日曜日, 5月 29, 2011


さて、二日目の朝となった。現行Theoristの能力について触れるためMthematicaで演算中のファイルの入力ミスのバグ取りが終わってから何か例題を選んで処理能力を試してみよう思った。

以前なら、こういう式はこう変換する、というような事前の約束事を自分で探してその式の変換ルールを呼び出し、宣言文として冒頭に挿入する形式であったと思う。

ところが、現代版Theoristにはそんなファイルは見当たらず、37.5MBの実行ファイル一個のみである。昔は本体はフロッピー一枚におさまり、他の一枚にサンプルファイルやら、今言った変換ルールを定めたファイル群などを納めていた。実は製品版は3枚構成で、もう一枚はCPUのコプロをもつMac用のための別体の実行ファイルが入っていた。SE/30ならば、コプロ付き、LC630ならばコプロ無しといった案配で使い分けるようになっていた。今では、PowerPC用のエミュレータで、コプロ無しの本体でも動いている。実は今朝もエミュレータ上でMathematica3.0を動かしていたのだが、;と:の区別すら実際には重要なのに、エミュレータ上では、:を間違いなく打っても;としてしか認識されていないことがわかり、かなり慌てた。仕方なく、キーボードパレットを呼び出し、フォントをクーリエに指定し、図上にあらわれるキーボードから:表示を選んで打ち、その文字をコピーしてMathematicaに貼付けるなどの迂回策が必要な事に気づいた。
同じMacでさえこの有様だから、WIN用のBasiliskiiなどでは、キーボードのアルファベットはまともに入力できても、制御記号などは一文字ずれていたり、まるっきりずれていたりで大変だった。

それで、そんな変換ルールを呼び出すにはどうするのかと思いメニューを探すと、ファイルメニューの最上段にスタータライブラリという項目があり開いてみると、これから行う予定の演算に合わせて組み込まれたノートブックを開く事が出来るようだった。

うまく選んだノートブックが出てくれば、例題の文字変数や数値を打ち変えるだけで、ほぼ自動的に演算してくれて、おまけにグラフまで自動的に描いてくれるように出来ている。

しかし、今回選んだ微分方程式は、最初に選んだジャンルとは違うようなので、一般のノートブックを開いて自力で始めた。



例題は、オリジナルのTHeoristに含まれていたハイパーカードで作ったスタックに取り上げられていたものを選んだ。Youtubeなどの無い時代に、それに近い機能が備わったハイパーカードは、もうおそらくほとんどの方が忘れ去ってしまっているだろうが、当時のMacをMacづける記念碑的アプリであった。買えば10万はするだろうというソフトが無料でついて来る、といった評価を目にしたこともある。しかし、私がMacに関わり出した1990〜91年頃にはその勢いはすでに傾きかえていたように思う。職場や技術現場などで、ハイパーカードスタックの出来のいいものを見ると、確かに出現当時はインパクトが大きかったろうと思われた。

通常のノートブックであっても、旧Theoristの操作がほぼ同一に実行できるように感じた。
すっかり忘れてしまった、Theorist独自の演算処理の過程を再確認するのに、このスタックは貴重であった。このスタックには見ただけでは絶対に想像出来そうにない微妙なセンスまで嗅ぎ取ることができる気がした。


式の全体や一部の変数などを選択し、❦マークを押すと最後の図にあるような指先のマークが出て来て、マウスで動かして移項や代入などが出来る。


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