火曜日, 2月 09, 2016

宮崎正弘の国際ニュース・早読み ロシア、AIIBに早くも失望

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成28年(2016)2月9日(火曜日)
         通算第4806号  <前日発行>
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 ロシア、AIIBに早くも失望
  出資で第三位のロシアがなぜ副総裁になれなかったのかト不満爆発
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 憤懣やるかたなし、ロシア財務省である。
 中国の提唱したAIIB(アジアインフラ投資銀行)は1月16日弐正式発足し、金立群総裁以下、副総裁は英国、ドイツ、インド、韓国、インドネシアから撰ばれた。
出資比率から言えば、第三位(5・92%)のロシアからは副総裁が選出されないという面妖な事態の出現にロシアは失望を強める。

 もともと格付けを得られないままAIIBはスタートいう異常事態。
日本、米国、カナダが加わらない以上、国際機関は格付けのしようがないのは当然で、発会式の記者会見でも「ドアはまだ(そしていつまでも)開かれている」と日本の参加に綿々と執着する有様だった。

 後日、TPP署名式に際してオバマ大統領は「中国にルールを作らせない」と言明し、TPPの目的は中国排除にあることを示唆したのだが、AIIBには英国、ドイツが加わった。

 とくに英国である。米国はこれを裏切りと認識したかもしれない。
AIIB副総裁に入った英国の代表はダニー・アレキサンダー卿。彼はしかも理事会秘書長を兼ねる。つまりAIIBの事実上のナンバーツーである。

 アレキサンダー卿は英国財政部筆頭補佐官。つまりオズボーン財務相の一の子分である。オズボーンは英国政界における親中派のチャンピオン。英国を強引にひっぱって習近平訪英のお膳立てにつくし、AIIBへの参加を舞台裏で推進した。

 ロシアは英国の出資率が第九位(2・91%)でしかなく、ロシアの遙か後塵を拝する国が、何をもってナンバーツーなのかと批判的になるのも無理はない。中国側は「国際金融に通じるベテランが必要だから」と理由付けをしているが。。。

 オズボーン英国財務相が15年3月に突如「英国はAIIBに加わる」としたとき、日米は驚き、ドイツは慌てて加盟を表明し、欧米各国はその列に飛び乗った。日本では「加盟しないとバスに乗り遅れる」「日本は孤立する」などと皮相な発言が続いた。仕掛け人のオズボーンはパンダハガーだったのだ。

 AIIBは理事会のほか幹部会と管理部があり、12名の理事選出など、これからしばらく人事をめぐって参加国の執拗な確執がつづき、最初の融資実行は年内になる見込みという。
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 読者の声 どくしゃのこえ ERADERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)「どうなるこれからの中国と台湾」シンポジウムのお知らせです。28日(日曜日)九段で催行です。
 とくに徳光重人氏は日台の架け橋として生きることを決意し各方面で活躍中の人。
        記
とき     3月28日(日)午後1時半
ところ    偕行社(千代田区九段南4-3-7 翠ビル)
       (市ヶ谷から靖国神社方向へ徒歩6分。三つ目の信号右、六軒目)
講師     宮崎正弘
       徳光重人(八田技師夫妻を慕い台湾と友好の会代表)
       佐藤和夫(AJERキャスター)
会費     2000円
主催     チャンネルAJER
問い合わせ  (090)6709-9380(佐藤)



   ♪
(読者の声2)私は、アメリカで9年間日米合弁会社の経営に当たっていましたが、或る時、「同一労働同一賃金」の是非の問題に遭遇し、現場作業者の従業員と話し合いをもち、自分でも考えてみましたが、機械的な「同一労働同一賃金」は間違っているという結論にたっしました。理由はいくつかあります。
1.よほどの成績不良者でない限り、一見ただボタンを押しているような作業でも、経験を重ねれば、機械の調子の異常に気づき、微調整くらいはできるようになる。
2.経験を積めば、他の作業もすぐできるようになる可能性があり、作業者の配分にフレキシビリティーを生む。
3.勤続のインセンティブがなくなり、従業員の新陳代謝が激しくなると(1)新規採用のための、口入業者への手数料の支払い。(2)入社後の最低限の研修期間のコストなどがかかる。(3)勤続へのインセンティブが無くなり、愛社精神(アメリカ人にもある)が薄くなる等、多少の年功的な賃金体系のメリットを発見しました。
「同一労働同一賃金」は、会社の経営経験もない人が机上で考えたことだと思います。
(杉並の噛みつき亀)



   ♪
(読者の声3)「歴史・公民」東京塾・第29回(EXTRA)のお知らせ
< 大東亜戦争に刻まれた、アメリカ、 F・ルーズベルトの罪と罰! > 
           記
とき     2月21日(日) 午後1時00分(~5時15分)
ところ    豊島区医師会館  TEL03-3986-2321
      (池袋西口徒歩 5 分、東京芸術劇場前大通り反対側、「ローソン」の横道を直進突き当たり) 
       http://www.tsm.tokyo.med.or.jp/map/index.html
1) 研修会連続講座 (PM1:00~1:30)
   「喫茶の伝統」その6
     講師: 石川陽子(日本の伝統と文化を語る集い) 
2)講 演 !) (PM1:40~2:35) 
   「ルーズベルトはなぜアメリカ国民を騙すことができたのか?」 
    ~日米戦を誘引した本当の主役は? ~ 
     講師: 茂木弘道(「史実を世界に発信する会」事務局長) 
    ―――――休憩(15 分)――――― 
3)講 演 !) (PM3:00~3:55)
     「フランクリン・D・ルーズベルトをめぐる「正史」を見直す 」 
      ~戦後体制打破にむけた歴史修正主義からの挑戦 ~ 
       講師 中村敏幸 (近現代史研究家) 
      (第八回「真の近現代史観」懸賞論文・優秀賞(社会人部門)(2015 年)受賞者) 
 4)講 演 !) (PM4:10~5:05)
     「陰謀のレールに乗せられた日米開戦への道のり」 
       ~ ルーズベルトとスターリンの共同謀議と密約について ~ 
       講師: ケント・ギルバート (カリフォルニア州弁護士)              
       (第八回「真の近現代史観」懸賞論文・最優秀藤誠志賞(2015 年)受賞者)   
司会:  荒木 紫帆  (「つくる会」会員) 

【懇親会】 PM5:30~7:30 同会館にて 
    ※ 研修会は、¥1,500- 予約優先で先着 90 名様迄 
    ※ 懇親会は、¥3,500- 30名予約満席で、キャンセル待ちです。 
    < 主 催 >  :  ≪日本の伝統と文化を語る集い≫
    <企画・運営>:  「新しい歴史教科書をつくる会」東京支部 
<申込・連絡先は、島?宛> TEL:  080-6722-5670、 FAX: 03-3660-5672
                    MAIL: simazaki@rondo.plala.or.jp



  ♪
(読者の声4)香港の銅鑼湾書店の五名の失踪事件ですが、国際的な問題となって、ニューヨークタイムズも特集を組んでいますが、日本ではあまりさわがない。
 『正論』と『WILL』と産経新聞が大きく報じている程度ですが、やっぱり、中国に不都合なことは報道しないという姿勢にかわりはないということですね。
   (HU生、埼玉)


(宮崎正弘のコメント)前にも書きましたが先週、香港滞在中まっさきに銅鑼湾書店へ行きました。閉鎖されておりました。
 銅鑼湾書店が出版を計画していたのは、どうやら『習近平と8人のおんな』というノンフィクション的な内容の書籍で、皇帝の批判だけはしないという中国の逆鱗に触れたらしい。
 しかし英国籍とスエーデン籍のふたりを含む五名、ニューヨークタイムズまでが大特集を組む事態となっては、世界的に釈放要求運動が巻き起こりそうです。
 それにしても日頃「言論の自由」を吠える日本ペンクラブは、押し黙ったまま静観してますね。



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(読者の声5)台湾の地震で倒壊したビルの下敷きになった人たちの救出について、「外務省の役人を派遣しても何にもならない」などのご意見がありましたが、若干誤解があるようです。
外務省の役人は被害の程度の調査と、もし派遣する場合、どの程度の人数や機材を持っていくかを調べるもので、必須です。何よりも緊急援助隊は当事国の要請がなければ派遣することができませんので、調査団は相手国の意思を確認する役目を担っています。
しかし相手国にもプライドがあり、いくら日本隊が行った方がいいと判断される場合でも、相手国が受け入れを拒否するケースもあります。
また「米軍のオスプレイや高速艇で行けば今ごろ全員救出されていた」ともありましたが、日本の緊急援助隊は24時間以内に出発できるよう常に準備しています。
そのため派遣される隊員は事前に指名され、いつ派遣されても大丈夫なように常に用意しているだけでなく、持って行く資機材も羽田や成田のほか外国にも拠点を設け、常備してあります。
(加藤清隆)



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(読者の声6)宮崎先生は以前から中国のGDPはマイナス成長くらいであろうと予測されていました。
この理由は書かれておりませんでしたが、2月9日付けの
http://diamond.jp/articles/-/85869?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor
によると筋道を立ててやはりマイナス成長である可能性が高いということが推測ながら論理的に検討されており、宮崎先生の見立てとぴったり一致しており、改めて宮崎先生の慧眼に感服いたしました。
 従って昨年の中国のGDPは良くてゼロパーセント成長、実際にはマイナス成長ということかもしれません。
となるとこれからはドンドン減速する可能性もあることから、大幅なマイナス成長ということになるのかもしれず、そうなると現状の経済活力を維持することは難しくなるのかも知れませんね。
そうなれば世界の経済が混乱すると言うデメリットはありますが、世界平和と言う面に対しては大幅に貢献することになるのかなと言う気もしますが、いかがなものでしょうか。
 世界経済については中国など当てにしなくても何とかなるでしょうが、アメリカが中国の横暴をおさえきれなくなっている現状からすると、国際平和の面からは中国の経済減速は世界全体にとってはむしろ好ましい事とも言えるのかも知れないと言う気がします。
  (呆け老人)
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(宮崎正弘のコメント)当該記事を書いた島矢志郎氏は元日経記者。通算担当時代にでてきた計算機を「電卓」と命名した人でもあります。

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宮崎正弘の新刊案内  http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
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宮崎正弘のロングセラー 
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『「中国の終わり」にいよいよ備え始めた世界』(徳間書店、1080円)
『アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路』(PHP研究所、999円)
『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社)
『中国、韓国は自滅し、アジアの時代がやってくる!』(海竜社、1080円)
『中国大破綻 ついに失われる20年に突入する』(PHP研究所、1404円)
『日本と世界を動かす悪の「孫子」』(ビジネス社。1188円)
『吉田松陰が復活する』(並木書房、定価1620円)
『中国・韓国を“本気で”見捨て始めた世界』(徳間書店 1080円)
『台湾烈々  世界一の親日国家がヤバイ』(ビジネス社、1188円)
『「中国の時代」は終わった』(海竜社、定価1080円) 
『中国共産党、三年以内に崩壊する!?』(海竜社、1080円)
『中国バブル崩壊が始まった』(海竜社、1080円)
『中国 大嘘つき国家の犯罪』(文芸社文庫、713円)

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<宮崎正弘の対談シリーズ>
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宮崎正弘 v 室谷克実『悪あがきを繰り返し突然死の危機に陥る中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 宮脇淳子 『中国壊死』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 石 平 『私たちの予測した通りいよいよ自壊する中国』(ワック)
宮崎正弘 v 渡邊哲也 『激動する世界経済!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 室谷克実 『日本に惨敗しついに終わる中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 小川榮太郎 『保守の原点』(海竜社。1620円)
宮崎正弘 v 室谷克実 『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店、1080円)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美 『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石平 『2015年 中国の真実』(ワック、シリーズ第五弾)
宮崎正弘 v 大竹慎一 『中国崩壊で日本はこうなる』(1512円。徳間書店)
宮崎正弘 v 西部遭 『日米安保五十年』(海竜社)  
宮崎正弘 v 黄文雄 『世界が知らない中国人の野蛮』(徳間書店)
宮崎正弘 v 佐藤優 『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社)
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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