昨日からの続きーーー>
『次の経済開発は天津だ』
胡錦涛は、上述したように、嫌われるという上海の生まれだと言う。生まれも育ちも上海なのに、600年も前の先祖が住んでいたという安徽省に戸籍を移して、そこの人間だと言っているという。安徽省のイメージは、薬売りで有名な富山の行商のようなイメージがあって、安徽省の人間だというと信用がある、というのが中国での現状らしい。
上海は昔の浙江財閥の流れで、中国におけるユダヤ人と言われていて商売はうまいけど、仕入れ値の数倍の値段を平気で付けたりするという事例も話されている。
胡錦涛は上海人なのに、安徽省出身と言うことで、上海人であることを見事に隠し、それが成功していると言う。
そして、天津開発を決め、天津を第二の上海にする計画というか、そう決めてしまった。整備も中国政府が責任をもってやるから外国企業は来てください、投資してください、という段階だという。
そうなると、いつまでも靖国参拝はだめだとか、言っていられない事情もあるらしい。反日運動はやめて(やればやるほど、政府にとって危険だとわかってしまったし)新しいアプローチ、天津に日本の技術と金が来てくれないとこまる事情が出現したというのである。
『人民元切り上げを求めるアメリカ』
アメリカからみて、中国は癪にさわってしょうがない相手らしい。今一番アメリカが望んでいるのは、人民元の切り上げだという。対中制裁法案を議会が言い出したので、胡錦涛がボーイングを150機注文したりしたらしいが、貿易不均衡は縮まらない。海賊版などの公開の翌日には100円で売られるという状況を、アメリカは許したくないらしい。あたりまえのことだけど、この当たり前が通用しない世界が、すぐ目の前に厳然としてあるわけだ。
『中国の銀行に投資する欧米銀行』
アメリカは、それなのに実に不思議なことをやった。中国の国有銀行は四つあって、中国銀行、中国建設銀行、中国農業銀行、中国工商銀行と4つ。この合計4銀行の不良債権総額が日本円で110兆円ほどある。しかし、アメリカは上場させた。宮崎氏は、アメリカのポールソン財務長官とゴールドマンサックスの会長がまとめたことから、何を考えてそうしたか、わからない、とおっしゃる。中国の国有銀行が立ち居かなくなるのは目に見えている、という。
『宗教問題』
法輪功とおいう気功をやっている集団が7000万人ほどおり、プロテスタント人口も同数程度居るらしい。地区の司教の任命権を中国政府が独占し、バチカンの専任事項を侵しているので、偽司教としてもめているが、中国は法輪功へのような弾圧はできないでいる。地下のプロテスタントといい、公安の目をかいくぐって礼拝する施設があって、マリア像が隠されていて、そこで信者は礼拝するという。モルモン教も北京に行って事務所を開設しているという。
日本からは、600万とか言われる宗教団体トップが北京詣でを繰り返している。宗教マーケットとなりうるからだという。
『経済の行き詰まり』
工業団地を作って、いらっしゃい、いらっしゃいをやったもではよかったが、オーバーキャパシティになってきた。台湾企業6万社、日本企業二万社が工業団地7700と、非公式の2000ほどの団地にはいっているが、そろそろいろいろ問題が、・・・。
王子製紙は上海の北の南通というところに総額2300億円の一貫した洋紙工場を作ろうとして、江蘇省政府は許可したが、中央政府が許可しなかったので、宙に浮いている。
3億5千万トンの鉄鋼生産だが、役に立たない鉄をつくっている、という。しかしそういうわけで、日本から自動車鋼板をいれないと、650万台もある自動車の完成品ができないのだという。
中国はそのうち、橋げたがおちたり、高速道路が陥没したりというような事故が多発するだろうと、予測している。
『深刻な水問題』
工業化とともに、水不足が深刻になっているという。日本のような公害防止対策などまだないそうである。化学薬品、化学飼料、毒素の成分も川に流すから、黄河の魚は半分は死に絶えた、という。黄河はもはや川ではない、とまで言う。
長江は黄河の17倍の水量があるというので、長江から黄河まで、三本の運河を引く計画であるという。パナマ運河のように高低をなんとか水門で調節して天津までもって行く計画だという。天津は工業開発するといいながら、水の問題は解決していないという。今、おそらく8億5千万人が汚い川の水しか飲めない状況らしい。毎年、富山県に相当する面積が砂漠化してるという現実もある。
日中国交回復後、5000人の日本人が万里の長城付近で植林をしたそうだが、今頃は伐採され焚き木にでもなっているだろうと、推測している。
『民族大移動の危機』
水不足の結果、次に起こる危機は民族大移動だろうと、氏は予測する。過去10年の近代化によって、1億4000万人が沿岸部へ移りすんできたが、次の十年は水不足で人が住めなくなる恐れがあるという。中国国内の民族移動もすごいことになりそうだという。共産党の命運はそういうことで尽きるのでは、・・・。
一番短かった王朝はモンゴル帝国で93年。中国共産党が、今年で57年。一番短い王朝と比較しても後25年もつかどうか?、明日つぶれてもおかしくない、と結んでいる。
木曜日, 9月 06, 2007
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