土曜日, 1月 15, 2011


毎日忙しくすっかり忘れていたが、一時帰宅で玄関を開けた時、見慣れぬ小包を見つけて、自分宛とわかったとたん、思い出した。大晦日前後に注文した坂井三郎氏の「大空のサムライ」の英訳本「サムライ!」が届いた!と。

最初の知らせでは、到着予定は場合によっては2~3月あたりになるかも知れないなどと悠長な事が書かれていたが、小包を見ると航空便らしい。今年の1月4日に発送完了!の知らせは来ていたが、だいぶ先と思い込んでいたし、忙しくいろいろと雑事も多く一度も脳裏には上らなかった。

程度は良ということであって注文したのだが、各ページの背表紙方向以外の周囲が15ミリほど若干黄ばんでいたほかは、誰かに所蔵されたり、読まれたりした跡は無い様であった。もっとも、積読主義の人が所有していて読まずに市場に流れたかも知れないが。

日本の書籍のように、写真ページが数葉ついているか!?と期待したが図版を含めて一切なし。ただ、索引がきちんと付いているので、この事項の文章を読みたいな、などと言うときには極めて重宝する。値段は安く、実用一点張りの中味のようである。

発送日の一月のメールをもういちど読み返したが、特に受領連絡などは必要ないようであった。出しても問題はなさそうでもあるが、文面に受領以外の何か書かなくては、などと緊張するのが嫌なので、無しの礫で済まそうとおもったが、これを書いていて、読書感想文でも付けてみるのも手か!?などとも思った。

表紙の零戦だけはカラーでなく、何か陰気な感じがするが、欧米人からみたら案外その通りの感想なのだろう、と思う。

ちょっと、バスで出かける用があり、座れたので半小節ほど読んでみたが、やはり英語の世界、けっこう血なまぐさい感じもする。

索引から、B-17という開戦当時無敵を誇った米軍の爆撃機を、坂井機が初撃墜した(昭和16年12月10日)出だしの部分あたりから読んだ。ただ、ぱっと開いたとき、真中あたりが自然に開いたので、ついその部分も読んでしまったが、そこはZerosとかWildcatsとかやたら散りばめられていたのでGrummanというのは、人名だと思っていた。しかし、何行か読み進めて行き、はっと、これはグラマンだと気づいたりした。

そこは、米軍戦闘機としては、坂井氏が初めて感銘を受けるくらい見事な操縦をする相手と競り合い、相手の一瞬の判断ミスをついて、銃撃をした、というところ、パイロットには命中せず、機体のコントロールが自由にできないほどの損傷を与え、パイロットの顔を見ると、肩あたりに被弾してざくろのような傷口が見えたなんて、たしか日本語の記録にはあった、あれだと思った。

When I was only fifty yards away, the Wildcat broke out of his loop and astonished me by flying straight and level. At this distance I would not need the cannon; I pumped 200 rounds into the Grumman's cockpit, watching the bullets chewing up the thin metal skin and shattering the glass.

そして、操縦不如意の敵機に対して、
I had killed many American in the air, but this was the first time a man had weakened in such a fashion directly before my eyes, and from wounds I had inflicted upon him.・・・・・しかし、結局
However, there was no reason to aim for the pilot again. I wanted the airplane, not the man.

今度は、エンジン部へcannonをお見舞いすると、機体は火に包まれ、降下しだす。パイロットは落下傘で飛び出す。

坂井氏は、このパイロットは死んだと判断したらしいが、後年米国で他のパイロット仲間達との会合で再会を果たしている。

米国は、潜水艦を有効に使い、多くのパイロット達を救出していたと言う。



なかのひと

2 件のコメント:

sho さんのコメント...

Natureさん、遅くなりましたが、お年賀をいただいており、ありがとうございましたm(__)m
こちらは出さず仕舞いの失礼をお許しください(^^ゞ

英語の本をお読みになるとは、やりますねぇ~!
何となく読むぐらいならできるとは思いますが、じっくり楽しむには、やはり日本語でないとムリです、ワタシは(笑)

早く暖かい季節にならないかと待ち遠しいですね~。

nature さんのコメント...

sho様、こんばんわ!初コメントありがとうございます。

九州へのご家族との車での帰省、会社にも毎年九州へ帰る方がおりますが、大変そうだったり、うらやましかったりと本当のところ、よく判りません。

毎年、お財布が大変だろうなと同情も致しますが、それはそれで、いろんな充実感も併せ持つことができるだろうなと今では思います。

私はせっかちな性格もあり、日本語の本だと先へ先へと急ぐあまりじっくり読むことが出来にくいので、その点中学から習いだした英語だと、かえってよく判らないために必然的にじっくり何度も読み返したりして、含蓄をとらえたり日欧の共通点と異質性との両方を堪能したりと、最初は特に辛いですが、慣れてくれば読書には最適です。

昔の先祖達は、漢籍に親しみ漢詩を作ったりしていました。それが、英語~ラテン語系に変わっただけですからね。