土曜日, 10月 27, 2007



洲之内 治男・四条忠雄共著、昭和59年1月発行の初版本。サイエンス社。洲之内先生は、何年か前に他界された。東大航空学科の後、東北大数学科を出られ、早稲田の理工学部教授を勤められた。 ORのための基礎数学(共著)、マトリックスとその応用(共著)、ルベーグ積分入門、微分積分(共著)、関数論(共著)、関数解析入門、数値計算、基礎微分積分、基礎線形代数などの著作があることが、著者略歴から知れる。

パソコンや、今は死語となった感のあるポケコンが身近な計算手段として登場し、汎用大型計算機から離れて、自宅でも、工夫すればかなりの演算やデータ処理ができ始めた頃、参考書として真っ先に購入した本の一冊。定価2300円は、今よりもっと割高感があったが、それなりの内容だと納得した。

大学で行列計算を学習したとき、計算が慣れないと大変で、ちょっとしたデータでも、最小2乗法計算さえ、手計算では汗だくという時代があって、電卓が出てきても、打った数字を間違えたりしたことに気づかないと、それは恐るべき結果になることもあった。一次の回帰係数
(y=a*x+bでデータを近似したときのaの値)を求めるのは計算嫌いでも何とか耐えられたが、説明変数が複数の回帰式となると、お手上げだった。

今ではエクセルで簡単にデータを入力しさえすれば簡単に求まる。ロータス123というDOS用のソフトでも、単回帰はできることは知っていたが、ある日、説明変数を複数指定してやると重回帰の偏回帰係数も簡単に求められることを知ったときは、大変な世の中になったものだと思った。

私がそうした計算を必要があって少し基礎から統計学や、数値計算の勉強をはじめたときは、
まだ、ロータスなどもなく、BASICでプログラミングして、バグをとって、それからデータを入力して、と手計算よりも手間がかかるような按配であったが、プログラミングさえ通過できれば、それからが楽と、必死になってあれこれ勉強した。何よりも、あちこち頭を下げて大型計算機センターまで行って、計算して帰って来て、また条件がかわればデータをパンチしなおし、また半日とか1日、出かけなくてはという重圧感から開放されたい、という思いもあった。

アップル社が、その基礎を作ったのはマックではなくAplpleIIという、BASICが走るポケコンに毛が生えたような計算機であり、表計算のようなビジカルクとかいうソフトがついていたような記憶がある。人々は、自前の計算機を持てることがわかり、狂気して購入した人たちが多かった、ともいう。

エクセルは、マック用にマイクロソフトが開発したもので、ワードなどはなかった。マックライトなどのワープロで十分だったし。初期のエクセルは、マックでしか動かず、3.5インチのフロッピー一枚にプログラムが納められ、それで十分機能した時代だった。





PC98では、表計算でも一万行に近いデータをいれて、計算処理をすると、画面が亀の動きのようにとろくなり、苛つくうえに、いわゆるシュミレーションなどとても試す気になれない代物とわかった。本体とカラーディスプレイーで50万近くするのに。

それで、次は32ビットのアップル、と決めていたが、何せこれも高い。最初は130万くらいだしてと思っていたが、やはり50万クラスで当分我慢することに。後で、知ったが九大の梶原先生は、ほぼ同一性能のマックを、ドットプリンタ込みで、128万を大蔵大臣にお伺いを立てて自宅に購入された、という。しかも、ご自身が解説する、主に大学院や国家公務員用入試問題を題材とした数学の解説に、マックを使い、結果をフロッピーをご自宅に送れば、コピーして返送してくれるサービスを開始、それで私も参考に、フロッピーをお送りした。すると先生が各大学などで公開された数式処理の結果のコピーを、4枚お送りしたのに7枚もコピーして送り返してくれた。

その頃、マッククラシックが19万8000円で、学生さんもダイナブック並になったので、一級のゲーム機マックを買って、数式処理の結果を毛嫌いせずに楽しんでください、と雑誌などで毎号解説中だった。結果をみるだけならば、フリーのMathReaderで閲覧できたのだった。二次方程式の解法例なども入っていた。それで、どうしてもマックを買い、数学苦手を克服し、数学おたくに変身しようと、密かに決心していた。文字だけの行列計算ができる!というだけで夢のように思えた。ワイルズではないが^^;)、人生が決まった!と思ったのである。

エクセルは当時(91年)8万5千円ほどして高く、5万程度のやすい表計算ソフトFull Impactという表計算を買った。これは、エクセルよりデータの制限がきつく5500行ぐらいまでしかサポートしていなかった。しかも、データ処理関数などついていなかった。
ただ、データを読み上げてくれたり、マクロがわかりやすいなどの特徴があって、一時はそれでも決行あちこちで見かけた。

それで、しかたなくマクロで行列計算などができるように、3日がかりで、州之内先生の著作を教科書として、BASICをフルインパクトのマクロに置き換えて行列計算ができるようにした。



そんなわけで、エクセルを(当然マック版、ウィン版などまだ頭にないどころか、いずれ出るという状態だったような記憶が)いつかは買うことになるわけだが、やはりローン終了を待つことに。その頃、エクセルも値が下がり、やっと5万5千円ほどになり、5万に値切って納入してもらった。バブル期のことである。そのころウィンドウズ95も出たせいもあるかもしれない。

この頃やっとマック専用プリンターも買うことができて、ワープロの印字品質のよさにびっくりした。この品質で、レーザーだったら、高くても企業だったら、何台かは買うわな!と思ったものである。

バブル期のおかげで、高価な数式処理ソフト、Mathematicaなども買うことができた。近くに、個人営業の代理店があり、筑波学園都市などを回って注文をとっていたおかげで、比較的安く
入手できた。今は、同名の別会社しか検索しても出てこない。マックの修理もやってくれるという宣伝だったが、故障はしなかった。

それで、毎日夜が楽しい日々が続いた。難解な数学理論も、自分で大してプログラミングする手間も無く簡単に、入力さえ間違えなければ答えが出て、説明の理解がしやすいことを実感。ただ、この頃の数式処理ソフトは、バグもたまにあり、すぐバージョンアップが行われたりしたが、その結果、以前のバージョンのほうがよかった点も、一緒に改良されてしまって、都合の悪い点もあった。




洲之内先生の本は、ソード社製のパソコンM100ACEシリーズでBASIC LEVEL-IVで作成されている、ということだったが、初めは、シャープのポケコンPC-1500でも動いて計算結果がでた。このポケコンは10桁の精度管理をしており、パソコンの単精度の8桁より若干精度がよかった。

そしてマックを買ったとき、19桁精度というのにびっくりした。DOS系は倍精度でも16桁だったからである。それで、MathematicaなどもPC98でも動くようになったとき、単純な計算をさせると、アップルは19桁、PC98は16桁で出力し、同一桁でも最後のほうはちがっていることもあったが、今はどちらで計算しても同じはずである。

この本にも、「したがって、本書のプログラムの、ほとんどの機種にそのままの形でかかるはずである。・・・ただ、同じ倍精度でも機種により、数値の有効桁数が異なる場合もあるから、計算結果は本書と必ずしも全桁一致するとは限らないことに注意。」とある。

3 件のコメント:

sho さんのコメント...

こんばんは~♪

今日は一日雨でしたねぇ。土日に一日中雨というのは、何だか久しぶりのような気がします。台風の影響もあって、風も強かったですね。

というわけで、今日は一日家でゴロゴロ。知人に借りたアガサ・クリスティの探偵小説も読み終わってしまいました。
大兄も読書の秋でしょうか?ブログ記事を拝読しても、パソコンや数学の本に読みふけるお姿が目に浮かぶようです(^^)

明日は雨は上がる予報のようですね。
せっかくの週末ですから、少しでもバイクに跨る時間を確保したいものですねぇ♪

nature さんのコメント...

こんばんわ、あいにくの天気の土曜日でしたね。しかし、こちらはもう雨が上がりだしています。

明日は晴れそうで、現場の仕事に行く破目になりそうですが、まだはっきりしません。月月火水木金金の毎日で、睡眠不足にも慣れてきました、なんてね。大嘘で、眠~い毎日です。

今また会社に来て昼間の続きで、仕事をこなさないと、安心して疲れから開放されません。

もう一人の自分が、ちょっと時間があくとパソコンに向かって、あらぬことを打ち込んでしまいます。やはり昔はよかったな~という懐古趣味に染まってしまう、先の見えてきた熟年というか、本当の自分に迷いつつある書生というか、・・・。

明日は、気をつけて1300と風景と対話してきてください。楽しみにしております。

近いうちに夜勤が数日あり、通常は昼間自由なのですが、こんどは、昼も夜もで、平日の観光地めぐりもままなりません。

GB さんのコメント...

http://www.tokyo-pax.co.jp/200611.htm