日曜日, 7月 08, 2007



最近産経新聞(朝刊しかない)で、「やばいぞ、日本」(序章 没落がはじまった)という特集記事を一面に(後半は、二面ないし三面)掲載するようになった。日本の多方面での地盤低下がいろいろな事例をもって語られる昨今、タイムリーな話題提供かと思って目を通すと、目を疑いたくなるような記事が連日続いている。

たとえば、掲載した記事のコピーは第3回目で、第2回目は「鈍さが工作員を取り逃がした」とあり、辛光洙(シングァンス)を、韓国から「なぜあれだけ喋っているのに、捜査をすすめないのか」と連絡を受けてから、日本の捜査員が飛び、事情聴取したが、韓国側には詳細に、拉致の事実をしゃべったのに、日本側には認めなかった、という。それで、あちらの捜査資料を段ボール箱一杯につめて持ち帰り、日本側でも捜査を進めようとしたところ、検察と警察が協議して、立件を見送った、とある。検察側は、この(韓国での)調書は、日本の刑事訴訟法にはなじまない」と主張した、とされる。それで、逮捕状が出ずじまい、身柄引き渡し要求もできずじまいに終わった。韓国からの、その後の連絡に、警察関係者は、言葉に窮したそうである。

役所のどこかに、その段ボール箱は、事なかれ主義を象徴するかのように、22年間置かれていたことになる。死刑判決を受けた辛容疑者を、金大中大統領が、恩赦で、北朝鮮に送り返す決断をした際に、横田夫妻らは、政府に北への送還反対を要請したのだが、森首相や、複数の与野党をふくむ政治家に反対されて、実現しなかった。米援助で国費1100億円を、河野洋平外相が、「私の責任をもって行う」と大見えをきって実行したのに、何の成果も生まなかった、と指摘している。

国会で、辛容疑者へ警察が結局何もしなかったことを、質問したのは、97年5月の衆院外務委員会での、安倍議員からの質問だった、と指摘。その場はなんとかお茶を濁した答弁をしたが、公安当局は、再び韓国に今度は此方側から接触しようとしたが、今度は韓国側に、拒否されたという。

「辛を北朝鮮に取り逃がすことさえなかったなら、拉致事件はもっと解決に進んでいたはず」と温厚な横田夫妻が、怒りと無念さを口にされる、という。国民を守ると言う国家の最大の責務が顧みられなかったことが、日本の國としての弱点が現れている、と結んでいる。

米下院で、慰安婦決議は結局採択されたが、拘束力をもたないからといって、無視するわけにはいかないようだ。三面に続くこの項目では、「日本の外堀が埋められた」という見出しがついている。(7月5日号)

簡単に印象的なところだけを拾うと、その丸顔のアジア系という男は、ホンダ議員について、『単純な男です、(慰安婦問題の追及を私が)止めろといえばやめるでしょう。』という。本当に動かしているのがだれだか解らないのか、と言いたげだった。

『今、アジア系はカネをもっている。100万ドル、200万ドルをぽんとだせるアジア人がいくらでもいる。』

男は駐米中国大使を知っているともいう。しかし、同時に、チベットの精神的指導者、ダライ・ラマとも親しいらしい。・・・最後にふと思いついたように「ところで日本の諜報部隊は何をしているんだ。ここには来たことはないな。」と冷ややかに言い放った、で終わっている。



裏情報がとれないと、政治家も官僚も、遠隔操作で、他国や他集団からの真意を隠した問題提起に対応を誤る、という事例を戦後も幾度となく繰り返してきたはずだが、スパイ防止法も、諜報機関とよべるまともな組織も実体がないような属国日本のくさった土台が露になってきた、ということだろうか!?

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