土曜日, 7月 09, 2016

宮崎正弘の国際ニュース・早読み (中国『海のシルクロード』、バングラデシュで頓挫    チッタゴンの南,深海の港湾新設をハシナ政権はキャンセル )

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成28年(2016)7月9日(土曜日)
          通算第4957号 
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 中国『海のシルクロード』、バングラデシュで頓挫
   チッタゴンの南,深海の港湾新設をハシナ政権はキャンセル
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 またまた中国提案の巨大プロジェクトが頓挫した。
 メキシコ新幹線、米国(ロスーベガス)新幹線、インドネシア新幹線と陸のプロジェクトの挫折ばかりではない。

 『海のシルクロード』は言うまでもないが、中国の軍事戦略の一環であり、南シナ海に伸びた魔手はマラッカ海峡からインド洋へ伸びており、スリランカのハンバントタ港にはすでに中国海軍潜水艦が寄港し、インドばかりか米国が警戒、その先のモルディブにはチャイナタウンが出来ている。
コロンボの沖合には人工島プロジェクトが再開されようとしており、パキスタンのグアイダール深海港湾整備は進んでいる。

 この海のシルクロードは、ジブチへおよび、そしてギリシアのピレウス港の買収に成功(チプラス左翼政権はデフォルト回避のため、港湾を中国に売却するという愚挙演じた)。つまりインド洋を囲みこみ、インドを封じ込める中国の戦略が背景にある。

 こうして中国の「一帯一路」の海洋版は着々と進捗するかにみえた。
 バングラデシュのチッタゴンは地政学的に要衝とされ、この港湾からの輸送路はバングラ国内ばかりか、ブータン、ネパールを含むインド経済圏の貨物輸送のハブでもある。

 バングラはその野党政権時代に、中国がチッタゴンの南に位置するソナディア港が深海であることから、ここに巨大港湾施設プロジェクトを持ち掛け、度重なる協議を経て、2012年に政府が許可に前向きとなった。ほかにUAE、オランダも提案を行っていたが、融資条件などが折り合わなかったとされる。 

 過去三十年、中国はバングラデシュに対して橋梁、道路、港湾整備など多くのプロジェクトを手掛けてきた。
げんに「中国・バングラ友好橋」は、八本が建設中である。
ダッカにはチャイナタウン五万人構想もあり、また繊維産業では中国企業が100万人のミシン女工を雇用している。

くわえて中国の武器がバングラ軍と警察の武装の82%、ほかに民間企業の進出も目立ち、重層的な進出がみられるのである。

 2014年、ハシナ首相は北京を訪問した。
 しかし数家月後の15年1月、ソナディア港開発構想は最終的に折り合いがつかず「白紙に戻す」ことが決まった。2016年2月に、この事実がインドのメディアで報道された。

 代わりにバングラデシュに深海の港湾プロジェクトを仕切るのは誰あろう、わが日本である。
チッタゴンの南に位置するマタルバリ(ソナディアからさらに南へ25キロ)に深海に面した港湾ばかりか、付近に四基の火力発電所とLNG基地が含まれ、総額46億ドル、この80%を日本がアンタイドローンでカバーする。

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   樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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知道中国 1437回】   
――「此際、南洋道とか何とか立派なる・・・美名に變ずることを」(中橋1)
   中橋徳五郎「台灣視察談」(安達朔壽 明治三十二年)

   △
 生まれは文久元(1861)年というから、高杉晋作らが徳川幕府の千歳丸で上海に赴いた前年である。亡くなった昭和9(1934)年は満州事変と盧溝橋事件のど真ん中――幕末・明治・大正・昭和初年と激動の時代を生きた中橋は、東京帝大大学院で商法を学んだ後、農商務省、衆議院、逓信省などに勤務する。

 「台灣視察談」は明治32(1899)年5月8日に「大阪某會」で行った談話だが、この当時の中橋の経歴を探ると、前年には官界を去り、岳父である田中市兵衛の後を承けて大阪商船社長に就いている。その後、彼は社長として台湾航路での営業拡大に辣腕を振るい、同社の業績挽回に尽くした。ついでにいうなら、日本窒素、宇田川電機などの経営にも参画。日本窒素の熊本県水俣工場(後の水俣病原因工場とされる)の建設を指揮。

 

 明治34(1901)年の大阪市会議員就任を機に政界進出。衆議院議員(当選7回)となり、原敬内閣では文部大臣として高等学校10校、工業・商業・農林・外語・薬学系専門学校29校の新設、医学専門学校5校の設置、東京高等商業学校の大学昇格など長年の懸案であった高等教育機関の充実に尽力。内務、商工大臣を務め、大蔵大臣就任に強い意欲を示したとも。

 この経歴から判断するなら、「台灣視察談」は、社運の傾きかけた家業・大阪商船の挽回を台湾航路拡充に求めた頃に行われたように思われる。ならば「大阪某會」というのは大阪の海運業者、あるいは商工業者の集まりか。長谷川の木材業界にせよ、中橋の海運業界にせよ、当時の日本経済界が台湾を新たな飛躍の地として注目するようになったということか。であればこそ、「剣や鉄砲の戦争には勝つても、経済上の戦争に負けると、国は仕方なくなるヨ」との勝海舟の呟き、「陸海軍人櫛風沐雨の功勞を以て得たる國威も商業塲裡の失敗を以て空しく實力を毀損し唯?史上の名譽を留むるに過きす」との長谷川の危惧の念が、より真実味を帯びてくる。

 海運会社の新米社長としての中橋の「台湾視察談」から、当時の日本経済界による台湾経営の将来像が浮かんでうるような気もするのだが。

  談話の冒頭で「昨年十二月臺灣に渡航し」、さらに「本年は去る二月再び同地に渡航し先月下旬歸阪しました」と語っているところから、社長就任直後、さほどの間を置かずに2度の台湾視察を行ったことが判る。台湾航路に社運を賭けた中橋の意気込みを感じる。また「本會の幹事」から強い要請を受けて「臺灣の事情」を話すことになったということだから、「本會」の関係者は、よほど強い関心を台湾に示していたのだろう。

  ついで本題に移り、事前に聞いた台湾帰りの話では台湾の統治は「甚だ困難」で、交通は「餘程困難」で、港湾は「極めて儉惡」で、気候は「餘程惡き」とのことだったが、現地に行ってみて、「私は多く反對の意見を持つ」ようになった。たとえば「臺灣統治問題の如きも、恐らくは統治者自らが之を困難ならしめている」ように思える。それというのも台湾に対するに「我が内地の如く同一の言語、同一の習慣、同一の歴史も以て統治」しようとするからだ。「苟も言語を異にし、習慣を異にし、?史を異にするところの一國一地方を治めんとするには、極めて其の方法を簡易にして統治者の力を或る種類の事項に集注し、勉めて其勢力の散逸を防がねばならぬ」ところである。

 「私が考ふるところ」では、台湾統治の要諦は、一方で警察力を充実させ「土人に對して十分に其生命財産の安固を與へ」、一方で「交通の利便を開き其利用厚生の道を達せしむれば乃ち足れりと確信するのである」。それというのも「新領土の人民は只さへ恐懼の念慮を抱く」。だから「施政の第一は其土民をして其堵に安んぜしむに在る」からだ。
《QED》
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌連載中の樋伊豆木克夫氏の【知道中国】シリーズ。はいま台湾について紹介されています。
せっかくですから、伊能嘉矩の夥しい報告書のなかからひとつ紹介していただけませんか。日本の領台と同時に台湾に入り、台湾総督府嘱託として平地から山地までくまなく歩いた偉大な先人です。
今で言うなら契約社員ですね。マラリアに冒されながらも床にあって報告書を書き続ける。その情熱はどこからきたのか?
明日の雇用も保証されないのに。伊能の著書は台湾でいくつか中国語に翻訳されていたかもしれません。確か伊能についてのテレビドラマもあったような気がします。見ておりませんので、わかりませんが。
  (浪子)



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(読者の声2)新刊の「中国、バブル崩壊の全内幕」拝読しましたが、「逃げ遅れる日本企業」、と早くから警鐘を鳴らしておられたのに、未だに支那へ進出しようとしている企業も在るようです。
 可笑しな人たちもいるものですね。
 三菱UFJ銀行は800億も融資して、挑発ばかり仕掛けてくる中共から回収の見込みはあるのでしょうか。金持ちである筈の中共が、何故、融資を願い出るのですかね。不思議ですね。
 膨張主義に狂っている政権など1日げも早く崩壊してもらいたいものです。
    (北九州素浪人)



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(読者の声3)アメリカの左翼マスコミの影響力について教えてください。
 以前、ビル・クリントンが、文章には書けないような卑猥なことをホワイトハウスでしておきながら失脚しなかったのですが、
 あれはどこの国でも資質を問われて仕方がないレベルでした。相手に暴露されたことからして、人望も政治力もないこともわかります。
 あのころから気になっていたのですが、それでも民主党だから助けたいと思うのがアメリカ左翼マスコミで、その影響力が大きい、ということなのでしょうか?
   (NS生 千葉)


(宮崎正弘のコメント)米国に限らず、左翼がメディアの主流で、フランスでもルモンド、独の南ドイツ新聞はリベラル、ともに反日です。英国もガーディアンなど左翼的ですね。
 米国はニューヨークタイムズ、ボストングローブ、ワシントンポスト、ロスアンジェルスタイムズなど、極左、リベラル。かろうじてワシントンタイムズが保守。ウォールストリートジャーナルは体制保守、したがってトランプには批判的ですね。
 テレビはCNNが90%、トランプ批判、ABC、NBCも左寄りで、唯一FOXテレビが保守です。
ジャーナリストの70%は、はっきりに民主党支持という旗幟を鮮明にしています。



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(読者の声4)国連が世界に広めた「慰安婦=性奴隷」の嘘。ジュネーブ国連派遣団報告(自由社)。藤岡信勝編著
 第4回:第二章 世界に広がった「慰安婦=性奴隷」の嘘
 1、2007年米議会慰安婦決議から全米に波及
 アメリカにおける慰安婦問題は2007年の米議会下院決議から大きく取り上げられるようになりました。それ以前から実は、対日訴訟問題の一つとして取り上げられていました。マイク・ホンダもカルフォルニア下院議員の時に関係した「ヘイデン法」とよばれる「戦時強制労働補償時効延長法」によって膨大な補償訴訟が出されました。
慰安婦もその中に含まれていました。しかし、これらに対し米国務省・司法省は一貫して「サンフランシスコ講和条約での国家間の合意で解決済み」との日本政府の主張を支持しました。合衆国最高裁判所は、慰安婦たちの集団訴訟却下の最終判断を下しました。アメリカのマスコミもこれを支持する論調がほとんどでした。
 ところが今度は、「女性の人権問題」にすり替えた日本叩きが始まり、マイク・ホンダらは2007年に下院の決議を勝ち取ることになったのでした。この決議は、拘束力無しですが、「検証なし」で決議できるところに「目をつけた」作戦かもしれません。
 しかし、この決議以降「慰安婦非難」は大手を振ってアメリカで主張できるようになり、グレンデールの慰安婦像建立などが続出してきました。自治体がいかに一部の勢力によって動かされているのか、その実態をこの論文は詳しく報告してくれています。
 日本語原文:http://hassin.org/01/wp-content/uploads/TheUNsGloba4.pdf
英訳文:URL  http://www.sdh-fact.com/book-article/744/
 PDF:  http://www.sdh-fact.com/CL/Fujioka-2016-CHAPTER-2.1.pdf
海外には、下記の通り英文で発信しました。
   (「史実を世界に発信する会」会長代行 茂木弘道)



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(読者の声5)「生蕃ノ支那人ヲ見ルコト仇讐モ啻ナラス」は明治の遠い時代のことではありません。▼30年近くまえ台湾東部、宜蘭の山地部落を歩いていたときのことです。山地と言っても昔の部落のあったような何千メートル級のところではありません。ここの原住民たちは日本時代そして光復後を通して高山から平地に移住させられた人々です。▼早めに移住した人たちは政府から水田を与えられました。しかし水田をもたない人びとは深山に入ってシイタケを栽培していました。深山はかれらの祖先の地です。一度山に入ると、3ヶ月くらいは部落に帰ってきません。ここで木を切り、シイタケの菌を植え付け、出来たシイタケを乾燥させて持ち帰るのです。▼でもこの山は国有林です。山を下りる途中に、林務局のお役人に見つかることもあります。そうすると苦労して育てたシイタケもすべて没収されてしまいます。お役人たちは没収したシイタケを自分たちで頂いてしまうとか。そんなわけで、この地方の原住民たちがいちばん嫌っているのが林務局のお役人(漢族=シナ人)でした。政変とかクーデターとか大きな混乱が起きたら、「まっさきにコイツラの首を刎ねてやる」と、おじさんは言っていました。▼かれらの祖先たちが獣を追って自由に走り回っていたところ。それが台湾山地です。国有林? 
何、それ、おいしいの?
やっぱりシイタケのほうがうまいでしょ?…でしょうか。
(浪子)
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 アンディ・チャンのアメリカ通信
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アメリカにはこんな人物しかいないのか。まさに「アメリカ死ね」である。
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[AC通信:No.599 Andy Chang (2016/07/07)
[AC論説] No.599 ヒラリー不起訴アメリカ死ね

7月5日朝、FBI長官コーメィ(James Comey)はヒラリーのメール調査報告で、ヒラリーの数々の違法行為を列挙し、「きわめて不注意(Extremely careless)だった」と糾弾しながら最後の結論において「ヒラリーが法を知りながら故意に罪を犯した証拠は挙がらなかった。
よってどの検察官も彼女を立件できない」と述べたあと、記者の質問に答えず退場した。15分後に誰かがインタネットで「アメリカ死ね」とツイートした。
 発表後からすぐにこの不起訴決定に不信、不満足、抗議が押し寄せ、メディアはこのことで持ち切り、しかも決定に不満が100%である。
 6日午後、リンチ(Loretta Lynch)司法長官は「FBI長官の結論でヒラリーの調査は打ち切る」と発表した。
そして本日7日、国会はコーメィ長官を喚問した。国会も国民もFBIの報告に失望しているのでヒラリーの不起訴討論は11月の選挙まで続くだろう。

 FBI長官の発表の数日前にリンチ司法部長とビル・クリントンが「偶然の出会い」の密室会見をした事件があり、ヒラリー不起訴はすべてオバマ政権の作ったシナリオ通りと言われている。

●FBI長官報告の概略

 コーメィ長官の列挙したヒラリーの違法行為は簡単に説明すると以下のようである:

1 ヒラリーは国務省の許可を得ず複数の私有スマホを使用し、国外でも機密保持のない私有スマホで通信していた(ヒラリーは個人スマホを一つしか使っていないと公言、誓言した)。

2 ヒラリーは国務省の許可を得ず、複数のクリントン家専用のサーバーにすべての通信データを残し、このうちの55000通の通信を提出したが、国務省の許可なく勝手に32000通のデータを消去した。データの消去は弁護士が全てをチェックしたとウソをついた。
だが弁護士は「機密マークのあるなし」を調べただけだったと言う。ヒラリーはメールの送受信に機密メールの記号はついていなかったと強調した。しかし機密マークの付いたメールが3通発見された。弁護士は機密扱い許可を持っていない。

3 FBIの調査したメールの結果とは2014年に国務省が提供したヒラリーの3万通のメールを調査した結果である。ところがFBIの調査したメールのなかに110通のトップシークレット(Top Secret)メールが発見され、その他にも複数の敏感(Confidential)メールも見つかった。
更に2000通のメールは機密データを程度の低い敏感に変更したものがあった。許可なしで変更したのか。

4 調査したメールのうち、ヒラリーが勝手に消去したメールを国務省以外の機関から取得したのもある。ヒラリーが提出しなかったメールでほかの機関から取得できなかったメールもまだあるはず。

5 メールに機密記号が付いていたかどうかではなく、他の機関から送られてきたメールは、ヒラリーの地位(国務長官)からみてトップシークレットかどうか判別できるはずだ。ヒラリーは送受信したメールに機密記号はついていなかったと弁明したが事実として機密
記号の付いたメールもあった。
たとえメールに記号がなくてもヒラリーは機密かどうか判別できるはずだった。

6 この調査で分かったことは国務省が機密メールの取り扱いに極めて杜撰であることだった。

7 ヒラリーのサーバーは機密扱い許可がないためハッカーに侵入された可能性がある。しかもヒラリーは国外に居た時の送受信にも機密性のないスマホを使っていた。ハッカーが機密データを取得した証拠は発見されなかった。

8 これらの事実が分かったにも拘らず、ヒラリーが「明らかに意図して、違法と知って法を無視した」、「意図して法を犯した」、または「国家に危害を与える行動をとった」ことは証明できなかった。

9 ヒラリーの行いは「きわめて不注意(Extremely careless)]であったが、違法を知って故意に行った証拠はなかった。そういうわけで、いかなる検察官も彼女を立件、起訴は出来ないと判断したのである。以上が結論である。

●リンチ司法部長とビル・クリントンの秘密会見

 コーメィ長官の発表に先立つ6月28日、ビル・クリントン元大統領はアリゾナ州フェニックスの空港で「偶然の出会い」と称する秘密会見をした。
 クリントンの飛行機がフェニックス空港に着陸しクリントンが地上におりたあと、まもなくリンチ司法部長の飛行機が到着して、二人は「偶然の出会い」で握手し、二人はリンチの飛行機に乗り込んで39分の会話をした。
機内に入る前にリンチ部長は護衛に対し、「機内に入るな、写真を撮るな」と命令した。会見の後彼女は新聞記者の質問に答えて「ただの日常会話、孫の話やゴルフの話」と説明したが、二人で39分も日常会話をしたなんて誰も信用しない。
 
メディアの批判が激しかったのでリンチ部長は、ヒラリーの調査結果はFBIの調査結果を見てから決めると述べた。そのようなことがあって、5日にFBI長官がヒラリー不起訴としたから、リンチ部長は6日の午後、「ヒラリーの調査は終了した」と発表した。
 だからこの一連の事実を繋ぎ合わせてあるシナリオがあったと言う人もいる。つまり、リンチ司法部長とクリントンの秘密会見→FBI長官のヒラリー不起訴処分発表→司法部長のヒラリーの調査終結、この繋がりに疑問を感じない人はいないだろう。但しFBI長官は、「誰からも何処からも圧力を受けなかった」と国会喚問で誓った。

●国会でFBI長官コーメィを喚問

 7日の朝、国会はコーメィ長官を国会喚問した。コーメィ長官は5日の発表の通り、誰からも圧力を受けていないと宣誓し、ヒラリー不起訴は調査の結果からヒラリーが法を知りながら違法行為を犯した証拠は立件できないと強調した。
しかし国会議員は信じなかった。

 ガウディ議員は記者に次のように述べた。個人スマホの使用、複数のスマホ、複数のサーバー、データの改竄と消去、機密メールの存在など、すべてヒラリーの決定である。そして彼女はウソの弁明を繰り返した。明らかに違法と知って法を犯した証拠である。
 ギングリッチ元国会議長も記者の質問に対し次のように述べた。
 ヒラリーは8年の大統領夫人、4年の上院議員と4年の国務長官の経歴を持つ法を知り尽くした人である。ヒラリーが機密とは何か、違法とは何かも知らなかった、だから「極めて不注意だった」と言うFBI長官の結論は不当だ。このような経歴の持ち主が本当に法を知らなかったならこんな人物が大統領になれるはずもない。
 ライアン国会議長は7日、ヒラリーの機密扱い許可を廃止すべしと言う申請書を提出した。機密扱い許可がなければ大統領になれない。ライアンは「最低限度、今から11月の選挙までヒラリーの機密扱い許可を廃止すべきだ」と述べた。
 ヒラリーの選挙本部は不起訴処分で立候補は確実と喜んだが、民意調査ではヒラリー不利となった。トランプの人気が下落したのでこの二週間ほどヒラリーがリードしていたのに、FBIの発表のあとヒラリーの人気は落ちてトランプと同じ40%以下になった。
 つまり二人とも大統領に不適任である。
ヒラリーとトランプ、二人とも「大統領になる資格」が26%。アメリカにはこんな人物しかいないのか。まさに「アメリカ死ね」である。
   
              (アンディ・チャン氏は在米評論家)
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