日曜日, 8月 31, 2008

日本文芸社の告発にも似た、仕組まれた昭和史には、平成の現在の要注意人物として、四名の似顔絵も挿入されている。

この本は、思想劇画となっているが、読めば読むほど奥が深く、手放せない本であり、単純にアメリカの謀略で日米開戦となったなどと手放しで済ませられないことが分かってくる。日本の官僚組織や日本人の精神構造まで踏み込んで、さらに該博な歴史知識、歴史感、その他総合的な経済問題もカバーしてなおかつ聡明でないと、真の理解は無理だろうと思えてくる。

指名された4名は、線画ながら、顔は判別できる。女性が一人いる。櫻井よし子氏と思う。残り三名中、二名はすぐにわかった。もと外務官僚の岡崎久彦氏、現京都大学大学院教授の中西輝政氏、あと一人は、しばらく考えたが、名前がでてこない。毎日新聞をあっさり捨て産経新聞に移った記者だ。ネットで調べたら、直ぐに判明した。ワシントン在住の古森義久氏である。

映画『靖国』関連のコメント集「靖国・・・上映中止をめぐる大激論」で宮台教授が触れていたように、「右翼が賢くなれないように操縦されている。倫理社会の教科書でも、戦前には亜流だった福沢諭吉を含めた脱亜入欧派や啓蒙派ばかりが紹介されています。「東洋原理を護るために西洋原理を使え」「列強の帝国主義に棹さすことで抗え」と主張する亜細亜主義者の志向は、啓蒙派よりも思想的に深い」と指摘されているように、似たことが書かれている。

孫文と終生の友情を結び、中国革命を支援しつづけた宮崎滔天、そして玄洋社の頭山満や黒龍会の内田良平にいたる日本の大亜細亜主義の系譜がある、と。彼らこそ尊王攘夷を受け継ぐ日本民族主義者であり、本当の愛国者であった、と。

現在、日本のそこらにはびこっている中国人・朝鮮人をとにかく蔑めばいいと思っている連中、汚らしいアメリカの手先たちのことを右翼とか民族主義者というのではない、とあって、
岡崎氏、古森氏はともかく、櫻井よし子氏や中西教授まで入るとは恐れ入った。

http://ianhu.g.hatena.ne.jp/bbs/25/58?fromtreemode=1
には古森記者が、慰安婦問題に関してアメリカ議会の動きを伝えた記事が出ているが、どうもアメリカ政府へのぶらさがり記事のように感じてはいた。櫻井よし子氏の「異形の大国 中国」(彼らに心を許してはならない)も読んではいるが、そこまでは考えなかった。

ただ、最近胡錦涛の動きを見ていると、どうも中国敵視だけではとてもだめではないか、とは思っている。日本と中国の間に対立のクサビをうちこんだのは、欧米人だともいうし、安っぽう日中友好はごめんだが、日本と中国、朝鮮、および他のアジア諸国との関係はもう少し親密さがあっても良いはずだと思う。

靖国、尖閣、竹島、看護師受け入れ等、いろいろ課題があるが、単に安易な経験論だけではなく、本来の右翼の考え方を勉強し直して、日本がどうあるべきかを再構築する必要があるのでは、と期待半分で考える。

「嫌韓流」に続いて「嫌中流」もみたが、中国というのは朝鮮人よりも変な儒教が浸透していないだけ改革に向くと思った。むしろ、日本人の活動家の中国シンパがなんども中国人愛国者にボコボコにされるケースが多くあり、真の日中友好もありえないことではないように感じた。イデオロギーに染まりきった相手との真の交流は無理だと思う。その点、先祖を否定できない儒教原理に凝り固まったコリコリ(korea、korea)の隣の国とはうまくいかないだろうなと思う。

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なかのひと

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