水曜日, 9月 05, 2007

宮崎先生の講演会報告抜粋

「安倍政権に求められる対中外交の姿勢とは」後編

『中共内の権力闘争』

一党独裁の共産党は、トップがすべてを決めてしまう。胡錦涛、呉邦国、温家宝、賈慶林、會慶紅、黄菊、呉官正、李長春、羅干の9名だそうだ。しかもこのうちなんと6名が江沢民の残党、すなわち上海派だったという。

何を決めようにも、江沢民が院政を敷いていた。もっとも、江沢民もかっての上位をスキャンダルで失脚させたことがあり、今回は胡錦涛が序列5位の會慶紅を使って(裏切り者)上海のボス失脚の仕掛け人として使ったらしい。

中国は市場経済でも何でもなく、権力の市場化であり、許認可権一つで市場を作り出し、健全な発展前に金を稼いで海外にもっていってしまう、という。そうして海外に逃げ出した人数は、公式で4200人、1000億ドルとされているらしいが、宮崎氏の推定ではその10倍くらいあるのではないか、という。

江沢民は、通信革命と金融革命がおきたとき権力の座にいたので、相当の力をつけた。息子の江綿恒というのは、肩書きは社会科学院副院長だが、人々は通信大王と呼んでいる。通信産業は全部彼が握っているからだという。

金融革命がおき、生保・損保も日本から行ったが、嘱託殺人と保険金詐欺のメッカみたいなところによく行ったものだという。この許認可権は前の総理大臣の一派、上海組が握っている、という。朱鎔起一派ということだ。上海派はそうしてえた金で、他派を追い払い江沢民派をつくったのだという。


『嫌われる上海人』

香港では広東人は上海人と同テーブルにはつかないそうだ。貴州省の山奥でも、観光客が上海からきたというと、レストランを閉めて追い返す、という。

うそつきが多い中国人の中でも、飛び抜けて嘘がうまい連中が集まっていて、頭がいい、という定評。頭がよくて、金持ちで、スマートで国際人が多い。外国語がうまい。条件がみなそろったところだという。中国のGDPの3割強を独占している。今101階建ての金融センターを作っていると言う。

嘘をつかないときにくらべて嘘をつくとき、脳の活動はその倍レベルくらい活発になることが科学的にわかってきたので、嘘がうまくて金儲けがうまいということは、かなりその手の頭の好さがきわだっているのであろう。ただ、金儲けの才と、科学的な能力とは、両立しないことも昔から知られてはいるのだが、・・・。


『したたかな胡錦涛の政治謀略』

四年前に権力の座についたときはまだ飾りだった、という。それで、徐々に地方都市の省長、書記、副書記、副市長などを自派閥で固めて足場をつくってきたのだという。身内が固まってきたところで、スキャンダルを仕掛けるのだと言う。常日頃スキャンダルだらけの国だから、証拠はいくらでもあるのだという。

江沢民がやったとき、当の北京書記は愛人17人とされたらしいが、65歳だっというから宮崎氏はそれは絶対ないだろうとおもったらしいが、そうやってスキャンダルをでっちあげて失脚させていくのだという。

胡錦涛は上海のボスを失脚させるとき、北京からGメン100名ほどを潜り込ませたが、地元警察に見つかったら命も危ういというので、人民武装警察のトップを、自派閥の侠西省からもってきてすげ替えた、という。

政治状況が変わると裏切り者が出る。それが序列5位の會慶紅だったという。江沢民は、彼を完全に自分の片腕と思っていたら、胡錦涛側についてしまったのだそうだ。

次に狙われているのは、現書記の劉淇だという。北京オリンピックを利権とした汚職のためだと言う。オリンピック予算は総額予算が380億ドル規模だと言う。





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