は「すでにサウジは「東風21」を中国から購入しているため秘匿性がなくなったから」と推論している。
 サウジはパキスタンの核武装の胴元でもあり、いつでも核兵器をパキスタンから移送できる立場にあるが、こうして魑魅魍魎がうごめくアラブ世界にあって過激なテロリスト集団は、今後どうなるか、日本はいかにして立ち向かうかを、ハッカー戦争への対抗を含めて詳細に論じた力作である。
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 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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知道中国 1231回】      
   ――「糞穢壘々トシテ大道ニ狼藉タリ」(小室8)
『第一遊清記』(小室信介 明治十八年 自由燈出版局)
 
  ▽
「佛人ト戰ハゞ結局ハ必ズ敗ルベキヲ知ルモノ」だから、李鴻章こそは「清國人中第一流ノ人物ニシテ佛人ニ取ツテハ一大敵國ト謂フベキ所以ナリ」ということになる。
 
次いで小室の筆は清国海軍に転じた。
 
これまで内外から寄せられる艦船数や大小火器は極めて充実しているとの報告から、小室は清国海軍に「畏怖ノ感覺」を感じていた。だが、自分の目で確かめ、現地に「停泊中ナル我海軍艦ノ海軍武官ヨリ其ノ説ヲ聞」いた結果、かねてから抱いていた「畏怖警戒ノ心」はたちどころに消え去ったという。
 
やはり装備の面では充実しているが、その充実した艦船を「運用スル士官其人ニ至テハ一モ用ニ適スル人ナシ」というのだ。平時には英・独両国のお雇い士官が指揮して運用しているが、戦時になったら彼らは全員が「職ヲ辭?罷メサル」ことになる。さすれば、さしもの大艦巨砲も単なる鉄の塊に過ぎない。「清國ノ海軍タル者ハ骨節堅剛ニ血肉肥満シテ而?腦髓神經ナキノ人ノ如シ到底死物ノミ豈恐ルヽニ足ルモノナランヤ或我海軍士官予ニ語テ曰ク支那ノ軍艦ホド不規則ナルモノハナシ英式カト思ヘバ佛式モアリ佛式カト思ヘバ獨逸式モ有リ又清國一定ノ式アルカト思ヘバソレモ無シ」。かくて「清艦ノ擧動ニ就キテハ憫笑スベキ?一々數フルニ遑マアラズ概シテ之ヲ言ヘバ類於兒戯者ナリ」と。
 
簡単いうなら清国海軍の大鑑巨砲の実態は、大患虚報とでもいうべきか。装備は英・仏・独の各国製が混用されているから連係して使えない。彼らに近代海軍を運用する能力を求めることはムリだ。「類於兒戯者」、つまり幼児の戯事に過ぎない。これが結論だった。
 
そこで「清國ニテ人物ト云フベキハ李鴻章一人ノミ」とまで評される李鴻章は、麾下の海軍を「旅順口ノ港内ニ封ジテ妄リニ航海ヲセシメズ」。それというのもフランスに戦敗し賠償金を払ったとしても、「尚軍艦十余艘ヲ餘シ得バ國ノ利ナリ」だからだ。いいかえるなら他日を期して手持ちの艦船を温存しようというのだ。
 
最近では「支那人一般」も自国海軍がハリコの虎であることを気づきだした模様で、「兵ヲ談ズル必ズ」やフランス軍は海戦に強く陸戦に弱い、清国軍はその反対だから、「佛人陸ニ上ラバ?テ之ヲ鏖ニスベシ」と主張するようになった。だがその種の主張は「我邦維新前ノ攘夷家ノ説ク所ト符節ヲ合シタルモノヽ如シ」。つまり自己チューで夜郎自大。ナンセンスの極みというわけだ。かくて小室は「一笑スベシ」と斬って捨てた。
 
陸軍については詳しくはないと断りながらも、小室は「在清中ニ於テ見聞セシ所」によれば「一モ畏ルベキモノナシ」と綴る。その兵制は「近来ニ至リテハ其ノ無法無制不熟練ナル?驚クバカリ」と。たとえば司令官は隷下部隊の兵員を大幅に増員して申告し、水増し分の兵士の「給金ヲ私シテ自己ノ懐ヲ温ムル」という始末だ。「早ク謂ヘバ将官ハ兵卒ヲ食ツテ自己ノ腹ヲ肥シ居ル?ナリ」。
 
1万の部隊と称するが、実質は5千人。しかも弱卒揃い。だが1万人分の給金を支給されるから、5千人分(=1万人-5千人)の給与が司令官の手許に残るというカラクリだ。坊主丸儲けならぬ指揮官丸儲けということになるが、清国では「此ノ悪弊普ク行ハレテ人モ怪マズ世間普通ノ事トナシ居ル」というのだから驚きである。
 
だが、閲兵式ならまだしも、いざ有事となった時、指揮官の「狼狽ハ甚シク俄ニ兵ヲ」駆り集め頭数合わせに奔走する。だが、「平日給養スル所ノ兵ナル者不練不熟ノ者」であり、そのうえ装備は旧式極まりない。だから「戰ニ臨ミテ用ヲ爲サザルハ怪シムニ足ラズ」。加えて兵制はデタラメで兵籍の曖昧だ。そこで「戰ニ臨ミ陣亡スルモ恩給沙汰モ無ク招魂塲ニ葬ラルヽ?サヘモアラズ」。死して屍拾う者・・・あるわけがない。死に損だ~ッ。《QED》
  ○
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)17日に都内で行われた「下関条約120 周年日清戦争を考える国民の集い」に出席させてもらいました。 素晴らしいイベントでした。著名人の方々の熱気を堪能出来ました。
本当に良い機会を与えて下さり有り難うございました。時節柄ご自愛頂き、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
  (YT子、世田谷) 



  ♪
(読者の声2)先日都内某所で開かれた日下公人先生が主宰される「日下スクール」に出席しました。
資料とともに本の紹介のコピーがありまして、見ると宮崎先生の『中国、韓国は自滅し、アジアの時代がやってくる!』(海竜社)を紹介しているペーパーでした。こういうことは、この会には珍しく、誰かがPRするのかと思っていましたところ会の終わりになって、日下先生が、「この宮崎さんは、市井の人で、貿易会社を経営されマスコミ界と学界とか無縁の人であるが、自分の金で各国好きなところを、いろいろ行き自分の目で見て、正直にそのことを本で発表し、その予測が当たるので人気がある。
貴重な人であるし、こういうことは世界的に見ても他国には例がない。こういうこと
が起こるのは日本だけの現象であり、日本は良い国である」と云っていました。
本のコピーまで作って、日下先生がほめられるのは、誠に珍しいことでありました。宮崎先生がこのように評価されているのを聞き、メルマガの読者にお伝えしたく思った次第です。
(MS生、鎌倉)



  ♪
(読者の声3)村上春樹の反日発言が問題となっています。私は昔、小説家を目指していたこともあり、村上春樹のものも読んでいました。デビュー作の『風の歌を聞け』からです。ちょっとしたアメリカンハードボイルド調の文体が結構面白くて、読み続けていましたね。
それも『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』までですね。
その後、『ノルウェーの森』が大ブレークするような事態となるとついていけませんでした。しかしその頃までは、あまり政治的発言を彼はしていなかったと思います。私には寡黙な小説家のイメージでした。彼は所謂全共闘世代で、恐らくはその当時、内気に左翼的観念世界に浸りつつも、その思いを行動に移していなかったのではないかと思います。
その意味で、浅間山荘事件、内ゲバ殺人、リンチ大量殺害事件を起こした連中はある意味で共産主義の理想に忠実な、真摯な若者たちであったかもしれません。
出す本、出す本がボコボコ海外でも売れるような状態になった頃に、村上は自分でも自信を持ったのではないでしょうか。
翻訳文体なら、外国語移行はしやすいですよ。谷崎潤一郎や川端康成ではないんだから。
今なら、学生時代には行動に移せなかったことを、言葉で表現できる、それはおれの特権だとか…彼は思った。
 それをあやまたず、「村上さん、どうですか?」と声をかけてきたのが、老いた大江健三郎の代わりを探していた朝日新聞だったのです。恐らく!
変に内気なブンガクセイネンが売れ出すと、問題です。三島由紀夫と違って、凡庸な顔ですからね(笑)。なんか、今思うと、NHKの「ひょっこりひょうたん島」に夢中になっていた子供時代を思い出します。
後で思えば、井上ひさし以下、左翼ばっかりが作っていた番組でした。売れてるからといって、自分は万能だと野放図になる芸能人の愚に、吉本隆明は辛辣でした。
そこが左翼でも、日本人を理解していた吉本の真骨頂でしょう。少年時代は、乃木将軍の「金州城外斜陽に立つ」を詩吟で唸ってた人物ですから。吉本が生きてれば、村上春樹を批判するでしょう。
ちなみに私は吉本以降の左翼、柄谷行人、浅田彰などを認めません。
   (HT生、大田区)


(宮崎正弘のコメント)ずいぶんと村上春樹が問題となっているようですね。小生は、
一作も呼んだことがないので、批評する資格がないので、コメントしません。



   ♪
(読者の声4)4月28日を国民の祝日に! 「主権回復記念日国民集会」のご案内です。
        記
とき   平成27年4月28日(火曜日)18時00分 
ところ  砂防会館別館「シェーンバッハサボー」
http://www.sabo.or.jp/map.htm
千代田区平河町2-7-5 TEL 03-3261-8386
入場料  無料(カンパのご協力をお願いいたします)

<登壇者> 4月15日現在(順不同敬称略)
代表世話人 井尻千男(拓殖大学名誉教授)、小堀桂一郎(東京大学名誉教授)
入江隆則(明治大学名誉教授)
稲田朋美(衆議院議員・自民党政調会長)
片山さつき(参議院議員・参議院外交防衛委員長)
赤池誠章(参議院議員・文部科学大臣政務官)
宇都隆史(参議院議員・外務大臣政務官)
木原 稔(衆議院議員・元防衛大臣政務官)
山田賢司(衆議院議員)
田沼たかし(前衆議院議員)

飯塚繁雄(「家族会」代表・田口八重子さんの兄)
増元照明(増元るみ子さんの弟)
西岡 力(「救う会」会長・東京基督教大学教授)
竹本忠雄(筑波大学名誉教授)
馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使)
宮崎正弘(作家・評論家)
田中英道(東北大学名誉教授)
ペマ・ギャルポ(横浜桐蔭大学教授)
水間政憲(ジャーナリスト)
西村幸祐(評論家・ジャーナリスト)
三輪和雄(「日本世論の会」会長・「正論の会」代表)
佐波優子(ジャーナリスト)
水島 総(「日本文化チャンネル桜」代表・「頑張れ日本!全国行動委員会」幹事長)
ほか国会議員・文化人多数

<主催>主権回復記念日国民集会実行委員会
<後援>日本文化チャンネル桜。頑張れ日本!全国行動委員会
<お問合せ>「頑張れ日本!全国行動委員会」
TEL 03-5468-9222 FAX 03-6419-3826
info@ganbare-nippon.net                                
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宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円)
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金曜日, 4月 17, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み (中国GDP、日本の1・87倍?)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月17日(金曜日)
   通算第4518号  
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 GDPは二倍だが、中国は日本に40年遅れていると華字紙も自省
  ひとりあたりのGDPは中国7000ドル弱、日本は40000ドル
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 「勝った」「勝った」と勇ましく進軍ラッパを吹いてきた中国だが、国の成長はあっても、一部の富裕層が裨益しただけで庶民の暮らしは低いまま。公害垂れ流し、福祉は貧弱。高層ビルは表向きビカピカ光るが、なかへ入るとエレベータが動かない。コンクリート剥き出し、トイレの水は流れず、電気が付かなかったりする。

 在日華人らの中国語新聞は華やかに出そろっているが、最近は日本批判の記事に混ざって自省の色彩を帯びてきた。

 なかでも「中国のGDPは日本の二倍だが、実質の経済実力で中国は日本に40年遅れている。ひとりあたりのGDPは中国7000ドル弱、日本は40000ドルである」(華風新聞、2015年4月10日号)

 エンゲル係数、乳児死亡率、第一次産業への依存度、個人の電力消費量などを勘案すると、「中国はまだ日本の1970年代の状況にあり、たとえGDPが世界二位と雖も日本に遅れること40年だ」と分析する同紙は次のように続けた。

 「1980年の統計で中国のGDPは日本の27・9%でしかなかった。2014年統計で中国のGDPは日本の1・87倍までに成長したが、輸出生産基地としての中国の経済性格が変わり、また日本からのカネの流れも変わった。1979年から2007年まで日本が貸し付けたカネは3兆3164億円で、くわえて日本企業の直接投資は10兆300億円にものぼった。近年は中国の対日投資が14兆3000億円となって、資金の流れも双方向となった」
 しかし中国の対日投資の中味は日本とはまったく異なることには触れていない。
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 本日、日清戦争勝利、下関条約120周年 国民の集い」です。
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記
とき     四月十七日 午后六時(五時半開場。八時半閉会)
ところ    星陵会館二階ホール
(資料代  千円)  
記念講演  「日清戦争における武士の情けーー 伊東祐亨と立見尚文」
直木賞作家 中村彰彦
   「アメリカ外交からみた日清戦争―― 列強の外交・舞台裏の真実 
カナダ在住作家 渡邊惣樹 
発言予定  梅原克彦、加瀬英明、河添恵子、石平、西村幸祐、西村真悟、高山正之
室谷克実、平間洋一、藤井厳喜、宮脇淳子、水島総ほか
主催    「下関条約120年、日清戦争の意義を問う国民のつどい」実行委員会
どなたでも予約なしで御参加いただけます!
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 読者欄は下段にあります
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 5月1日発売(定価1512円)
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 (内容紹介)
中国が戦争の準備をはじめた! 新・日中戦争カウントダウン!
戦後最大の危機に日本が取るべき戦略シナリオを緊急提言!
オバマ外交の失敗により、アジア支配が現実となりつつある中国。中露が接近する一方、米軍基地の撤退により「日中戦争」も避けられない事態に!
 戦後70年がたち日米安保の根底が揺らぎ始めた今、日本が備え、取るべき戦略シナリオを提示した、安倍政権への建白書 ! 
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)先日、桜チャンネルをみていたら久しぶりに宮崎先生が登場され、ベトナムの話をずいぶんとされていました。
ベトナム戦争がおわって新世代が急増し、人口は9000万人、最近日本からも若い女性、カップル、そし家族連れがベトナム観光に行くと言われています。現地の様子は如何でしたか?
   (HI生、茨城)


(宮崎正弘のコメント)ハノイで乗り換え、ディンビエンフーへ行きました。フランスを敗北させて歴史的な戦闘現場はトンネルもA1陣地もフランス軍指令跡も保存されており、あちこちに戦車の残骸がありました。
しかし訪れる人はいまやごく少数、博物館も閑古鳥でした。
 ディンビエンフーは作戦を指揮したボーグエンザップ将軍がつとに有名ですが、彼の背後にあって作戦指導したのがベトナムに敗戦後も残留した日本兵です。
 ついでハイフォンを視察しましたが、沿道の工業団地に相当の日本企業が工場を持っていました。ハノイでも駐在日本人が激増し、日本食レストランも随分とあちこちに、日本酒に焼酎も揃っているのは驚きでしたね。
 さて日本からはハノイ、ホーチミンのほかダナンにも直行便が飛んでおり、あちこちの観光地は随分と日本人が増えたようです。
ベトナム戦争中、最初にサイゴンに小生が取材で行ったのが1972年でした。
43年前です。あのことに比べると本当に別の国ですね。
若い女性はアオザイを着なくなり、洋装です。インドですら若い女性はサリーをまとわず、洋装が主流です。時代の変化は激しいけれど、その国の特性、アイデンティティが喪失されてゆくのは一方で悲しいことです。いまの国民の殆どが民族衣装を着込んでいるのはブータンくらいでしょう。



  ♪
(読者の声2)国立国会図書館では「近代デジタルライブラリー」として明治以降に刊行された図書・雑誌のうち、インターネットで閲覧可能なデジタル化資料を公開しています。
 中国関係を検索していたら面白い本がありました。1931年に発行された松岡洋右著「東亜全局の動揺-我が国是と日支露の関係 満蒙の現状-」です。
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1453943

内容は国会議員として民政党の幣原外交を徹底的に糾弾している。対露では大正14年(1925年)の国交回復以降の変化として、貿易は日本の輸入超過、北樺太の石油・石炭事業に対する妨害、北洋漁業は昭和3年の漁区の割合が日本側8割6分1厘だったのに昭和6年には日本側4割9分6厘と押されっぱなし。国交回復しないほうが良かったのではないかとまでいう。
日本政府に対しては『我が帝国の総理大臣も外務大臣も、尚ロシアの善意と好意に固く信頼し、そのうちに、円満なる解決をロシアはしてくれるであろうと言っておられるのである。・・・ロシアは誠によい支持者と代弁人を我が政府者に有している事ではある』と批判する。
他にも「ルーブル」換算率問題、ウラジオの朝鮮銀行支店閉鎖などがでてきます。為替レートに関しては今も昔も大問題。廣田弘毅駐ソ大使が日本側の主張を押し通したのに対しロシア政府は大使の頭越しに直接幣原外相と交渉を試みた。
大使といえば国の代表ですから外相はあくまで廣田大使をバックアップすべきなのですが実態は『しかるにこの明白なる事理を無視し、出先帝国の代表使臣の面目を潰し、立場を失わしめ、しかも廣田大使の主張と態度とを覆すが如き譲歩を敢えてしたる幣原外相の真意は果して那辺にあったか』と対露外交の弱腰ぶりを嘆いている。

対支外交についてはもっと悲惨です。
江西・福建では共産党が勢力を強め、国民政府も広東政府あり、張学良・閻錫山・馮玉祥ありで、支那二十二省中、完全に南京政府の下に支配されているものは、わずかに江蘇・浙江の二省にすぎない。
経済問題では関税自主権の回収と国内産業保護により日本製品の輸出に大打撃。政治では小幡公使(現在の大使)のアグレマン問題があり中国側の気に入らない外交官は受け入れ拒否という滅茶苦茶ぶり。
中国側は中村大尉事件ほか日本人襲撃事件では日本の陰謀と言いつのる。
日貨排斥、上海では白昼公然、日本人商人の貨物を強奪、ついには海軍陸戦隊が出動する始末。『我が出先軍部のかかる直接行動は、取りも直さず、外交の破綻を意味するものでなくて何であるか。腕力の行使は外交ではない』、『由来敗北宗の信条は無抵抗であり、譲歩であり、叩頭である。自ら屈する者に敬意を払う国は今日世界に一国もない』と批判はさらに続きます。
戦後の対中国、位負け・叩頭外交と瓜ふたつ、福田元首相など、相手の嫌がることはしない、とまさに幣原外相そっくり。
蒋介石は国共内戦に負け台湾に逃げたために忘れがちですが、国民党はあくまで革命党でした。
条約も国際法も無視の「革命外交」に対し日本の「協調外交」などいかに無力であるか、『人足に小笠原流の礼式を以て臨んだり、荒くれ男に箱入り娘が立ち向かったりするのでは、夫は到底物にはならない』と表現する。
満洲事変以降の歴史を日本の侵略だった、軍部が全て悪かった、とする戦後の歴史教育がいかに偏ったものだったのかわかります。
  (PB生、千葉)
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『「中国の時代」は終わった』(海竜社、定価1080円) 
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木曜日, 4月 16, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み (ポールソン元財務長官もまた)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)4月16日(木曜日)
   通算第4517号  
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 米国フォーブス、世界の50傑リーダーに習近平は載るが、オバマがない
  ポールソン前米財務長官は習近平をほめあげたりけなしたり
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 米国の企業幹部多数を引き連れ、70回も北京を訪問して中国経済を礼賛していた代表人物のひとりはヘンリー・ポールソン元財務長官だ。
かれはゴールドマンサックス共同会長から、財務長官となってウォール街の利益を誘導する政策をとったが、同時にかれは中国経済を重視した。

 ポールソンは人民元の流通を拡大させることに前向きに協力し、また中国企業の起債に積極的に協力した。
出身母体のゴールドマンサックスが率先して中国工商銀行の大株主にもなった。香港株式市場への上場を示唆したのもポールソンだった。

 ところがポールソンは新著『中国へ道しるべを示した』という回廊録のなかで次のように記した。 

 「中国の成長モデルはすでにダイナミズムを失った。大胆な政策が必要とされるのに習近平は改革への意欲を欠いている。問題は『成長の速度』ではなく、成長の来因が重要である。過去の中国の急激な成長は地方政府の債務による投資に依拠した。国有企業のがむしゃらな設備投資に支えられたが、そのような成長は長続きしない」

そして続けた。
「金融システムの調整が必要だが、習近平は党内に物議を醸し出し、日本との関係を悪化させ、メディアの統制どころかインターネットも監視している。経済が今後も安定的持続を志向するのであれば言論の自由、流通の自由を認める改革が必要であるにもかかわらず習近平は、そのことに背を向けている」

 習の中国は軍事大国化とナショナリズムの鼓吹に収斂し、たしかに軍事大国の地位を確立したが、法治国家建設は進まず、汚職体質は止まず、貧困層は増殖し、大局観に賭けるようだと嘗ての親中派のチャンピオンは述べているのである。
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 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1230回】 
   ――「糞穢壘々トシテ大道ニ狼藉タリ」(小室7)
『第一遊清記』(小室信介 明治十八年 自由燈出版局)
 
  ▽
「地方ノ事」は「我ノ干リ知ル所ニアラズ」というのが「中央政府ノ官吏一般」の共通した考え。それゆえにフランスが莫大な戦費と貴重な人的犠牲を払って台湾(淡水)や福建(福州)やベトナム(トンキン)を軍事制圧しても、中央政府に対する「恐嚇」の効果は全く期待できない。だから一層のこと、「佛人ハ大擧シテ北京ヲ衝キ其ノ軍旗ヲ皇宮ノ上ニ飄ヘサゞル限リハ自己ノ目的ヲ達スル能ハザルベシ」と説く。
 
つまり清国(中国)は国家のような体裁をみせているが、国家と見做して相手をしたら大いに誤る。纏まりがあるような、ないような。国家としての一体感を持ち合せていない。加えて気の遠くなるように膨大な人口を持ち、土地は茫漠として果てしなく広い。だから地方でなにが起ろうと、中央から遠く離れた辺縁の地方がどうなろうと、その痛みが中央には伝わらないし、中央は最初から地方のことなど歯牙にも掛けてはいない。官僚機構は地方の要望を汲み取るように組織されているわけではなく、ましてや行政装置は地方で起こった問題に即応できるような仕組みになってはいない。問題が起ったら、地方は地方で片づけるしかない。だからこそ、中央は「我ノ干リ知ル所ニアラズ」ということになる。
 
だいたい膨大な人口と広大な土地を中央で一括統御・管理するなどということなどは至難、いや不可能だ。だからフランスが清国を屈服させるという「自己ノ目的ヲ達スル」ためには、地方制圧から中央へではなく、やはり「大擧シテ北京ヲ衝キ其ノ軍旗ヲ皇宮ノ上ニ飄ヘ」すべし。つまり清国の中央である北京の、さらに中央である「皇宮」を一気呵成に軍事制圧する。まさに北京の「皇宮」に、ガツーンと一撃を喰らわせるのみ。
 
この小室の指摘を現在に敷衍して考えてみるなら、地方で不動産バブルが弾けようが、地方政府が絡んだシャドー・バンキングが経営破綻しようが、環境破壊反対暴動が起ろうが、中央の習近平政権は「我ノ干リ知ル所ニアラズ」として処理してしまう可能性がある。ならば中華人民共和国を共産党一党独裁中央政府の下に秩序正しく統御された国家と見做して対応することは、余り非現実的であり、効果策でもないということになろうか。
 
以上の問題は複雑で歴史的にも深く検討すべきものであり、いずれ他日の考察に譲ることにして、『第一遊清記』に戻ることにするが、小室は当時の清国を代表する人物である李鴻章(1823年~1901年)に筆を進める。
 
「清國ニテ人物ト云フベキハ李鴻章一人ノミ」であり、「或人曰ク清人四億万人一モ恐ルヽニ足ラズ。只畏ルベキハ一人李氏ナリ」と。李鴻章といえば軍事・科学・産業・教育に亘り西洋近代を取り入れ富国強兵を目指した洋務運動を推進し、“黄昏の清朝”を必死になって支えた人物であり、日清戦争敗北後の講和に当たっては全権代表(欽差大臣)として来日し、下関条約を結んでいる。下関条約が清国(中国)にとって屈辱的内容であったと看做す“超民族主義勢力”からは、漢奸(売国奴)と罵られた。最近では李鴻章を近代化に尽力した開明的指導者と見做す声も聞かれるようになったが、共産党の公式的史観では依然としてマイナス評価ままだ。
 
では、「何ガ故ニ畏ルベキ」か。その理由は「外國ト戰へバ必ズ敗ルル?ヲ知レバナリ」。それというのも、「支那滿廷ノ百官擧ゲテ彼是ノ強弱ヲ知ラズ内外ノ國勢ニ通ズルモノナシ」。「支那滿廷ノ百官」、つまり中央政府首脳の中で李鴻章のみが「内外彼我強弱ノ差ヲ知ル」がゆえに、「敵ニ臨デ能ク懼レ謀ヲ好ンデ能ク爲ス故ニ大敗アル?ナシ」。
 
どうやら彼我の勢力差を見定めることができる李鴻章を除いたら、残るは超自己チューのボケナスであり、自国のことも判らないし、ましてや他国に目を向けようはずもない。ならば一気に時空を飛び越えて・・・現代の北京に李鴻章は・・・いるだろうか。
《QED》
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)今年は日清戦争勝利120周年、イザベラ・バードの『中国奥地紀行』に日清戦争に関わる話がいくつか出てきます。
1897年に上海から四川省まで揚子江(長江)を遡上する水路・陸路の旅、各地で交わった中国人の観察が面白い。文人の多くは世界情勢に無知で好奇心もなく日清戦争も下関条約のことも知らない。
民衆は迷信深く、西洋人は子供をさらって食べると信じている。行く先々で暴徒に襲われ、石を投げられ大怪我を負う始末。役人は群衆が暴れるにまかせ、いよいよ危険となるまで見て見ぬふり。
宣教師の妻子など暴徒の恐ろしさに精神を病んでしまい帰国するもの多数。義和団事件直前の排外主義の雰囲気がよくわかります。
四川の猛烈な蒸し暑さ、苦力が扇で扇ぎながら船を曳くのを見て、日清戦争当時の支那兵、扇で扇ぎながらの行軍、戦場跡には扇が散乱していたことを思い出す。
旅の途中では日本の茶屋と同じくらい阿片窟が出てくる。日清戦争で日本が勝った理由として、日本人はアヘンの害毒に冒されなかったため日本兵が屈強だった、という意見を何度も耳にしたという。
同書では四川省の豊かさも描かれます。
深井戸から汲み上げられた塩水による製塩、良質の石炭、各種鉱山、見事な石造りの屋根付き橋。定期的に川をせき止め川底をさらい低い堤防で洪水を防いでいる。商業が発達し、重慶と上海で手形がすぐに換金できる。
役人は俸給に見合わないほどよく働く(ペルシャ・トルコ・インドなどと比較)と感心していますが、名目の給与はタダ同然で袖の下で稼ぐのが中国式。
税金の問題では各省ごとに取り立てていた輸入品の関税が上海で一括して中央政府に収められるようになり、地方政府に不満が高まっている。
地方での勝手な通行税の徴収、密輸品の増大、など今の中国と同じです。
この後の支那大陸は乱れに乱れ、満洲事変勃発まで義和団事件から30年余り、関東大震災からわずか8年です。70年も前に終わった戦争のことで日本叩きに余念がない中韓両国政府、当時は国すらなかったのにとんだお笑い草です。
  (PB生、千葉)


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――今日の「脱亜入欧」論は脱チャイナ・コリア、つまり『さようなら中国、韓国、こんにちはアジア』である。
――世界の有名企業は中国からごっそりと抜けだして、アジアに向かう。アセアン十ヶ国と『インド経済圏』の現場をすべて取材した最新報告総集扁!(1080円)

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宮崎正弘のロングセラー 
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『中国大破綻 ついに失われる20年に突入する』(PHP研究所、1404円)
『日本と世界を動かす悪の「孫子」』(ビジネス社。1188円)
『吉田松陰が復活する』(並木書房、定価1620円)
『中国・韓国を“本気で”見捨て始めた世界』(徳間書店 1080円)
 『台湾烈々  世界一の親日国家がヤバイ』(ビジネス社、1188円)
『「中国の時代」は終わった』(海竜社、定価1080円) 
『中国共産党、三年以内に崩壊する!?』(海竜社、1080円)
『中国バブル崩壊が始まった』(海竜社、1080円)
『中国 大嘘つき国家の犯罪』(文芸社文庫、713円)
 『中国の反日で日本は良くなる』(徳間文庫、680円)
 『世界から嫌われる中国と韓国。感謝される日本』(徳間書店、1026円)

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<宮崎正弘の対談シリーズ>
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宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円)
宮崎正弘 v 大竹慎一『中国崩壊で日本はこうなる』(1512円。徳間書店)
宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石平『2015年 中国の真実―中国は習近平に潰される』(ワック)
宮崎正弘 v 西部遇『日米安保五十年』(海竜社)
宮崎正弘 v 佐藤優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社)
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社宮崎正弘事務所 2015 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
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