今度の参院選、自民の敗因が、民主の勝因以上に取り沙汰され、選挙後一週間でほぼ、その敗因分析も峠を越えた感もあるが、まだすっきりしない。
安倍政権続投への批判も一部で根強いが、安倍政権のしたことの評価も一方ではある。御本人もその「評価」
と政治空白不在がもたらす混乱をさけるためにと強調される。
安倍政権に期待した問題は、いろいろあるだろうけれど、靖国、河野発言問題、等、きちんと言うべきことを言い、やるべきことをやるはずという期待、小泉政権時にもどかしい思いをした多くの事項のより自民党らしい提案や解釈があるものという暗黙の了解は、差書からおや?と思うほど裏切られ続けた感もあることも事実である。多くの自民よりの論客は、事前予想からも解る通り、安倍大敗後をにらんでの提言を事前にシュミレーションでまとめ挙げていたように思う。つまり、風は吹かず、あまり人気がないことを党外の人々はいろいろな理由で認めていたのではないか?
桜井よし子女史は、過去の参院選の比例区の得票傾向を分析したデータをもとに、自民票の獲得数のぶれの原因として、自民が左翼に妥協的だと少なく、自民本来の主張をしているときは多く、その差は1000万票前後ともいわれる、という傾向分析を紹介し、安倍政権への提言を紹介している。
http://ez.st37.arena.ne.jp/cgi-bin/danwa/top_display.cgi
産経新聞社の正論談話室という投稿サイトでは、「安倍首相続投を受けて」というテーマで8月2日に募集を
開始した。まだ13編しかアップされていないが、なるほどと思う意見もある。
56歳男性の意見、一番のりとして
「私が安倍首相であるなら、この苦境をどう乗り越えるのか・・・。
安倍首相の選択は以下の二つに一つだと思う。
①元より支那朝鮮からタカ派と言われていた自分色を鮮明にするのか?
②それとも、この難局を乗り切るために内外とも波風立たせないように配慮し、自分色を抑え自民党の挙党一致体制を図るのか?」
などとしているし、この一番乗りの意見には同意者もいる。
もうひとつ、はっとしたのは、
http://ez.st37.arena.ne.jp/cgi-bin/danwa/kiji_display.cgi?thread_id=200708-001&kiji_id=00005
で。「すべては靖国神社に公式参拝しなかったことに有る」という桃太郎氏の意見である。
一部を紹介すると、
「・・・・
5 自分を偽って政権運営を行っているのが国民にミエミエである。
6 対中国において、国民の期待した総理の正論、国民の正論を何らなし得なかった。
7 ・・・・・」
などとある。当初から、はっきりさせない、という安倍首相の姿勢を一部は禍根を残すと批判していた。
政治ショーの要素を期待した人々からすれば、支持のしがいがなかったという失望を与えたことになる。
表面的にみれば、という条件付きであるが、一般受けしなかった安倍政権のもつ期待を裏切った結果なのかもしれない。
識者の見方は、意図的な要素もあるだろうが、かなりちがう。
たとえば高崎経済大教授の八木秀次氏である。
「正論8月号」のクロスラインと言うコラムで、『教員免許更新制の破壊力』と題して、以下のように主張されている。
「参議院選挙は本当の争点が隠されたまま終わった。今回の選挙の争点は、年金問題でも政治とカネの問題でもない。憲法改正であり、教育再生であり、公務員制度改革である。”本当の争点”は、自民党や民主党の主張を見ていてもわからない。むしろ、共産党や社民党が何を主張しているかを見たほうが分かりやすい。
共産党や社民党は、憲法改正を阻止し、教育再生の流れにストップをかけ、公務員制度を温存するのに必死だ。このまま安倍内閣が続けば、自分たちの存在意義がなくなってしまう。彼らにとって、安倍内閣は危険この上ない。しかし、それを直接訴えたのでは、国民の共感はえられない。そこで、民主党あたりがその露払いをして年金問題を持ち出し、マスコミも安倍首相の頼りなさを強調するといったところではないか」、としている。
「これまで、大学の教員養成講座については手付かずであったが、そここそが左翼教師の養成所であるとの認識は多くの人が持ってきた。今回の教員免許更新制導入はそこに手を突っ込むためのルートを確保したということだ。
安倍政権はとてつもないことをやっている。それを率直に表現しないだけのことだ。この内閣は左翼勢力にとっては危険極まりない。しかし、それは日本の国家再生のために必要な事だ。バッシングされる理由はその辺にある。」と結んでいる。
朝日新聞は、週刊誌の表紙に安倍首相を載せ、その顔の上に「安倍惨」という踊る大活字を配して、敵意をむき出しにした。
日曜日, 8月 05, 2007
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