土曜日, 11月 10, 2007
「政治的無能」本書を一読した読書の誰もが抱く感想ではなかろうか!?
日本保守主義研究会代表の、岩田氏の述懐である。ここでの本書とは、上杉隆『官邸崩壊』(新潮社、207〜209)のくだりである。
安倍総理の退陣から読み解くーーー戦後レジームと政治家と題する「澪標」44・45号の巻頭言である。
政治的無能とは安倍総理以下の側近達の行動を、上杉氏の著作からかいま見た感想である。岩田氏は、マスコミが安倍氏の理念への国民の拒絶にあると報道した、と指摘している。しかし、岩田氏は国民の中で安倍不信が広がったのは、その理念や達成した業績に対する反感ではなかったはずと見る。
上杉氏の『官邸崩壊』を見ると、『この本はまさにジャーナリストの作品と呼ぶにふさわしい著作であり、随所にその逸脱は見られるものの、基本的に著者自身の価値判断にきわめて禁欲的である。』とされていて、取捨選択された事実をつなぐことによって、著者自身の安倍内閣への評価が現れてくる、という。
そして、冒頭の記述へと続く。政治的無能!?
『美しい国、日本』というタイトルを見たとき、ドキッとした。あのドキッは、やはり今回の辞任へとつながる何かを予感してのドキッ、だったと今にして思う。あの本は、三名の代作といううわさもある。うち一人は、京都大学大学院教授の中西輝政氏だという指摘もどこかで読んだ。中西教授の論議のスタンスは、私からみれば妥当だが、学会ではまだ少数派らしい。
それでも、参院選で大敗するまでは、それほど政治的に無能だとは、ほとんど認識しなかった。ただ、真っ先に訪米しないことには、不審感を持っていた。
参院選前に、いろいろと閣僚の事務所経費などの不祥事が出たり、政治的未熟を揶揄するかのような、少年官邸団などという造語も聞いていた。若手、側近だけでの官邸政治は、最初から躓いていて、反安倍の官僚たちも、情報を遮断したままだったらしい。
赤城農水大臣の事務所経費の問題が出たとき、日曜日にテレビをつけていたら、光熱費800円でど~の、こ~のという安倍首相の姿が、たしか、ニュースのフラッシュで流されたのを見たのだと思うが、責任を周囲に押し付けたとしても、ご本人の見識が疑われる。演説原稿も、選りによって、なとあの海部元首相の演説スタイルが手本だというから、正直あきれてしまった。
だったら、だれを手本にすべきかを指摘するほど選択肢が豊富というわけではないが、インパクトに欠けることはたしか。それで、事務所経費の弁明では、ものすごくマイナスのインパクトを残してしまった。
『安倍晋三首相の突然の辞任は、首相自身の考え方や思惑とはまったく別に、首相の目指した戦後体制からの脱却を頓挫させ、日本を一時的に古い日本に逆戻りさせる可能性がある。喫緊の課題であるテロ対策特別措置法の延長問題も、なお混乱させる可能性がある。
首相就任以降の足跡の特徴は、これが自らの信念だと主張してきた内容と現実の行動が、非常に重要な、少なからぬ点において大きくかけ離れていることだ。』
桜井よし子氏のブログからも、こういう書き出しが見られる。結果的に戦後レジームからの脱却を標榜しながら、それに埋没してしまった、とも。
政治家は、少なからず綱渡りをしなければならない局面に立たされるが、それをうまく切り抜けるには、運というか、それを可能にする周囲の態勢こそがものをいうはずであるが、それらを味方に引込む才覚が、惜しむらくは少なかったのでは!?・・・・・。
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2 件のコメント:
こんばんは、お久しぶりです♪
先週は、大兄ほどではありませんが、午前様の日が多く、結構疲れました(^^ゞ
今日は午前中はゆっくり過ごし、午後から奥多摩に足を伸ばしました。
夕方ともなれば、もうかなり寒いですね。冬用ジャケットでないとたまりません!
来週から息子の期末テストが始まるため、明日は勉強を見てほしいと言われています。明日はBIG1に跨るチャンスがないかもしれません…。残念ですが、いつも甘えている家族に、たまには恩返しが必要でしょうね!
おはようございます。
いつもコメントありがとうございます。
夜勤が終わり、土、日と家でまともに寝て疲れを取っています。
それで、バイク通勤復活で連日乗っていますが、急に低温化したので、始動性に癖がでて来ました。昨夜ははじめてチョークを使いました。
暖機なし運転を一年続けてしまいましたが、今は反省し、2分程度は行うようにしています。
1300とちがい、基本的に400に近いショートストロークエンジンなので、常用2000前後から3000~4000にすると、走りが蘇りますね。低回転からはアクセルを開けてもついてきませんね。
今日も会社でノルマに追われるので、通勤ツーリングで車を追い回します。
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