木曜日, 5月 14, 2009
私と同じような発想をする人もけっこういるらしく、モータロイ発売終了なのだが、それ以前から、釣りの錘で代用できる、ハンダでもいいさ、とかそういう類の書き込みもけっこうあるようである。しかも、アルミタンクなので、キャブへ行く前にフィルターを通る際に、フィルター室の底に、鉄のボルトを固着させ、そこで、モータロイを躍らせて溶け出させるなどというアイデアまであり、私も昔それとほぼ同様のことを考えたりもした。
http://page.freett.com/triumph_tiger/cla.html
四輪の外車でも、タンクがFEPか何かなので、モータロイを鉄に擦り付けて粉にして、それをタンクに入れたなどという話もあった。
しかし、長期的に、どうだった、などという記録はほとんどない。こうした点に関しては、
『知的生産の技術』でこれまた、マッキントッシュも使用しているという梅棹博士は、カードを取りなさい、ということを主に主張されていたのだが、私には、以下のようなことが気になった。
個人文書館
『くりかえしていうことだが、わたしたちの社会の制度化された教育体系では、達成された成果を次代につたえることには、なかなか熱心であったが、その達成までの技術を開発し、発展させようという気もちは、あまりなかったように思われる。技術の開発と発展のためには、成果よりもそれにいたるまでの経過の記録と、その分析がたいせつである。ところが、そのほうは、信じられないくらいおそまつなのである。』・・・
『日本人には、自分のしとげた仕事の記録を残すという習慣が、あまり身についていないようである。どんな仕事でも日本人のやったことを、すこししらべてみるとわかるが、たいてい、まことに貧弱な記録しかないものである。中略 そんなのにくらべると、日本人は、記録軽視、成果第一主義で、実質的で、たいへんけっこうなのだが、社会的蓄積がきかないという大欠点がある。やはり、どうしてこうなった、ということをかきのこしておいてくれないと、あとのもののためにならない。』
『ヨーロッパには、どの国にも、むかしからアルキーフ(文書館)という施設が発達していて、さまざまな記録を、じつにこくめいに保存しているということである。中略 まえの経験を吟味して、そのうえにたってあたらしい経験をつぎたしていこう、というふうには、なっていないのだ。』と。私はそれで、ある人(養老猛氏!?)が主張された日本人の思想類型としての「永遠の現在」ということを最近強く意識している。
そんなわけで、モータロイ使用での燃費の記録も、以前引用させていただいたようにただ一例しかない。これは、おどろくほどだ。にんじん君のレポートでも、賛辞はあっても、まだ燃費はこれから計測するつもり、などというのが結構少なくないのである。
とはいえ、燃費の記録はけっこうしんどいもので、バイクであれば、調子よく走る感じがすればそれで良い、と割り切ってしまっても当然なのかも知れない。しかし、小排気量ならそれで済むかもしれないが、最近の4輪の燃費の伸びは侮れず、ビッグ1では、軽はおろか、4輪にも劣る燃費ともなれば、調子よくて気持ちいいだけでは済まされない面もある。
ハンダロイとちがって、スズロイは、ほぼ純度99.9%というので、合金とちがい溶けやすいらしく、ハンダロイの時と同様と思って少し増量したら、あっというまに悪影響が出て来た。
それで、仕方なく再度タンク底を清掃してもらい、余分と思われるスズ片を大部分取り除いた。そして、容量的には、1/4相当ぐらいのスズ片を残した。しかし、タンク内のガソリンはこのとき満タンに近い状態で、ちょっと走ってガソリンを供給しても、あまり薄めの効果はなく、とりあえずある程度走った際の燃費は、最悪で11.3ほどだった。それで、10リットルほど足して少し薄めたものの、定置燃費ではなく通常で少し走った際は14.2となった。また別の日に定置燃費を測るべく満タンにしたら13.1で、ようやくノーマル時の燃費に近く、定置燃費はそれでも14.6と大して良くなかった。たった一日で、11.3から13.1へと変わったが、タンク内のスズ粉の量は、ほとんど減っていない。新しく入れなおした量が、適量かどうかも分からない。
いちど、リザーブで、エンスト寸前まで乗ってから満タンにしないと、新規の投入量の量的適否の判断は下せない。しかも、数回はタンク内のガソリンを完全に入れ替えてみないと、分からないことにもなる。
一度、ガソリンを捨ててしまおうとも思ったが、捨て場所がなくて困惑してやめた。やはり乗って減らすしかなく、こうなると、早く減ることを願うばかりの楽しくないライディングとなってしまった。しかし、最高濃度時の半分くらいまでは、なんとか落ちてきている様子である。それで、ほとんど全部使い切って満タンにすると、新しく入れたスズ片のみの効果がじわじわと効き出す筈で、そのときの落差が楽しみだ。やはり、吹けあがりが微妙に違う。多すぎると、燃焼効率が落ちるようだ。半田ロイのときよりも、急激にこの効果は出た。半田ロイは多すぎたのだが、7000キロ走っても13.1までしか落ちず量の多さの悪影響に気づくのが遅れたが、今回はあっというまに効果が出てしまった。それで、ハンダロイでも薄めだったら、省エネ効果も期待できたんでは、と今では思っている。
フロントタイヤを交換する。今回は、在庫の関係でダンロップ製ではなく、ブリジストン製。パターンはスピードマスター似で、ブリジストンの新製品だという。昨年の車検以来、約1万4000キロで交換となった。乗ってみると、直進性はよく、バンク角も、予想以上に深く倒れこもうとする。とにかく、苦もなく直進してくれて、グリップの減ったタイヤとは雲泥の差だ。
粘っこい感じがしていたハンドリングともおさらばだ。リヤもあと一万キロぐらいはいけそうで、心強い。
走行距離がなかなか伸びず、古いガソリンを早く燃してしまいたい処である。また、鉛臭い臭いが強く出てきて、排煙をみると、けっこう青い色が出ている。この臭いが強くなると、青いというより灰色っぽくなる。まだ、先に入れたハンダロイの層が残っていて、濃い目のスズロイ効果で、溶かしだされてきているのだろう。それとも、カーボンに堆積した燃えカスがはがれて出てきているのか?
手っ取りはやく燃料を消費するには、高速走行しかなく、昼間は時間がなく、夜は危険でもあり、早朝に行うことに。
連休前後の異常な暖かさはなく、結構さむく、水温計の針も、下を指したまま。すぐにトイレに駆け込みたくなる。佐野サービスエリアには、バイクの先客一台のみ。しかし、6時台でも、ラーメンなどのサービスは行っていた。
高速走行は、振動も少なく寒さを除けば快適だ。ほどほどのところで引き返し、下り車線の佐野サービスエリアにも寄る。
車線に戻ると、軽が一台車線に入ってきて、けっこう飛ばす。こちらは寒いので、大型の後ろにつけてゆっくり。行きと違い朝日を背にうけて、視界は良好。山々の新緑を楽しむ。大型は、90キロぐらいか。そのうち抜いたが、追い討ちをかけるように、2tトラックが結構飛ばし南下するので、ついていったら120キロ以上出していた。気がつくと、軽も抜いていたが、振動はほとんど感じず、ステップにも微振動のみ。
会社の近くで降り、一般道へ出たら、高速へ入る前の鉛臭い臭いはかなり消え、音質も変わっていることに気づく。まもなく、リザーブへ切り替え。あと5リットル前後は、濃い目のガソリンが残っているはず。それで、満タンにすれば、タンク内のスズロイ濃度は激減するだろう。そのときからしばらくは今までとはかなりちがう濃度で走行することになる。
そのときの調子で、スズロイの量の適否を推し量ることにしている。昔は、適量のモータロイ投入時は、ガスを満タンにすると、モータロイ効果は薄れ、ノーマル車の振動や音にかなり近くなったものだった。果たして、そういった結果が現れるかどうか。かなり濃い状態を数百キロ持続してきたので、その影響が残っていれば、そうした元に戻るような大変化は起きないだろう。
どういう変化を遂げるか、目下、興味深深と言ったところ。
ところで、とうとうタンク内のガソリン残量を2リットルちょっと残すまでに減らして満タン給油し、ほぼ通常ガソリンで走行してみた。そのときの、高濃度と思われるスズ量が多いときの燃費は11.3、満タンでそのれまでの濃度の9%程度までタンク内濃度は薄まった。翌日50キロちょっと走ったときの燃費は、13.1とすぐに向上。そこで、再び満タンにし、さらに濃度を下げ、定置燃費コースを走行したら、ほとんどスズのない状態で14.1だった。やはりほとんどスズのない状態では、15.2とか14.8とはならなかった。
それで、その後納品をかねて、40キロ以上走ったが、却って排気が鉛臭くなって、鉛ロイの影響が残っていることが明澄になってきた。走り出しはそうでもなかったが、低速であきらかに鉛の粘つきが再現し、臭いも嫌だが、走行フィーリングもいやな感じ。2000回転まではエンジンが重く、ガクガクする。2000を越えるとスムーズで力強く回る。早くこの感覚とはおさらばしたく、もう一階、満タン後50キロ未満で、ガソリン内のスズ濃度(既定値近く投入したスズロイ効果に寄る分)をさらに減らし、このガクガク走行で鉛分を取り去ろうと考えていた。
しかし、40キロほど走ると、スズの効果が出てきたのか、2000を越えるとやけにスムーズで調子がよい。アクセルを開かないのに、スピードが増す感じが心地よく、微量のスズで良いと判断した結論が、まちがっていないことを実感。それで、効き目がどのくらい現れるか、様子をみることに。
スズロイが効き出した頃は、2度目の増量をした直後であったが、やはり増量して正解!と思っていた。(当初の倍量)。その後さらに倍増してしまった。しかし、それは間違いであり、そのままの少ない量で我慢して走っていれば少しづつ蓄積効果が出てきて、おそらく増量しなくてもやがて効果が出てきた筈だと今は思っている。そのときのような、入っているのかどうかさえわからない位がちょうどいいようだという、入れ過ぎてからの調子悪さから予想していたのだった。今回は、最初の規定量の2個より多い3個をいれているが、量からすれば2.5個分程度。これなら、程よく効果が出るはずだと思ったいわゆるヤマカンでの投入量であるが、果たして満タン後40キロ程度から効き出すなら、これはまさに正規のモータロイと同じくらいの状態だということ。これで、だんだん適量濃度が増して行き、ガソリン残量を1/3位で濃いめになり効果が薄れるかどうかという当たりで満タンにすれば、その後はあまりタイムラグがなく、効果が持続するのではなないか、という推量である。
http://yhsvtex.blogspot.com/2008/09/zx-9r-120020-http-www.html
今は、まだ鉛ロイの影響が強く残っているので、何とも言えないが、ギリギリまでタンク内濃度を上げてから、満タンにして、濃度をうんと下げて走行することを何度も繰り返していけば、鉛分は、薄まって行ってくれると期待しているが、・・・。まさに悪貨は良貨を駆逐するたとえの通り、クラッチをミートした途端に感じていたあのスッと押し出される感じがなく、しばらくネバネバモコモコとしたノロノロ感が、2000回転までは続くので、この回転抵抗が燃費の向上を妨げているようだ。すると、ハンダロイ(鉛ロイ)で7000キロも走ってしまったので、まだ、スズロイに切り替えて3500キロ、単純に比較してもあと数千キロは我慢走行が続くことになる。
この回の最初に書いた、多くの人が考えたような鉛系で代用すれば・・・という発想は、これまでのところあまり科学的とはいえないようだ、と思っている。
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