木曜日, 1月 31, 2008



マセマティカのバージョンの違いによる演算の表現の差が少し気になり、例によって、梶原教授の解説に範をとって、入試問題の数式処理を試行してみた。

先生の使用したVersionは2.03で、インストール方法を含め、懇切丁寧に解説されている。もちろん、Mac用で、先生が大蔵大臣に御相談申し上げて購入された当時は、マセマティカは、まだMac用しかなかった。

院入試問題や、上級公務員試験などへの解説が刊行された1994年(Windows95も出ていない!)には、ようやくNECのPCなどでも何とか走る版が出てきたが、知名度が低く、別人の梶原教授は、私のNECでは、問題なくマセマティカが動いている、と雑誌などで誇らしげに書いておられた。NECのシェアは1993年に52.8%、二位のMacが13.9%、三位が富士通の6.8%だった、という。



数学を通じてのMacintosh活用入門も兼ねているが、Mac意外のほとんどすべてのパソコンやワークステイションの愛用者にも活用いただけるものである、と書かれており、ワークステションでの速度比較や、NECのBasicでの別解なども掲載されたり、もある。

『連立微分方程式を解かせるコマンドは、DSolve[  〕の中にまず、幾つかの式をタイプ、その中には、初期条件が含まれていてもよいが、式を二つの==で顕わして{ }で囲み、次にコンマを打ち、その次に{ }の中に従属変数をいれ、また、コンマを打ち、最後に独立変数をタイプすればよい、』などと懇切丁寧な解説がなされている。・・・以上数行をタイプし、enterキーを押せば(enterキーがない場合はshift+return)大学院入試問題の解答は終わりであるが、あまりにも風情がなく、あまりにも非教育的であるので、一般の正方行列の上右三角行列化のvariationとして本問を解説、あわせてパソコンMacおよび数式処理ソフトMathematicaの解説を行う、などとの但し書きも。



まず、マセマティカの2.2をインテルMac上で走らせた場合を示す。ちょっと見には出力が2.03での実行例の場合と違うように見えるが、出力を吟味すれば、同一の結果になることが分かり、なぜかホッとした。ここまでなら見開き2ページで十分足りてしまうが、マセマティカの機能の解説部分が、ワークステイションの事例も含めて、なかば別解風にさらに約5ページもあり、買った当時は、最後まで試していなかった。今回、BasilskIIというエミュレーター上での動作であるため、忠実に追試してみたが、ほぼ満足のいく結果だと思った。ほぼ、というのはバージョンの違いから来るものらしく、教授の使用された2.03と同じ操作をすると、いろいろの警告が連発して出てくるが、結果は、冗長であるものの、同一の答えを出してくる。



しかし、あるところまで来ると、根本的に違った結果が返されて、???と思った。ウィンドウズ版、パワーPC版、インテル版ともに同じである。BasiliskII上では、DSolve[y3’[x]== -2 y3[x],x]]の結果が単なるSolve[・・・]と同じ結果になってしまって微分を実行していないではないか!?。

それで試しに、パワーPC上でクラシック環境を起動し(MacOS 9.2.2)、マセマティカの3.0.1.1xで実行するとちゃんと教授の実行例と同じ結果を返す、ことがわかった。BasiliskII上での2.2のノートブックでは、単なるSolveの結果、そのコマンドをコピーして、3.0のクラシック環境でペーストして実行するとちゃんとDSolveの結果を返す。

私は、ヒヤリ、ドキリとした。所詮、エミュレータはあくまでも実機ではないので、これはエミュレータの構造上の問題だと最初は感じた。しかし、時間がたつと、インテルMac上では、ちゃんととDSolveを実行し、表現が少しちがうだけで、数学上は同一の結果を出しているではないか。



さらに、不思議なことには、次にもう一度、クラシック環境上で3.0を立ち上げて、2.2で実行したノートブック(マセマティカの実行ファイル)を開いて、問題のDSolve文のところを、そこだけ実行させると、BasiliskII上と同じ結果しか出なくなる。単なるSolve文実行と同じになってしまう。

それで、初めて厚さ7センチ近いマセマティカ3.0の基本解説書を、買ってから多分初めて本気で、DSolveの項を開いてみたが、例文には教授が2.03で実行されたようなDSolve[y3’[x]== -2 y3[x],x]]というような表現はされていなく、皆DSolve[ D[y3[x],x]== -2 y3[x],x]]と同じ表現が用いられている。試した限りでは、基本的に2.2と3.0は同じ構造らしく、2.03と同じことをすると、警告メッセージは同一である。3.0は、積分記号のインテグラルなどを表示したまま演算実行が出来るぐらいの差しかないようである。

y3’[x]とD[y3[x],x]は同じことなのであるが、Dsolveでは、2.2以上では対応しないようだが、クラシック環境では対応するとは、その辺が、BasiliskIIとの違いかとも思った。何しろ、キーボードが基本的に
実機とは違い、クーリエフォントでBasiliskII上でy3’と入力するのは至難のワザなのである。ウィンドウズ上ではさらにまたキーボードがちがう。パワーPCのデスクトップ機では、’はテンキーでない7のキーをシフトキーを押せば難なく入力でき、昔の実機と同一である。

一方、BasiliskII上では、option+eを押して簡易微分記号を入力せねばならない。optionキーにはMacでもちいさくaltと印字されているので、たぶんウィンドウズ上ではAlt+eで入力するのだろう。(ウィンドウズのDELL機では、ウィンドウズマークキー+eでした。)



しかも、困ったことにクラシック環境でも、出力が安定しないことである。試しに、再起動して1+1を実行後にDSolveの例題を試すと、y’なら実行するが、y3’となると実行していない。最初の方で上げた、BasiliskIIで作ったファイルからコピーしてもy3’のほうは正しく実行したのにである。まあ、9.2.2
環境などというのは、3.0発売時はなかったことだし、ましてやクラシック環境というのもなかった。すべての8.x環境のソフトがちゃんと動くとはアップルも保証していない。いままで、まず大丈夫と思っていたが、
それなりに不安定なのかもしれない。

Mapleでも、dsolveというコマンドで実行されるようだ。
http://www.cybernet.co.jp/maple/interview/002.shtml
には、大阪大学でも昨年までマセマティカを使っていたが、今年からMapleに重点を移す予定の研究室もあるような話題が出ていた。先生も、まだMapleには十分に慣れておられない御様子。



マセマティカ3.0は、入出力番号が、ブルーで表示される。これは、インテルMac上のBasiliskIIでも同様。しかし、クラシック環境は、以前述べたように1+1を事前に実行しないと(他の選択肢を排除するものではないが)、適当な結果が出たりすることが今回改めて分かった。しかし、今のところ、梶原教授の2.03での実行例と同じ結果を出力したのは一回きりで、特に添字付き変数に’を付けたものはまず実行しない(スクリーンショットの2番目の図での実行例)。すると、BasiliskIIと基本的に同じことになる。まだ、単独のMacOS9.x環境では試していないが。・・・・



なかのひと

日曜日, 1月 27, 2008

東大にまたまたMac!・・・・そういえば名古屋大学もMACになるとかならないとか聞いたような・・

『さて、みなさんはパソコンは何を使っていますか!?
MAC、windows、Linuxなどなど。はたまたBeOSなんかもあったりするかもしれません。
私は今の所windows派です。そろそろMACにチェンジしたいと思ったりしています。
intelマックになって、windowsもMacOSも両方動くようになったのが大きな理由。
次に買い換える時は「Macだぁ!!」と言いながらDELLのセール品に飛びついてたりして(苦笑)』

という書き出しで始まる『鈴鹿に住む現役大学生が綴る日記(コラム)』というタイトルをWEBで見つけた。

http://japan.mie1.net/e11286.html

『東京大学がWindowsでなくMacを採用するのは何故ですか
質問者:noname#40401 またiMacらしいですが
​http://www.ascii.jp/elem/000/000/072/72217/​
東京大学がグローバルスタンダードであるWindowspcでなくほとんど誰からも使われていないMacを採用するのは何故ですか?』というのを見つけて、第三者がいろいろな理由を述べているのを見て考えてしまった。背景には、ウィンドウズ使用者の意識というか、1Macファンからみて見過ごしできないような誤解やひねくれたような理由付けなどもあるような気がした。

http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3398841.html

まあ、2004年に東大に1200台近いMacOSX10.3を搭載したiMacが大量導入(AutoCad用にウィンドウズ機はたしか200台!)されると聞いて、私自身も驚いた。じつは、もっと前、OS8.xの時代から、用があって某研究室を訪れたころから、行くたびに学生達がつかうマシンがMacに変わっているのを見てきた。そこの助教授先生、某国産機使用中で、今度自分用に買い替えるときは、国産機ではなく、IBM機にしようと思っている、とおっしゃっておられた。私は、いっそ、Macにされては!?と提案したら、え〜、Macですかあ〜と馬鹿にされたような顔をされたことが忘れられない。廊下にも、Macの空き箱が山積みにされていて、東大生のMac人気も相当なものだと、一人合点していた。・・・しかも、パソコンを研究に使う重要度が高い人ほど早くからMacにスイッチ、若い学生がその動向に無関心な筈がない。ソフトが当時はMacの方が毛色のかわったものが多かったのも事実だし。ウィンドウズは95も未だ出ていなかったから当たり前か!?。

そんな体験から東大の『制式マシン』がiMacにほとんど変わると聞いたとき、意外な歓びと共に、やはり!さすが!と思ったものだ。昔、メインフレームを使わせてもらったとき、システム管理は、助手、助教授、技官とたった数名で管理されているようだった。廊下にも、コンピュータ管理者(助手)の公募公告が出ていたりした。そして、慶応の助手だったTronで有名な坂村健先生が着任したりして、新しい時代がここにも訪れているように感じた。TSS(タイムシェアリングシステム)の全盛時代で、私はあまり得意でなかったので、現役東大生にほとんど代用で、端末から入出力をお願いした時代があった。彼らは、駒場で教育を受けてきて、まるで何の造作もなく、あっというまにこなしてくれた。脇で呆然と見つめる私を含めてBBCの取材カメラが舐めるように撮影して回っていった。私は、私の時代遅れの無能さが全世界に広まってしまうかのような、ある種のやりきれぬ屈辱を感じた・・・。

まだ、Basicがようやく普及し出した頃であったが、大半はフォートランだった。早稲田の院へいった高校まで同級生だったH君もここで出会った。けっこう外部からも訪れていたようだ。根津の坂を登ると、いつも冷房された(学生のためではなく、機械本体のために)部屋は、学生の頃紹介された、まさに大型計算機室というイメージにぴったり。紙テープに刻印されたデータが、あっというまに、オープンテープの大型磁気ディスクに置き換えられて、数十台のプロッタから印字され結果が出てきた。・・・

その後、また別の角度からそのデータにアクセスしようとしたが、使用期限が切れていた。それで、またまた学生さんのだれかを捉まえて、バイトを持ちかけ、学生のパソコンから、メインフレームに繋いでもらい、フロッピーにデータをダウンロードしてもらった。重くて大きい磁気テープはその瞬間私にとっては粗大ゴミとなってしまった。たまたま教授が現れ、びっくりしたが顔見知りのためか咎められなかった。学生の使うディスプレーに、外付けディスクがついていたので、プロンプトにC:>とかD:>とかが出ているほうが気になられたらしく、C〜ってなあに?と学生にきいていたが、学生は無視^^);、いまさら説明の用もあほくさいというありさまだった。わたしも陰でニンマリ。

話しが脱線したような気もするが、東大に、ちょうど5年間のウィンドウズとユニックスの共用時代がおわり、次期システムを模索したとき、ちょうどよくネットブート機能を備えたOSX10.3のMacが登場し、コアは基本的にユニックスであるため、あらたにユニックスマシンをそろえる必要はなく、ネットブートであるため、HDは必要なく、CD,DVDや、USB装置だけで、アクセスでき、数名の管理者で、1000台をこえるマシンを、アンチウイルスを含めて管理できると聞いて、独立行政法人化した後だから、コスト管理もふくめて当然の選択だろうと思った。

しかも、当時なかなか信じられなかったが、iMac上でウィンドウズも起動していた。バーチャルPCを使用したのかどうかは、定かではないが、動画ではたしかにウィンドウズ画面だった。これが、ネットブートなのかと思った。サーバー内で起動したウィンドウズ画面を、遠隔操作でiMacのディスプレーで見ているだけなのだろうが、当時ドックに並んだアイコン群にはマセマティカの5.xも確かに写っていた。とうじ、いくらの追加出費もなく、OS固有でネットブート機能をもっていたのは、10.3だけだったとMac雑誌で知った。担当助手さんも、ウィンドウズで1台1台少ない人数で、アンチウイルスソフトをバージョンアップなんて出来る話しではない、というのをきいて、これだけでもウィンドウズは外される、と私は秘かに思った。家のMacは、ここ10年ほどは、アンチウイルスソフトは使用したことがない。それいぜんは、いちおう、使ってみたりしたが、・・・。

さて、某国産機全盛末期の頃、そのメーカーの部長さん達はMac!?・・・俺達が使うためにあるんだよ、自社製品!?・・・それは売るためにあるんだと、と言っていると雑誌で紹介されていて、一般企業でも、個人の机の中には、Macノートが入っていたりするなどと書かれていた。現在のソニーでも社内比では、VAIOよりMacが多いと言ううわさも。国内シェアで、ソニーとアップルが、3、4位争いを昨年繰り広げたそうだが、内部でさえ逆転しているくらいなら、今年は第三位かな、と期待したりするのも、当然かもしれない。

一般が使うには、急には無理だが、東大生なら面食らわず使えるから、・・・という理由づけが上げられていたが、暴論ではないものの、傍論のような気がする。

東大以前に、東京女子大でMacが制式に、ついで東京工業大でも・・・。最近は神戸大で東大よりわずかに多い1200台規模でMacになり、京都女子大もそれに習った、という。(東大より台数では上にこだわったといような突っ込み記事も・・・.。)

今年は、2004年から4年経ち、次期制式機種決定されるというのに、ニューズにならずやきもきしていたが、鈴鹿にすむ大学生さんのコラムで、次期の東大の制式もやはりMacで、サーバーを管理するNECがやはり受注したのだという。

昨年10月1日に入札決定という情報を、大学生氏は、三重大の奥村教授のブログから初めて知った、という。

三重大学教育学部奥村教授のBLOG(該当記事):
http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/blog/node/1766

次期教育用計算機システム(ECCS2008)について:
http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp/announcement/2007/10/01_917.html

教育用計算機システム-政府調達(公告):
http://www-gpo3.mext.go.jp/kanpo/gporesultm.asp?idno=D0027414

さっそく奥村教授とは何者ぞ!?と思い訪問しました。なんと、あの微分書ならぬ美文書、つまり
『LaTeX2e美文書作成入門』の御著者様でありました。それいぜんにも、データ整理入門などの本で勉強していました。20年来の恩師とでもいえる先生。繋がるものですね。以前は、松阪大教授ということでしたが、
・・・。

2冊目の美文書が登場したとき、(今は三冊目の筈)、Linux、WindowからMacに変更されたようなことが書かれておりました。とうとう、この先生もMacにユーザーになられたかと。

ホームのトップには

『東大がiMacを1176台調達
某先生からタレコミをいただいた。www.ecc.u-tokyo.ac.jp [広報] 次期教育用計算機システム(ECCS2008)について:20インチiMac+Happy Hacking Keyboard+Parallels Desktop for Mac。

東大がMac,阪大がLinux。三重大は総情センターはWindowsだが,工学部情報工学科はSun Ray,教育学部情報教育課程はWindows+Linuxのデュアルブート,奥村研はMacとLinux。いろいろあると楽しい。何よりもWindowsを教えるのが情報教育という風潮だけは勘弁してほしい。』

とある。

すると『おぉ、今度名古屋でアップルの人を呼んで講演会を開くのですが、いい雰囲気ですねえ。

うちのWindowsサーバが壊れちゃったんですが、拙速で修復しても復旧になるだけなので、とりあえず半年どうしようか考えてやりたいと思います。

投稿者:だきわ (未認証ユーザ) 投稿日時:2007-10-02 』

などというのもあり、古いiMacを捨てるなら拾いにいきたいとか、レンタルだから全部返却だとか、だったら、格安で売ってくれなどという書き込みもありました。

まだ、アップルの雑誌では見たことがないので、もう少し後の号で発表されるのだろうか?いつものようにタレコミありがとうございます、などとも書かれておられるので、公示はまだなんでしょう。サーバーもダンチの性能のものに置き換えられるのだとか。

『>何よりもWindowsを教えるのが情報教育という
 >風潮だけは勘弁してほしい
↑ここ、「Windows『だけ』」の方が良くないですか?
(あるいは、「Windowsを教える『ことこそ』が」など)

教える側がWindows『しか』使うことができないという
ことがそもそもの問題だと思います、が…、先生の側に
Windows以外のOSを教える能力を求めるということも
どうなんでしょう、限界がありそうな気がします。
(新任の先生が「Windowsだけ」というのは論外な
気もしますが…)』

などというのも。

結局、個人ではMacのほうが割高かもしれないが、集団で使うときには、Macのほうがコスト
的に割安(しかもかなり)というあたりに落ち着くのかもしれない。次期システムは入札のため未定とあったが、これでひとつ心配事が消えた。折があったら、天ぷら学生でも化けて見てきたい気がする。それにはそれそうおうの舞台装置が要るのだが、・・・。

http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp/announcement/2007/10/01_917.html
には、

『現システムとの相違
 標準端末
 CPU速度が単体で2倍以上,コア数が2に
 メモリ容量が4倍に
 画面サイズが 15インチから20インチワイドに
 ネットワークインタフェースが100Base-TXから1000Base-Tに
 光学ドライブがDVD+R DL, DVD±RW対応に
 マウスがレーザーマウスに
 Windows環境がローカルCPUで提供される.前システムのVID端末も置き換え 』

とあり、マック上でウィンドウズVistaが使えるらしい。

詳しい説明がないが、松坂教授のブログと合わせると、パラレルズデスクトップを使用するのかもしれい。そうすると、Vistaのどのバージョンがはいるのだろうか?

『端末全般
 台数減少
 現システムではレンタル 1376 台 + 買い取り58台
 新システムでは 1362台
 予算減少率より減少率を小さく押さえる 』

とあり、安さが一番のようだ。安くてVistaもUNIXも使えるとあらば、使わない手はないだろう。もう、ウィンがど~の、こ~のとかいう時代は過去のものになったのだが、大方の人々の意識、および使用状況はそうではない、というだけのことのようだ。

レンタル1376台の行方や如何に!?。

追記:

『ソフトウェア

  • ユーザー認証管理サーバー: NEC EDS(Enterprise Directory Server)
  • プログラミング言語環境
    • GCC,Java言語環境 がMacOS環境で利用可能
  • 統計処理ソフトウェア
    • SASがWindows環境で利用可能
    • JMPがWindows,MacOS環境で利用可能予定(別調達)
  • 数式処理ソフトウェア
    • MathematicaがMacOS, Windows環境で利用可能
  • CADソフトウェア
    • AutoCAD Inventor, 3ds max がWindows環境で利用可能予定(別調達)
  • オフィスアプリケーション
    • MS-Office(導入時にはおそらくOffice 2008 for Mac) が標準端末 Mac OS環境で利用可能
    • MS-Office 2007 Enterprise 2007が CAD端末で利用可能
  • ラスタ描画アプリケーション
    • Photoshop ElementsがMac OS環境で利用可能
  • Unixフリーソフト
    • MacOS環境で,可能な限り現状と同様のUnixフリーソフトを提供

現システムとの相違

  • Mac環境でのMS-Officeの互換性が向上したため,標準端末のWindows環境にはMS-Officeはインストールしない
  • PDF作成やページ統合などがOSの標準機能で可能なので,Adobe Acrobatはインストールしない.』
マック用Office一本やりでいこう、ということのようだ。MS明朝などの互換性を維持するためのフォントも入っているし、研究主体なので、企業用の厳格な組表がたとえ完全互換でなくとも、経費節減を狙ったようだ。私も厳格な比較はしたことがないので、どの程度の互換かはっきりしないが。


標準でMacOSXがPDF作成機能を持つなどというのも、美文書入門で、奥村教授がMacに変更した理由のなかで挙げられており、まだ、インストールできないという旧型に無理やりインストールしていた当時はかなりOSXはいいらしい、と純正のマシンが欲しくなったものだった。速度が遅かったので、とりあえず試用中という段階で、MacOS9.04あたりで速い~(G3:500MHz)などとCPUアクセルレーターを入れて喜んでいた。

うわさでは、Windows陣営が、最初の入札のとき、一切の値引きを断固拒否、アップルはジョブスレベルまで、値下げの許可申請が達したとかと事実だか憶測だか。最初の入札(2004)の決定時、米国でも、これマジ本当の話として、驚きをもって報道されたとも。

なかのひと

金曜日, 1月 25, 2008



パワーPC用とインテルコアデュオ用のBasilisk II 1.0は同じバイナリー組成の筈であるがマセマティカの場合、グラフィック関連は、パワーPC上では、使い物にならない。単純な関数プロットを実行させてみて改めてわかった。y=sin(x)のグラフ位ならと思ったが、やはり異常出力をする。インテルMacでは、今のところ何をやっても問題ないようだ。



ウィンドウズ上では、以前から3.0であるが問題なくBasiliskII上で動いていた。それに対してパワーPC上では、今回取り上げた東京電機大学出版界発行のマセマティカによるプレゼンテーションという本に付録のCDの例題集では、やはり当初クラシック環境でさえ、グラフィック表示に問題があり、これじゃ、なんのためのクラシック環境か!?とさえ思ったことがある。

それで、クラシック環境がありながら、マセマティカは、Win上のBasilskIIに頼らねばならないかと思ったことがあった。あった、というのはその後何かの機会に問題なく早く動くこともあり、その原因を追及したら、
なんと、例題実行前に1+1を数秒かけて実行した後なら、例題のグラフが問題なく表示できることに気がついたしだい。

どうやら、単純な計算ながら1+1を実行させると、マセマティカの基本機能がすべて読み込まれることが関連しているらしい。それをしなくても問題ない例題もあり、一概に言えないが、グラフ機能の一部を省略して出力するような場合などは、実行されたほうが良い。G3のiMacではそんなことはなかったが、というか、OSXではなかったから、真正のOS9環境ではもちろん起こらない。OSXのクラシック環境の時にだけ、たぶん起こる。
デュアルブートしえる最後のマシンなので、OS9から直接ブートしてやれば問題ないのだろうが、その後の切り替えで、トラブったりして、なかなかOSXに戻り難かったりする場合もあるので、今はもっぱらクラシック環境に頼りっきり。



なかのひと

木曜日, 1月 24, 2008



『MathematicaとTheoristでの大学院入試への挑戦』(マッキントッシュなどによる数学入門)という本がある。今でも発行されていて、数学関連書のコーナーなどに置いてある。1994年8月が初版発行となっている。Mathematicaは関連書籍が多く、特に使用法で困るというようなことはそれほどなかったが、それでも一般解説書は、少々物足りなく、数学者が書いた活用事例が豊富なので、趣味として購入。また、Theoristは、使用法のマニュアルが2冊ついていたが、翻訳も拙く、分厚いので、あまり近寄らず、この本でほとんど学んだといっても過言ではない。著者の九州大学教授、梶原先生には、フロッピーディスク経由での両ソフトの計算結果のコピーサービスが縁で、いろいろとお世話になり、また、岡潔博士のお弟子筋(専門領域での)ということもあって、一層身近に感じて折にふれて
勉強させていただいた。

この本を開くと、数学の素養をせめて学部レベルぐらいにはもっていきたい、と思って勉強した数年間が懐かしく思い出される。

マセマティカの2.2が動くことがわかり、梶原先生が当時マセマティカの2.0で解説された問題の幾つかを、追試してみようと思った。使用法にのっている例題くらいでは、少し物足りないのも事実。

今回は第136回の四次対称行列の対角化を選んで行った。

最初、コロンを入力してもセミコロンになってしまい、正常に動作しなかった。やはりエミュレーターでは高度な処理は不向かと思い出しはじめたが、この本は、Macの使い方も丁寧に解説されていて、分かっているつもりでも参考になる。それで、マセマティカは、ノートブックで使うフォントがクーリエだということを思い出して、リンゴのマークをクリックするとプルダウンメニューに現れるアイコン群から、キーボードを呼び出し、フォントをクーリエに設定して、キー配列を見ると、コロンはshiftkey+セミコロンとなっている。以後その手順で入力すると順調に、この本通りに出力して行った。また、()も1文字づれて)0と打ってやらねば()とならない。10年近く使用しなかったので、細かいところは忘れてしまっていた。



aという行列は4行4列すべて1で、これを対角化する直交行列を求めよ、という問題。平成4年のお茶の水大数学専攻の院入試問題だと言う。おそらくは、藤原正彦先生の出題なのかもしれないが、単なる私の妄想でしかない。先生の当時のMacでは、5.3秒かかった出力が0.08秒などとかなり速いことがわかる。最後の出力では、14874.6秒もかかった。それが、220秒程度。G3の500Mhzで、38秒だったが、これはパワーPC用の3.0で行った時の値。タイプが違うので単純にクロック数に比例しないが、6倍前後の開きが。40MHzの040は内部クロックは80MHzとモトローラは主張していたので、6倍前後の差は理にかなう程度の差であろう。

教授室のMacIIfxが、先生の3.8倍くらいでワークスステイションはさらのその7倍くらい速いという記述がこの本にあるが、エミュレーターでありながら、それよりも速い。時代の動きはもっと速いというべきか!?


なかのひと

水曜日, 1月 23, 2008



G4Macでのマセマティカ2.2は、本来動くはずも無いのだが、エミュレーターBasiliskII1.0のバイナリー版では辛うじてうごく。演算は問題ないようであるが、グラフ描画などは、ごらんのように、ウィンドウズでおなじみの砂時計マークに相当する腕時計マークが出て、20分経っても一向に終了しないばかりか、フリーズ状態でにっちもさっちもいかない。しかし、いちおう、OSXなので、この画面を壁紙状態にして、他の作業は問題なく続行できる。OS9.xでは、一つのアプリがフリーズしたらシステム全体に影響が出て、即再起動しないとならなかった。そのために、次期システムを模索し(その頃には、ウィンドウズNTが完成していた!!)、マイクロソフトはコアにNTを奨めたらしいが、BeOSでもなく、Next社のOSが基幹システムとして採用された。
マイクロソフト社は、当初パワーPC用のNTも供給していたのだが、Macの基幹システムがNextとなって開発続行を中止した。

また、Macでウィンドウズ環境を提供するコネクチクス社のバーチャルPCに眼をつけて、この会社を買収、そして、Mac用のみならず、ウィンドウズ環境で、ウィンドウズの別のバージョン環境を提供するWin用バーチャルPCを発売した。しかし、インテルMacとなってしまったので、マイクロソフトはMac用バーチャルPCの開発はまた停止した。私は、OS9時代に、バーチャルPCを使い、95をインストール、さらに98までアップした。当時は速度が本体自体が遅く、エミュレーターではその25~30%程度でしか動かなくて、イライラさせられたが、とにかく家でもWinが完全動作することに眼を見張った。エミュレーター体験の原点だったのかもしれない。

その後、会社のソフトで2000環境を要求するものがあり、XPでウィンドウズ用バーチャルPCを使い、XP内で2000を起動して使っていたが、そのうち、XPでも何とか不足をカバーする方法が見つかり、使用しなくなったが、インテル上でインテル環境をエミュレートするので、速度は、本体というか実機の50〜60%位は出ていた、と思う。


話しが脱線してしまったが、同じエミュレーターなのに、インテルMac上では、マセマティカの2.2は問題なく動く。そこへ行くまでは、HDのフォーマットが変更されたせいか、いろいろ試行錯誤させられたが、そのせいでもあるまいが、動きはたいへん感動的。完全に、モトローラ社製のCPU、MC680X0環境を実現しているようにも思う。音も問題なく出る。さっき気付いたが、パワーPC用BasiliKIIでは、ゲームでは音が出ない。Mac本体からコピーするだけで動いたが、無音のまま・・・。

ウィンドウズ用に開発されたBasiliskIIの古いバージョンでは、Macに電源を入れたときに発生する、それぞれのマシンに特有の起動音がついていたが、BasilisikII-1.0では、起動音はしない。おそらくウィンドウズ版やLinux版でも1.0版では同様だろう。あの音が、当時目の玉が飛び出るような高い金額を払ったマシンへの愛着を蘇らせ、強化する役割を当時はしていたようにも思う。雑誌にも、あの起動音を聞きたいが故に、用もないのに、電源をいれてしまう、という話しが出ていた記憶もある。

マセマティカの旧バージョンを使い続けたいがゆえにBasiliskIIを選んだのだが、その意味では、OS8とOS9の差を除けば、クラシック環境が簡単に実行できて今は非常に満足。製作者の方々にお礼を申しあげる次第。
これでは、XP内で2000とか98環境を実行しているのと全く同じ使用感覚だ。これがフリーなのだから、改めて驚く。もっとも、Macの実機やROMを、正当に所有している、という条件がつくのだが。

同じエミュレーターだがインテルMacでは、ちゃんとウィンドウズ面の上部に、ソフト名が表示されるが、G4Mac上では表示されないことも、初めて気付いた。開発は、一昨年五月に終了し、次のバージョンが出るまでに2〜3年かかるだろうし、その頃には、G4.G5機は商品ラインから消滅しているだろうから、どうも、開発主力をバイナリーといってもインテルMac用に注いだのではないか、とさえ思える。



ご覧のように、当時の最速マシンで実行しているような待ち時間で、グラフィック画面も完成する。これで、当分インテルMacから離れられそうもない。VistaもXPもインストールが正式サポートされたし、他の商品版エミュレータもあるし、ソフトがなければタダの箱、といわれた当時の環境が21世紀初頭になって再び再現し、
感慨もひとしお。モトローラ製のCPUは1997年当たりには姿を消し、・・・21世紀初頭には、Macとウィンドウズとは限りなく接近するだろうと、予測されていて、私は2007年ごろか!?と漠然と予想した。そして、結果としては、その通りになって来ていると私は思うのだが・・・・。


なかのひと

日曜日, 1月 20, 2008



今のところ、インテルMacは好調であるが、忙しくてあまり使っていない。家族がiPod touchを購入し、アップルのミュージックストアにアクセスするのに使っていたりする。

普段はウィンドウズとタイガー版のG4Macで大半をこなす。そこで、G4にも比較のためにBasiliskII 1.0を
入れてあるが、起動してシステムプロフィールを見たところ、インテルMacと同じモトローラ製のCPUで68040の40MHzと出ていた。Win版では、68040でも20MHzとしか、どのマシンでも表示されない。もちろん、コプロ無しとして認識されている。Mac用の、インテル版でもパワーPC版でもどちらも、搭載されているCPUはWin版よりもクロック数は低いのに、Win仕様のものより倍も速い、と認識されている。

それなら、インテル版でやっと動かすことができたコプロ付きのCPUを要求する古いマセマティカも動くのでは?と思って、また古いマセマティカをWinのHDにのみ残っていたのを、imgファイルにコピーして読み込ませたら、案の定ちゃんと起動してくれた。G4はクロック数が700MHxと低いので、起動画面も画像としてキャプチャできたので、改めて掲載した。

ただ、インテル版は制約がないようだが、こちらは、重い処理を行うグラフ出力は実行しないようだし、同時にTheoristを起動したりすると、今までに起こらなかった、突然システムがダウンするような現象も起こる。単純な数式処理はちゃんとやってくれるようで、この古いマセマティカは、正規のクラシック環境の整っているこのG4では、動かないものが、曲がりなりにも動くので、そのためにだけでも存在意義を感じている。最初に買ったとき、2.1でそれは簡単な文字だけの行列の逆行列を間違って出力したりしていた。そのため、バージョンの異なるもので、出力を比較するのに都合がよいと思っていたが、パワーPC移行後、680X系は
切り捨てられてしまい、インストールフロッピーは埃を被っている。

実行スピードも、古いファイルに残っていた秒数とさして変わりなく、68040のコプロなしの40MHzで行った値と大差はないので、システムプロフィールの表示はまずまずのところだろう。この当時のマセマティカも、コプロ用とNonFPU用と別れていて、最後には、NonFPUを使っていたのだが、それでも不満にはあまり感じなかった。68030とちがって、68040は、コプロと一体化してしまっていたので、変えるには、CPUごと買い替える設計になっていて、おいそれと手が出なかったことが思い出された。





なかのひと

日曜日, 1月 13, 2008



http://www.cc.kyushu-u.ac.jp/RD/watanabe/

『学会や研究集会での発表や、そこでの議論を聞いていると、ある「知識を」を持っていることが前提となって話しが進んでいく場合がよくあります。特に数値計算の分野では「××法」と名のつく方法が山のように登場します。・・・この記事は、科学技術計算の主役のひとつである連立一次方程式の数値解法に登場する手法および用語の解説です。』ではじまる渡部善隆先生の手になる数値計算の各手法の解説集で、パソコンを買った当時最初に取り組んだのがBASICによる行列プログラミングだったので、当時を思い起こしながら、懐かしいものに触れるがごとく、拝読した。元は、九州大学大型計算機センター広報、Vol.28,No.4(1995)で発表されたものをを加筆・修正したものとのことわりがある。

とかく単調になりがちな、数多い解法を分類・整理されたのみならず、当然のことながら100近い文献を網羅し、それらのさわりを脚注にダイジェスト的に表示され、門外漢である私にも、比較的抵抗感なく読めた数少ない好著とでも言った読後感であるが、あまり書くと僭越とのお叱りも受けるかもしれない。

数値解法の全体像をまず示され、それぞれの大分類、直説法、反復法、共役(きょうやく)勾配法、Gaussの消去法のアルゴリズム、Gaussの消去法は安定か?についてやく80ページにわたり、解説されている。

『なお、最後の章でGaussの消去法の安定性に関する(ある面で恐ろしい)話題を紹介します。こちらも「知識」として持っていると、たとえば座長をしていて質問に窮したときや、懇親会で知らない人に囲まれたときなどに役立つかもしれません。』などと「はじめに」に書かれており、思わず昔の冷や汗をかいたことを思い浮かべるとともに、先生の語り口に引き込まれた。

連立一次方程式の解法についてよく使われる方法として,直接法、反復法、共役勾配法とざっとみわたした後、どれが最も優れた方法なのか知りたくなりますが、いざ比較となると行列Aの条件(次数や形状など)や、計算機の性能、欲しい精度などのいろいろな条件を加味しなくてはならないので、誰もが納得するような比較は簡単ではないとされている。

逆にこれだけたくさんの手法が淘汰されずに残っているというのは、連立一次方程式の決定的な解法が未だ提案されていないことの証明でもあります、とされている。

私も、微分方程式の学会へ紛れ込んだことがあって、東工大の先生から、私の専門は数値計算です、と自己紹介されたことがあったが、お名前は残念ながら失念した。

科学技術計算になぜ、連立一次方程式が使われるのかは、薄々知ってはいたが、渡部教授は簡潔にこう述べておられる。

『微積分の概念は、自然現象や社会現象を数学の言葉でモデル化することを簡単にしました。微分方程式や積分方程式のような無限次元で関数方程式を数値的に解く場合は、数学モデルを有言次元の近似モデルに置き換えることが必要です。

情報処理技術の急速な発展は、有言要素法・境界要素法・差分法などの近似モデル化の研究を多いに助けました。

連立一次方程式は、この近似モデルを具体的な数値にする段階でしばしば登場します。そして他の計算に比べ、計算時間がたくさん必要なことと、ちゃんと解けていないと後で大変困るという意味で、数値解析の中心部を占める大切な解法のひとつです』、とされている。

有限要素法の教科書を、学生時代に買ったが、そこには例えば航空機の機体にかかる応力の解析に、機体表面を多くの部分にモザイク状に分割し、それらをつなぎあわせて一つのシステムとしてモデル化して解析し、成功を収めたというようなことが書いて有り、最初から行列の計算法で始まっていた。

戦後華々しくジェット航空機として登場した英国航空のコメット機は、幾度も大西洋上で行方をくらまし、事故調査委員会は、膨大な経費をかけて機体を水圧による繰り返し荷重試験を実施、当初想定された時間よりもはるかに短時間で、機体に亀裂が生じることを「発見」し、以後の機体設計の貴重な教訓となった。佐貫先生は、その名の通り、彗星のようにデビューし、その名の通り消えて行った、・・と。

アメリカで発展した有限要素法は、事前にそうした危険を解析するための切り札となった、と理解している。

それで、このマニュアル中でも、脚注に特色があるのであるが、Newton-Raphson法と連立一次方程式の関係の章の最後に、『非線形方程式の数値解法においては、連立一次方程式を解く必要がしばしば生じます。』
とあり、脚注に文献ではなく先生のご体験として、『この大きなながれを押さえていないばっかりに、修士論文の発表会で「結局それは何を計算するんですか?」という(温かい)質問に絶句してしまい、著しく心証を悪くした人を知っています、ご注意ください」などというのもある。



数式処理ソフトのMapleでは、連立方程式の解法コマンドに、gaussjord(A)というのがあり、最近知った。

これ一発で、簡単な連立方程式であれば答えがでる。jordというのは、ジョルダンの標準形の名で知られる人の名かとも思ったが、ガウスヨルドとも読める。

脚注には、『"Jordan"は有名な数学者Camille Jordannさん(1838-1922)ではなく、ドイツの測地学者Wilhelm Jordanさん(1842-1899)の名前から来ています。したがって、ドイツ語読みをすれば「ヨルダン」が正しいそうです[91].』などときめ細かい配慮を感じてしまう。

数学者のちょっとした人物像の紹介なども結構脚注にあり、興味深い。また、マセマティカによるグラフ出力のほかに、こんなイラストもあって、笑ってしまう。



なお、先生の冒頭のサイトには、マセマティカ備忘録なども掲載されている。


なかのひと

水曜日, 1月 09, 2008



1962~1963年当時、かっての国土地理院長であられた田島稔博士は、米国に研究出張し、オハイオ州立大のU.A.Utoila教授の特別講義を聴講し、古典的な最小二乗法講義のほかに現代的な行列表現による理論と測地学への応用をまなばれた、という。(『最小二乗法の理論とその応用』のまえがき。東洋書店、小牧和雄氏との共著、1986)

そこで、さらに未知のパラメーターの最確値の標準偏差(従来はきわめて複雑な計算で求めていた)が係数行列の逆行列対角要素の平方根を重量としm0*sqrt(各対角要素)と簡単に求められること、・・・などがさらりとふれられているが、当時はその理由がなぜなのか、あまり気にも止めなかった。(m0は単位重みの標準偏差!?らしい)。

今朝、『複雑さに挑む科学』ブルーバックスB297 柳井晴夫・岩坪秀一両氏(1976)をパラパラとめくって、しおりを挟んだところを開いたら、固有値・固有ベクトルの計算というタイトルのコーヒーブレイク的な囲み記事だった。RX=λXをみたすベクトルXを固有ベクトル、λを固有値という、というフレーズで、対角要素のルートという記事と関連がありそう、と思った。

マトリクスはシステムの状態を表すらしい、ことはおぼろげに掴んだような気がしているが、まだ、ピンと正確に把握しているわけではない。

データを縦に二つ並べたとき、平面座標のx、yとに対応させると、移動や回転、拡大・縮小などの変化を行列で表現できるらしいことは、おぼろげに掴んでいるのだが、どうもピンとこない。縦に36行ならべると36次元にもなってしまうらしいし、具体的な想像の域を超えてしまう。行列の抽象的な側面に力点をあてた記述の本があってもよさそう、という教官の言葉に低次元で共感する。あ、もう旧国立大であっても、教官とは国家公務員ではなくなったので、言わないのかもしれないが、・・・。

今はノーベル賞受賞者夫人となってしまった、かってのNHKの女性キャスター(C氏としておく)は、草野満代さんと同じく津田塾大数学科卒とかで、当時NHKの夜の7時ごろのニュースのオープニング画面で、いろいろな立体図形が、拡大されながら、回転しながら移動して流れて行くきれいな映像があったが、C氏がそれを担当されたというような記事をどこかで読んだ。各図形の頂点の座標に、いろいろなマトリクスをかけて、そうした変化を生み出すようなプログラミングをされていたのかもしれない、と素人考えをしている。


なかのひと

火曜日, 1月 08, 2008



フロッピーで供給された当時のマセマティカのインストールディスクを、現在のウィンドウズ機で読み込めるかテストしたが、DELLの機械では読み込めなかった。BasiliskII上でshift+command+F11を実行すると、カチャカチャいわせて盛んに読み込み動作をするが、読み込めないのアラートが出てストップ。やはりそうか。すると、昨日はよみこませたような事を書いてしまったが、以前のマックのコピーをCDで移したものではないか、と思う。コプロ版がインストールされているからだ。

昨日は、ウィンドウズ版BasiliskII上でインストールされていたかに見えたマセマティカ2.2をインテルマックにコピーしたものは、アイコンが白紙で実行できなかった。もちろん、ウィン版でも、コプロなしのマックと認定されているので、カーネルは実行されない。

カーネルまで実行させて、使えるようにするための方法を一日折にふれて考えたが、以前味を占めたように、

① インテルマックでフォーマットしたHDのイメージファイルを、外付けHDを介してウィンドウズ機にコピーする。
② 拡張子をimgから、dskに変えて、BasiliskIIで起動ディスクとしてそれを指定して立ち上げる。
③ 起動ディスクに、サブディスクとしてのOS8.1(いままでの起動ディスク)から、コピーする。
④ 終了させてまた外付けHD(FAT32)へコピーして、またインテルマックへ移し、拡張子を今度はimgに変える、というか元に戻す。




それから、インテルマック上のBasiliskIIの起動ディスクとして指定し、立ち上げる。すると白紙だったアイコンは見事にオリジナルアイコンに変わっている。起動ディスクとして読み込ませたのがよかったのかもしれない。それにしても、ウィンドウズ版のBasiliskIIはもはや配布されていない旧バージョン(0.8.142)だが、柔軟に作動してくれて、改めて驚いた。

ところが、うっかりして、サブディスクのOS8.1のシステムフォルダ内にある初期設定ファイルを、起動ディスクとしての8.0のシステムフォルダにコピーし忘れたので、立ち上がらない。そういえば、ライセンス番号なども聞いてこないし、フロントエンドとマスカーネルとの連携も記述されていないわけだ。

それで、手間ながら、もう一度起動ディスクイメージをウィン版BasiliskIIに戻し、設定ファイル二個をコピーする。すると、一個目で、すでに白紙の同一名ファイルがあるのにこちらのシステムでは見えず、上書きするかと聞いてくる、ことがわかった。何となくファイルシステムの特徴がわかったような気にさせられた。もちろんコピーした。しかも、アイコンもちゃんとファイルの属性を表すものに瞬時に変わる。ウィンドウズでは、拡張子がすべてのようだが、マックではファイル属性がいくつかあり、リソースフォークだとか、どういうアプリで作成されたかの情報がつきまとっているらしい。

インテルマックで作ったディスクイメージもウィンドウズにコピーすると、本体以外に、ウィンドウズでは読めない種類を表す半透明の小ファイルがついてまわる。

コピー元は日付が、2005年で、不可視ファイルとしてすでにあったものは、昨日のコピーで日付が新しいから、このような警告がでたわけだ。2005年は、BasiliskIIにコピーした日付でインストールしたのはずっと昔。

それから、恐る恐るインテルマックに戻して、そのディスクイメージを起動ディスクに指定して(ここでは、イメージディスクが数種類あり、一番上に登録されているディスクイメージが起動ディスクとなる。そうでない場合は、一度removeで、上にあるディスクイメージを見かけ上削除して、目的のイメージファイルを最上段に配置。削除したものを復活させるにはaddボタンをクリックすれば、二番目以降に登録されて読み込まれる。)




そこで、アイコンをクリックすると、新規ファイルが現れると同時に、マスカーネルがヘルプを要求!という警告がでるが、それはライセンス番号を再度入力を求めるものだった。名前や組織は継続されていた。

そこで、メモしておいたラインセンス番号を入力してOKとすると、ちゃんと計算を実行してくれた。昨夜は、諦めなくてはダメか?とも思ったものが、無事復活。使わなくなってから、10年近くたってからの復活は、さすがに大変うれしいし、マックを使っていて良かった、と思う。当時マセマティカを使おうとすると(Theoristも同様だが)アップル社のマッキントッシュしか選択肢が無かった。そうした時代の数式処理システムの衝撃は言葉では言い表せない。



起動画面は、マセマティカの美しいグラフが数通り、毎回違うものが表示されるので、楽しみだったが何しろ早く一瞬にして消える。残念ながらお見せできない。そこで、デジカメで撮影してみたが、ピンボケになってしまった。画面が切り替わり中を撮ることができたのだが、雰囲気だけでもと思い掲載した。


なかのひと

月曜日, 1月 07, 2008



『SoftMacでは、「dskファイル」と「imgファイル(HFXファイル)」の2種類のイメージファイルを使用することができます。「imgファイル」は、FUSION-PC/vMac/Basilisk II等で使用される形式のハードディスクイメージファイルと同形式であり、拡張子を変更することで他のMacエミュレータでも使用可能です。・・』
などと検索したら、予想通りの記述に出会った。
http://homepage3.nifty.com/toshi3/emu/softmac04.html

ウィンドウズ上のBasiliskIIでは、マックをエミュレートするターゲットは、20Mhz相当の68040のコプロなしだが、インテルマック上のBasiliskIIでは、コアデュオで、クロック数は2/3の2Gながら、40Mhz相当で、しかもコプロ付きとなっている。

それで、トランプゲームでは、ウィンドウズ上のほうが早いが、マセマティカの計算は、インテルマックのほうが早い。パワーPC7300の132Mhz(実機)で、42.5秒の計算とグラフ出力が、インテルマックでは50秒台なのに対し、ペンティアム上やセレロン上では、88秒から100秒前後かかる。G4のクラシック環境では6秒台で済むのだが。

そのうち、マセマティカ Ver2.xまでは、コプロ用と非コプロ用と区別してあって、フロッピー6〜7枚でインストールするようになっていたことを思い出した。しかも、以前からのウィン上のBasiliskIIには、ちゃんと2.x版がインストールされていた。当時、苦労しながらインストールしたのだろう。しかし、コプロ版をインストールしてしまっていて、ノートブックは開けるのだが、実行本体を司るカーネルが、コプロがないと判断して、立ち上がらない。

それで、〜.dskファイルを~.imgファイルに書き換えて、インテルマック上でマウントすれば、そちらのバージョンも使えるかもしれないと思い、やってみた。

ディスクイメージをさっそく開いてみた。



すると、ウィンドウズ上では見えていたものが、いくつか減っており、その中に探し求めていたものも含まれており、どこにも見つからなかった。

改めて、ウィン上で、ファイルを見てみると、フロッピーやCDから新規にインストールしたファイルやフォルダが不可視化されている、ということに気づいた。それで、Unixとある本体にコピーして可視化したが、
マックからウィンへファイルを渡すときに現れるような、0バイトの半透明なアイコンと実際のバイト数を示す通常アイコンに分かれてコピーされてしまい、もちろんどちらも白紙のアイコンに、インテルマック上では変化してしまい、起動しなかった。インストールを新規にしようにも、フロッピー装置がなく、USBで接続したフロッピーをBasiliskIIが認識するかどうかも不明で、今のところ中断というところ。

OS8.1のディスクイメージもマウントするし、各ファイルも読み書きできたが、システムプロファイルにあるように、起動ディスク不明となっており、コントロールパネルの起動ディスクで、8.1のボリュームを指定してやっても、8.0のまま起動してしまい、何の変化もない。

一度、偶然に8.0上では初期化しないと読み込めないはずの、G4で作ったイメージファイルもマウントしていたが、システムがフリーズしてしまって、強制再起動。マウントしていたイメージファイルは壊れているとメッセージがあり、破棄してしまった。

インストール用フロッピーディスクも、ウィン上で〜.imgに一枚一枚変えて行って、それを読み込ませれば、インテルマック上でもインストール可能かもしれないが、どうなんだろう!?。


なかのひと

火曜日, 1月 01, 2008



インテルMacのLeopardで、パワーPC用とバイナリで配布されたBasiliskII上で動かなかったパワーPCのタイガーでコピーしたデータやアプリは、ディスクイメージに書き込み、インテルMacでフォーマット済みのディスクイメージに、コピーしてやれば問題ないことが分かったが、注意が必要のようだ。

うっかり、ディスクイメージにimgの拡張子を付けないでいて、パワーMac上では問題なく動いたのだが、タイガーからコピーしたファイル群は、インテルレパードではごらんのように白紙アイコンでもちろん起動などしない。各フォルダの中味も皆真っ白だ。

それで、新規にレパード上のBasiliskIIで追加ディスクイメージを作り、OS8.0で読み込むためにフォーマットし、1回終了して、インテルMac上で、ファイルの移動を行うことに。



先ほどの実験で懲りたので、今度も最初から1ファイルづつ恐る恐るコピーする。すると、今までインテルMac上でも白紙のアイコンが、OS8.0でフォーンマットしたディスクイメージにコピーすると、ちゃんとアイコンが復活する。この場合、MathPlayerがインストールされていたので、そのアイコンに変わる。01_5.nbというファイル。このアイコンが、OS8.0上で本来のアイコンに変われば、問題ない。要するに3段階のアイコン変化を遂げるわけである。この段階では、まだリカバリ後、マセマティカを起動していなかったので、こういうことになったのだと思うが、詳しいことはわからない。

最初にTheoristなどは一個コピーしてすぐBasiliskIIで立ち上げ、システムの入っている方へコピーずみなので、今回は気は楽だ。フォルダーごとコピーも出来たが、その際に属性がどこか変わることがあるらしいから、このフォルダーは、一個一個ファイルを移した。



最初に試行したのは、ずっと拒否されてきて、さっきやっとうまくいったTheoristのアプリ本体だ。1回上手くいったせいか(BasiliskII上といっても結局は本体レベルで認識したのだろう)、なぜかデータアイコンもそれまで真っ白だったのが、本来のアイコンに変わってしまっているが、本体が拒否マークがついていて、クラシックに対応しなくなったので、開けない!とメッセージが出る。これを、そのまま、インテル側のOS8.0でフォーマットしたディスクイメージにコピーして、すぐさまBasiliskIIを立ち上げ、ただちにシステムのはいっている起動ディスクに移す。




前回は、サブディスクのまま、立ち上げたので、変なアイコン(Macのリッチテキスト的アイコン?)であったが、もちろんそれでも起動したのだった。今回は起動ディスクに移すと、ようやく見慣れた本来のアイコンに変化した。同じフォーマットディスクなのに、起動性ディスクと単なるボリュームのディスクは性質がちがうのかもしれない。ここでも三段階のアイコン変化を遂げたわけだ。本来のアイコンに交通標識の禁止マークがついたもの、それから、真っ白ではないが、アプリの素性が不明なリッチテキスト的アイコン、これが、起動ディスクに移すと途端に、元のアイコンに変身するのである。やはり起動性ディスクは、Leopard
本体の不可視ファイルとどこかのレベルで連携しているのであろう。

このへんの事情を技術的に解説する力は私にはないが、いままでの経験から、クラシックではときどき、アイコンが白紙になるということはよくあった。そういう場合は、起動時に、どこかのキーを押していると、デスクトップを作り替えますが?と聞いてくるので、OKを押すと、プログレスバーが現れて、デスクトップの壊れた情報やゴミを処理してくれて、またアイコンが本来に戻る。

今でも、牟田さんのサイトhttp://nmuta.fri.macserver.jp/
では、ときどきたまるゴミ掃除のことが出ている。私も二度と立ち上がらなくなったBasiliskIIを、リカバリでなくそうしたOSX用のゴミ掃除をすれば、また新規にインストールしただけで使えたかもしれない、・・・。

そうした思いは、すでに本体に移しても、アプリはもちろんデータアイコンも真っ白だったものが、途中から皆アイコンが復活してしまい、これ以上、無駄なコピーをしなくてもいいらしい、ということからますます強まった。文字化けがどうのこうのではなく、デスクトップ全体や起動ディスクの不可視情報が災いしているのかもしれない。ともあれ、インテルMac上で、タイガー互換の、一番後からリリースされた(2006年5月)BasiliskII-1.0はちゃんとまともに、しかもかなりのハイスピードで動き、今のところOS8.0までのクラシック環境が、ウィンドウズを介せずに動作いたします、ということになる。

途中いろいろアップルについて不満を述べてしまったので、改めて非を改め、ちゃんと動きますよと声を大にして訴えたい。改善のきっかけは、今一よく解らない〜.imgという拡張子だ。Mac上ではこれを付けなくても動作していたが、これを開こうとすると、テキストエディターが起動してしまうが、同じものに拡張子をつけて、ダブルクリックすると、デスクトップに内容が現れて、HD内の内容の編集が可能となる。




マセマティカのアイコンも、マスプレイヤーのアイコンから本来のものに皆変わってしまって、いたって事は上手く運んだ。こうなると、インテルMac上でのBasiliskIIで行う演算がBasiliskII同士で比べれば一番早い。マセマティカのインストールでも、数値計算プロセッサー付きのMac8.0と認識してくれていて、早い。

一方、比較のためにあえてタイガーのパワーPCにも同じBasiliskIIをインストールしたが、こちらは、クラシックでは、パワーPCと認識されて、アルチベックとかいうインテルにはない演算回路を使うせいか、ダントツに早いが、OS8.0では、数値計算プロセッサーなしのCPUと認識されてしまい、最も遅く亀以下で、使い物にならない。

Theoristのほうは、数値演算用コプロ付き用と無し用と2枚にわかれていて、もちろん後者だが、インテルMacでは数値演算用コプロ付きディスクが使えることになる。しかし、今ではどれもフロッピー装置がなく、HDのどこにもそのコピーが置いていないので、使用できない。速度が全体的に昔のMacより格段に早いので、その点はTheoristでは問題ないが、マセマティカはやはりその演算機能に頼る部分が多いらしく差が出るようだ。

なお、最後のショットにも出てくる横文字のフォルダーは、かって「BASIC数学」誌で掲載された九州大学理学部数学科の梶原教授の御好意で、こちらからフロッピーをお送りし、掲載された内容をコピーして送り返されたファイルで、先生が各大学での問題解説などのファイル群である。あらためてお礼申し上げる。当時はTheoristもMathRederと同じようなファイルを開いて見ることが出来るフリーソフトが同梱されていて、行列などを眺めては、演算できたらどんなによいか眺めた思い出がある。先生も、Macクラシックならば、19万8000円で秋葉で買えて東芝のダイナブックと同じ値段だから、と購入を奨められた。それで、SE/30という数値演算プロセッサ付きの一体型Macを買って、のめり込んだ。

アイルランド工場製のこのSE/30(MC68030搭載、16Mhz,8MBのRAM、160MBのHD)は、後の通風口から出る温風が、コード類の被服材料が違うせいか、まさにリンゴのような匂いがしたもので、何度も確かめたものだ。あと、在庫は残り少なくて、手配しないと品切れになりますよ、と秋葉原のT-ZONEでいわれたが、買ったのは別の店だったので、後から、確認の電話が来たりした。

あの、一体型のデザインにアップルは相当金をかけたようだ。今でもクラシックの起動画面でお目にかかるニッコリMacの原点だ。ところで、昨夜もいろいろやっていて、ウィンドウズ版BasiliskII上で、久々例のあの恐怖の爆弾マークが現れた。ショットしておけば良かったと悔やまれる。あと、ハードの故障ではサッドマークとかいう、眼が×点になった一体型マークが現れるらしいが、自分のものでは見たことがない。



なかのひと


前回指摘した、インテルMacのBasiliskIIで、新規に追加ディスクのイメージファイルをつくり、それをOS8.0上でフォーマットしたものに、今度はインテルMac上でパワーPC上で作ったイメージファイルを開き、新規に作ったインテル上のイメージファイルも開いてコピーすると、まず動かないと諦めていたアプリがなんと、起動してしまった。

インテルMac上では、アプリのアイコンに、拒否マークがついているというのに。もちろんBasiliskII上のOS8.0でも、そのアイコンは真っ白ではないが、テキストエディタタイプの全然違うアイコンだったが、起動してしまった。その手でいけば、大半の古いソフトも移行できるかもしれない。




クラシックMac上で名称未設定となっているディスクイメージが、レパード上ではリムーバブルディスクタイプで表示され、そこに起動前にパワーPCからのファイルを一部移している様子。ファイル全体には、日本語ファイルもあり、完全に文字化けして、そういうファイルはコピーできないので、フォルダごとコピーしようとすると拒否されたので、最初ひとつひとつコピーしたりしていた。

途中で、この操作が、無駄なら手間がかかるだけだと、テストとして起動したら上手く認識してくれた。それで、欲をだして、マセマティカのフォルダを試してみたら、なぜか上手くいったので、喜んで起動したら、なんと今度は、ディスクイメージの属性が変わってしまったらしくまた読めないので初期化しますか、などと言ってきて、拒否したら当然認識されない。それで、再度追加フォーマットしたら、今度は、一ファイル毎にコピーしようとしても、ファイルの一部に読み込めない属性があるのでだめだと拒否される。

しかたなく、また新規にやりなおすことに。しかし、インテルMacはデリケートだ。今度は様子を見ながら行い、本体に移動させてしまえば、また追加していって同じ破目に陥っても、努力は報われるだろう。


昨日までの報告の後に、Leopardは10.5から10.5.1にアップグレードしている。そのせいではないと思うが
一度にフォルダごとコピーしなければ上手く行くと思う。ただ、この絶版となったTheoristというアプリ、
旧Mac上でも、インストールはコピーだけで、起動しても、システムフォルダ内に初期設定ファイルを作ったりしないたいへんお行儀の良い作られ方をしていて、気にいっている。マセマティカは、ちゃんと初期設定フォルダーを作るようになっている。


なかのひと


インテルMacでは、通常の意味ではもはやクラシック環境は動かないが、前回書いたように、最多のアプリが動くMacと言うことを改めて感じた。OSX用のエミュレーターは、ウィンドウズ用よりも制約が多いが、それならウィンドウズ用のBasiliskIIなりSheepshaverを使えばよい、と思った。ユニックス用とならんで、X86上で旧Mac環境を実現するエミュレーターとして最古参で、今回いろいろ試行してみて惚れ直した。

最近のOS9のクラシック環境では、久しく忘れていた謹賀新年のメッセージがOS8環境では再び現れるのには
改めて往時の感動が蘇った。WEBでみても、外人さんたちも、古いMacのアプリをただただ使い続けたいので、エミュレーターを作ったという意味のことを言っている。そしてこの人の意見をよむべきだ、そこではなぜパワーPCのエミュレーターが実現していないかの理由が述べられている、とあったが、そこはすでにリンク切れで見ることはできなかった。



パワーPCG4のタイガーでは、クラシック環境があるせいか、BasiliskII上でもUnixとある本体のHDからコピー&ペーストでアプリやファイルは移動して、実行できる。しかも、同じパワーPC上のせいか、本体のアイコンも他の場合箱型のシンプルなものなのに、外付けのイメージをそのまま表している。

インテルMacでは、CDからのインストール方式のアプリは素直に移植できたが、もともとフロッピー一枚で、HDにコピーしさえすればよいアプリなどはコピーしても認識しない。ウィンドウズでは、フロッピーにコピーして読み込ませたようなこともしたこともあったような記憶もおぼろげにあるが、家のウィンドウズはとっくにフロッピーはついていない。MacでCDに焼いて読み込ませてもダメだった。もちろんインテルでもダメ。

そうこうしているうちに、うっかりWinでは常識だろうが、HDイメージのファイル名に、〜.imgの名前を付けないで使っていたことに気付いた。BasiliskIIでは、HDイメージをいくらでも作って追加・削除が自由なので、移したいフォルダーを新規に作って〜.imgに書き込み、移植できないか試してもインテルMacでは認識しなかった。



それで、インテルMacではいずれパラレルデスクトップをもういちど入れてWinをMac上で起動させ、そこでウィンドウズ版BasiliskIIを使えば、使いたい古いソフトは皆使えることになる、という判断に至った。

そこで、インテルMacでもダメだったHDのイメージディスクをウィンドウズ版でも使えないか、試してみたが、こちらもだめ。しかし、こちらはHDの拡張子が〜.dskになっているので、試しにimgをdskに変えて、その置き場所のパスをBasiliskIIに教えると、上手く認識し、増設ディスクとしても機能してくれて、しかもファイル群も健在で、アプリもちゃんと起動する。



インテルMacでは、この同じディスクイメージを認識してもフォーマットがちがうので、初期化しますとなるので、ファイルが消えてしまう。これを初期化して、またそれにパワーMacで書き込めば読み込めるか、まではまだ試していない。リカバリしたので、画面共有なども消えてしまったのだ。ただし、ウィンドウズ環境はいつの間にかMac側で認識し、マイドキュメント内のファイルは見られるようになった。ほかのボリュウム
も共有をオンにすれば前回同様読み書きが可能となろう。アップル社は、ウィンドウズとの共存共栄を相当研究しているようだ。過去の資産は、ここらで絶ちきっておきたい、という意志のようなものを感じる。

雑誌などでも、かなりクラシック環境の復活を希望する声は多いように思うのだが。それなら、Win環境をつかえ、ということなのだろうか?



ウィンドウズ環境での「クラシック」。8.0から8.1にあがっただけで、システム占有メモリーがかなり増えている。Sheepshaverなら、9.04まで実行できて、しかもROMの制約も比較的緩やかなようで、OS8.6のROMでも使える。インテルMacで要求されたSheepshaverが必要とするROMは、パワーPCのアルチベックとかいう演算機能まで模試するために必要らしいが、X86ベースのウィンドウズでは、そんな無駄なことはしないらい。あるWEBでは、Macで動くSheepshaverの使い方教えてくださいに対し、Sheepshaverは、リナックス、ウィンドウズ上で動くことを目的にしたエミュレーターです、と大上段にお断りしている回答に出会った。

パワーMacで作ったTheorist.imgをTheorist.dskにしてBasiliskIIで読み込んでも、名称未設定となるだけなので、名前を付けた。もともとウィンドウズ用のシステムは500MBだったので、残り少なくなっていたので、
増設HDは心強い。8.1では、デスクトップ左下に、簡単に機能にアクセスできるバーが隠されており、マウスで引き出すだけで、画面解像度や音量調節などできるし、アイコンを追加も可能。

ただし、文字コードが違うので、和名表記のファイル名は皆文字化けしている。クラシック環境では、オフィスの互換性のため、ウィンドウズのフォントもかなり読み込まれているのでそのせいもあるかもsれないが、これらのファイルは紛れもなく全世紀に作ったものだ。


なかのひと