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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成24(2012)年10月14日(日曜日)
通巻第3788号
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中国はロシアと2001年に領土密約を結んでいた
ウラジオストックはこうして中国領からロシア領土へ正式に移った
****************************************
九月にウラジオストックでAPECが開催され、プーチン大統領と胡錦涛主席は握手した。日本からも野田首相が参加して、胡錦涛と廊下で立ち話。その三日後だかに日本政府が尖閣諸島を国有化したので、胡錦涛はメンツを潰されたという報道もあるが、それはとってつけた解釈だろう。
ここでいきなり脱線するが、直後からの反日運動は、強気の姿勢をみせただけの胡錦涛に対して、習近平が反日抗議行動の指揮をとったことがわかっていたが、青島、長沙、成都、深センなどの暴力デモの背後には周永康(政治局常務委員序列9位、薄煕来の朋友、公安と法制系を牛耳る)がいた(香港誌『開放』十月号)。
閑話休題。中国にとって地政学上、ウラジオストックがもつ意味は大きい。日本海への出口が回復できるからだが、胡錦涛はAPEC出席のため、嘗ての中国領であったウラジオへ出かけたのである。
これは中華思想に照らせば屈辱外交いがいの何者でもない。
なぜか。竹島でAPECが開催され、日本の首相がもし参加したら「売国奴」と言われるだろう。
そう、ウラジオストックは中国領なのである。いや「だった」のである。それがいつしかロシア領に正式に編入されたが、中国の国民には知らされていない。
簡単に歴史をたどれば、清末にロシアの極東シベリアへの侵略が始まり、愛軍条約で黒竜江省の北方を掠め取ったロシアに清朝は譲歩した。
さらに清はフランス、ロシア、英国との間に「天津条約」という不平等条約を締結すると約束し、いったん反故にしたが、怒った列強によって、もっと不平等な条文が羅列された「天津条約」の追加文書(これが北京条約)を押しつけられた。
列強が清におしつけた「北京条約」(1960年)で清の領土だった沿海部の悉くがロシア領に編入された。中国は日本海への出口を失った。
ハバロフスクから軍春、興凱湖,豆満江までの広大な土地がロシアに「奪われた」。これらの面積だけでも40万平方キロ。日本より大きい。
しかし。
ウラジオストックは「五十年後に中国に返還される」と戦後の合意があったという。北京条約は1860年、その後、世界大戦がはさまって1946年に、ときの中華民族政府はスターリンと領土交渉を再開し、全権代表だった宋子文は、スターリンとの間にウラジオストック、大連などの「五十年後の返還」を約束する密約が成立した。大連は返還された。
▼中国では『ウラジオストック』と言ってもわからない
いまも中国ではウラジオストックと言っても通じない。中国語の地名は「海参威(ハイサンウェイ)」。戦前の日本は「浦塩」と書いたが。。。
そして中国人論客は言う。「(中国国内の)『愛国無罪』の無法者たちよ、反日、反米といって尖閣を奪えと言うのなら、なぜ『ウラジオストックを奪回せよ』」とはいわないのか」。
しかし、「これ以上、ウラジオストックの返還を言わない」とロシアと密約を結んだのは2001年、江沢民政権だった。
正確には2001年7月16日、モスクワを訪問した江沢民は『中ロ善隣友好条約』に署名した。中国は正式に旧領土でロシアに編入された土地の主権を放棄した。
爾来、2004年に中国とロシアは領土問題の解決に終止符を打った。タラバロフ島とウスリー島の中州の半分だけが中国に返還され、三十年つづいた中ロの領土係争に終止符が打たれ、08年に正式に発効するや、露西亜国境のアムール川を挟んだ中国側の寂しい都市、三江から撫遠にかけての県、鎮、村々にはぴかぴかの摩天楼が林立する有様となった。
尖閣諸島はしかしながら領土交渉の対象ではない。日本固有の領土であり、国際法に照らしても歴史的経緯からも明らかなのに、北京が「あれは中国領土」と言い張るのは、逆にロシアとの密約がばれて批判が起きるのをすり替えている可能性がなきにしもあらず、だろう。
△△
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 815回】
――摩訶不思議・・・台湾の王一族と廈門
△
ホテルの部屋に置いてあった「福建日報」を手にする。発行元は中共福建省委員会。つまり福建省では最も権威のある新聞である。
いわば、同紙が報じるところが福建省の最高権力である中共福建省委員会の公式見解ということになるわけだ。「人民日報」と共産党中央と同じ関係と思えば間違いない。新聞とは所詮は公式宣伝機関であり、党の喉と舌だ。
「福建日報」(9月28日)の1面中央右寄りに大きく「蘇樹林会見台塑集団総裁王文淵」とあった。
蘇樹林は福建省でNo.2の権力者である省長で、台塑集団とは台湾最大の石化企業集団の台湾プラスチック集団のこと。台湾プラスチック集団の創業者で「台湾の松下幸之助」と呼ばれた王永慶に従って集団拡大に努めてきたのが三番目の弟の永在だが、その永在の第一夫人との間の長男が王文淵である。
些かというか、なんともというか、ともかくも複雑な人間模様だ。
王永慶は第一夫人との間に子供はなく、第二夫人との間に文洋と文祥の二人の息子を持った。ついでにいうなら第三夫人との間には養女を含め娘だけが5人。永在もまた兄に倣って艶福家である。
90年代のことと記憶するが、文洋は不倫スキャンダルが原因となって父親の永慶の逆鱗に触れ、勘当処分を受けている。
そこで台湾プラスチック集団の後継レースから脱落したともみられていたが、まさにドッコイ。転んでもタダでは起きない。
やがて上海に現れ、江沢民前主席の長男である江綿恒と合弁で半導体基盤工場を立ち上げてしまった。90年代末のこと。もちろん共産党トップと台湾最大の企業家双方の息子(これも太子党だろう)が結びついたというより、双方の父親が息子をダミーに結びついたと考えるのが“常識的判断”というものだろう。
話は横道に逸れてしまったが、横道ついでに付け加えると、台湾で『不可能的接触 扁江通訊実録』(華文網・狼角社)という本が出版されているが、そこには王永慶と江沢民の双方を結びつけたのは、現在の馬英九政権下で囹圄の暮らしを強いられている元総統(2000年~08年)の陳水扁であり、陳水扁にとっては総統選初出馬となる00年春の選挙に当っての資金の一部が江沢民から出されていたと記されている。
王と江と太子党2人――4人の間で取り交わされたとされる数多くの文書の実物なるものが“鉄の証拠“として収められているが、著者は女性立法委員(国会議員)。やはりデッチあげ臭がプンプンだが、かくも手の込んだ告発本を出版するとは。台湾政治もまた魑魅魍魎の世界。不可解千万である。
話を新聞記事に戻すと、王永慶の死後に台湾プラスチック集団の経営権を継承した王文淵と福建省長との会見において、「我々は台湾プラスチック集団の福建における発展のために優良な行政サービスとより良い投資環境を提供し、互利双贏(ウイン・ウイン)の関係を築きたい」と発言した省長に対し、これまでの福建省当局が台湾プラスチックに対して与えた多大な便宜に感謝しつつ、文淵は「福建における投資比率をさらに拡大し、産業の分野で福建の経済社会建設により多くの貢献を行いたい」と語っている。
本省人企業家である王一族が、なぜここまで福建省にこだわるのか。入れあげるのか。
その淵源は、89年の天安門事件直後の王永慶の北京極秘訪問にある。じつは台湾における環境問題でさらなる事業拡大はムリと踏んだ彼は活路を大陸に、それも経済特区となった廈門の海滄地区に求めた。
広大な敷地面積を誇る海滄地区に70億ドル規模のナフサ分解プラントを建設する計画をぶち上げ、?小平と直接交渉を進めようとしたのだ。
かくしてホテルでの朝食も早々に切り上げ、肝心の海滄地区見学に向かった。
《QED》
◎◎ ◎
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読者の声 READER‘S OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)「慰安婦問題を糺し 毅然とした国の対応を求める 国民集会」のおしらせ
強制連行も性奴隷も事実無根 慰安婦問題に真実を!
「日本軍慰安婦は強制連行された性奴隷」という事実無根、歪曲の歴史。国を挙げて日本に謝罪と賠償を要求し続ける韓国。米国や国際社会に広がる「慰安婦=性奴隷」。
真実を世界に訴えるため、今こそ、私たち日本人が声をあげましょう。
日本の名誉を守る為、子供たちの為、慰安婦問題は私たちの世代で終わらせましょう。この問題に取り組む国会議員を応援し、政府に毅然とした対応を求めましょう!
議員会館内で開催される初の「慰安婦問題を糺す集会」です。一人でも多くの方にご参加いただけますよう、ご来場心よりお待ち申し上げます。
記
とき 11月6日(火)受付13:00(通行証発行)
開会14:00 終了16:00(予定)
ところ 衆議院第一議員会館 大会議室 (東京都千代田区永田町2-2-1)
東京メトロ 有楽町線・半蔵門線・南北線「永田町」駅、丸の内線・千代田線「国会議事堂前」駅 最寄 有楽町線永田町1番出口
プログラム 超党派の国会議員による「慰安婦問題」リレートーク
古屋圭司(衆・自民)、他交渉中
基調講演 山谷 えり子 (参・自民)
ゲスト講演 すぎやま こういち(作曲家)
参加予定議員 衛藤晟一(参・自民)、今津寛(衆・自民)、他交渉中
決議文
参加費 無料
特記 入館には通行証が必要ですので、事前申込み(下記参照)お願いします。
集会最新情報はこちら http://bit.ly/2012nadesiko 又は「なでしこアクション」で検索
参加申込方法 メール又はFAXにてお申込み下さい
複数名お申込み場合は全員のお名前と代表者の連絡先をお知らせください
件名:参加申込 ?お名前(フリガナ)?メールアドレス ?連絡先 電話・携帯番号又は住所
FAX 050 3153 0391 参加申込 と明記?お名前(フリガナ) ?FAX番号 ?連絡先 電話・携帯番号又は住所
主催 なでしこアクション( sakura.a.la9.jp/japan) 代表 山本優美子
問い合わせ先 2012nadesiko@gmail.com
FAX: 050 3153 0391 TEL: 080 2090 1790
♪
(読者の声2)怪しげなる女性宮家政策は、まさにギリギリのところで止みました・・・
かに幻惑しながら、官僚は皇族の国家公務員化という恐るべき政策を、有識者に諮ることすらなく上程いたしております。
櫻井よしこさんも、産経新聞「野田首相に申す」10月11日付で、こう述べています。
かつて男系男子の皇統を守ると明言した首相は藤村修官房長官の10月5日の論点整理発表をなぜ許したのか。
長官の論点整理は女性宮家創設へと世論を誘導する内容で、最終的に女系天皇の誕生で長い皇室の歴史を断絶させることに、必ず、つながる。結婚後の女性皇族を国家公務員化するなど、12人の意見陳述人の内の誰一人として述べていない。藤村長官の論点整理は、論点捏造である。
まさに皇族をロボットとして、結果として聖上を葬らんとする策謀は健在と見なす他ありません。
政府は9日から、国民からの意見公募(パブリックコメント)を始めました(読売新聞2012年10月9日)
かかるパブリックコメントの意義は、皇室廃絶勢力に利用させないことにあろうかと存じます。有志各位による意見提出によって、政府及び暗躍せる勢力の跳梁跋扈を阻止しなければなりません。
なほ、これに詳しい関連記事を参考までに紹介いたします。
(熊本護国生)
(宮崎正弘のコメント)旧宮家復活という本質論が、これまでの論議でまったく無視されてきました。多くがロボット博士等の総括におどろき、覚醒されたと思います。
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宮崎正弘『中国権力闘争 共産党三大派閥抗争のいま』(文芸社、1680円)
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< 宮崎正弘のロングセラー >
『中国が世界経済を破綻させる』(清流出版、1680円)
『国際金融危機 彼らは「次」をどう読んでいるか』(双葉社新書、840円)
『2012年 中国の真実』(ワック、930円、新書版)
『中国大暴走 高速鉄道に乗ってわかった衝撃の事実』(1365円、文藝社)
『中国は日本人の財産を奪いつくす!』(徳間書店 1260円)
『オレ様国家 中国の常識』(新潮社、1470円)
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<宮崎正弘の対談シリーズ>
『猛毒国家に囲まれた日本』(佐藤優氏との対談。海竜社、1575円)
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『絶望の大国 中国の真実』(石平氏との対談。ワック、933円)
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との対談。徳間書店、1575円)
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社宮崎正弘事務所 2012 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
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中国はロシアと2001年に領土密約を結んでいた
ウラジオストックはこうして中国領からロシア領土へ正式に移った
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九月にウラジオストックでAPECが開催され、プーチン大統領と胡錦涛主席は握手した。日本からも野田首相が参加して、胡錦涛と廊下で立ち話。その三日後だかに日本政府が尖閣諸島を国有化したので、胡錦涛はメンツを潰されたという報道もあるが、それはとってつけた解釈だろう。
ここでいきなり脱線するが、直後からの反日運動は、強気の姿勢をみせただけの胡錦涛に対して、習近平が反日抗議行動の指揮をとったことがわかっていたが、青島、長沙、成都、深センなどの暴力デモの背後には周永康(政治局常務委員序列9位、薄煕来の朋友、公安と法制系を牛耳る)がいた(香港誌『開放』十月号)。
閑話休題。中国にとって地政学上、ウラジオストックがもつ意味は大きい。日本海への出口が回復できるからだが、胡錦涛はAPEC出席のため、嘗ての中国領であったウラジオへ出かけたのである。
これは中華思想に照らせば屈辱外交いがいの何者でもない。
なぜか。竹島でAPECが開催され、日本の首相がもし参加したら「売国奴」と言われるだろう。
そう、ウラジオストックは中国領なのである。いや「だった」のである。それがいつしかロシア領に正式に編入されたが、中国の国民には知らされていない。
簡単に歴史をたどれば、清末にロシアの極東シベリアへの侵略が始まり、愛軍条約で黒竜江省の北方を掠め取ったロシアに清朝は譲歩した。
さらに清はフランス、ロシア、英国との間に「天津条約」という不平等条約を締結すると約束し、いったん反故にしたが、怒った列強によって、もっと不平等な条文が羅列された「天津条約」の追加文書(これが北京条約)を押しつけられた。
列強が清におしつけた「北京条約」(1960年)で清の領土だった沿海部の悉くがロシア領に編入された。中国は日本海への出口を失った。
ハバロフスクから軍春、興凱湖,豆満江までの広大な土地がロシアに「奪われた」。これらの面積だけでも40万平方キロ。日本より大きい。
しかし。
ウラジオストックは「五十年後に中国に返還される」と戦後の合意があったという。北京条約は1860年、その後、世界大戦がはさまって1946年に、ときの中華民族政府はスターリンと領土交渉を再開し、全権代表だった宋子文は、スターリンとの間にウラジオストック、大連などの「五十年後の返還」を約束する密約が成立した。大連は返還された。
▼中国では『ウラジオストック』と言ってもわからない
いまも中国ではウラジオストックと言っても通じない。中国語の地名は「海参威(ハイサンウェイ)」。戦前の日本は「浦塩」と書いたが。。。
そして中国人論客は言う。「(中国国内の)『愛国無罪』の無法者たちよ、反日、反米といって尖閣を奪えと言うのなら、なぜ『ウラジオストックを奪回せよ』」とはいわないのか」。
しかし、「これ以上、ウラジオストックの返還を言わない」とロシアと密約を結んだのは2001年、江沢民政権だった。
正確には2001年7月16日、モスクワを訪問した江沢民は『中ロ善隣友好条約』に署名した。中国は正式に旧領土でロシアに編入された土地の主権を放棄した。
爾来、2004年に中国とロシアは領土問題の解決に終止符を打った。タラバロフ島とウスリー島の中州の半分だけが中国に返還され、三十年つづいた中ロの領土係争に終止符が打たれ、08年に正式に発効するや、露西亜国境のアムール川を挟んだ中国側の寂しい都市、三江から撫遠にかけての県、鎮、村々にはぴかぴかの摩天楼が林立する有様となった。
尖閣諸島はしかしながら領土交渉の対象ではない。日本固有の領土であり、国際法に照らしても歴史的経緯からも明らかなのに、北京が「あれは中国領土」と言い張るのは、逆にロシアとの密約がばれて批判が起きるのをすり替えている可能性がなきにしもあらず、だろう。
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ホテルの部屋に置いてあった「福建日報」を手にする。発行元は中共福建省委員会。つまり福建省では最も権威のある新聞である。
いわば、同紙が報じるところが福建省の最高権力である中共福建省委員会の公式見解ということになるわけだ。「人民日報」と共産党中央と同じ関係と思えば間違いない。新聞とは所詮は公式宣伝機関であり、党の喉と舌だ。
「福建日報」(9月28日)の1面中央右寄りに大きく「蘇樹林会見台塑集団総裁王文淵」とあった。
蘇樹林は福建省でNo.2の権力者である省長で、台塑集団とは台湾最大の石化企業集団の台湾プラスチック集団のこと。台湾プラスチック集団の創業者で「台湾の松下幸之助」と呼ばれた王永慶に従って集団拡大に努めてきたのが三番目の弟の永在だが、その永在の第一夫人との間の長男が王文淵である。
些かというか、なんともというか、ともかくも複雑な人間模様だ。
王永慶は第一夫人との間に子供はなく、第二夫人との間に文洋と文祥の二人の息子を持った。ついでにいうなら第三夫人との間には養女を含め娘だけが5人。永在もまた兄に倣って艶福家である。
90年代のことと記憶するが、文洋は不倫スキャンダルが原因となって父親の永慶の逆鱗に触れ、勘当処分を受けている。
そこで台湾プラスチック集団の後継レースから脱落したともみられていたが、まさにドッコイ。転んでもタダでは起きない。
やがて上海に現れ、江沢民前主席の長男である江綿恒と合弁で半導体基盤工場を立ち上げてしまった。90年代末のこと。もちろん共産党トップと台湾最大の企業家双方の息子(これも太子党だろう)が結びついたというより、双方の父親が息子をダミーに結びついたと考えるのが“常識的判断”というものだろう。
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王と江と太子党2人――4人の間で取り交わされたとされる数多くの文書の実物なるものが“鉄の証拠“として収められているが、著者は女性立法委員(国会議員)。やはりデッチあげ臭がプンプンだが、かくも手の込んだ告発本を出版するとは。台湾政治もまた魑魅魍魎の世界。不可解千万である。
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その淵源は、89年の天安門事件直後の王永慶の北京極秘訪問にある。じつは台湾における環境問題でさらなる事業拡大はムリと踏んだ彼は活路を大陸に、それも経済特区となった廈門の海滄地区に求めた。
広大な敷地面積を誇る海滄地区に70億ドル規模のナフサ分解プラントを建設する計画をぶち上げ、?小平と直接交渉を進めようとしたのだ。
かくしてホテルでの朝食も早々に切り上げ、肝心の海滄地区見学に向かった。
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強制連行も性奴隷も事実無根 慰安婦問題に真実を!
「日本軍慰安婦は強制連行された性奴隷」という事実無根、歪曲の歴史。国を挙げて日本に謝罪と賠償を要求し続ける韓国。米国や国際社会に広がる「慰安婦=性奴隷」。
真実を世界に訴えるため、今こそ、私たち日本人が声をあげましょう。
日本の名誉を守る為、子供たちの為、慰安婦問題は私たちの世代で終わらせましょう。この問題に取り組む国会議員を応援し、政府に毅然とした対応を求めましょう!
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記
とき 11月6日(火)受付13:00(通行証発行)
開会14:00 終了16:00(予定)
ところ 衆議院第一議員会館 大会議室 (東京都千代田区永田町2-2-1)
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かに幻惑しながら、官僚は皇族の国家公務員化という恐るべき政策を、有識者に諮ることすらなく上程いたしております。
櫻井よしこさんも、産経新聞「野田首相に申す」10月11日付で、こう述べています。
かつて男系男子の皇統を守ると明言した首相は藤村修官房長官の10月5日の論点整理発表をなぜ許したのか。
長官の論点整理は女性宮家創設へと世論を誘導する内容で、最終的に女系天皇の誕生で長い皇室の歴史を断絶させることに、必ず、つながる。結婚後の女性皇族を国家公務員化するなど、12人の意見陳述人の内の誰一人として述べていない。藤村長官の論点整理は、論点捏造である。
まさに皇族をロボットとして、結果として聖上を葬らんとする策謀は健在と見なす他ありません。
政府は9日から、国民からの意見公募(パブリックコメント)を始めました(読売新聞2012年10月9日)
かかるパブリックコメントの意義は、皇室廃絶勢力に利用させないことにあろうかと存じます。有志各位による意見提出によって、政府及び暗躍せる勢力の跳梁跋扈を阻止しなければなりません。
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宮崎正弘 + 石平『2013年の中国を予測する』(ワック、980円)
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宮崎正弘『中国権力闘争 共産党三大派閥抗争のいま』(文芸社、1680円)
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< 宮崎正弘のロングセラー >
『中国が世界経済を破綻させる』(清流出版、1680円)
『国際金融危機 彼らは「次」をどう読んでいるか』(双葉社新書、840円)
『2012年 中国の真実』(ワック、930円、新書版)
『中国大暴走 高速鉄道に乗ってわかった衝撃の事実』(1365円、文藝社)
『中国は日本人の財産を奪いつくす!』(徳間書店 1260円)
『オレ様国家 中国の常識』(新潮社、1470円)
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<宮崎正弘の対談シリーズ>
『猛毒国家に囲まれた日本』(佐藤優氏との対談。海竜社、1575円)
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『絶望の大国 中国の真実』(石平氏との対談。ワック、933円)
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との対談。徳間書店、1575円)
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