火曜日, 7月 31, 2007

http://ja.wikipedia.org/wiki/アドルフ・ヒトラー

を見ると、ヒトラー演説の声は、潜水 病ではないが、アルゴンガスを吸ったような声がつぶれた感じがするが、第一次大戦時の毒ガスによる後遺症だとある。子供の頃、ドイツ語は聞いて汚い感じがする、と親たちが話して居た通りだと思ったものだ。そのため、大学では、ドイツ語必修だったが、フランス語も趣味で齧ったことがある。

『緒戦の8割前後の死傷率の中を生き抜き、後に伝令としての技能を発揮、大戦も終わりに近い1918年8月には一級鉄十字章を授与された。ヒトラーは司令部付きの伝令兵であったため、優秀な働きぶりにもかかわらず叙勲が遅れたのである。しかし結局、階級は伍長勤務上等兵(翻訳により上等兵~伍長と日本語表記にバラつきがあり、帝政ドイツ軍のGefreiterは下士官ではなく上級の兵卒であるが、戦前から現在まで語呂の良い『伍長』…ドイツ陸軍ではUnteroffizier…と訳されることが多い)止まりであった。当時のドイツでは優秀な下士官やベテラン兵卒が戦死して不足しており、伝令としての優秀さから司令部が昇進によって彼を失うのを渋った事と、勇敢ではあるが、直属の上官に対し戦功を「自画自賛」する態度と「指導力」の欠如が昇進につながらなかった理由として挙げられている。』

『ドイツ帝国敗北の知らせを聞いたとき、ヒトラーは塹壕戦での毒ガスで神経をおかされ一時的に視力を失い病院にいた。毒ガスの特性によって脳神経に一過性の傷害を負い、また精神的にも傷ついたヒトラーはヒステリーと診断され、軍医により催眠術による治療を受けた(このためか、第二次大戦では自軍による前線におけるガスなどの化学兵器の使用を、敵の報復攻撃による損害の大きさも考慮して厳禁している)。『我が闘争』によればこのときヒトラーは祖国の誇りを取り戻すために、建築家を目指すことを放棄し、政治家を目指すようになったという。喉の負傷による声の変化は戻らなかったため、後の演説にみられるような独特の野太い声になった。』とある。

ドイツ帝国敗北の知らせを聞いたとき、とあるが、私が何かで読んだのは、敗色濃厚な第一次大戦末期、ひとりの兵士が毒ガスでやられ目がみえない、と病院には入った。医師は治療をしたが、目が見えない、と訴え続けるのをみて、この男は、祖国ドイツの敗北を見たくないという男のヒステリーが原因であると考え、ある暗示、ドイツ復興を導く指導者イメージを与え、そのトラウマをぬぐい去る「治療」を施し、ようやく心理的にも、眼が見えるように回復したという。この体験が、彼のその後の全てではなかったか。祖国ドイツへの一途の歪んだ愛情が、巨大な賠償金を課せられた事情も手助けし、あそこまで発展したのではないか。恐るべし、普遍的無意識とでもいうべきか?

フランソワーズ・ジルー女史の"Si je mens"では、第5章「いま」をいきる、で、言葉の王子ドゴールという部分があり、ドゴールの言葉使いを称賛している。

たとえば、「一人の男の、こちらが狼狽させられるような祖国への崇高な愛。そのフランスは残忍で移り気で、辛うじて征服されてはいるが不誠実で、辛うじて支配されているが反抗的で、辛うじてその放逸さをモレやビネで慰められている扱い難い国だ。そしてポンピドーがあらわれると、ドゴールの目の前でその愛を裏切って彼にとどめをさしたフランス。彼は、見つめ、それから沈黙し、そして死んだ・・・。猟場番人と寝ているイゾルデを見つけたトリスタンのようだったドゴール。」

「彼の天才的な言葉使いのおかげで、フランスはもはや失った背丈と体重を何年間も補っていた。たった一つの文章を取り上げてみても、彼は称賛に値する。たとえば、ベルダンの50周年記念祭に際してドーモンの死体収容所の前でペタン(元帥)を評した文章だ。『たとえ不幸にも、あの時代に彼の人生の真冬と途方もない事件が重なった時(多分ドイツ軍パリ入城)、年齢の摩滅がペタン元帥を非難すべき過失に導いたとしても、20年前の栄光は、・・・』等々。これ以上的確に表現できる人がいるでしょうか?。」


「たぶん、彼は「寡黙」の息子のメランコリーにとりつかれていたにちがいない。しかし権力とは孤独で常に憂愁がつきまとうものだ。
今日では、みんなのお気に入りの純粋な享楽の選挙がある。その上世論調査、国民投票もあるので痩せる前に自分を照合する方法がいくらでもある。・・・」

「ドゴールは自分を良く知っていた。彼が傲慢だったためとはいえ、われわれは、彼が老いぼれる前に歴史から去っていくとは考えなかった。実に愚かだった。彼と神々との関係・・・・これこそわれわれが知りたかったことだが、永遠に不明のままになってしまった。・・・

ヒトラーはドイツを他人にわたすことよりも殺すことを試みた。この類推にあなたはショックを受けますか?(インタヴューアであるクロード・グレイマンに対して)この類推を考えたのがドゴール将軍で、サリュー(ドゴール将軍の回顧録の一部)にどんな風に書いたか読み返してみましょう。そうする価値は十分にある。」

「無から出発したこの男は、ドイツがこの新しい愛人の欲望を体験したその時からドイツに身を捧げたのである。彼女(ドイツ)が自分を与えたこの見知らぬ通行人は冒険を代表して支配を約束し、そしてその情熱的な声で彼女の秘密の本能をかきたてた・・・・・ヒトラーがもし強い男ならその敏腕をそのまま放っておくことはしない。彼はおびき寄せ愛撫することを知っていた。ドイツは彼女自身の一番深い所で篭絡され、突撃の総督に従ったのである。」と。

これほど明確に一人の男と国家の関係を表現できる人物はいない。権力の探索とは何か。そこにどんな堪能な味を見つけるのか、これほど上手に表現できる人物がいるでしょうか?、とある。




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